過去問の使い方 を考えてたら、堀北兄妹の喧嘩あったよなで繋いでしまった
孤高と孤独のくだりしか覚えてないからペラッペラの内容です
原作買い直すべきやろか〜ってことでどうぞ
堀北生徒会長から過去問のデータを手に入れた僕は、寮の部屋に戻り、そこからテレポートで実家に帰ってきていた。
過去問は端末をこちらに持ってくるとGPSで検知される恐れがあったので、印刷して持ってきた。
コピー機にデータは残ってしまうが、普通の学生に寮のコピー機の記録データは易々と見れないだろう。
ポイントでも使わなければだが。
先日念写した過去問らしきものは寮に置いておいて、万が一誰かに見られると面倒だったからこちらに持ってきてある。
来客なんて僕のところにあるかはさておき、用心するに越したことはない。
コピー機に関しても、コピーする時は人がいない時間を見計らってある。
さて、僕が念写した過去問らしきものと、生徒会長に貰った過去問の内容だが、全く同じだったため、僕が念写したのは過去問だった。
これを証明するために随分と面倒なことをした気がするが、歴代最高の生徒会長の連絡先も手に入ったことだし良しとしよう。
問題はこの過去問をどうするかだ。
僕には必要のないものだし、結果的にポイントを支払わずに手に入れているため誰かに売り受ける理由もない。
かといって何もせず置いておくというのも勿体ない気がする。
売るか配るくらいしか利用法が思いつかないな。
大量に印刷して1年生全員のポストに入れてもいいが、学校側にどう思われるか分からないし、そんなことをしていたら誰かに見つかる。
それにポストの投函口には監視カメラもある。
配った人間を特定しようと動く人間がいれば僕だとバレてしまう。
透明化してもいいが、それをすると今度は学校側から誰がどうやって入れたかを調べられて、透明人間探しなんて始められたら面倒だ。
クラスのリーダー達に1部ずつ渡すというのも、僕から手渡すと目立ってしまうし、誰かに任せようにもその誰か伝いに僕が入手元だとバレてしまう。
紙飛行機にして各クラスのリーダーの部屋に念力で飛ばしてもいいが、窓を開けているか分からないからベランダに落ちるのがオチだな。
落ちるだけに。
他クラス……それもDクラスに売りつける……というのは、彼らの懐事情を考えると酷なものだろう。
1年Dクラスの生徒たちは今月支給されたポイントは0。
毎日のように遅刻、授業中の居眠り、私語、スマホは当たり前だったらしく、話を聞く限りでは自業自得な面もあるが、Dクラス全員がそうというわけでもないだろう。
被害者側の人間だけに過去問を渡してもいいが、その立場の人間なら中間テストも乗り越えられそうだとも思う。
誰かにどうすべきか聞いてもいいが、それを聞くと僕が過去問を持っていることを公開するようなものだしな。
いや1人居たな、僕が過去問を持っていることを知っている人間が。
寮に戻り、滅多に使わない携帯端末を起動し、登録したばかりの連絡先へと電話をかける。
『まさか連絡先を渡した日に電話をしてくるとはな。斉木、もう生徒会に入る気になった、というわけじゃなそうだが』
(察するに過去問の件か?)
急にかけて申し訳ないと思いつつも、生徒会長は2コール目で出てくれた。
暇なのか? と失礼なことを思いつつも、察しのいい会長へと話をしようとすると『悪いが』と先に生徒会長が言い出す。
『今は所用で外でな。メールを送ってくれれば、用が済み次第返信する』
(過去問の件は俺たちしか知らないことだ。メールで証拠が残ることもあるまい)
どうやら取り込み中らしく、そう言うと生徒会長は電話を切ってしまう。
こんな時間に外にいるのか。生徒会長も大変だなと思いつつ、寮に戻ってきたため同じ屋根の下にいる生徒たちのテレパシーの量がすごいので僕の方が大変だ。
しかし、外にいるにしては会長のテレパシーは寮の近くだったようだが。
(有能な後輩の相談に乗ってやりたかったが……妹に呼び出されてはいかないわけにもあるまい)
ふむ、どうやら妹さんに呼び出されたらしい。
呼び出された? 兄妹なら外でなくても、部屋でいいんじゃないかと思うが、この時間帯は男子も女子も異性の部屋にはいけないのか?
あとで寮内のルールを確認するとして、ベランダに出た僕は堀北生徒会長のテレパシーが聞こえた方へと目を向ける。
千里眼で見たところ、彼と同じく黒髪で、髪の長い女生徒が一緒にいるのが見える。
というかあの2人こんな時間なのに制服でいるのか?
(兄さん、今の私を見て。あの頃とは違う。今なら兄さんに)
(鈴音……お前はまだ孤高と孤独を履き違えているのか)
ここからじゃ何を話しているのかよく分からないな。
考えていることをそのまま話してくれないと困るぞ。
透明化して彼らに気取られず、声が聞こえる位置にテレポートするとしよう。
(生徒会長と堀北は兄妹だったのか……苗字は同じだったが、そうなのか)
2人にバレないように自販機の裏にテレポートしたらなんかいた。
背丈は今の僕より少しある。
透視で見ると標準的な印象を受ける体格も、無駄なく鍛えられた精巧な体つきをしていた。
そしてどうしてこいつもまだ制服なんだ? アニメ化で私服のデザインが間に合わなかったのか?
