TS魔法少女イスズ JK6留   作:サイリウム(夕宙リウム)

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4:若いって眩しいね

 

「ねぇ、田中。」

 

「なんでしょうイスズさん。」

 

「なんで西もおんの?」

 

「うぇーい! おじゃまし……。あ、すいません。お邪魔させて頂いております、はい。」

 

 

入学式という名のビンゴ大会が終わった後。私に割り振られた学園の部屋に戻って来たわけだが……。

 

魔法少女のころのノリで挨拶しようとした西を、途轍もない眼光でキャンセルさせる田中。うんうん、私の担当官になってからより研ぎ澄まされたよね、ソレ。いつか眼光だけで人殺せるようになるんじゃない?

 

というかなんで止めちゃうん? ギャルギャルしてるのが西の良い所だったじゃん。制服どころかコスまで違法改造して『こっちの方が可愛いっすよね先輩! アゲっす!』って陽のオーラで周囲を照らし回るのが西のいところだったじゃん。なんで管理官になったら真面になってんの……?

 

 

「確かに西さんの良い所ではありましたが、既に成人済み。しかも担当管理官は多種多様な魔法少女のサポートをしなければならない上に、“大人”としての対応も求められます。故にそれ相応の受け答えが出来なくては務まりませんので。」

 

「……暗にイスズちゃん24になってもまだ子供って言ってる?」

 

「高校生でしょう? 24ですが。」

 

 

……1回殺してやろうかこの田中。

 

いやこれまでの担当官の中で一番有能だし、各方面への調整上手い上に元公安って経歴があるから殺すのには惜し過ぎるんだけどさ。ちょっと本気で締めてやらないと気が済まない……! あ、なんか太陽系に来たな。

 

 

「いってらっしゃ……、おかえりなさいませ。どうでした?」

 

「雑魚」

 

「い、いつ見ても規格外っすね……。あ、ですね!」

 

 

そう? 侵略宇宙人もピンからキリよ? 今回のは宇宙船数隻に宇宙怪獣十数の雑魚だったから拳一発で十分。変身する価値もないよねー。

 

ま! 確かに西ちゃんが現役の頃に比べてちょっと強くなったし、1秒ぐらいあれば太陽系外縁部に行って帰って来るまで余裕よ。魔法少女になったころは日本全域しか解らなかったのに、今では太陽系全体が守備範囲。いやはや、筋トレするもんです。

 

 

「筋トレで何とかなるもんなんすか? あ、ですか?」

 

「田中ー、昔みたいに喋らせてあげて? そっちの方が楽でしょ。あとあの子がこんな真面目なったって見せつけられると私の心ががが。」

 

「……仕方ありませんね。西さん、この場では許可しますが担当の魔法少女の前では決して崩さないように。」

 

「あざーっす! マジ久しぶり! せんぱーい!」

 

「にしー!」

 

 

飛び込んできてくれる彼女を優しく受け止め、人並みの力でぎゅーっと抱きしめる。

 

そうそう、昔もこんな感じ……。あ、コイツシャンプー変えたな。

 

あっ! そんなスンって顔しないでッ! 距離取らないで!

 

 

「相変わらずそこらへん変態っすね。げろきも性犯罪者。」

 

「辛辣ッ! まぁいいや。んで? 結局なんで西ちゃんここにおんの? あの新人ピンク髪の子の担当になったんでしょ? 変なのに巻き込まれたし、そのサポートに回すわけじゃ?」

 

「学園の方からカウンセラーの方が付いてくださっているので大丈夫です。……して、本題ですがイスズさん。昨今の宇宙情勢はどのような感じでしょうか?」

 

 

あー、侵略宇宙人のこと?

 

ざっと最近の出撃を思い出してみるが、結構宇宙に飛び出して行ってることが多いように思える。昔みたいにちょっと宇宙の暗闇が怖くて土星近くまでしか行けなかった頃に比べ、最近は結構太陽系の外に出てまで撃退することが多い。

 

地球にいる人たちも太陽系に敵が来る前に倒されていた方が気分いいでしょ? イスズちゃん気遣いが出来るJKなのです。

 

 

「やはり増加傾向……。根本的解決は難しそうですか?」

 

「んにゃ。1か月くれれば奴らの母星吹き飛ばしてくるよ。遺恨残らず関係者みーんな消してくる。」

 

「……もう悪の帝王のセリフっすよ先輩。」

 

 

そう? でも結構こういうの大切だよ西ちゃん。

 

