サウザンド   作:かりん2022

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神:レオン

『皆様、惑星ファンタジーアースの製作実験協力ありがとうございました。大変お待たせいたしました。バイト代の1回目の支払いを行います。1回目は階級ごとに一律の報酬を差し上げます。それと共に、ステータスを解放いたします。ステータスオープン、クローズでステータス画面を表示非表示できます。第二回は実験協力の際に得たアイテム等を報酬としてお支払いします。最後に個々の功績を査定した成果給をお支払いします。楽しみにお待ちください。1年間の守秘義務の厳守をお願いします。実験のことを人に言えば、二回目以降の報酬はお渡しできません』

 

 その言葉と共に、ぱちっと目を覚ます。

 

「パパ! ママ!」

 

 病室で、僕は疲れた顔で眠っているママに泣きながら抱きついた。

 

「目が覚めたの? レオ。心配したんだから!」

「ママ……」

「ごめんね、ごめんね。ママ、仕事に行かなきゃなの。ベビーシッターのジェニファーと仲良くね!」

「ママ!?」

 

 あれは夢だったんだろうか。そう思いに浸る間も無く、ママは行ってしまった。

 お医者さんの話によると、僕は半年も眠っていた(たった半年! 10年は経ったと思っていた。またミドルスクールに通える!)という。

 莫大な入院費が掛かったそうだ。

 

 目覚めた直後のアナウンスがあったな。

 僕は1人になるとステータスを開き、その報酬の莫大さと、それを換金できない事に頭を抱えた。

 当たり前だ。

 「貴金属を貰いました?」 「どこで?」はい詰み。

 守秘義務があるのだ。1年間はなんとか凌がないと。

 それからすぐに、ベビーシッターが3歳の妹を連れてきた。

 記憶より大きくなっている。

 

「レオ! 私はジェニファーだよ。覚えてる?」

「レオ! 起きた! サラのこと覚えてる?」

「覚えてるよ、ジェニファー。忘れるわけないよ、サラ」

「ねぇレオ、見た? 地球の側に、惑星が現れたんだって! あんたのパパとママ、それを調べてるんだって!」

「惑星?」

「パパとママにあの星の石をお土産にもらうのよ!」

 

 窓からある一点を指さすジェニファー。どうみてもファンタジーアースだった。

 

「どうしよう」

 

 決まってる。子供の僕が出来る事なんて、勉強を頑張るしかない。

 ママとパパは忙しそうだし、僕がサラも守らなくちゃ。

 

 その夜、僕はノートに覚えている限りの情報を纏め、二回目に貰える報酬を確認していて気づいた(これ、凄まじい事になると思うんだけど)。

 僕の作った種族、メカリアの種族魔法、ハッキング魔法! 機械をハッキングする魔法。僕はなんて魔法を設定してしまったんだ!

 二回目からの報酬がなければ、とてもではないが他のプレイヤーに対抗できない。

 いい人ばかりだったけど、魔が刺すことは誰にでもある。

 守秘義務は破れない。でも、アメリカは、地球は守らなくちゃ。

 

 僕は、拷問されても何も喋らない覚悟と、パパとママとジェニファーを騙し通す覚悟を決めた。

 大丈夫。いざとなれば、僕は家族を守るヒーローを創造できる。

 パワードというスーパーパワーを持つ、ヒーローみたいな超人種族と、メカリアというハッキング機能を持つ機械のようなロボット種族を作ったのだ。異能は僕が作り出した、僕を信仰すると使える魔法。

 

 とにかく、ファンタジーアースのヴィランとかに軍事衛星をハッキングされたら大変だ。

 

 僕は慌てて部屋に行き、ハッキング魔法を使おうとした。出来ない。

 当然だ、僕はメカリアじゃないんだから。ハッキングは種族魔法だ。

 そこは「神」の称号を得ていようともどうにも出来ないらしい。

 そこで僕は、バイト代の高級触媒を使って創造魔法でハッキング魔法に特化したメカリアを創造した。

 更に創造魔法の高級触媒を使い、ハッキング魔法の為の神具を作り、メカリアに持たせた。

 

「君をテッドと名づける。地球の電子機器を、ファンタジーアース、あの星のハッキング魔法から守って欲しい。そして申し訳ないが、1年間、身を隠し切って欲しい」

「かしこまりました、我が創造主様」

 

 テッドは神具を使って、地球の防衛網を構築。

 世界平和は保たれた。

 とりあえず、すぐさまやるべき事はもうないと思う。

 まだ心臓がドキドキしてる。

 

 僕はテッドをベッドに寝かせて、一緒に眠った。

 




マシュマロ
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