異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する (旧題 : 金色の魔王(魔法の王)は微笑む)   作:2F29くん

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明らかな匂わせ?

「ボス、本当なんですか!?」

 

 ブルーノが早速疑念の声をあげる。

 それに周りの幹部たちも、ブルーノと同意見のようだ。

 その証拠に反論せず、黙って見守っている。

 

「そうだとも。金色の魔王の好きな料理はカプレーゼだ。奴はレストランに行くと、必ずカプレーゼを食べるほどだからな」

 

 

「…ど、どういうことですか?」

 

 あまりの謎に細かい情報に、漆黒のマントを翻して、一振りの細身のレイピアを携えた若き男ーーアスパーが質問をした。

 

 これではまるで、ボスが金色の魔王と知り合いのようではないか…。

 

「細かいことは置いておいて、打ち込んでみようではないか。間違っているかもしれないしな」

 

 そう言って、キーボードを触り始める。

 たった5文字なので一瞬で打ち切った。

 すると〈正解〉と、ポップが出てきて鍵の開いた音がした。

 

 もうこのふざけた演出に慣れたのか、誰もその件に触れない。

 

 これでやっと秘密の部屋に入れる。

 

 後ろに幹部たちを引き連れて、ドアノブを握って扉の中に入る。

 すると、ダンジョン内の景色が一変した。

 

 その場所は空間がねじれていた。

 床も天井も曖昧で、踏み出すたびに足元の光が波紋のように揺らぐ。

 壁には誰のものとも知れぬ影が映り、反響する音が耳元で絶えず形を変える。

 

 随分奇妙な空間だ。

 どんな理由でこんなものを作ったのだろうか。

 

「おっとこれは、黒き福音のみなさん。ようこそ俺の魔法空間へ」

 

 いきなりの敵の登場に驚く幹部たち。

 金色は、豪華絢爛な椅子に座って待ち構えていたようだ。

 

 その風格は、金色の魔王と名乗るに相応しく、迫力が詰まっていた。

 この場にいる全員が王だと認めざるおえないほどだった。

 

「歓迎の意味をこめて、内装をもう少しハッピーな感じにしようかな」

 

 紫と金の光がゆるやかに混ざり合い、空間全体が夢の膜に包まれていく。

 そして、ファンファーレが鳴り響き、我々を歓迎していると表したいのだろう。

 

 相変わらずふざけた野郎だ。

 

「ご丁寧な歓迎痛み入る。それより、逃げも隠れもせず、通告通りにやってきたぞ。貴様らの異能の情報や、我が同胞であるハゲ・コリンズはどこにいるんだ?」

 

 丁寧な物腰だが、鋭い視線をヘルトに向けているドミナス。

 そんな対応をされても、どこかヘルトはリラックスしていた。

 ここは彼の庭…というのもあるだろうが。

 

「そんなに急がなくてもいいでしょ。でも、そこまで言うんなら、はい」

 

 そう言って指を鳴らした。

 すると、一つのUSBがヘルトの手元に現れ、少し後方にハゲ・コリンズが拘束された状態で召喚された。

 

 パット見では怪我がなさそうだが、回復されただけだろう。

 ハゲは頭部がツルツルなだけで、口の堅い男ではある。

 こちらの情報は漏らしたりはしていないだろう。

 

 

 ハゲ・コリンズの安否を確認していると、金色の魔王が口を開いた。

 

「君たちは俺を全力で倒し…」

 

 

 喋っている隙に自身だけを選択して、超越転移を使用した。

 こいつを倒すには油断している隙をつくしかない。

 

 

 金色の背後に転移して、 蹴るために足を下げる。

 そして、勢いをつけて足を振るが、 フェイントだ。

 

 これぐらいでは反撃されるのは分かるので、このモーションのままさらに転移する。

 

 頭上へと転移した……が、すぐ目の前にヘルト顔があった。

 

「(チッ…フェイントに引っかからなかったか。いや、そもそも防御をするために、後ろを振り向く必要が無かっただけだろうな」

 

 急いでもう一度、転移して元の位置に戻る。

 

 すると、自分が元いた場所に細やかな白い光が放たれた。

 それは壁にぶつかると、静かに消えていった。

 威力は高そうに見えない。

 しかし、どこか神秘的で危険性を感じた。

 

 こんな時は攻めの手は止めてはいけない。

 

「ブルース、アスパーは私に続け。リリアンは私たちなど気にせずぶっ放せ!」

 

 最低限の指示だけ飛ばして、自分含め3人をバラバラの場所に転移させる。

 それと並行して、魔力的なフィルターをリリアンにかける。

 これで少しは居場所を誤魔化せればいいが…。

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