既に私達人類は“それ以外”との生存競争の真っ最中。悪の秘密結社系は人類から生まれた所も多いけど、未だ原因が解ってない魔物に、異次元からやって来る怪獣。そして宇宙の星々に散らばる侵略者たち。勿論和解できる奴もいるだろうけど、先に引き金を引いたのはあっちだ。

 

 

「もしかしたら宇宙にも国連みたいな組織があるのかもだけど、初手から友好を訴えて来た宇宙人は今のとこいないんだよね。……寝ぼけてそれ事吹き飛ばした可能性もあるけど。」

 

「先輩?」

 

 

凄い目でこちらを見つめてくる西ちゃん。本当にそうだったら友人の縁切るってまでのマジさ。

 

い、いやね? でもね? わざわざウチに攻めてくる科学力あるのなら太陽系の外から通信して『宇宙版の国連がアリマース! 地球人の皆さんも入りまショー!』とか言って来るでしょ。それがないってことは、ねぇ?

 

 

「まぁあっちの母星消し飛ばすのは流石に国連ちゃんに認可貰いに行くことになると思うけど、攻めて来たんだから殴り返すぐらいはしておきたいよね、って話。……そう言うことを言いたかったんだよね、田中?」

 

「えぇ、近年ようやく国際情勢が落ち着いてきましたので、我が国としても“外”に目を向ける余裕が出てきました。早速イスズさんには“交渉”に向かってほしかったのですが……。」

 

「あ、もしかして怪獣級っすか?」

 

「「Exactly」」

 

 

全然話の内容は見えていないが、何か口がそう動きそうだったので合わせてそう言う。

 

多分だけど、私が不在の状態で、日本を本当に守り切れるのかって話なんだろう。実際単身で怪獣を落せる魔法少女は今いないし、私に全部頼りっきりだ。経験を積ませるために弱めな怪獣相手に、有望そうな子たちで即席チームアップさせて戦わせるってことはやったことあるけど……。あんま良い感じにはならなかったんだよねぇ。

 

 

「ひやむぎの子はまだ伸びそうではあったんだけど、あの子戦うよりもひやむぎ食わせることしか興味ないからなぁ……。」

 

「ひやむぎ?」

 

「白羽ヶ丘高等学園に在籍されている魔法少女の一人です。……結論を述べさせていただきますが、イスズさんには後進の育成をして頂きたいのです。少なくともチームで怪獣を軽く撃滅できるような存在を作って頂きたい。」

 

「いくせいィ~?」

 

 

イスズちゃんの一番苦手な奴じゃん。私、暴力の魔法少女だよ?

 

それこそ西ちゃんとかの引退した子を教官代わりにして頑張ってもらった方がいいじゃん。というか6年前くらいにもそんなこと言われてちょっと育成したことあったけど、みんな心折れて辞めちゃったじゃん。私多分育成ガチで向いてないよ?

 

 

「えぇ、把握しています。ですが……、イスズさん。政府が一番恐れていることは何だと思いますか?」

 

「イスズちゃんの反乱。」

 

「……それもそうですが、今回の場合は『いつ貴女が魔力を失うか』です。」

 

 

あ~、それね。

 

私達魔法少女ってのは、唯一の例外を除き18を超えた瞬間に急激に魔力を失っていく。西ちゃんとか、彼女の同期のメスガキみたいな優秀だった奴はちょっと残ることもあるんだけど、基本空っぽになって魔法少女として戦闘に耐えれる程の力は持たなくなっちゃうのだ。けど私は別で……。2年目から計測器を吹き飛ばしちゃってるので正確な数値は解んないけど、未だに成長が続いている気がする。

 

けど上としてはいつ私がイレギュラーじゃ無くなるか不安で仕方ないってことなのだろう。私が引退しちゃったら国際社会での立場も失われるし、そもそも国を守れなくなる。あ、星も無理か。

 

 

「ですので早急に、貴女が魔力を失う前に侵略宇宙人の問題を解決、もしくは改善したいと言うのが上の方針です。可能であれば宇宙人案件以外全ての時間を育成に使って頂きたい。」

 

「普段のヘルプはどうすんの、私結構介入してるよ?」

 

「白羽ヶ丘高等学園に在籍するトップ層の皆さんにフォローをお願いしています。現在彼女たちが外しているのもそれが理由です。」

 

 

ん~。つまり私が戦力育成で時間使っている間、並行して『私が救援に駆け付けない』前提でどこまで回せるか確認したいって感じか? 私が“交渉”に行っちゃったらどれだけ地球を離れるか解んないし、今大人しめの他国が急に攻めて来る可能性もある。

