異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する (旧題 : 金色の魔王(魔法の王)は微笑む) 作:2F29くん
作戦会議と銘打って今回始めたが、時間が進むに連れて3人とも飽きてきたので、結局目に入った相手を倒すという脳筋戦法に決まったのであった。
「じゃあ俺はもう帰るから、2人はよろしくやっておけよ〜」
「よろしくをやる?彼は何を言っているの?」
「(メアが初心で良かったな…意味が伝わっていたら多分殴られてたぞ…)」
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学年交流会当日の朝、空の模様は暗雲が立ち込めており気持ちの良い朝とは真逆のようすだった。
「やっと今日が学年交流会ね」
学年交流会は金曜日に行われるので、その前日の授業はまる1日自主練をするという内容だったのでメアの調子は絶好調だった。
「ずいぶんやる気が出てるね」
(この状態のメンタルなら乗り越えられるかな?)
「そりゃそうよ、私の力を見せつけてやるわ」
(新しい技も作ってきたんだから、ヘルトをあっと驚かせてやるわ)
この時互いに別々の思惑があったので、両者がほくそ笑む結果になってなぜだか微妙な雰囲気が流れた。そのせいで学園に向かうまで会話すること無く、学年交流会の会場に辿り着いてしまった。
すると会場からヘルトとメアを呼ぶ声が聞こえた。
「お〜い2人とも、こっちだぞ!」
渡があまりにも大きな声を出すので周りから白い目で見られていた。
だが、それに気付かずその後も渡は大声を出していたので2人はそそくさとその場を離れて行った。
「おいおい、何でお前らそっちに行くんだよ〜!」
周りの人達は距離を離し孤独になってもなお、悲痛な叫び声がこだました。
先程起きた悲劇は皆んなで忘れて、開会式が始まるまでの暇な時間を謳歌していた。
だが、チャイムの鳴る音と同時に目の前大きいモニターに学園長の姿が映し出された。
「みんな頑張ってね〜、あとセブンキングスで参加する子達はやりすぎないようにね〜」
なんとも間伸びした声だったが、会場はどよめきに溢れかえっていた。
なぜなら会場にセブンが居ることは気付いていたが、まさか参加するとは夢にも思っていなかったからだ。
しかし、その中に少数ながらも喜んでいる者達がいた。
「やっとあの、ムカつく面をした奴を殴れるのか!」
「姉さん、ヘルトさんは参加するのかな?」
「あの男がこういう催し物に参加するとは思いづらいけどね…」
(もしヘルトが参加するなら私達の勝ち目は無いわね…)
「お師匠様がご参加されるなら私も頑張らないと!」
序列の高い生徒は比較的喜んでいる傾向にあったが、セブンキングスの実力を肌で感じた事のある生徒達は序列に関係なく戦意を削がれて、棄権を考える者も居るほどだ。
会場のどよめきは無視して何事も無かったかのように、学園長は開式の号令をだした。
「それじゃあ理不尽に屈しないようにね〜、学年交流会スタート!」
学園長の意味不明な激励と共に波乱の学園交流会が始まった。
「じゃあ皆さん、向かって左にあるゲートをくぐって下さいね!」
担当の先生が指示を出している先には、高さがビルの3階まで及ぶほどの巨大なゲートがそこで佇んでいた。
「へルト、ヘルト!あれをくぐるの!」
メアは初めてあんなに大きいゲートを見たのですごく興奮していたが、ヘルトや他の面々は去年も見ていたので特に反応はしていなかった。
「実はあのゲート、セブンキングスの1人によって作られたんだよ」
「あんな大きいのを1人で?」
ヘルトからの説明を聞いてもなお半信半疑だったが、セブンキングスの実力を一度見たので納得せざるおえない現状だった。
「彼は職人気質だから作るものは完璧でないと我慢ならないらしいんだよね」
(まったく理解出来ないけど…)
「へぇ〜」
メアはゲートに見惚れたままで話しを聞いておらず上の空だった。そのせいでヘルトと渡は先にゲートをくぐっている最中だった。
「ちょっと!置いて行かないでよ!」
メアは2人に合流しようと早歩きで歩いた。
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ゲートをくぐった先にはホログラムで構築されて本来の学園の敷地より広大なエリアに拡張されていた。その中には密林や平原、山岳地帯など多種多様な環境が再現された特殊なエリアが広がっていた。
ヘルトのチームがランダムで飛ばされた先には、周りがまったく見回せないほど木が生い茂っていた。
「凄いわね!まるで本物みたいな景色ね!」
メアが"わあわあ"叫んでいる時に、渡は冷静にヘルトに尋ねた。
「探知は使えるよな」
「もちろん、別に禁止されて無いからね」
渡はヘルトの探知魔法で全ての敵を把握しようと画策していたので探知魔法が使えることに喜んだが、次のヘルトの言葉にすべてひっくり返された。
「でも、それだと面白くないから使わないけどね」
「えぇ〜。何でだよ!」