(ん……? なにか人の気配が増えたような……? 気のせいか……?)
こいつどんな勘をしているんだ。
透明化して来てるのに気配を感じ取れるなんてバトル漫画のキャラクターか?
「はぁ、今日は気分が良かったんだがな……鈴音、お前のせいで台無しだ」
「待ってください兄さん! まだ話は!」
「俺がお前の話を聞く義理もなければ、俺から話すこともない。早く失せろ。俺の気が変わらんうちにな」
(Dクラスに配属されるのも納得だな、鈴音)
「兄さん! 話を!」
途中から見ていたから話の流れがよく分からないが、穏やかな雰囲気ではない堀北生徒会長に、堀北妹が食い下がる。
だが、それは悪手だ。
「くどい。そこまで聞き分けが悪くなったのか」
(幸いここは監視カメラもない。躾にはちょうどいいか)
堀北妹が足早に帰っていれば、生徒会長は怒るにしても言葉で済ませただろう。
だが、堀北妹が食い下がることで怒りが増したみたいだ。
生徒会長は躾と称して堀北妹に拳を振るう。
あまりに早い拳、突然のことに堀北妹は避けられない。
「……なんだお前は」
「綾小路くん……!?」
しかし、生徒会長の拳は僕の隣にいた男子生徒によって止められる。
あれが茶柱先生の言っていた綾小路か。
彼がいなければ念力で生徒会長を躓かせるつもりだったんだが。
「妹への教育にしては随分と荒っぽいですね、生徒会長」
「盗み聞きか? こんな夜更けに、趣味が悪いな」
(綾小路? 確か入学試験で全教科50点を取ったという生徒か)
妹が呼んだ名前に聞き覚えがあるらしい生徒会長は、彼の特異性に思い当たったようだ。
「妹に躾と称して殴り掛かるほうもどうかと思いますよ」
(兄妹喧嘩ってこんなに物騒なはず……ないよな。堀北怯えてるし)
いや兄弟喧嘩はそんなもんだぞ。
僕も挑んでくる兄には容赦しないし。あれは喧嘩じゃないか。
「家族の話に赤の他人が首を突っ込むのか?」
「一応クラスメイトですから。で、続けるんですか?」
綾小路くんの問いかけに生徒会長は出鼻をくじかれたとでも思ったのか、少し悩んだ様子を見せる。
(鈴音の教育はここを出てからでもいいだろう。あいつにはまだ3年も残っている。ここなら変わる機会がいくらでもあるだろう。3年を待たずにここを出れば、あいつも身の程というものを知れるか)
「いや。時間がもったいない。見苦しいところを見せたようだな、綾小路」
「いえ別に」
(思ったよりすぐに引いたな)
「鈴音、これだけは伝えておく。孤独と孤高を履き違えるな。それが分かるまで、俺の前に顔を見せるな」
(それが分からないなら一度惑星探査機はやぶさ2に括り付けられて数年間小惑星を探査してくるといい。少しはマシになるだろう。もしお前が本当に成長し、俺の真似事をやめられたら、その時は改めて話をする場を設けてやるが、俺が卒業するまでに気付いてくれるだろうか)
そう言うと生徒会長は綾小路に背中を向けて寮の方へと歩いていってしまう。
堀北生徒会長なりの兄心というのは、テレパシーを通じて理解出来た。
ただどうしてそれを口にしないのか。
ツンデレ、というやつなのだろうか。
「大丈夫か堀北」
「え、ええ……」
あんな兄を持つと彼女も大変だな。
僕を負かすために何度も挑んできたドMの兄の姿を思い出し、ツンデレで愛情表現ド下手な堀北兄を見ると堀北妹には同情してしまうな。
とはいえ堀北妹とは話したこともないのだが。
彼女のケアは綾小路くんに任せて僕は戻るとしよう。
しかし、綾小路くんの動きは素人目から見ても凄かったな。
入学試験の点数を揃えたり、生徒会長の動作を見て飛び出し、拳を止められる体幹から学力と運動能力は高いと見えた。
茶柱先生が期待するのも分からなくないが、Dクラスなのはここに入学するまでに何かあったか? 堀北妹を助けたことから性格や協調性に難があるとは感じないが。
そのうち分かるか。
この後帰って、メールで堀北会長の方に過去問の使い方を聞いてみたが割と長めのメールが返ってきたが要約すると『自分で考えろ』という話だった。
そうなるか。仕方ない。また明日考えるとしよう。
なお過去問は堀北妹に同情して譲る模様
譲り方は一之瀬任せである
次で中間テスト編は終わるはず
1巻ってそこまでだっけ
裁判も入るっけなと思いながら寝ます。
次話は早くて明日。遅くて3日後です。よろぴく。