 

それ含めて上手く対応できるよう今の魔法少女に慣れてもらいながら、私は私で新しい戦力を作り上げろってことなんだろうけど……。

 

 

「あのさ。知ってるとは思うけど、基本イスズちゃんそっちの話聞かないよ? 危ない子見たら助けるし、そっちが止めても私が『助けた方がいい』って思えば介入する。んで“邪魔”になったら消す。それは解ってるよね?」

 

「勿論です。それが最善であればいかようにも。」

 

 

……ふーん。

 

ま、とりあえず 『ちょっと他の子』の負担が上がっちゃう感じになりそうだけど、いつでも辞められそうならそれでいっか。いざとなれば全部刷新して貰えばいい話だし。

 

おけおけ~。とりあえずいいよ。んで育成対象って、もしかして?

 

 

「あ! あーしのマシロちゃんすか?」

 

「えぇ。正確には今年の新一年生が対象に成ります。また前回の失敗も含め、精神的な強さを鑑み選出致しました。まぁ運よくと言うべきか、高校一年生から上位二人を引いた結果そうなった感じではありますが……。」

 

 

ほへー。

 

なんかそう言えば学生証貰いに行ったときに、校長が『今年の魔法少女枠は粒ぞろい、まさにあなたちゃん!』とかいつも通り意味不明なこと言ってたけど、そう言うことだったのね。全国から良い感じの子を探して拾ってきた、ってことのなのだろう。

 

そう考えながらちょっと感心してると、田中から渡される紙束。軽く覗いてみれば2人分の詳細なデータが書き上げられていた。かなり詳しい身体的特徴とかも書かれてるから、これ見てるのバレたらセクハラで訴えられて敗けそう。

 

 

「ならあーしは『昔からちょっとおかしい人で、悪い人ではなかったんですが。話を聞いて納得してしまって……』ってインタビューで応える役やるっす!」

 

「なら自身は『そんな人だったなんて信じられません。もうイスズさんのファン辞めます』と失望する感じの役を頂きますね。」

 

「おかしい、味方がいないぞ? まぁおふざけはコレぐらいにして……。」

 

 

しっかりと資料を読み込んでみる。

 

 

ほむほむ。姫川ミズキちゃんと、桃園マシロちゃんね。

 

 

ミズキちゃんの方は、茶髪ポニテのスレンダー美人さん。

 

中1からやってる4年目の子で、元々地方でやってた子が高校進学を機に東京へ。流石に怪獣級は倒したことないけど、魔物と怪人は合わせて4桁ほど討伐済み。地方の雑魚秘密結社だけど、掃討作戦にも関与。今のトップ層の魔力には流石に及ばないけど同学年ではNo.2で、経験技術共に高く纏っている感じ。

 

対してマシロちゃんは、桃髪短めの肉付きが良い感じの子。

 

今年1年目の新人ちゃん。ド田舎から出て来た子ではあるけど、魔力量は同学年でトップ、というか突き抜けている感じ。このまま成長すれば魔力量だけだけど、各国のトップレベルを軽く超えてもおかしくない。ただ経験も技術もないからミズキちゃんに比べると『今後の成長を見込んで』って感じか。

 

うん、いいチョイスなんじゃない? どうなるかしらんけど。

 

 

「ぜひイスズさんにはお二人の育成をお願いします。方針は問いませんが、病院のお世話にならない程度で怪獣級を撃滅できる程度に育て上げてください。」

 

「あ。イビルちゃんみたいにはしないで欲しいっす、先輩。消滅厳禁。」

 

「流石の私もあの子は別枠ってわかってるからね?」

 

 

さーって、どうしますかねぇ。

 

育てるのは良いけど、耐えてくれるかなぁ?

