進撃ロスのサラリーマン、転生し超大型巨人を継承する   作:ダブドラ

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 年末ギリギリの更新になってしまい申し訳ございません。
 
 実は今回の話は本作のプロットで最初に考えていた回でして、後半の展開を何度も練り直しておりました。

 そして、改めて拙作を読んでくださった皆様には感謝の気持ちで一杯です。
 沢山の方が読んで下さるお陰でここまで続けることができました。

 来年も変わらず更新しますので、どうぞよろしくお願い致します。
 


十九話 女型の巨人

 

 

 

 

 遂に、第57回壁外調査が始まった。

 

 

 

 「───前進せよ!!

 

 

 

 そう叫びながら先陣を切っていく団長に続き、俺も馬を走らせる。

 

 本調査の目的はウォール・マリア奪還に向けた進軍ルートの確保だ。

 既に巨人の領域となっているマリアの内地を利用した、長距離索敵陣形の運用テストとも言えるか。

 

 後はエレンの身の安全が掛かっている為、何の成果も得られませんでは話にならない。

 

 兵団としても今回の壁外調査はとりわけ重要だろう。

 

 

 但し、これらは表向きの理由だ。

 

 エルヴィン団長の真のねらいは別にある。

 

 

 

 

 ───それは、俺達の中に紛れた“敵”を炙り出す事。

 

 

 

 

 

 俺と同じ読者なら、5年前のウォール・マリア陥落から先日のソニー・ビーン殺害事件までで得られる情報から、「敵は壁の外から来たのではないか」と推測した事があると思う。

 

 エルヴィン団長も同じくそう考えた為に、今回こうして仕掛けているわけだ。

 

 

 加えて、敵の存在を明らかに出来れば大きな成果になる。その上狙いはエレンの身柄なので、エレンがいたから得られた、という理由で処刑を無くすよう働きかける事も出来る。

 

 まぁその為には生きて帰らなければいけない訳だが・・・・・・。

 

 

 それに原作通りに事が起こる保証がない以上、気は抜けないな。

 

 

 

 「長距離索敵陣形、展開!!」

 

 

 そう思っていると、前方からエルヴィン団長の声が響き渡る。

 同時に、周りの先輩方が一斉にそれぞれの配置へ向かうべく動き出した。

 

 俺も演習通りゲルガーさんの隣に着き、ミケさん達と合流すると再び前へ馬を走らせるのだった。

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 ───数十分後。

 

 

 陣形は問題なく機能し、数体の巨人を発見しながらも全て回避に成功と早速演習の成果が出始めている。

 

 現状黒の煙弾は上がっていないが、そろそろ一発目が来てもいい頃だ。俺も煙弾の用意をしておこう。

 

 

 「・・・・・・しっかし、こうも巨人に出くわさねえと却って不気味だな」

 

 「それだけ団長の考案した陣形が上手く機能しているって事さ」

 

 「流石はエルヴィン団長、だな」

 

 

 ふと、ゲルガーさんとナナバさんのそんなやり取りが聞こえてくる。

 

 実際振動音が聞こえるので巨人共が周囲にいることは間違いない。

 まぁ出ようが出まいが気は抜けないんだが。

 

 

 

 「・・・・・・」

 

 そして先頭を走るミケさんは表情を崩さず、静かに前を見据えている。

 ただ、僅かに鼻が動いているという事はおそらく嗅ぎ取ろうとしているのだ。奴らの匂いを。

 

 万が一索敵班が見落としても、ミケさんが気付ければ不意打ちは避けられるからな。

 後は団長に何か頼まれている可能性もあるか。何せミケさんは本来の作戦を知る一人だから。

 

 

 「スン・・・っ! これは・・・」

 

 

 すると、ミケさんは何かに気づいたのか勢い良く右に顔を向ける。

 俺も視線の先を追ってみると、そこには真っ黒な煙が立ち上っていた。

 

 

 「黒の信煙弾!?」

 

 「ミケ、巨人の数は?」

 

