本編開始前に死亡予定のモブに転生した俺。ゲーム知識と最強ステータスでとことん無双します。ついでにヒロイン全員ハーレムルートに取り込んじゃおう   作:かくろう

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魔龍帝サダルゼクス

 ついにフローラとスピリットリンカーで繋がることができた。

 

 それはそれはもうドエロいのひと言。

 

 作中屈指のおっぱっぱいの持ち主であるフローラは、俺の俺を柔らかく挟んで擦ってくれた。

 

 ドンドコドンにハッスルした俺のアグレッシブビーストが吐き出すホワイトブレスをフローラのあちこちにドドピュンコして……っとと。いかんいかん。

 

 エロ親父みたいな感想は控えねば。最近アホ妖精の口調が移ってきたかもしれぬ。

 

『シビルさんのプレイ幅の広さには脱帽ですわww。おっぱいをおっぱっぱいなんて言う人初めてみましたよw』

 

 ぐうの音も出ない。フローラの大きさと柔らかさは普通のおっぱいと表現するのは勿体無い。

 

 あれは神秘だ。他が劣っているという意味ではない。

 

 1人だけ群を抜いているのだ。ゆえにおっぱっぱいなのだ。

 

『けっこう頭の悪いこと言ってるの気がついてますか?』

 

 うるへー。とにかくまだまだ気を抜いていい所ではない。

 

 

 

 倒したドラゴンの素材を回収し、休憩を取りつつ頂上を目指して進む俺達。

 

 ドラグニート山に入山して2週間が経過し、間もなく9合目に到達しようとしていた。

 

 中腹までは3日だったのに、そこから以降はフローラ達のレベルアップも兼ねて戦闘を彼女達三人をメインに進めてきた。

 

 その影響で歩みは非常に遅くなり、少しずつ彼女達の戦闘力は高くなっていった。

 

 とはいえ、普通は数ヶ月単位の冒険となるのだから、それと比べれば驚異的に早いはずだ。

 

『そしてーーーーっ! ミルメットちゃんの新能力ッ! 女の子達にシビルさんの得た経験値の一部を分配できるようになりましたっ!』

 

 そう、体を重ねるたびに俺の経験値を分け与えることができるようになった。

 

 それに加えて、本来は倒した本人にしか獲得できない経験値を、ゲームと同じように全員で共有できるようになった。

 

 これで俺がトドメを刺した魔物の経験値を全員が得られる。

 

――――――

【ホタル(人間族)】女・勇者(リンク強化→シビル)

――LV33 HP440 MP160

――友好度【恋愛+】→【恋愛++】

 

【セイナ(半龍人族)】女・龍騎士(リンク強化→シビル)

――LV40 HP654 MP100

――友好度【敬愛++】

 

【フローラ(魔人族)】女・魔導師(リンク強化→シビル)

――LV29 HP199 MP650

――友好度【恋愛】

――――――

 

 全員のレベルはかなり上がっていた。

 

 流石に終盤モンスターのドラゴン族を相手にしただけあってたった短期間とは思えない速度でレベルが上がった。

 

 細かいステータスは省くが、腕力や魔力などの数値は普通よりも高くなっている。

 

 恐らくスピリットリンカーの影響だ。

 

 セイナはレベルが上がりやすいキャラデザインなのでホタルよりも高くなっていた。

 

 逆にフローラは魔力とMP以外のステータスが低いものの、覚える魔法の種類が作中随一というピーキーなキャラだ。

 

 そして必要経験値が非常に高く、レベルが上がりにくい。

 

 多種多様な魔法を駆使して戦闘を有利にしてくれる玄人向けのキャラである。

 

「エレクトロブレードッ」

 

「動きが止まったッ。ホタル、いくぞっ」

 

「はいっ!」

 

 フローラの中級雷魔法でドラゴンの動きを止め、セイナとホタルが波状攻撃を仕掛ける。

 

 あるいは二人が足元を攻撃して足を止め、フローラの上位魔法でトドメを刺すなど、攻撃パターンを増やしながら戦い方を広げていった。

 

