ようこそ超能力者のいる教室へ   作:オールF

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ウダウダ続けるのもあれなので結果発表〜!!しちゃいます。
3日目からの展開を楽しみにしていた人はすまない……。
綾小路目線だけでは寂しかったので短いですが斉木目線もつけてます。

Aクラスのポイントに関して指摘いただいたので修正
ポイント関連は原作手放しててよくわかってないのでメッセージでも誤字修正でもいいので指摘していただけると助かります。
リーダー当てられたら占有ポイント無効にされるの可哀想


無人島特別試験終了

 無人島特別試験。

 2日目の昼に聞いた、夏休みなのに休めないのはおかしいという斉木のボヤキは認めざるを得ないようで、7日間に渡る試験はようやく終わりを迎えた。

 俺の所属するDクラスは、Cクラスから出ていったという体でスパイにきた伊吹の潜入と高円寺のリタイアから始まり、Aクラスに地図を奪われ、伊吹による下着窃盗事件など、全て語れば1000文字はくだらないであろう出来事があった。

 しかし、そんな短くも長かった特別試験は終わりを迎えた。

 今は試験結果の集計を待つため、学校が用意した休憩所にいる。

 仮設テントではあるが、テーブルや椅子が用意されていて、これまで使ってきたビニール袋や石の上よりは居心地やら座り心地はいい。

 ただ少し目線を上げれば見える豪華客船の方がここよりは格段にいいのは間違いない。

 客船には先にリタイアした高円寺や、3日目に大量リタイアしたCクラスの生徒たちがいる。

 他にも数名いるが、彼らが試験結果を知るには最後まで試験に残ったこの場にいる誰かの説明が必要になる。

 ただ、俺は学校側の結果発表を待たずともこの試験の結果を知っている。

 Aクラスで勝利を確信しているのか穏やかな微笑を浮かべてクラスメイトたちと会話する葛城の姿を見る。

 Bクラスで1人リタイアしてしまった生徒を案じる一之瀬とクラスメイトたち、そして彼女らから少し離れたところで佇む斉木を見る。

 Cクラスでたった1人残り、BとDクラスにスパイを送り込み、打つ手は打ったと不敵な笑みを浮かべる龍園を見る。

 

「綾小路くんおつかれ」

 

 他クラスの様子を見ていると俺が1人でいることを気遣ってか、平田が声をかけてくれる。

 

「俺よりもお前の方が7日間大変だっただろう」

「うん、それは確かにね。けど、みんなで乗り越えられたから、今は清々しい気分だよ」

 

 平田と櫛田はDクラスのリーダーとしてよくやっていたと思う。

 物資購入で揉め、伊吹の策略で下着泥棒事件をでっち上げられ、マニュアルは燃やされ……と色々あっただろうに。

 特に昨日の夜に山内や池、軽井沢たちがピラニアがどうだの叫んでいたのを宥めている姿には不憫さを感じてしまった。

 

「最後まで全員でとはいかなかったのは心残りだね。堀北さん、大丈夫かな」

 

 堀北は昨日にリタイアした。

 斉木から解熱剤をもらっていたが、飲んだのは貰った時の1回だけ。

 3日目は元気そうになっていたが、あいつの症状の根本は風邪と呼ばれるもので解熱剤で解消できるものじゃない。

 それを証拠に3日目から薬を飲んでいなかったがために、また体調を崩していた。

 そして、6日目に伊吹にリーダーカードを盗られ、それを取り返すために雨のなか走り回った結果、あいつは倒れることになった。

 堀北なりに今回の試験では自分なりの結果を残したかったんだろう。

 俺はその意を汲んで、Dクラスにもたらされる結果を彼女の功績にした。

 

「それでは、特別試験の結果を発表する」

 

 しばらくして拡声器を持ったAクラスの担任の真嶋先生が休憩所を見渡せる位置に立つ。

 そのままの姿勢でと言われた俺たちは立ち上がろうと上げた腰を下ろし直して、そちらに注目する。

 

「まずは最下位から、最下位は0ポイント。1年Cクラス」

「……は?」

 

 真嶋先生の言葉に反応を示したのは当然、Cクラスの龍園だった。

 あいつとしてはBとDのリーダーを当てることで100ポイント獲得を狙っていたのだろうが、あいつの指名したリーダーはどちらも船内にいるため不発に終わっている。

 龍園もバカではない。

 この場にいるBとDクラスのメンツの中に指名した2人がいないとわかると「チッ」と舌打ちをして、結果を受け入れたらしい。

 

「続いて3位、120ポイント、1年Aクラス」

「なっ!?」

「はぁぁぁ!?」

 

