異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する (旧題 : 金色の魔王(魔法の王)は微笑む)   作:2F29くん

80 / 112
黒き福音初の大ピンチ

 ここはおそらくダンジョンの中ではなく、金色が作った空間だろう。

 ということは、 その気になれば一瞬でこちらを屠れることが想像できる。

 しかし、そんなつまらない事はしないと思うから、リリアンをフィルターで隠して固定砲台のように使う。

 彼女が得意な魔法は超大規模な破壊魔法だ。

 

 

 彼女が本気を出せば、この星の形を変えられるほどの威力の魔法を持っている。

 しかも、異能と並列することで火力が+αで上がっていく。

 高貴な育ちである彼女には、自身の敵を消すためにはピッタリだった。

 

 我らは、このリリアンの溜めの時間を稼がなければならない。

 

 

 それを理解して、ブルーノはその体格を活かして壁のようになりながら拳を振るう。

 その状態で拳だけでなく、異能で全身を硬化させる。

 

 そんなブルーノに向けて、先程放たれたものと同じものが飛んできた。

 その白い光は硬化している体をすり抜けた。

 

 その途端、ブルーノは膝をついた。

 

 衝撃的な光景だが、それに怯まずアスパーはレイピアを高速で何度も突き出す。

 

 彼の異能は自身が握っている全ての物の貫通力を100倍にする、というものだ。

 この異能のおかげで、数多の金庫やバリアを破ってきた。

 これには金色も避けないといけないはずだ。

 

 

 結果は、ドンピシャでドミナスの予想は当たった。

 

 実際、ヘルトは危険性を感じたのか斜めの方向に下がった。

 しかしそれだけでなく、巨大な氷の塊をこちらに飛ばしてきた。

 

 これを避けると、後ろで倒れているブルーノに当たってしまう。

 

「(まったく……手のかかる奴だよ)」

 

 巨大な氷塊を超越転移で、逆に金色の頭上へと移す。

 

 機転の効いた良い策だ思ったが、全色は動じておらず、落ちてくる氷塊を見上げているだけだった。

 

「これは俺の魔力で作ったものだよ。それで俺を害そうなどと考えない方がいいよ」

 

 そういって指を鳴らし、氷は瞬時に分解され、粉々になって降り注いだ。

 

 金色に氷の粒が降り注ぐ姿は、憎たらしいほど様になっている。

 

 こんな時にもアスパーは突く腕を止めない。

 しかし、その悉くが避けられてしまっている。

 

 そこで自分も正面から参戦しようと思ったが、効果的ではない気がした。

 自分は金色に対しての有効打がない。

 業腹だが、ここはサポートに徹しよう。

 

 魔力に色を付け、金色の周りを覆う。

 

 腕を振っただけで壊されたが、一瞬でも視界を遮れただけで十分だ。

 自分とアスパーを転移させて、挟むような形にする。

 

 腕に莫大な魔力を纏わせて、自分の方に注意を割かせる。

 これで後ろのアスパーより、自分の方が脅威に感じてくれるはずだ。

 

 すると、ヘルトはため息混じりで言った。

 

「…作戦があまりにも幼稚すぎる。やっぱりお前はそんな格好をしても変わらないな…。【炎葬花】」

 

 この魔法は以前にも使用したが、見た目がキレイなので意外と気に入っている。

 

 目の前のコイツが耐えられるであろうギリギリの魔力を込める。

 そして、真っ赤な花が咲く。

 

 

 この魔法を知っているドミナスは避けることを試みるが、気付くのが少し遅れた。

 そのせいでもろに被弾してしまった。

 

 しかもその余波で空間が揺れ、ダンジョンをも揺れた。

 

  全身に鈍痛が走る。

 あまりの痛みに意識を手放しそうになるが、必死に堪える。

 

 力を振り絞ってアスパーの方を見ると、力なく倒れている姿が目に入る。

 

 どうやら先程の攻撃に耐えられなかったようだ。

 

 ヘルトは冷たい視線をリリアンに向けている。

 しかも瞳が金色の名に相応しく、輝いている。

 

「まずいこれじゃ!」

 

 やはりフィルターだけでは、あいつの目を誤魔化せなかったようだ。

 

 そして、へルトは火球を生み出した。

 最初は手の平サイズだったものが、 徐々にこの階層を覆い尽くさんほどのサイズになっていった。




※黒き福音のメンバーたちは、簡単にヘルトにやられていますが、きちんと強いです。
その証拠に、ヘルトが相手の攻撃を避けています。
これは非常に稀なことです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。