 「一体だ。相手は索敵班に任せて俺達はこのまま進むぞ」

 

 

 真っ先に反応を示したのはゲルガーさんだ。そしてナナバさんとミケさんの端的な会話を聞きつつ、俺は信煙弾の用意を済ませ引き金を引いた。

 

 パァン、という破裂音を伴って頭上に上がる黒煙。

 それをナナバさんは振り向いて一瞥すると、僅かに微笑んで再び前を向く。 

 

 

 いよいよだ。 彼女はまもなく仕掛けてくるだろう。次に黒の煙弾が上がった時、その時が勝負だ。

 

 一先ず思考を整理して備えておこう。

 

 

 

 「おい、ナナバ」

 

  

 そう思っていると、突然ゲルガーさんが呟いた。その声色は普段と違い困惑に染まっている。

 

 

 「どうした?」

 

 「・・・マズいんじゃねえか、アレ」

 

 「っ、あれは・・・!」

 

 名指しされたナナバさんだったが、ゲルガーさんの視線の先にあるモノを見て表情が一変。

 

 

 二人が見つめている方は左翼側か。一体何が・・・・・・

 

 すぐに目線を動かして、ソレが何か確かめる。

 

 

 

 

 「・・・!?」

 

 

 それは、本来見える筈がない一筋の煙だった。

 

 その色は赤でも黒でも、まして緑でもない。

 

 

 あれは緊急事態を知らせる為の色。

 

 鮮やかなまでの───紫色だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 

 長距離索敵陣形における私達第四分隊の役割は、索敵班から新兵伝いに齎された巨人発見の知らせをエルヴィンに届ける事だ。

 

 つまり、私達が上げた煙弾が直接エルヴィンの目に入る訳なんだけど・・・・・・

 

 

 「・・・妙だ」

 

 「何がです? 分隊長」

 

 「モブリット、おかしいとは思わないか? もうかれこれ十数分は煙弾が上がってないんだよ?」

 

 

 そう。少し前から索敵班の煙弾がめっきり見えなくなったんだ。

 左翼側で巨人が発見されていないならいいけど、右翼側に巨人が現れて進路を変えた時も上がっていないとなれば流石に不自然だろう。

 

 

 「・・・確かに、気になりますね」

 

 「だろう?これでもしエルヴィンの推測通りなら、もう既に・・・・・・っ!?」

 

 

 

 

 

 モブリットにそう言いかけたが、目に映った紫の煙弾に私は言葉を失った。

 

 これはどうやら最悪の事態ってやつかもしれない。

 

 取り急ぎ何が起きたか確認を・・・・・・ん?

 

 

 「分隊長、誰かが近づいています!」

 

 「ああ、私も見えたよ」

 

 

 班員のニファに言われ、私は煙弾の下に目を向ける。

 

 それはこちらへ向かって駆けてくる索敵班の兵士だった。見ると、本人と跨っている馬の両方共傷ついている。

 

 

 「ハンジ分隊長!」

 

 「どうした、何かあったのか!?」

 

 

 「・・・・・・左翼側索敵班が、壊滅しました・・・!!

 

 

 

 「な・・・っ!?」

 

 

 

 そうして齎された最悪の報せに、班の皆から動揺の声が上がる。

 

 落ち着け私、今は何があったのか話を聞くのが先決だ。

 

 

「教えてくれ、一体何があったんだ!?」

 

「・・・・・・あれはおそらく、投石です」

 

 

 彼の言う事に私は耳を疑った。

 

 曰く、進軍中に突如石礫が飛んできたらしい。それも凄まじい速度で。

 

 完全な不意打ちに、何が起きたかも分からず周囲の班員はほぼ全滅。

 辛うじて息があった数人ももう死を待つのみだったそうだ。

 

 それは彼の班長も例外ではなく、死にかけの状態で気力を振り絞り、彼に事態を伝えろと指示を出したという。

 

 話はそこまでで、今の状況と併せて推測するに煙弾を上げたのもその班長だと思われる。

 

