アニやっぱり人気ですね。クリスタが人気なのも予想通りですが思ったよりもミカサも人気だった。エレミカ過激派に怒られないかちょっとビクビクしながら書いてるんですがもうちょっと踏み込めそう。
予想外だったのがライナー、ここまでサシャとミーナを抑える大奮闘です。2人を足した票数以上に獲得してます流石進撃の巨人という物語のヒロイン。
晴天の下。オレは運動場を木で作られたナイフを模したものを握って歩く。
訓練兵団では一人前の兵士......少なくとも巨人の囮になれるくらい、になるために様々な訓練を実施している。それは対巨人用の兵装である立体機動装置の扱いはもちろんのこと、あらゆる状況下での決断力を高めるための座学まで幅広い。
そんな中でも一番意味が無いのでは、と一部の同期が口にしている訓練がある。それが今まさに実施されている、対人格闘術の訓練だ。
成績を上げるにはどの科目も集中して取り組む必要があるのだが、この対人格闘術に関しては配点がとても低いようで大した点数稼ぎにもならないらしい。だからこそ一部、例えばジャンのように憲兵団に行ければどうでもいいというスタンスの人は適当に流している。
「やぁーッ!」
「腰が入ってない、それじゃ駄目」
だが真面目に取り組む人ももちろん居る。クリスタが木製ナイフを持ってミカサに果敢に立ち向かうが、あっさりと流されている。何事にも必死なクリスタ可愛い、そしてミカサも流石にクリスタには優しいようで安心した。
このままブラブラ歩くのもいいが、訓練中だ。サボっている、とキース教官に目をつけられたらかなわん。ユミルとかは今日も元気にサボってるけど。
「フレディー! ちょっと見てください!」
若干ハスキーな声で名前を呼ばれて振り返る。視界の先ではサシャがポニーテールを揺らしながらこちらに走ってきていた。
「新しい対人格闘術を開発したんです! 野生動物たちからアイデアを受けたこの格闘術、名付けて鳥の舞!」
気合の入った声とともに、両手を空に突き上げ片足立ちをしてするサシャ。今にも飛び立ちそうな鳥に見えなくもないのだが。
「ええ、サシャ? 一応聞いとくけどそれはどういう構え?」
「威嚇です! 動物は胸を張ったり羽を広げて自分の体を大きく見せることで、戦う前から相手の戦意を削ぐんです! ほ~ら、どうですかフレディ。怖くて動けないでしょう」
「......うん、そうだね。少なくともサシャを襲う気にはならないよ」
バカで可愛い、略してバカワイイなぁサシャは本当に。多分暴漢が居てもコイツは馬鹿だろうから放置でいいなって生き延びそうだ。いや私が責任もってサシャに近づく暴漢は切り刻みます。普通にしてたら可愛いからちょっとリスク高いし。
そんなことを考えながらサシャを見ていると、彼女はオレの反応が満足いくものではなかったようで頬を膨らませていた。
「それじゃ駄目ですって。ほら、実際に攻撃を仕掛けてみてくださいよ! 私がフレディを制圧します」
「言うねぇ、サシャ。じゃあ準備は?」
「いつでも!」
滑稽な構えのまま不敵な笑みを浮かべるサシャ。ナイフを懐に隠すように構えたオレは、息を吐いてから勢いよく飛び出す。
「フッ!」
勢いそのままに両手で持ったナイフをサシャの腹部めがけて突き立てようとしたその時。サシャは上に上げた両手を下ろしてオレにしがみつくような体勢を取った。
「わ、ちょおっ!?」
「へへーん捕まえました!」
予想外すぎて反応が遅れたオレは、サシャの腹部にナイフを突き立てることができず、彼女の全体重をかけられて押し倒されるようになってしまう。
サシャはオレに馬乗りとなり、手からナイフを奪い取るとニカッと眩しい笑顔を見せる。
「どうですか。私だってこれくらいできるんです」
鼻を鳴らして誇らしげな表情のサシャ。そうだな、これはちょっと股間に悪いので早いところ退いてほしいんだけど、でも退いてほしくないというこのジレンマよ。
サシャはもともと身長もあってスタイルがいいなと思ってはいたが、訓練で体つきが引き締まるもプロポーションの良さはそのままという女性が羨ましがるような体質をしているようだ。104期の中では1、2を争うとオレの目が言っている。
そんな彼女のことを黙ってればまあいい、しかし喋るとバカすぎて疲れるからそもそも女として見れないと同期のわかってない男どもは抜かしているが、僕は全然いけます。美人でご飯を美味しそうに食べてくれて懐っこい大型犬みたいで、養い甲斐がありすぎる。結婚しよ。
未だに芋女の汚名を払拭できていないし、ミカサによって放屁女というあだ名をつけられてもいたが。それでも私はサシャを愛します! だって可愛いんだもの、女の子はみんな可愛いんだ!