 AクラスはCクラスから物資を受け取り、さらにはスポット占有でも多くのポイントを稼いでいた。

 しかし、恐らくは龍園から与えられたリーダー情報で、BかDを指名したのだろう。

 だが、外れて、その上他のクラスに指名されてしまい、ポイントを多く減らすことになった。

 勝ちを確信してきた葛城の顔は驚きに満ちていた。

 

「2位、235ポイント。1年Dクラス」

「よし!」

「うおおお! 2位だ! 2位だぜお前ら! AとCに勝ったぞ!!」

 

 高円寺に堀北の離脱に加えて、資材購入に175ポイントを使い、スポット占有もあまりできていなかったDクラスだったが、リーダー当てでどうにかポイントを上乗せすることができた。

 元の300ポイントには遠いが、元々0からのスタートだったDクラスにとっては大きな勝利だ。

 一応、茶柱先生の方を見てみるが、勝気な笑みを浮かべているため、俺のことをあの男に知らせるということはなさそうだ。

 

「1位、310ポイント、1年Bクラス」

「……っ!! やったやった!!」

「よっしゃあああ! 1位だぁ!」

 

 Bクラスからは歓喜の声が上がる。

 1人リタイア者は出したため、30ポイントマイナスされたものの、無料でもらえるビニール袋、島内にある野菜や果実、魚を調達することで多くのポイントを残していた。

 そしてそこにA、Cクラスのリーダーを当てたため、100ポイントのボーナスが上乗せされているのだろう。

 一之瀬や神崎といった(斉木以外だとこの2人しか俺は名前を知らない)メンバーが沸き立つ。

 真嶋先生はそれが静まるのを待ってから今回の特別試験の結果発表を終了した。最後に、試験結果の詳細については学校側は一切の質問を受け付けていないらしく、自分たちで結果を受け止めて、次の試験に活かして欲しいと告げると生徒たちを船内に戻るように促し始める。

 平田や櫛田、軽井沢といったDクラスの中心メンバーは2位という結果について、感想を述べ合いながらクラスメイトたちに説明をするために客船へ戻っていく。

 俺も遅れないように立ち上がり、客船に向かうため休憩所から出ようとすると後ろから葛城の苛立ちの籠った声が聞こえてくる。

 

「龍園、これはどういうことだ!」

「知るかよ。互いにアイツらに一杯食わされたってところだろ」

 

 まああそこは揉めるだろうな。

 おそらく龍園もタダでポイントを譲渡したわけじゃないだろう。

 Aクラスになんらかの見返りを要求していたに違いない。

 その契約の中に、BかDのリーダー情報を入れていたというところか。

 俺には関係の無いことだが。

 

「お前まさかBとDにウチのリーダーの情報を売ったんじゃないだろうな……!?」

「そんなオレに利の無いことをする必要がどこにある。お前の方こそ、身内にリーダー情報を馳走しに行ったバカがいるんじゃないのか?」

 

 龍園の見立ては当たっている。

 Aクラスは葛城派ともう1人のリーダー、たしか坂柳だったか。

 その2人で派閥争いをしている状態らしく、坂柳派の生徒から戸塚弥彦という生徒がAクラスのリーダーであると情報をリークされていた。

 身内に刺されるとはまさにこの事かと葛城の不幸にはわずかばかり同情してしまう。

 BクラスもAクラスからのリークでリーダーを当てたのだろうか。

 その真偽はわからない。

 あの得点から察するにCクラスも当てているのだろう。

 Bの元々のリーダーはリタイアした女生徒、一之瀬とよく一緒にいる子だろう。

 それが誰に代わったのかは知らない。

 おおよその見当はつくが、予想の範囲を出ない。

 ただ今回の試験、俺は結果を残し、Aクラスへの道を切り開く第一歩になったはずだ。

 船に戻れば、多少は元気になった堀北から詰問を受けることになるだろうが、その前に疲れた体をリフレッシュしようと俺はとりあえず風呂に向かうのだった。

 

 

 ###

 

 

 無人島特別試験の結果はBクラスの大勝に終わった。

 それはポイントを少しでも工夫をこらした一之瀬さんや神崎、他のクラスメイトたちの努力以外の何物でもない。

 ダイジェストになってしまうが、Bクラスの活躍を簡単にまとめてみた。

 

1日目

 森の中の開けたスペースで井戸を発見。

 ここをキャンプ地として、活動を開始する。

 リーダーを白波さんに任命。

 スポット占有でのポイント獲得よりも、初期に配布された300ポイントを多く残す方向で最低限の物資を購入。

 柴田に野菜や果物を見つけてもらおうとしたが、少し無理があったので僕が多めに見つける。

 椎名さんがCクラスから追い出されたと言ってBクラスに混ざる。

 