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

「ミズキちゅわぁ~ん? 色々あったらしいけど、大丈夫?」

 

「うっさいッ!」

 

 

学園の一室、魔法少女に与えられた部屋の中で一人、そう声をあげる彼女。

 

感情を抑えきれなかったのか思わず手に持っていたスマホを投げつけそうになった少女だったが、どこかまだ冷静な部分があったのだろう。そんなことをしてしまいそうになった自分に対する強い嫌悪感を顔に出しながらも、それを何とか自分の中で消化するため少し乱暴に椅子に座る。

 

彼女の名は、姫川ミズキ。この白羽ヶ丘高等学園に在籍する魔法少女の一人である。

 

 

「物に当たらないトコ、とっても素敵だと思うわァ?」

 

「そのねっとりした話し方気持ち悪いのよッ! 普通に喋れるんならそうしなさいオカマ!」

 

「あら、誉め言葉ねッ!」

 

 

そんな厳しい言葉に笑いながら彼女の対面に座るのは、かなり鍛え上げた肉体を持つ男性。何でもない所作が酷く女性的なことからそう罵倒されたようだが、どうやら彼。いや彼女にとってその言葉は誇らしいものであるようで、より笑みを強くしている。

 

魔法少女と、その担当管理官。東京にやってくるまでとある地方都市で活躍し続けた注目のコンビが、彼女達だった。

 

 

「聞いたわ。全部イスズちゃんが解決してくれたみたいね。」

 

「……気が、抜けてた。私、こんなのじゃないのに! 人質取られた時の動きなんて解ってるのに、出来なかったッ! 私が、私がこんなのだからッ!」

 

「ミズキちゃんが動けなかったのは、やさしいからよ。人質になっちゃった人たちのことを考えて、動かなかったのでしょう? それは人として正しい選択だと私は思うわ。勿論、貴女のパートナーだった彼も。」

 

「…………。」

 

 

黙り込み、体を丸めてしまう少女。

 

彼女にとって、いや一度魔法少女の道を進んだすべての存在にとって。あの『マジカル☆イスズちゃん』という存在は非常に大きな物なのだ。本人は結構、いやかなり自由にしているのだが、その積み上げて来た実績は誰にも無視できない。

 

強大な力を持ちながらそれを自身ではなく世界の為に使い、人々がその力に恐怖するのではなく支持し受け入れられるように動いてきた。それを12年という長い月日、ずっと続けてきたのが彼女。ミズキもそんな彼女に憧れこの道に入り、未だ目標にし続けている。

 

 

(なのに私は……。)

 

 

憧れの人の前で、失敗した。

 

悪の存在が人質を取るなど日常茶飯事。彼女達は管理官や先輩魔法少女からその対処法を教わり、実践する義務がある。そして誰も犠牲を出さず、その場にいた全員の心さえも救う必要があるのだ。魔法少女たちがキャラを作りそれを演じたり、可愛らしい動きをするのはそれが目的でもある。

 

けれど彼女は、それが出来なかった。入学式、それも憧れの人がいる高校に進むことが許されたのに浮かれ、常在戦場の心を忘れ、イスズがいなければどれだけの人が犠牲になったのか解らない様な状態。魔法少女は“少女”ではあるが、子供ではないのだ。子供で居続けるわけにはいかないのだ。少なくとも彼女は、そう捉えていた。

 

 

「ミズキちゃん……。」

 

 

そんな様子に、誰も聞き取れないほど小さな声で、そう呟く担当官の彼女。

 

その瞳には一瞬だけ深い悲しみが映し出されていたが……。すぐに切り替え普段通りの滑稽とも取れる様な動きをし始める。雰囲気を変えるためより明るい声を出し、担当官の多くが抱える『無力感』に蓋をしながらも。少女を支え前を向けさせるために。

 

 

「さ! ミズキちゃん! 魔法少女は一日にしてならず、よ! 落ち込んでる暇があるのなら一人でも多くの困ってる人を助けなきゃ! 鍛練して経験を積んで技術として昇華する! 貴女はお部屋の隅っこでウジウジしてる子じゃないでしょ? 気合入れていきましょ! カラ元気でもね!」

 

「…………うん。」

 

「良い子ッ! そしてそんな良い子に特大のプレゼントを持って来たわ! 御覧なさい!」

 

 

そう言いながらミズキに一つの紙束を手渡す彼女。そこには先程イスズが田中の手から手渡されていた『魔法少女育成計画』の、育成者向けの内容が綴られていた。

 

多少調整が必要になるが、今のミズキにとって必要なことだと考え。担当官は少しの嘘を交えながら、その説明を始める彼女。

 

 

「優秀な魔法少女を集中的に育成し、次代のイスズちゃんにする! そんなプロジェクトに選ばれたの! 勿論、ミズキちゃんがね!」

 

「わたし、が?」

 

「そ! ほんとはこの高校に合格できた時に決まってたんだけど、ちょっとお上が煩くてね? 伝えるのが遅くなっちゃったのは謝るわ。……でもね? 勿論その候補者の選出に関しては『イスズちゃんが関わって』いるわ! つまり貴女は、『選ばれたの』! 言わばイスズちゃんの弟子候補! ってわけね!」

