本編開始前に死亡予定のモブに転生した俺。ゲーム知識と最強ステータスでとことん無双します。ついでにヒロイン全員ハーレムルートに取り込んじゃおう   作:かくろう

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勝利の道筋は見えた

 四鬼衆の全てを討伐することに成功。

 ガイスト公爵は直ぐさま王都に通信魔法を打診し、戦争終結の宣言と誤解であることを伝えた。

 

 そして操られていたとはいえ、軍を率いてしまった責任をとって公爵領の全てを王都に返上することを申し出た。

 

 しかし、黒幕であるアルフレッドの逮捕と、多くの証言によって無罪放免。

 

 ただし、怪我をした兵士達に対する補填と、襲撃によって壊れてしまった王都国内の修繕費の負担は行なう事になった。

 

 他にも色々と細かな取り決めをお互いの話し合いで決めていったようだが、俺には関係ないのでそれ以上は聞いていない。

 

 アルフレッドはこの戦争の首謀者として帝国を手引きした罪も相まって処刑されることが決まっている。

 

 言うなればアルフレッドは国家反逆罪という大罪を犯した男であり、お家は断絶。

 

 一族郎党連帯責任として処刑台でもおかしくなかったが、戦争手引きに関して全く関与していなかったことが一つ。

 

 ガイスト公爵の腰ぎんちゃくとはいえ国家に貢献してきたこれまでの功績に免じてアルフレッド1人が責任を負う形で決着となった。

 

 家督は父親に戻される事になり、知らなかったとはいえ戦犯を出してしまった責任をとって俸禄の半分を国に返納するらしい。

 

 知らない顔でもないのでどら息子の暴走によって家督半分を事実上没収されてしまったコーナラード家の親父さんには同情する。

 

 まあそれでも俺にとってはどうでもいいことだ。

 

 それよりも……。

 

◇◇◇

 

「シビルちゃん、はい、あーんしてぇ♡」

「ありがとうエミー」

 

「もっと食べてぇ♡」

 

 俺は今日もエミーから飛びきり甘やかされていた。

 アミカさんお手製のフワフワオムレツをスプーンで掬って口に運んでくれるエミリアは、新婚夫婦の新妻のように甘々な雰囲気で膝の上に乗っていた。

 

 あの後、アルフレッドが捕縛していたエミーに酷い仕打ちをしていた事を聞かされ、もっと徹底的にぶちのめしておけばよかったと後悔した。

 

 それらはアルフレッドが処刑されることになったのを機に気持ちの整理がついたからと、エミリアは特に気にすることはなかった。

 

 俺としてはモヤつく思いが残る結果となったが、もう処刑される奴にイラついても仕方ないと割切る事にした。

 

 

「王様のところに行かなくて平気かな」

 

「そっちはお父様がやってくれるから大丈夫」

 

「いいのかなぁ」

 

 あれから数日。

 俺達は魔王討伐、正確には魔王を事実上無力化させることに成功した功績で特別報償を国から授与されることになり、戦いの疲れを癒やすためにしばらく休暇をもらうことになった。

 

 セイナもフローラもホタルも、エミリアの計らいで準備された屋敷で新たな共同生活を送ることになった。

 

「これからはハーレムの女の子全員が共同生活を送る環境が必要になってくるよね。ベルクリフトのお二人にもこっちに留学って形で来て貰おっか。あ、そうそう、王都の学院にもルルナ姫が個人邸宅を準備してくれるって」

 

「そ、そうなの? なんだか至れり尽くせりすぎない?」

 

 どうやらルルナ姫は小さい頃からシビルの事を好いてくれていたらしく、ハーレム入りはかなり前から承諾済みだったそうな。

 

 具体的にはエミーと結ばれた次の日には行動を開始しており、俺の知らないところで懐柔は終わっていた。

 

 クーデター後のレジスタンス組織が異常にスムーズだったのも、エミリアが何か有ったときのために様々な準備を行なってくれていたかららしい。

 

 改めて彼女の先見の明には驚かされる。

 まるで孔明だな。あらゆることを想定して先んじて動いていく洞察力がなければ、ほとんど犠牲者なく戦争を終わらせることは不可能だったかもしれない。

 

 ◇◇◇

 

「我が主シビル・ルインハルド様。姿は変われど貴方様には変わらぬ忠誠を誓います。我が身は如何様にもお使いくださいませ」

 

「お、おう。ご苦労さんサダル」

 

「それと、私にもどうか女としての役割をお与え願いますでしょうか。人の姿に受肉して以降、主の神力を感じて下腹部が疼いて仕方ないのです」

 

 まさかサダルゼクスがメスだったとは。

 

 しかも赤髪チッパイのロリ娘に転身してハーレム入りを希望しているというから驚きであった。

 

 凱旋してきたホタルたちの中に見覚えのない赤髪の美少女が混じっていた時は、一体誰なのかと目を剥いたものだ。

 