「みんなお疲れ様。今日はここまでにしてキャンプを張ろう」

 

「はい、シビル様。今日のテントは私にお任せを」

 

「頼む。食事の準備は任せてくれ」

 

 フローラはこれまでどこか積極性を欠いていた食事の準備や野営の設営などの雑用を積極的に行なうようになっていた。

 

 セイナは訓練で経験しているし、ホタルもレストランで働いていただけあって食事の準備はお手の物。

 

 お嬢様育ちであるフローラだけが躊躇していた。

 

「我が主、フローラとも打ち解けたようで何よりだ」

 

「ああ。彼女の意志の強さには敬意を表したいよ」

 

 ここ数日で、お互いに仲間同士の会話で敬語を使うのはやめようと言うことにもなっている。

 

 フローラも丁寧な口調はやめないが、以前のような壁のある距離感は徐々になくなりつつある。

 

「明日はいよいよ頂上ですね。魔龍様は、私達の話を聞いてくださるでしょうか」

 

 そこは賭けだな。本来ならゲーム本編で主人公が訪れる事で発生するイベントだから、この時点でのフローラがその力に覚醒する保証はない。

 

「保証はない。でも、フローラが一つ上を目指すのにこれ以上に適した試練はないと思う。万が一の時は必ず俺が守るから」

 

「ありがとう、シビル様。私は強くなりたい。みんなと肩を並べるようになりたいです」

 

「ああ、頑張ろう」

 

 

 ◇◇◇

 

 いよいよ頂上に到着した。

 

 並み居るドラゴンたちを退けながら、レベルを上げてここまで辿り着くことができたのである。

 

 適性レベルには少々足りないが、俺が一緒に戦うことができるようになった影響で苦戦することなく退けることができている。

 

「こ、ここが頂上……。魔龍の住処なんですね」

「ああ。ここに魔龍帝サダルゼクスが住んでいる。今の時点じゃまだ理性的だから、ひょっとして話し合いで力を貸してくれるかもしれない」

 

 実はちょっと気になっていることがあった。

 

 霊峰ドラグニートのドラゴンたちが思ったより強くなかったのである。

 

『本編だと魔王復活の前兆現象として世界中の魔物が活性化している設定がありますからね』

 

 そう。ゲーム本編だと魔龍帝サダルゼクスは魔王の瘴気に当てられて凶暴化している。

 

 勇者の力で浄化することで正気を取り戻し、龍帝の宝玉を与えてもらえるイベントになっているのだが……。

 

「とにかく行ってみよう」

 

 本編前だからなのか、敵のレベルが低かったのかもしれないな。だから思ったよりレベルも上がらなかった。

 

 新しいスキルのことを加味しても、獲得した経験値が少なかったのだ。

 

 霊峰の頂上にある大きな洞窟の入り口。

 

 ここは奥行きはそこまでない浅い構造になっている筈だ。

 

 ただし、中のフロアは途轍もなく広い。

 

 中央に広がる巨大な魔法陣は、魔龍帝の魔力を安定させる為に古代の魔導師が施したものだと言われている。

 

『人間がこの龍の聖地に何用だ……』

 

「こ、この声は……」

 

 おお、この声は紛うことなき魔龍帝サダルゼクスの声。

 

 この世界の住人はゲームで人気声優が当てていた声そのままなので、ボイスのあったキャラクターは全部前世で聞いた声と同じなんだ。

 

『ほう……珍しい客だな』

 

 黄金の龍が台座となる巨岩に鎮座している。

 

 巨大な四対の翼と、光輝く剣と盾。

 

 全身の鱗は荘厳な鎧の装飾のように立派な模様をしており、その気になれば2本脚で立って剣を振ってくる。

 

「こ、この御方がドラゴンたちの皇帝……。迫力が桁違いだ……」

「こ、怖い……」

 

 魔法陣で魔力を制御されていてなお、溢れ出した巨大な魔力がオーラのように体の周りを渦巻いている作中屈指の強キャラだ。

 

