異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する (旧題 : 金色の魔王(魔法の王)は微笑む)   作:2F29くん

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相性抜群かも?

「じゃあこれからは普通に学園に通って良いってことですか…?」

 

「うん、そうだよ。ダリアに要求を呑んでもらったんだ」

 

 また学園に通えることはすごく嬉しい。

 なぜなら、学園の中でもヘルト様と会えると思うだけで日々のモチベーションが大きく変わってくるからだ!

 

 

 あれっ…?

 ここである違和感に気が付く。

 

「もしかして…私のためにその女の要求も呑んだってことですよね。何かいやらしい事とかされませんでしたか!?」

 

 ダリアとは学園の風紀委員長の名であることはもちろん知っている。

 それに厳格な性格であることも。

 しかし、相手がヘルト様となると話は変わってくるだろう。

 危険性は万が一なんてレベルじゃないぐらいには高いはずだ。

 

「もう、ルナはダリアのことを何だと思っているんだい…。ただ依頼を受けただけだよ」

 

「失礼ながら本当ですか?」

 

 ルナがこちらをじっと見つめてくる。

 こちらを随分と疑っているようだ。

 

「もちろんだとも」

 

 2人の間に微妙な空気が流れた。

 

 

「…分かりました。これからは学園でもお供させて頂きます」

 

 私は胸をほっと撫で下ろす。 

 家での生活は非常に暇だった。

 

 それよりもヘルト様と会えないのがもどかしくて、歯がゆくて、じれったくて、ストレスで頭がおかしくなりそうだった。

 それがようやく解消された。

 

「ヘルト様、ハグしてもらっていいですか。私ずっと寂しかったんです」

 

 ルナが手を広げて催促してくる。

 この場にはマスター以外には居ないのでやってきてるのだろうが、正直やめて欲しい。

 ルナが嫌という訳ではない。

 ただ単に碌な結末を迎えないというだけだ。

 

「ごめんね、今は紅茶を楽しもう」

 

 ちょうどマスターが紅茶を2杯持ってきた。

 ベストタイミングである。

 後でチップでもあげよう。

 

「…はい…」

 

 私は空虚を抱いていた手を戻した。

 少し高望みしすぎたかもしれない。

 この寂しさは、家に帰ってヘルト様グッズに癒してもらうしかない。

 

 

 そんなこんなでウバティーを飲みながら、今まで中々出来なかった世間話をした。

 

 

 

 今回の件をわざわざカフェで言ったのは、純粋にメアに知られたらまずいからだ。

 メアはお世話係になってから、何かとかまってくるようになった。

 だから、ルナの存在を知られるのは、学園にルナが戻ってきてからの方が都合がいい。

 

 

 

 

 

 伝えないといけないことも伝えたし、ウバティーも飲めたので満足した。

 これからの予定は多分無いので、部屋に帰ろうかな…。

 

「せっかくですし、これから買い物に行きませんか?まだ10時過ぎですから、お時間は大丈夫ですよね」

 

 買い物か…何か買いたいものはあったかな?

 う〜ん…そういえば、茶葉を切らしていたかもしれない。

 それの買い足しのついでに、ルナの買い物に付き合うぐらいは問題ない。

 

「うん、良いよ。でも、ちょっとメアに連絡させてね。お昼は外で食べてくるって言っておかないといけないんだ」

 

 やれやれといった風に首を振るヘルト。

 

 

 メア先輩はヘルト様のお母さんかよ。

 シンプルにウザったいな。

 

 そもそも、ヘルト様と同部屋など不遜すぎる。

 私はこんな神々しいお方とずっと一緒にいたら昇天してしまうだろう。

 

 消すのも一つの手かもしれna…

 

「よし、じゃあここを出ようか」

 

 不満を垂れている間にヘルト様はメッセージを送り終えたようだ。

 部屋はメア先輩の独占市場だが、今からは私のターンだ。

 

 

 ルナは跳ねる心臓と、メア先輩へ湧いてくる殺意を抑えながら、大きな背中を追う。

 

 

 

 

 適当に繁華街へと繰り出して、ショッピングセンターに向かった。

 結局一瞬で茶葉を買い終わって、それからルナの買い物を手伝った。

 

 どうやら夏服が無いらしく、コーディネートを頼まれた。

 自分はこういうのに疎いのだが、執拗に頼まれたので渋々受け入れた。

 

 結果的にルナはものすごく喜んでくれた。

 

 自分のセンスは壊滅的だと、1番弟子に言われたことがあった。

 なので、自信は正直なかった。

 

 もしかしたら、ルナは自分と感性が似ているのかもしれない。

 

「(今日は意外に楽しかったな)」

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