 感じる魔力はサダルそのものなので、イメージのギャップに腰を抜かしたのは言うまでもない。

 

「そ、そうだな。戦後処理が落ち着いたらな」

「ははっ! 楽しみにいたしております」

 

 ぶっちゃけもの凄い美少女だからハーレム入りは大歓迎なのだが、如何せん魔龍帝の姿とギャップがありすぎて慣れるまで時間が掛かりそうだ。

 

◇◇◇

 

「相変わらず魔王はお前の中に居座ったままなのか、ホタル?」

「うん。宝玉に閉じ込められた肉体が復活するまでは離れると消滅しちゃうんだって」

 

「怖くないか? なんなら代わりの器を一時的にでも作ろうか?」

 

「ううん。魔王さん、そんなに悪い人じゃないから平気だと思う。それに、魔王さんがいなかったら青鬼に勝てなかっただろうし」

 

「どういうこと?」

 

 王都の戦線に襲い掛かってきた復活の青鬼との戦い。

 

 それ自体は人間体になったサダルが撃退してくれたが、残党の魔物達との戦闘は熾烈を極めた。

 

 だが、ホタルの中に憑依した魔王ゴルディーバが魔力を貸与してくれたおかげで大乱戦を掻い潜って全滅させることができたという。

 

「そうだったのか。いずれお礼を言わないとな」

「気にするなって言ってるよ。早いところ肉体を復活させてくれればそれでいいってさ」

 

「そうか。復活した途端に襲ってきたりしないだろうな」

「そっちが余をぞんざいに扱わぬ限り敵対はしないでおいてやるってさ。あはは、改めてシビル君と戦いたいって思ってるみたいだね」

 

「なんか魔王と随分打ち解けてるみたいだね」

「そうかも。戦いを求めているだけで、本質は悪い人じゃないんだよ。巡り合わせが悪かっただけで、私達と一緒に邪神連中と戦ってくれるって言ってる」

 

「そうか。ホタルがそばにいれば横着したりはしなさそうで安心したよ」

 

「あはは、そのいい方はちょっとムカつくって。覚えてろだってさ」

 

 怖い怖い。だが、思ったより魔王を懐柔してくれてたみたいで安心した。

 

 そういえば、魔王の娘ってどうなるんだろうか。

 ゲームだと死に際に自分の分身として人間の娘に魂ごと力を転生させて誕生するけど、今の時点でそれはなさそうだ。

 

 恐らくベースとなる肉体もまだ生成していないんだろうから、魔王自体が事実上生きている以上は誕生しない事になるのかもしれない。

 

 この時点で大分正史と違ってしまっている。

 まあ今更気にすることではないが、ヒロインの1人が事実上消滅した事になるから少し喉がつっかえたような気分になっているだけだ。

 

 本編後半で復活の際には魔王の娘がパーティーにいることで通常とは違った展開が待っているのだが、今の時点でその魔王が敵じゃなくなった事を考えると既に意味のないフラグなのは間違いない。

 

 ◇◇◇

 

 さて、戦争の終結と共にもう一つの問題、帝国との関係性についても話しておくとしよう。

 

 詳しい事は知らないが、非常に高度な政治的取引があって引き続き休戦状態の継続と相成った。

 

 言うなればこっちを侵略しにきたようなものなのでそれで良いのかとも思うが、今のフェアリール王国にはゲイルガーン帝国と全面するだけの体力は存在しないので妥当な所だろう。

 

 逆に俺とアルフレッドの戦いを目の当たりにした帝国将校が皇帝に進言し、王国に侵略行為をするのは得策ではない。機会を待つべしと説得したとかなんとか聞いた。

 

 俺としては戦争の道具になるつもりはないが、女の子達との平和なハーレム生活を乱すなら誰であろうと容赦するつもりはない。

 

 実際伝説の魔龍帝サダルゼクスが事実上王国の戦力に組み込まれている事実も既に伝わっており、仕掛ければただでは済まないことも理解しているはずだ。

 

 ◇◇◇

 

「改めましてぇみなさーーんっ。私が女神の使い、創世の神の眷属として伝説になっている妖精のミルメットちゃんです☆ シビルさんに色々教えてあげちゃってるのは私なのでそこんトコロよろしくデース☆」

 

 チャラ男のような挨拶をするちびっ子妖精に唖然とする女の子一同。

 

 驚いていないのは初めから見えていたルルナ姫と、存在を感じていたというエミリアくらいだ。

 

 精霊と関連性の深いベルクリフトの2人ですら驚いていた。

 

 

 ミルメットは四鬼衆から集めた魔石を分析することで邪神の一派の詳しい情報を抽出することに成功。

 

 俺達の敵は既に現世に降りたって潜伏しており、奴らは俺が推理した通り人間達のマイナス感情を集めて邪神に送ることで復活を図るために暗躍していたそうだ。

 

 国単位の組織を裏からどうこうしようとしていたのは、戦争を起こして苦しみや悲しみを感じる人間を増やして世の中を混乱させることが目的だった。

 

