異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する (旧題 : 金色の魔王(魔法の王)は微笑む) 作:2F29くん
私はアメリカで一番の大都市の郊外で生を受けた。
両親は子供がほしかったようで、私が生まれた時には、2人で大喜びしたらしい。
その後はとても甘やかされて育った。
「あのぬいぐるみが欲しい。あの洋服が欲しい」
と、言ったら何でも買ってくれたので、いつしか子供ながらに申し訳なさを感じて、自重を覚えることになった。
それから数年が経ち、自分の中に異能が宿っていることに気が付いた。
果能が発現する時期は人によって異なるが、大多数の人は10歳〜15歳の間に発現する。
しかし、私は8歳の時に異能が登現した。
異能は若い頃に成長しやすく、早く発現すればするほど、異能が強カになるケースが多いため、両親は大変喜んでくれた。
それに私も嬉しくなって、異能の制御の練習や熟練度を上げるために街の"異能教習所"に通うことにした。
異能教習所はいわゆる、塾のようなもので異能学園は15歳から入れるのだが、その前に異能が発現する子供のためにある程度の大きさの街には存在している。
その異能教習所は自分より歳上の人がほとんどだった。
しかし、唯一年が近い子がいた。
その子の名前はナタリー・ベネット
彼女は私と同い年なのだが、この教習所では先輩である。
そんな彼女とは自然と打ちとけて、仲良くなった。
座学の授業では、横に座って一緒に受けたり、実技の授業ではぺアになって受けた。
ナタリーは私より先に教習所に入っていることからも分かるように、その異能は強力だった。
実技では年上の先輩に勝つことがあるほどで、非常に才能に恵まれていた。
本人は「大したことないよ」と言っていたりが、先生からするとあそこまで成長の速い子は見たことが無いと言わしめるほどだった。
そんな彼女に私は同い年ながら憧れた。
今の実力はものすごく高い、という 訳ではないが、将来性がものすごくあった。
いずれ彼女は、この国で一番のメイカーになれると信じていた。
ーーしかし事件は起きてしまった。
いつものように教習所で実技の授業を受けている時に、私は異能の操作を誤り、炎の玉を天井に当ててしまった。
すると、天井の一部が私目掛けて落ちて来た。
私は怖くて動けなかった。
今思うと、避けなくても異能で打ち落とせば良いと思うが、 当時の私はそんな冷静な判断は出来なかった。
「(私は死んじゃうのか…)」
と思っていたら、急に背中を押された
「危ない!」
ナタリーが背中を押してくれたおかげで、私はぎりぎり助かった。
しかし、彼女は瓦礫の下に埋もれてしまった。
「(この瓦礫をどかさないと)」
その一心で体に魔力を込めて瓦礫を動かそうと頑張るが、自分の魔力の扱い方が未熟だったため、ほぼ動かせなかった。
そのせいでパニックがマックスになり、どうしたら良いのか分からなくなった時に大きな音を聴きつけた先生がこの場に急いで来てくれた。
「大丈夫!何があったの!?」
先生はメアの方を確認すると、顔が真っ青を超えて真っ白になっている。
その表情から、とんでもない事が起こっていることが容易に想像が出来た。
「先生…あの、ナタリーが瓦礫の下に」
その一言で出来事を一瞬で理解して、急いで体に魔力を循環し、瓦礫を全力でどかした。
すると、ナタリーは体中から血を流しており、特に頭からの出血は酷く、一刻を争う状態だった。
「私は救急車を呼んでくるから、この子を見ておいてね」
そう言って先生はこの場を離れていった。
私は血だらけのナタリーを見つめることしか出来ず、先生の言葉もまったく頭に入っていなかった。
その後救急車が致着して、隊員の人が駆け付けてナタリーを運んでいった。
私は救急車に連れられる姿を、ただ見ることしか出来なかった。
"ピーポーピーポー"
サイレンの音が辺リー休に鳴り響いている中、私は膝から崩れ落ちて泣き続けた。