「まずは俺に任せてくれ」

「シビル君、お願いね」

「おう」

 

 思った通り、今の時点では魔王の瘴気に当てられていないのでまともなままだ。

 

「偉大なる龍の皇帝よ。我らは女神より神託を受けし勇者とその仲間です。まずはこの聖地に無断で押し入ったことをお詫び致します」

 

「だ、大丈夫なんでしょうか。竜族のお仲間さん達いっぱいやっつけちゃいましたけど」

 

 そこは問題ない。魔龍帝サダルゼクスは強さこそを重んじる性格で、人間に負ける同族を哀れまないし、それを恨んだりはしない筈だ。

 

「心配するな。この御方なら大丈夫だ」

 

『なるほど。最近世界のマナがザワついているのは、魔王の復活が近いからなのだな』

 

「その通りでございます」

 

『ふむ、それで、どれが勇者なのだ? そこな同族の血が混じった娘は違うようだが。随分と濃厚な気配が漂って混沌としているようだが』

 

「むっ。龍帝殿は私に龍族の血が流れていることが分かるのか?」

 

『分かるとも。龍族同士は惹かれ合う。まだ未熟だが、良い才能を持っているようだ』

 

「おお、おおおっ、伝説に謳われる偉大な龍帝殿お褒めいただけるとは。光栄の極みです」

 

「え、えっと。龍帝様、一応……勇者は私です」

 

『随分と頼りないな。まだなりたての未熟者か……。それで、何用だ? 何の用も無しにこのような場所に足を踏み入れる人間はおるまい』

 

「偉大なる魔龍帝よ。ここにいる魔人族の血を引きし魔導師、フローラ・アルムデニーズに、是非とも龍帝の宝玉をお与えいただけないでしょうか?」

 

『なんだと? ぐっはははははっ! バカを申すでないわっ! 確かに魔人族の血を引いておるようじゃが、汝《うぬ》らのような未熟者にこの力を制御できるものか』

 

「あ、あの、シビル様……。あの魔龍帝様の周りに漂っている巨大な球体が龍帝の宝玉なのでしょうか?」

 

「そうだ。フローラにはあれを取り込んで伝説の失伝魔法系統、『ロストオーバースペル』が操れるようになる才能が眠っているんだ」

 

「で、伝説の失伝魔法ッ⁉ ロストオーバースペルなんて文献に名前しか載っていないおとぎ話ですよっ!」

 

『いいや、おとぎ話ではない。確かに魔人族は龍の持つ力を取り込んで巨大な魔力を操ることができた。だがそれは、超古代文明時代の話だ』

 

 ロストオーバースペル。別名『失伝魔法』。

 

 しかしそれは通称であり、本当の名前は『神技』という。

 

 使うのは魔力に違いないが、フローラにはそれとは別に『特殊な魔力』を使う才能を有している。

 

 その秘密とは――

 

「その通りです。ここにいるフローラは、その超古代文明時代最強の魔女、『フレローラ』様の生まれ代わりなのです」

 

『な、なんだとっ⁉ あのフレローラ姫の生まれ代わりだと言うのかっ⁉』

 

 そう、それがフローラの持つ特別な才能だ。

 

 サダルゼクスが何の話をしているのかというと、マド花の世界にはかつて栄えた古代文明があった。

 

 裏ダンジョンこそがその時代の遺跡なのではないか、というのが考察界隈での定説だ。

 

 そして古代文明最強の魔女『フレローラ』の生まれ代わりという裏設定を持っているのがフローラであり、後半のイベントである『龍帝の巫女』でその力の一端が覚醒する。

 

「その通りです。まだ若く未熟ですが、龍帝の宝玉を制御する才能を持っているのです」

 

『バカな……。何故人間如きがそれを知っている……。いや待て……そもそも貴様は本当に人間か? なんだその歪《いびつ》な魂は?』

 

 どうやら魔龍帝様には俺がこの世界の異物であることが分かってしまうらしい。

 

 ともかく協力を仰ぐには、こちらの事情も正直に話した方が良さそうだ。

 

 

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