 そうすれば悲しみや苦しみを感じる人間がますます増え、邪神にとって心地良いエネルギーに満ちた世界となって復活することができる。

 

 残念ながら邪神そのものや、氷結将軍レーマとやらがどこに潜伏しているかまでは分からなかったが、いずれ必ず仕掛けてくるだろう。

 

 それまでに俺達はもっともっと力を蓄え、絶対に負けないように自分を高めておかなくてはならない。

 

◇◇◇

 

「よーし、みんな準備はいいか」

「うんシビルちゃん。いよいよだね」

「うむ、主の強さの秘密たる未知の試練。腕が鳴るぞ」

「こ、怖い魔物がいっぱいなんですよね。私、怖いです」

 

「大丈夫だよフローラさん。皆で戦えばなんとかなるし、なによりシビル君がいるんだもんね」

 

 そう、俺達は現在裏ダンジョンの前にいる。

 

 スピリットリンカーが強化した事によって、とうとうハーレムメンバーの女の子達も一緒に潜入する方法を作り出すことが出来た。 

 

 具体的にいうと特別な事は何もなく、スピリットリンカーで繋がっている女の子達と魂で繋がっていれば一緒に入ることができるようになったのだ。

 

「ああ。だがこの中の魔物は地上とは比較にならない奴らがウジャウジャいる。それこそ四鬼衆レベルの奴らが徒党を組んで襲い掛かってくるからな。油断するなよ。まずは地下10階を目指して進んでいこう」

 

「「「「はいっ!!」」」」

 

 まずは俺、ホタル、セイナ、フローラ、そしてエミリアが同行することになり、その後で留学手続きを終えてこちらに向かっているベルクリフトの双子姫、ルルナ姫、聖女ミーティアの順番でパーティーを組むことになっている。

 

「訓練が終わったら屋敷に帰ってみんなでお風呂☆。その後はシビルさんとのイチャイチャラブタイムが待ってますよー、皆さん張り切って頑張りましょーーー☆」

 

「「「「はーい♡」」」」

 

 当然「エロ同人」を駆使して女の子との仲を親密にすることも忘れない。

 

 ベッドの上でも戦いがあるのだ。別の意味での戦いだがな。

 

 人数が多くて毎晩大変だぜ。

 

「シビルさん顔がニヤけてますぜ」

「はっ⁉ な、なんのことかな。それよりミルメット、そろそろお前にもお礼をしてやらないとなぁ。今夜のベッドにはお前も一緒に入ってもらうぞ」

 

「ちょぃちょいっ! こんな小さな妖精さんの体をどうこうしようって、シビルさんってフィギュアフェチの気でもあるんですかい?」

 

「そんなもんは二次創作でどうとでもなる。なんなら本当にフィギュアサイズで〇〇〇にしてやろうかっ」

「ひぃい、シビルさんの鬼畜ゥ♡」

 

「なんだかシビルちゃんとミルメット様って凄く仲が良いんだね。ちょっと嫉妬しちゃう」

「エミーよ、これのどこが仲良く見えるんだ?」

 

「そうですよエミリアちゃん。シビルさんってば変態趣味の鬼畜ロリコンなんですからっ!」

 

「うふふ、仲が良いのはいいけど、あんまり口が過ぎるとうっかり握りつぶしちゃうかも♡」

「ひぃっ、やっぱりエミリアちゃんが最強ヒロインですねぇ。さあさあシビルさん、ぼんやりしている時間はありませんよ。邪神はいつ襲ってくるか分からないんですからね」

 

「適当に誤魔化しやがったな。まあいいや、よーしみんな、出発だっ」

 

「「「「はーい!」」」」

 

 それは新たな戦いの場。

 まだ見知らぬ新たなヒロインとの出会いの場でもある。

 

 邪神の潜伏とは何を意味するのか。

 

 まだ見ぬ敵の全貌はいかばかりか。

 

 そして、入学してくるゲーム主人公がどうなるのか。

 

 本編シナリオは既に崩壊しているに等しい。

 

 俺達の新しい戦いが幕を開けるのは、今から2年の月日が流れた後。

 

 王都高等学院入学の日を迎えた、人類暦1300年の春。

 

 完全なるハッピーエンドを迎えるまで、必ず戦い抜いてやる。

 

 俺達の戦いは、まだ終わらない。

 

 

 Fin

 

 




作者かくろうです。ここまでの読了、誠にありがとうございます。
本作はここらで一旦最終回とさせていただきます。
いわゆる「俺達の戦いはこれからだEnd」になりますが、ちょっと体力の限界。

ここまでは第1部とさせていただき、続きはまた充電期間を経ての再開となる予定です。
ただ、設定の詰めが凄く甘いところが多い作品ですので、もしかしたら煮詰めてリメイクをする可能性もあります。

またいつかお会いしましょう。新作も書きたいですし、皆様の応援をお願いいたします。
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