 だって彼が上げたとすると速すぎるからね。

 索敵班からウチの班までの距離を考えると、誰かが煙弾を上げる前に移動し始めたとする方がしっくりくる。

 

 

 さて、推理はこの辺にして動きを決めないと。

 

 

 

 「おおよその状況は理解した。それじゃあ、君はこのままエルヴィンの元へ向かってこの事を伝えてくれ」

 

 「はっ!」

 

 「ニファ、彼は一応怪我人だから同行してやって欲しい」

 

 「了解!」

 

 

 

 

 その後、彼とニファが走り去った所を見届けているとモブリットが何やら言いたげな様子でこちらを見ていた。

 

 「どうした?モブリット」

 

 「いえ、その・・・このままでは作戦どころでは無いのでは、と」

 

 「そこはエルヴィン次第さ。とは言え、選択肢は無いような物だけど」

 

 

 不安そうなモブリットに微笑みながら答える。

 

 実際、エルヴィンの目的を果たす為には進むしかないんだ。

 例えどれだけの犠牲が出ようとも。

 

 

 すると、前方に緑の煙弾が上がった。

 

 丁度右翼側で上がった黒の煙弾が見えている筈だけど、どうやらエルヴィンに引き返すつもりは無いらしい。

 

 

 「ホラね」

 

 再びモブリットへ声をかけながら、私は緩めた表情を引き締め直す。

 

 「それに、あと少しで体制を立て直すにはうってつけの場所に着く。そこでエルヴィンとは直接話せばいい」

 

   

 そう。あそこなら巨人の手から逃れられる上、立体機動に最適な地形をしている。

 だからエルヴィンは、最初からそこを通る前提で今回の調査計画を立てたんだ。

 

 

 何が原因なのか、十五メートル級の巨人よりも大きな木々で溢れる場所。

 

 “巨大樹の森”と呼ばれるその場所に、私達は足を踏み入れようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 ───遡る事十数分。

 

 

 

 

 

 

 壁外調査開始からおよそ一時間が経った頃。

 

 俺は女型の巨人と出会う事なく前進し続けていた。

 

 

 本音を言えば移動中に接敵したかったが、左翼側で想定外の事態が起きた事で下手に動けなくなってしまったのだ。

 

 ちなみに左翼側で何が起きたのかは知る術がなかった為に分からない。

 だが道中、俺のいる右翼側で二回目の黒い煙弾が上がった事から、女型が仕掛けてきた事はまず間違い無い。

 

 となると、もうライナー達とは接触してしまったと考えるべきか。

 

 

 

 ・・・・・・このままではマズい。

 

 現状、右翼と左翼の両方で緊急事態が起きており、少なくとも索敵がまともに機能していないのは確かだ。

 

 そうでなければ紫の煙弾が上がる訳がないしな。

 

 そんな状態で原作通りになるとは到底思えないし、むしろ更に酷くなる可能性の方があるだろう。

 

 エルヴィン団長はそれでも進み続けるんだろうが、今回ばかりは止めなければ。

 タイムリミットは巨大樹の森で女型が拘束されるまで。それまでに女型と接触しなければならない。

 

 女型が狙っているエレンがいるのは五列中央。

 ここからはそこそこ距離があるので多少は時間がある。

 

 

 

 そうして思考を巡らせている間にも、遠くに見えていた森は徐々に大きくなっていく。

 

 

 

 

 

 ・・・・・・待てよ?