「確かにサシャを見くびってたよ。けどこれだけの接近戦に持ち込むと、敵が他にも武器を隠し持っていた時に対処が難しい......って、この訓練では想定してないから余計なお世話だったか。悪い」
サシャがオレの腹部から退くので、オレも立ち上がりつつ言葉を掛ける。ナイフを持った敵を制圧する、となるとやはり下手に距離を取るよりも振らせないようにすることが選択肢に上がる。だが毒を塗った小さな刃物等を持っている場合には接近戦など殺してくれと言っているようなものだ。
心配性なところが出てしまいサシャに余計なことを言ったなと思いながら砂を払っていると、サシャはオレにナイフを手渡しながら言った。
「あんな抱きついて制圧するなんてことフレディ以外にはやりませんよ。私が危ないですし、なんか普通に嫌ですから。狩りとはつまり、自分の優位性を崩さないことなんです! フレディ以外の相手ならばこう、手に気を取られてるうちに足で制圧します!」
「......なるほど、勉強になったよ。オレは狩りをやったこと無いから、そういう視点からものを見れるサシャが居ると頼もしい」
「でしたら、今度私と一緒に狩りをしましょう!あなたと組めばきっと、大物が狙える気がします!」
目を輝かせるサシャ。
フフ、モテすぎて辛いな。ていうかサシャが抱きつき制圧をオレにしかしないと言う位には好感度が上がっていたことに驚きだ。確かに一緒に居る時間は長いが、思い当たる節がパンを分けたことくらいしかない。サシャはご飯くれるのはいい人っていう思考の持ち主なのかもしれないので、ここは私が責任持って守ります。相変わらず頭が痛えけど。
しかしサシャと一緒に狩りか。鉄砲は扱ったことないけれど、ありがたく受けさせてもらいたいな。
「ありがとう。楽しみにしておくよ」
「約束ですからね。ついでに一緒にお肉も食べましょう、獲物は2人占めです!」
「ああ。生態系を壊さない程度にな」
「流石フレディ賢いですねえ。では、私はコニーにこの鳥の舞を伝授してきます」
走り去るサシャ。嵐のようにやってくる天真爛漫なサシャのどこが芋女なんだよ! おいミカサ、テメェ放屁女とか言うレッテルを張ってくれてありがとうな! オレはサシャのことガッツリ女の子として見てるから彼女に不逞な輩が近づかなくて助かるぜ!
サシャの揺れる髪を見ながら考える。と、横から強烈な殺気を感じる。ゆっくりと顔を動かしてみると、サシャと並び104期生のプロポーションランキングトップを争っているアニがオレのことを射殺さんとばかりに睨んでいた。何かしましたか僕。
「あんた、随分と暇そうだね。真面目にやるんじゃなかった?」
「いやいや、アニがそれ言う......ピャアッ!?」
コイツ危ねえよ! 急に顔面スレスレのハイキックをかまして来やがった! なんかデジャヴだし、あの構えをしてるのも懐かしくも思い出したくない記憶が。
「落ち着こう? アニ。ほら深呼吸してぇ~」
「私は十分落ち着いてるよ。これは対人格闘術の訓練、そして今のアルフレッドはナイフを持った暴漢......なら、私はそれを制圧する義務がある」
「いつにもましてやる気満々じゃん......」
オレの言葉を待たずして、アニは距離を詰めてくる。そして彼女は小柄なことを生かして身をかがめると、一瞬だけ視界から消えて強烈な左のアッパーを放ってきた。
コレを肋骨に喰らうとポッキリいく未来が見えたので、バックステップで避ける。小柄故に素早く強烈な一撃を持っているアニだが、リーチは短い。といっても彼女にはそれを感じさせない強力な武器がある。
「ハァッ!」
「ヒイィッ!?」
パンチをかわされたらその反動を利用して蹴り。その動きが体に染み込んでいるのか、アッパーを避けたと思ったらすぐに回し蹴りが飛んでくる。そのキレは初めて会った夜よりも数段増している。
間一髪、上体を反らして避けたオレは手を地面について後方転回。アニはため息を付いて髪をかき分けた。
「呆れた。アルフレッド、あんたサシャに手加減でもしてたの?」
「見てたんだ。あれは手加減というか、普通に予測できなくて」
「じゃあどうして私の攻撃は避けれるのさ」
手を広げ、攻撃の意思は無いと示しながら近づいてくるアニ。オレも警戒を解いて普通の姿勢を取った。
「だってアニの攻撃はあたったらめっちゃ痛いんだもん。オレは蹴られたり殴られたりして喜ぶ趣味はないし」
「......の割には、対人格闘術の時は嬉しそうだけど」
「そりゃそうさ。アニと一緒に訓練ができて嬉しいんだから」
本心を伝えると、アニはそっぽを向く。が、色素の薄い金髪から除き見える白い肌と頬がほんのり赤くなっているのをオレは見逃さない。
