異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する (旧題 : 金色の魔王(魔法の王)は微笑む)   作:2F29くん

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ヘルト(変身?を後2つ残している) vs アメリカ1位

 「どうだルナ、良い経験になったでしょ」

 

「はい、でも悔しいです…」

(あの女、ヘルト様と仲良さそうだったから、ボコボコにしたかったのに…)

 

 ルナは本気で落ち込んでおり、周囲の気温が2℃ほど下がっている様に感じられるほどだった。

 しかし、ヘルトは逆に「(涼しいな)」と、喜ぶというズレた感想を抱いていた。

 

「じゃあ、次は俺と戦おうか」

 

「ようやくヘルトと、戦えるのね」

 

 メアはヘルトと戦えることが待ち遠しくて、剣を振り回してアップをしていた。

 その姿はとてもキレイで、ヘルトは自分の中でのメアの評価を上方修正した。

 

「先輩、ヘルト様と戦うって、正気ですか?ヘルト様を誰だと思っているんですか」

 

「えっ?凄腕の魔法使いってことしか、知らないわよ」

 

 ルナはメアの、返答にすごく呆れた反応をしていた。

 ヘルトはこの反応が面白くて、思わず笑いそうになっていた。

 

「凄腕?そんなレベルでは無いですよ!」

「ヘルト様はあの、セブンキングス序列3位()()()()()ですよ!!」

 

「えっ?」(ポカーン)

 

 メアは、突然の爆弾発言に、頭がオーバーヒートを起こしていた。

 その様子を見て、先程我慢出来ていた笑いが溢れ出てきてしまい、軽く吹き出していた。

 

「メアの反応面白いね」

 

「はい。すごく滑稽な顔をしています」

 

 ヘルトとルナにバカにされて、ようやく気を取り戻した。

 しかし、頭の中を整理することができ、衝撃的な事実を呑み込むことが出来た。

 

「誰が滑稽よ!」

(名前を聞いたことが、あると思っていたけどまさか、"セブンキングス"とわね…)

 

「だからクラスでセブンキングスになるって言った時、みんながヘルトのことを見てたり、模擬戦の授業で、1人で突っ立っていたりしていたわけね」

 

 心の中で上手く合点がいった結果、メアの心に詰まっていたわだかまりが、溶けたような感覚があった。

 

「ヘルト様が、"セブンキングス"と、知ってもなお、戦おうと思うんですか?」

 

「もちろんよ!ヘルトが"セブンキングス"なら、いずれ超えなきゃいけない壁だから」

 

 メアが声高らからに叫んでいるのを、ルナは無謀だと思っているが、ヘルト自身は案外こういう真っ直ぐな志し自体は好きだった。

 

「良い心意気だね。じゃあその、心意気に免じて魔力を回復させてあげよう」

 

 メアの周囲がヘルトの魔力で満ちていて、とても幻想的な雰囲気を出していた。

(ルナはメアを、羨ましそうに見ていた)

 

「ありがとう。これで本気で戦えそうだわ」

 

 初めての感覚を体に馴染ませるために、手を開閉しているメアだった。

 しかし、不快感などはまったく感じておらず、逆に心地がとても良かった。

 

「じゃあルナ、審判頼むよ」

 

「はい。そんな女ボコボコに、しちゃってください!」

 

「ちょっと酷くない!?」

 

 ヘルトとメアは互いに距離をとって、メアの方は剣に魔力を溜めていた。

 

 それのせいで、先程まで下がっていた周囲の温度が次第に元に戻り、そして気温はそのまま上がり続けていた。

 

「本気でかかってきてね」

 

「言われなくても、本気を出すわよ」

(余裕感がにじみ出てて、ちょっとイラつくわね)

 

 舐められていることに腹が立ったので、魔力の込める速度を急ピッチで進めた。

 

 そして、メアが魔力を剣に込め終わった時、ルナの開始の合図がでた。

 

「よ〜いスタート!」

 

「最初から飛ばさせて貰うわよ!」

「異能解放!!」

 

 メアから、大量のオーラが迸っている中、ヘルトは魔法で剣を生成していた。

 

 そして、その剣は何処にでもありそうな普通の片手剣だった。

 

「魔法使いが剣、とは私のことを舐めてるのかしら」

 

「メアが剣を使っているから、それに合わせているだけだよ」

 

 ヘルトの本領はもちろん魔法なのだが、剣術の方も我流だがある程度は修めていた。

 

 そのため、俗に言う"舐めプ"とは言えないほどの実力が剣でもあった。

 

「じゃあ力押しで、行かせてもらうわ!」

 

 メアは剣の刀身に炎を纏わせて、ヘルトに向かって超加速をする。

 すると、メアの足元の地面が吹き飛んだ。

 

 それに対してヘルトは、余裕な笑みを携えて、剣でメアごと弾き返した。

 

「あなたこの前、身体を動かすのが苦手とか言ってなかったっけ!?」

 

「さすがに戦う時ぐらいは、身体強化を使うさ」

 

 この時メアはあまりのヘルトのパワーに、腕が痺れて軽く痙攣していた。

 

「今度はこっちから行くよ!」

 

 ヘルトは足に魔力を集中させて、お返しと言うばかりにメアに接近した。

 ヘルトの攻撃に、メアは動きをかろうじて捉えれれていた。

 

 そのままヘルトに向かって、ルナの時にも使用した、大技を繰り出す。

 

「【煉獄閃!】」

 

 メアの剣から、大量の炎が飛び出し、ヘルトを剣ごと燃やし尽くそうとしたが、あっさり剣でかき消されてしまった。

 メアは、大技を消されたのにまるで、予定調和のように落ち着いたまま、次の大技を使った。

 

「【焔天渦巻!】」

 

 剣から放出された焔が、渦巻き状にとぐろを巻いて、ヘルトに襲いかかった。

 が、ヘルトは先程メアが使っていた大技を、即興でコピーして相殺してみせた。

 

「危ないな 【煉獄閃】」

 

 メアの【焔天渦巻】と、ヘルトの【煉獄閃】が、お互いに作用しあってその場には、爆風が吹き荒れた。

 その結果、ルナは後方に吹き飛ばされされてしまったが、当事者の2人の場所は台風の目のようになったので、あまり影響を受けていなかった。

 

「ちょっとさすがに、やってることむちゃくちゃじゃない!?」

(私がその技を使えるようになるのに、何年かかったと思っているのよ!)

 

「相手が俺なんだから、今更でしょ」

 

 その言葉には、ヘルトの自信と矜持が現れていた。




(バトルシーン難しい…)←作者の悲痛な叫び
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