異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する (旧題 : 金色の魔王(魔法の王)は微笑む)   作:2F29くん

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《王の集い》

《王の集い》それはこの学園のトップである"セブンキングス"が集まり、今後の活動方針なとを話し合う場である

 セブンキングスはこの世界に与える影響が余りにも大きすぎるので、互いが互いを抑止しあうような決まりになっている。

 

 

「"集い"の場所は瞬間移動で行けないのがダルいな」

 

 集いの開催場所は序列6位である生徒が異能で作った魔具を使わないと絶対にたどり着けない場所で行われているため、瞬間移動では行けない仕様になっている。

 

「やっほ〜、ヘルトも"集い"に向かってる最中でしょ!」

 

 学生や職員が帰った後の静かな学園にて、その場に似つかわしくない声が響いた。

 

「やっぱり、さっき僕たちの戦いを観ていたのは日向か」

 

 日向はバレていた事が分かっていたかのような怪しげな笑みをヘルトに向けた

 

「いや〜バレちゃった」

「でもあの子もバカだよね、セブンキングスに挑もうだなんて」

 

「そんなに油断していると足をすくわれるかもよ」

 

"ギリッ" 一瞬日向の目が鋭くなったが、すぐにもとに戻っていた。

 

「もう〜、冗談キツイよ〜」

「私が負けるわけないでしょ、だって私はセブンキングスなんだから…」

 

「じゃあ、いっしょに行こうか」

 

「う、うん行こっか」

 

 2人で序列6位から貰った魔具を使用した。

 その瞬間辺り一面が光に包まれ、荘厳な扉の前にワープしていた。

 

「相変わらずこの扉ダサいよね」

 

 隣で愚痴っている人を無視してヘルトが扉を開けると、まるで突進のような勢いでハグをしてきたかわいらしい幼女がいた。

 

「お兄様〜!!」

(お兄様の服から薄汚いメス猫の匂いがする…)

 

「奏、久しぶりだね」

 

 この抱きついてきた幼女はヘルトの義妹である。異能の圧倒的な才能をアリーネス家が見いだし養子にして、当時10歳のヘルトに指導役を任せたのであった。   

 その結果ヘルトにしか手綱を握れない世界最強の怪物が生まれてしまった。

 

「今さっきまで、視線だけで人を殺せそうだったのに…」

 

「いつものことじゃないか」

 

 すでに距離を離して円卓に座っている男女が、奏に対する愚痴のようなものをこぼしていた。

 

「奏、そろそろ時間だから離れて」

 

「嫌です!このままずっと離れません!」(匂いを上書きしないと…)

 

 その時、我慢の限界が来たのか風紀委員長の腕章をつけた長身でロングヘアーの女生徒が口を挟んできた。

 

「あなた達…よく私の前でそんなこと出来るわね!いいから早く座りなさい!」

 

 

 風紀委員長は自分の目の前でヘルトがいちゃついている姿を見て不機嫌になっていた。

 

 

「これだから栄養素が胸にしか行ってない牛が…」

 

 その声は小声だったので、ダリアにまで届かなかった。

 

 渋々な様子で奏がトボトボと自分の席に帰って行く後ろ姿を見てヘルトは好奇心5割、恐怖心5割という心境だった。

 

「(また会わないうちに強くなってるね、いつか俺も抜かされるかもな…)」

 

 

「さっさと集いを始めましょう」

 

 7つの玉座に1つの空席がある状態で集いは始まった。ある事情のせいで序列5位の生徒は参加出来ない事は、ここでは公然の事実なので誰も気にしていない様子だった。

 この会議では特に司会役などは決まっていないのだが風紀委員長がその役を自ら務めることが常だった。

 

 

「今回は来週にある学年交流会のすり合わせのために集まってもらったわ」

 

 道着のような格好をして腰に刀を差した女生徒が食い気味に言葉を返した。

 

「序列2位殿、私は本気で学年交流会に挑みたいんですが…」

 

「ダメよ、あなたが本気を出したら死体の山ができるじゃない!」

 

「それは相手が柔らか過ぎるのが悪いのよ…」

 

 風紀委員長は頭を抱えることになったが、ある程度予測を立てていたので妥協案を出すことにした。

 

「異能禁止で木刀を使うという条件付きなら良いわよ」

 

「やった〜!」

 

 周りのセブンキングスが考えていたことは珍しく一致していた

 

「「「(うわ〜この子やっぱり脳筋だ)」」」

 

 セブンキングスは余りにも強すぎる為この様な学園の行事があった場合参加しないか、参加だけして何もしないというのが暗黙の了解だった。だが、序列7位の少女は脳筋だったため本気で参加したいと言い出すのは皆分かりきっていた。

 そこで誰も予想が出来ない意外な声が響いた。

 

「俺も少しだけ力を使って良いかな?」

 

 ヘルトがやる気を出している姿を見て奏は喜び、風紀委員長は怪訝な表情をし、他の王達は驚きを隠せなかった。

 

「何を企んでいるのヘルト?」

 

 ヘルトは指を口に当て、まるで子供が隠し事をする時の様な無邪気な表情で答えた。

 

「内緒だよダリア」

 

「もう、またそんなことを言って」

「私への借りを忘れたの?」

 

「忘れてないさ、その借りは今度ちゃんと返すよ」

 

 ダリアとヘルトの絡みを見て奏は嫉妬の念を燃やしていた。感情が昂ってしまったせいで周りに異能の影響が波及しだしていため、空気が叫び声をあげているような音を出していた。

 

「異能が漏れてるわよ序列1位()()()()()さん」

 

「黙れ!私のお兄様に色目を使いやがって」

(こいつをいつ殺そうかしら…)

 

 奏の漏れ出た異能の影響をみて他の王達は、恐怖心を抱いていたが、ある意味恒例の儀式の様なものになっていた。

 

「奏、静かに 会議中だよ」

 

「すみませんお兄様……」

 

 奏は愛しのヘルトに注意されたことにショックを受けていたが、それと対照的にダリアの方は愉悦の表情を浮かべていた。

 




※ヘルトと奏の過去編を書こうか悩んでます(*´ω`*)
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