照れ屋なアニちゃん可愛いなぁ。まあこれ口に出したら拳が飛んでくるから言わないんだけど、アニちゃん可愛い同盟のミーナにも見せてあげたい。そういえば最近はミカサもアニのことをフレディと居る時の様子は面白いとか言ってたっけ。もしかしたら同志なのかもしれん。
じっとアニを見ていると、彼女は見すぎと言ってオレの手から木製ナイフをひったくり、それをくるっと回してからオレの首に突き立てた。
「訓練が楽しいだなんて、あんたも変わってるね。対人格闘術なんて大した点数にもならないし、何の意味も無いっていうのに」
「オレには意味があるのさ。訓練抜きにしてもこうしてアニと2人で会話できる貴重な時間だし、それにアニは憲兵団を目指してるんだろう? それなら意味があると思うけど」
「例えば?」
「治安を維持する憲兵団なら巨人よりも人間を相手にすることが多いだろうからね。それは駐屯兵団も多少はあるだろうけど......アニは女の子だから。危険な目にあってほしくないし、この訓練は有意義だと思う」
内地では憲兵団に対して良くない印象を持っている人たちも居た。それは一部の憲兵団が横暴な態度を取っていたからなのだが、壁が破壊されてウォール・マリアから難民が押し寄せてきた時には難民によって憲兵団が殺される事件もあったくらいなのだ。
ぶっちゃけアニは巨人化できるらしいしよほどのことがなければ大丈夫だろうけど、その力を振るう前や振るうことができない状況になっては意味がない。先ほどのサシャの言葉を借りるなら、自分の優位性を崩さないでほしいのだ。だから訓練の中でアニには格闘術に磨きをかけてほしいし、オレも教えを請いたい。
アニの顔を見てみると、なんとも複雑な表情をしていた。結構いいこと言ったとおもうんだけど、と言葉を待っているとアニはゆっくり口を開く。
「アルフレッドくらいだよ、私にそんなことを言う男は。あんたは......死ぬんじゃないよ」
「ん?」
「なんでもない。じゃあ、次は私があんたを襲う番だから」
ぼそっと呟いたかと思えば、急にナイフを構え始めるアニ。おうおうどうした、急にやる気じゃん嬉しいね。
「かかってこい。まあさっきもオレがアニに襲われてたようなもん......ってオイ! ちょっと待てよ不意打ちやめて!」
「待ってくれるほど優しい奴はナイフを持たないよッ!」
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アルフレッド・ガイスギーチの身長は、本人の意思には反しこれ以上伸びることはないだろうと教官たちは見ている。
入団当時からすでに体が出来上がっていたこともあり、定期的な身体検査でも大きな変化が見られず。夜になると立体機動の適性検査に使われた吊り下げ機を使ってぶら下がり、なんとかして身長を伸ばそうと努力する彼の姿が見られるのだがその事情を知らない教官たちは自主練習に励む意欲の高い訓練兵と捉えている。
デートする人
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アニ
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クリスタ(ヒストリア)
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ミカサ
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サシャ
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ユミル
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ミーナ
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イルゼ
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リコ
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憲兵団のお姉さん
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フリーダ
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ルース
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キース教官
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ライナー