異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する (旧題 : 金色の魔王(魔法の王)は微笑む)   作:2F29くん

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アメリカ序列1位の転校生

「なあ、あの話聞いたか!?」

 

 快い陽気に照らされた、スターダスト異能学園、2年A組の教室。

 

 クラスの中でガヤガヤと雑談を交わしている中に、その声が響いた。

 

 その声に、窓際の後方に座って半分寝ている青年が、眉を歪める。

 

「何かあったのかい?そんなに騒いで?」

 

 彼の名はヘルト・アリーネス

 

 外見は非常に整った顔立ちをしていて、髪は鮮やかでキレイな金髪、髪と同じ色の瞳。身長は180cm程度で、少し着崩しているが、それが気にならないほど制服を上手く着こなしている。

 

 雰囲気が非常に大人びていて、高校生でありながら20代中盤ぐらいにも見えるほどだ。

 

「いやなあ〜このクラスに転校生がくるらしいんだよ!」

 

 ヘルトは気怠げな様子のまま、騒がしい元凶である友人 佐藤渡(さとうわたる)に聞き返した。

 

「なにをそんなことで騒いでいるのかい?」

 

 この学園は世界最高の異能育成学園のスターダスト異能学園。規模や施設の質は他の学園と一線を画す。そのおかげで他の学園の成績優秀者が転校してくることが、かなりの頻度である。なのでヘルトには騒いでいる理由がまったく分からなかった。

 

「転校してくる子がこの子らしくてよ!」

 

 スマホに映し出されたニュースの記事を見せてきた。その記事の見出しはこうだった。

 

「アメリカ最高の天才美少女メイカー メアリー・アウローラ!!」

 

 名前の通り明るい印象を抱かせる少女だ。

 

「この子が転校生なのかい?」

 

 興味なさげにヘルトが返した。

 

「見ろよこの子、アメリカの天才メイカーで、しかもこんなに可愛いんだぜ!」

 

(ああ、だから騒いでいたのか)と、ヘルトは心の中で納得した。

 

「あ〜早く来てくれね〜かな」

 

 渡は可愛い子には目が無い奴である。この前も別クラスの女子に告白しては、撃沈していた。

 

 ヘルトは記事を再び見て周りには聞こえないほどの声量でボソッと呟いた。

 

「…アメリカ最高の天才か、この子は俺達のレベルまで来れるだろうか?…」

 

 その言葉には僅かな興味と期待が籠もっていた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「みんな、席に着いてくださいねー」

 

 朝の定番となっている山本静香先生の声が響いて、他のクラスメイトが席に着いた。

 

「みんなも誰かさんから聞いたと思うけど、今日は転校生が来ています。」

 

 静香先生には、渡が転校生のことを吹聴し回っていたことに気がついていたようだ。

 

「はいじゃあ、メアリーさん入ってきて」

 

 静香先生が廊下に向けて声をかけると、1人の美少女が教室に入ってきた。

 

「私の名前は、メアリー・アウローラ。アメリカでは、メアと呼ばれていたから、こっちでもそう読んでくれると嬉しいわ!」

 

「うわ、可愛い〜!!」

「彼氏いるの!?」

「踏まれたい!」

「どんな化粧品使ってるのかな?」

 

 自己紹介の後、教室中から大きな歓声と感嘆の声が轟いた。

 

 ピンクがかった赤色の髪をしていて、自信に満ちた瞳、雰囲気は活発でプライドが高そうだが、身体つきは発育の良さがハッキリ分かるほどである。

 

 クラスが転校生で賑やかになっている中、ヘルトだけは異なる反応(少し落胆したような反応)を示していた。

 

「これがアメリカ1位か…」

 

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