本編開始前に死亡予定のモブに転生した俺。ゲーム知識と最強ステータスでとことん無双します。ついでにヒロイン全員ハーレムルートに取り込んじゃおう   作:かくろう

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サウブラ領へ急げ

 サウザンドブライン領蜂起の報を受け、俺達一行は大急ぎで故郷へ戻ることにした。

 

 俺達はサダルの背中に乗って1ヶ月かかった道のりを飛んでいる。

 

 双子姫は俺達の旅について行きたがったが、戦争状態にある場所に連れて行くのは危険過ぎた。

 

 2人と国の守護のためにフェンリルのエネルミアは残る事になり、邪神の再襲撃に備えてもらったのである。

 

 事態が急速に動いてしまったために2人がどうして最初からスピリットリンカーで繋がっているのかを聞けず終いだった。

 

 ちなみに2人と繋がっていた事は別の視点からでも確認できた。

 

 ゲームにおけるアーシェとレネリーの初期レベルは共に7~9の小ランダム性だ。

 

 主人公の行動次第で少々変動する程度である。

 

 だが救い出した後に改めて調べて見ると、2人のレベルは50を越えていた。

 

 これは恐らくドラグニート山で獲得した経験値共有スキルの影響と思われる。

 

 ドラゴン狩りで得た経験値が2人のレベルを底上げしたのだ。

 

 それに加えてサダルやエネルも同じように経験値共有のスキルの対象に昇格してくれていたのも大きい。

 

 強さ的には連れてきても問題はなさそうだったが、それでも戦いに慣れていない状態の二人を連れ回すには、俺達の絆は練度が足りないし、状況があまりにも未知数で危険度が高い。

 

 だからまずは大森林周辺のモンスター相手に実戦経験を積みつつ、邪神一派の影響で凶暴化した魔物残党の掃討を頼んでおいた。

 

 これについては俺と従魔契約した事でパワーアップしたエネルミアがついてくれているから問題ないだろう。

 

「凄い早さですねっ。これならフェアリール王都まで1日もかかりません」

 

 まずは王都に向かい王様から事情を聞く必要がある。

 

「また邪神の一派が関わってるのだろうか」

「ここまでくるとどうしてもそう考えちゃうよね」

 

 セイナとホタルもそう感じているらしい。俺も同感だった。

 

 心配なのはエミリアとルルナ姫の安否だ。

 

 ガイスト公爵が王国に反旗を翻すなんて絶対に有り得ない。

 

 そう、サウザンドブラインはガイスト公爵が納める土地だが、だからといって公爵が首謀者とは限らない。

 

 だとしたら裏には邪神の一派が関わっていると考えるべきだ。

 

 ここまで執拗に俺達の周りで騒ぎを起こしやがるのはどういうつもりなのか。

 

 邪神にはいずれ報いを受けさせてやる。

 

『我が主、まもなく王都に近づきます。一つ前の町で降りて馬車をチャーターした方がよいでしょう』

 

「いや、このまま王都上空まで突っ切ってくれ」

 

『よろしいのですか?』

 

「ああ。勇者が魔龍帝を従えたと帝国側に伝われば牽制になるかもしれない。こそこそ隠れないで堂々と乗り付けよう。俺達は魔王討伐を成し遂げたんだってな」

 

『なるほど。人間共には我の姿は脅威でしょうからな」

 

 ちなみに魔王の魂は未だにホタルの中に留まったままだ。

 

 この辺も後で報告を受けたことであるが、遺跡の最奥に魔王の真なる肉体が水晶に封じ込められて安置されていた。

 

 それの分析についてはミルメットが密かに行なってくれている。

 

 魔王の前世の肉体というのはゲームにはなかった現象だが、その片鱗というか、におわせのようなものが裏ダンジョンの裏魔王との戦いにおいて垣間見えた。

 

 簡単にいうと裏ダンジョンの魔王は本来の肉体の力を限りなく再現しているとかなんとか。

 

 とりあえず今考えても仕方ないので、魔王にはホタルの中で大人しくしてもらっている。

 

 それから、魔王を選定しているのが神々である、みたいなもの凄く重要な話もあった。

 

 それについては大事な事ではあるが、詳細は後で語るとしよう。

 

 とりあえず今すぐどうこうという話では無さそうであるから、今回の一件が片付いたらもう一度考えるべきだろう。

 

 まったく、大事な事をゆっくり考えるヒマもない。

 

 

『到着しました。既に騒ぎが起き始めておりますよ』

 

 

 

「うわああぁ、な、なんだアレは!」

「ど、ドラゴンだっ! ドラゴンが襲ってきたぁあ」

 

 案の定王都は大騒ぎだった。

 王様に取り次いでもらう為に町の入り口にある門の前に降り立ち、ホタルを先頭にして事情を説明しにいった。

 

「ゆ、勇者様ッ。こ、これは一体」

「魔王討伐の旅より、ただいま帰還致しました。国王様に取り次いで頂けますでしょうか」

 

「わ、分かりましたっ! 少々お待ちくださいっ」

 

 幸いにして門番の人が俺達を把握しており、王様への取り次ぎはスムーズに行なわれた。

 

 ミルメット、以前感じた怪しい気配は感じるか?

 

『感じますね。ゲロ以下のにおいがプンプンって奴です。王城の方からこっちを見ている感じです』

 

 既にこの国は敵の手中にあるって考えるべきなんだろうか。

 

 とにかく敵の罠の中って考えた方が良さそうだ。

 

「サダル、いつでも脱出できるように心構えをしておいてくれ」

 

『畏まりました』

 

(シビル君、凄く嫌な気配を王城の方から感じるよ)

(ホタルも感じるか?)

 

(うむ、私も感じるぞ。既にここは敵地と考えた方がよさそうだ)

(すぐに魔法を発動できるように警戒しておきます)

 

 既に俺の考えはスピリットリンカーで伝わっているようだ。

 

 皆俺の考えを理解し、臨戦態勢で構えてくれている。

 

(我が主、謁見では武器を取り上げられる可能性が高い。今のうちに使い捨ての武器に切り替えておいた方がいいだろう)

 

(なるほど、確かにな)

 

 俺達の武器はエボルウェポンを初めとしたワンオフの武器が多いが、ホタルとフローラに関しては量産品なので最悪紛失しても問題ないだろう。

 

「そうだ。エボルウェポンを不可視化すればいいんだ」

 

 以前開発した透明化と気配消失の魔法を使ってエボルウェポンに不可視化を付与しておくとしよう。

 

『スピリットリンカーがパワーアップして連携がとりやすくなりましたね』

 

 どうやらそうなってくれたらしい。

 テレパシーの強化によって瞬時に考えが共有できるのは非常にありがたかった。

 

 それなりに集中していないと共有されないっぽいが、こうしてあらかじめ考えを全員共通にしておけるのは非常に大きかった。

 

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