 

 

 既に目と鼻の先にある巨木を見つめながら、ふと一つの考えが浮かんだ。

 

 原作の流れを振り返っていたのだが、とあることに気がついたのだ。

 

 本来なら、女型に対して何人もの兵士が立ち向かい僅かながら追跡を妨害していた。だが今は推定でも原作以上の死者が出ている恐れがある。

 

 そうなると当然女型への妨害は減り、原作よりペースが上がっている公算は大きい。

 

 つまり、エレン含むリヴァイ班が追いつかれてしまう可能性が高まっているのだ。

 

 兵規違反だなんだと言ってはいられない。

 

 

 

 「・・・・・・不味いな、近いぞ」 

 

 

 森の中をある程度進んだ所でミケさんが呟く。おそらくは女型の気配を嗅ぎ取ったのか。

 

 その言葉通り、僅かだがズシンズシンという振動音が聞こえる。

 

 「全員、今から馬を降りて立体機動に移る」

 

 

 そして、ミケさんの指示で俺達は馬を降り、木の上に飛び移っていく。

 直後に下された指示は“動くな”の一言だった。

 

 要は女型を罠に掛けるまで何もするな、という事だ。

 

 

 俺も木に登り、普通の樹木の幹よりずっと太い枝の上から森道を凝視する。

 

 

 

 

 すると、“彼女”は現れた。

 

 全速力で駆け抜けるリヴァイ班を追う、一体の巨人。

 

 金色の髪を振り乱し、さながら陸上選手のようなフォームで走る女性的な体つきの巨人。

 

 あれこそが女型の巨人だ。

 

 

 通り過ぎる一瞬、女型は上の兵士に気づいたのか軽く振り向き、直ぐに追跡を再開。

 

 ぐんぐんと速度を上げ、みるみる内にリヴァイ班との差がなくなっていく。

 

 

 ナナバさん達は少し離れた位置にいる。やるなら今しかない。

 

 エレンが巨人化するかで迷う頃、生きていれば何人かの兵士が女型に挑み無惨にも殺される。

  

 そこで接触し、とある事を伝えるんだ。

 

 

 グリップに手をかけて引き抜く。

 そして、俺のいる木の真下を女型が通ったタイミングで枝から飛び降り、同じく女型へ飛び掛かる兵士達よりも先に仕掛ける。

 

 

 

 両手に刃を構え、狙うは女型の足首。

 

 間髪入れずに射出したワイヤーは上手く右足首に刺さり、一気に俺の身体を引き寄せる。

 

 

 「・・・・・・うっ!?」 

 

 

 しかし、そう簡単に斬らせてはくれない。女型は急降下中の俺へ右の裏拳を放って来た。

 

 

 その拳は見事にドンピシャで俺を捉え、吸い付くように迫って来る。

 対する俺は一気にガスを吹かして下へ急加速し、紙一重でそれを回避した。

 

 この容赦ない攻撃。さては仲間を巻き込んでしまうから俺が巨人化出来ないと踏んでいるな。

 でなきゃこんな殺意の籠もった拳を振るってこない筈。

 

 

 

 それからアンカーを木の幹に刺し直し、再び飛び上がる。

 

 次に狙ったのは肩だ。

 腰を捻って横に噴射したガスの勢いを利用し女型の正面に踊り出ると、今度は左肩へアンカーを射出した。

  

 これに対して、女型は開いたままの右手を掌底の様に突き出そうとする。モロに食らえば手の平と木の幹に挟まれて跡形も残らないだろう。

 

 なら、鍛錬の成果を見せる時だ。

 

 俺はアンカーを巻き取る事はせず、右手のブレードを逆手に構える。

 

 

 やがて、女型の凄まじいハンドスピードの掌底が襲い掛かって来たその時。

 

 その場で再び腰を捻りつつガスを噴射し、回転しながらブレードで女型の指を斬り落とした。

 

 

 所謂、“回転斬り”と言うヤツだ。

 

  

 兵長が主に多用している技で、回転の遠心力でより深くうなじ等の部位を抉り切れる。

 

 ライナーも原作で似たような芸当を見せていたし、俺にも出来るのでは、と密かに鍛錬していたのだ。

 

 

 指を失った女型が怯んだ隙を突き、俺は額にアンカーを打ち込む。

 そして顔面へ急接近すると、ブレードを両の目に突き刺した。

 

 ようやく、辿り着いた。

 

 

 「ぎゃああああああああ!!!