 

 

心苦しさを感じながらも、そう言葉を紡ぐ担当官。少しオーバーな仕草で調子のいい言葉を紡ぎながらも、その目はじっと眼前の彼女に向けられていた。そして『選ばれた』の所で少し表情が動いたのを見逃さず、新たに言葉を紡いでいく。

 

 

「期間はとりあえず二カ月の、6月末まで! 候補者は2人で、その同級生の子とチームアップしながらみっちりイスズちゃんに鍛えてもらうってお話よ! 確かに最初は失敗しちゃったかもしれないけど……、逆に言えば、すっごいチャンスよ?」

 

「そう、なの?」

 

「えぇ! ここから一気に挽回すれば、評価もどーんとうなぎ登り! さっき二カ月とは言ったけど、お上は効果が出たなら年単位での延長を考えてるって話よ! 最強に教えを請える機会なんてめったにないもの! 今は切り替えて、明日から全力投球するってのが凄く合理的だと思うのだけど……。どうかしら?」

 

 

最強、イスズの壁は酷く高く、厚い。魔法少女に関わる者であれば痛いほどわかってしまう頂点の遠さ。担当官である彼女もそれを理解していたが……、眼の前の彼女であれば奮い立てると信じているからこその、言葉。

 

そしてその言葉を投げかけられた側も、担当官の『気遣い』は理解している。

 

 

「……違うわ。」

 

「え、な、何か間違っちゃったかしら?」

 

「明日、じゃないわ! 今日から! いえ、今からよッ! 今日の失敗なんて霞むほど成果を積み上げて、見出してもらったことが間違いじゃなかったって証明してやるんだからッ!!!」

 

「……ふふ。そーっこなくっちゃ! じゃあ早速パトロールと行きましょう! コツコツ評価稼ぐのよォ~!」

 

「えぇッ! やってやるわ!!!」

 

 

 






〇この世界における侵略宇宙人

基本的に『光のなんかすっごくデカくて強いけど神様ではない人たち』の世界に出てきそうな宇宙人が大量にいる。単純に規格外の強さを持っていたり、技術力が規格外だったり、その二つを併せ持っていたりと色々。たまにイスズが『あ、これ変身した方がいいかも』という敵もいるので本当に注意が必要。一応友好的な存在もいないわけではないのだが、未だ太陽系にやって来た存在はいないご様子。

初襲来はイスズの魔法少女3年目。それ以降どんどんとその数を増やしており、地球侵略が一大ムーブメントに成っている恐れがある。この世界の地球はこちらの地球と似たような文明レベルなので、魔法少女という摩訶不思議な存在を狙っている可能性が高いと考えられている。

なお彼女によると『なんとなくだけど、どこの宇宙人がどの母星に住んでるか何となくわかってるよ』とのことなので、時間さえあればいつでも反撃が可能。ただ流石にイスズ本人も『侵略宇宙人とはいえ無関係の奴消し飛ばすのはなぁ』と思うらしいので、可能であっても初手消し飛ばしはしない。

でも国連が全会一致でゴーサイン出してたら『ならいいか』で消すし、相手が交渉不能の存在(自分たち以外全部浄化して消し飛ばそうとしている)な場合は問答無用で消す。全宇宙に散らばってる敵同族も、遺恨を残さないため勿論消す。『もう二度と地球と関わらない』と宣誓すれば見逃してくれるが、2度目はない。



〇そのちょっと後に訪問を受けるイスズちゃん

おわ、すっごい癖のある担当官ちゃんね。あ、いや別に気にはしてないよ。もっとヤバいのも知ってるし。んで何かあったんだよね。確かミズキちゃんのとこでしょう? あーそりゃ知ってるって。任せられたんだからその辺りのことは頭に入れてますとも。んで?

あー、はいはい、その辺りの口裏合わせね? おけおけ。うまーい感じに言っとくよ。国が選んだけど、後輩たちのやる気に繋がるのならそれぐらい、ね? あ、あと軽く特訓メニュー組んだんだけど確認してもらえないかな。ほらやっぱり近くで見てた人の方が解りやすく……、え? 殺す気か? いやいや、それぐらい普通……。じゃないのか。イビルエンジェル(メスガキ)が血反吐吐きながらしてたの内容の十分の一ぐらいだったんだけど……。

おけおけ、参考になった。もっと簡単なのにしてみるね。かんしゃー!






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