2日目

 僕がCクラスのところに迷い込む。

 そこで水を1本貰い、堀北さんに解熱剤と共に渡す。

 綾小路と堀北さんがBクラスのキャンプ地に来て、物資の使い方や無料配布のビニール袋の活用法などを聞く。

 綾小路と堀北さんが椎名さんと面識を持つ。

 男子は釣り、女子は昼食夕食の準備をして1日を終える。

 

3日目

 椎名さんがリタイアのため離脱。

 他Cクラス生徒も同様。

 ただし、椎名さんと入れ替わるように金田がスパイとしてやってくる。

 一之瀬さんは断れず、同行を許可。

 少しでも役に立ちたいと金田は率先してBクラスの食料調達などに参加。

 

4日目〜5日目

 特になし。

 強いて言うなら、男子たちは恋バナで盛り上がっていたが僕と神崎は話に入れられたがあまり話せなかった。

 

6日目

 ポイント占有に向かった一之瀬さん、白波さん、網倉さんなどを尾行して、リーダーが白波さんとわかった金田がトランシーバーで龍園に報告。

 その後、龍園から指示を受けた金田が白波さんを呼び出す。

 そこに龍園が来て「一之瀬や他のクラスメイトを傷つけたくなければ、リーダーのまま試験に残り続けろ」と脅迫。

 金田離脱。

 明らかに様子のおかしい白波さんを一之瀬さんたちが心配するが、龍園の脅しの件があって白波さんはリタイアせず。

 仕方ないのでパイロキネシスで白波さんの体温を上げて、腕時計の非常装置を鳴らせて強制リタイアさせる。

 その時にリーダーが僕になってしまったので、丁度いいからと7日目のリーダー当てを敢行する。

 昼過ぎから雨が降ったため、男子もテントで寝ることになるが僕は雨風を凌げる木の下で寝る。

 寝ていたところを、何故か一之瀬さんにヘアピン(制御装置)を抜かれてしまう。

 すぐに気づいたため大事にはならなかったが、一之瀬さんが寝るまで付きっきりになった。

 

7日目

 一之瀬さんと神崎にリーダー当てをしようと提案。

 Aクラスは坂柳派を名乗る橋本から教えてもらった(ことにした。実際には僕は何も聞いていない。綾小路が呟いていたから参考にさせてもらう)

 Cクラスは金田と伊吹のリタイアを確認し、消去法で龍園しかいないはずと説得してリーダー当てを行い、成功する。

 

 こんなところか。

 おかげでBクラスは大きくポイントを伸ばすことができた。

 それに龍園にも白波さんを怖がらせた報いを受けさせることができたかと思ったが、どうやらAクラスは200クラスポイント分のプライベートポイントを毎月龍園に譲渡する契約を行ったらしい。

 最終的な結果がアレだから履行するのかは知らないが。

 ただある程度灸を据えることはできただろう。

 あとは白波さんや他のクラスメイトに何かしてこないように見張る必要があるが、その必要もなさそうだ。

 

(誰だ……オレの策を読みきった奴は……。鈴音も白波のリタイアも偶然にしては出来すぎている。オレが2人のリーダーカードを手に入れ、伊吹と金田をリタイアさせた後にリーダー替えを行ったのは間違いないが……)

 

 どうやらそれどころでは無さそうだからな。

 それに3日後に新しい試験が行われることは茶柱先生のテレパシーで判明済みだ。

 しかし、まだあの船にいなきゃいけないのか。

 厄介な腕時計が取れる分楽にはなるが、やれやれ。

 酔い止めを飲んでから戻るとするか。




結果ポイントはだいたいこんなもんやろ!って感じで特に考えてないです。もっと残りそうかなと思ったが別にそうでもないやろという適当感。
これが原作を手放した悲しき悪魔。

6日目とか書いても良かったけど、斉木原作と似たような展開にしかならんし、一之瀬さん斉木のこと好きじゃないからそんなにトンチキなことにもならないのでボツ。

まあ夢の中だし、ママと妹に会いたい!え〜い!
やれやれ……しょうがないな、顔を見るだけだぞくらい

はしてます。

てことで次回からは船内試験ですが、すぐに終わると思います。
斉木が我欲ないし、Aクラスに上がろうという気もないので試験に勝ちに行くことはないので面白みがないなと思っていたんですが、A(坂柳)とC(龍園)が汚い手を使ってきたら報復も兼ねて勝ちに行きそうだなと思ったこの頃。
試験はあっさり終わる分、夏休み(葛城の妹へのお手紙 堀北水筒事件 最終日手前のプール)は充実させられたらなと思います。
ではまた次回!

ifや特別編、本編と交互になって申し訳ないですが、今後ともよろしくです

唐突な終わりに

  • 驚いたが気にしない
  • 驚いたし気になる
  • 驚かなかった。我は不動
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