 

 両目を潰された女型が唸り声を上げる中、俺は少し早口で離れる直前にとある事を囁く。

 

 「───!」

 

 すると、俺の声が届いたのか唸り声がピタリと止んだ。

 

 

 上手く行ったのか?

 

 と淡い期待を抱いた次の瞬間。

 

 

 

 

 「ぎぃやああああああああああああああ!!!!

 

 

 先程とは比にならない金切り声の様な叫びが響き渡る。

 

 俺は咄嗟にブレードを外し、急いで木の上に戻った。

 これは、“呼んだ”のか。

 

 

 女型は叫び終えると、優先的に再生させた片目をぎょろりと動かし俺の方を見る。

 

 そりゃあ、タダでは帰れないよな。

 

 

 それから森の奥へ走り去っていく女型を追って、俺もガスを蒸すのだった。

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 「全く、ミケに言われたことを忘れたのかい?」

 

 

 まぁ・・・やっぱりこうなるよな。

 

 移動中、俺はさっきの叫び声を聞きつけて飛んできたナナバさんに鉢合わせ、無事お叱りを受けていた。

 

 「・・・すみません」

 

 「とはいえ、お説教は後だ。今は女型を追うよ」

 

 「了解!」

 

 

 かくして俺達は森の中心へ向かう。

 

 

 

 そして、辿り着いた先にあったのは───

 

 

 

 

 粉々に破壊された罠と、それを見下ろしながら立ち尽くすエルヴィン団長とハンジさん。

 

 それと、気を失ったエレンを抱える兵長の姿だった。

 

 

 女型の巨人の姿はもう、どこにも無かった。

 

 

 

 

 

 「ミケ、これは一体・・・?」

 

 

 何がなんだか分からない、といった様子でナナバさんは問いかけるが、ミケさんがそれを制止する。

 

 「戦えるか、二人共」

 

 「あ、ああ」

 

 「俺も問題ありません」

 

 逆に問うてきたミケさんだが、その表情は深刻そのものだ。

 

 すると、ミケさんは表情をそのままに口を開く。

 

 

 

 「エルヴィン! 匂うぞ、近くに巨人がいる」

 

 「数は?」

 

 「北から多数、一気に来る!

  

 

 

 その言葉とほぼ同時だろうか。

 

 まばらで巨大な足音が聞こえてきたのは。

 

 

 

 

 

 

 森の入り口から迫っていたのは、女型が呼び寄せたであろう巨人共だった。

 

 ただ、原作と違い一方向だけなのは救いと言うべきか。

 

 

 

 「どうする?」

 

 「撤退だ。まずは荷馬車を迂回させる為の時間を稼ぐ」

 

 

 ミケさんの問いに答えると、エルヴィン団長は大きく息を吸い込んでからこう告げた。

 

 

 

 

 「総員撤退!! 森を迂回し、カラネス区へ帰還せよ!!」

 

 

 

 

 

 その言葉を皮切りに、元は索敵班だったであろう兵士達を先頭に荷馬車が移動を開始する。

 

 

 「ミケ、ここを頼めるか」

 

 「問題ない。任せてくれ」

 

 

 そして、ミケさんの指示でミケ班のメンバーが集められる。

 

 どうやらその間に、団長の指示でハンジ班とリヴァイ班も移動を始めたようで、女型の捕獲予定現場にはミケ班と一部の兵士が残された。

 

 

 「これより、ここにいる者たちで巨人共を食い止める!!エルヴィンが合図となる煙弾を上げるまで、巨人を一匹たりとも通すな!!」

 

 なるほど、つまり殿を務めろという事か。

 

 

 ナナバさんを始めとする兵士達は皆、覚悟の決まった表情で刃を抜き放つ。

 

 俺も既に手にしたグリップを強く握り締め、巨人に向き直り駆け出した。

 

 

 「行くぞッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、第57回壁外調査は終わりを迎える。

 

 

 

 

 

 

 





 次回、第二十話 「秘密」

 
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