ようこそ超能力者のいる教室へ   作:オールF

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試験説明まで行くと長い気がしたので少し短めに
なお、特別試験の内容と夏休み中の出来事の確認の為だけにAmazonのなんか読み放題のやつ入りました
挿絵を見てて3年生編と全然違ってたり、いなくなった生徒がまだいたりで懐かしかった



祝勝会

 無人島試験を終えてから3日が経った。昨日はBクラスのみんなと祝勝会をした。

 僕は端の方でメインをいただきつつ、僕に近づいてくる物好きなクラスメイト数名と話をしたりしていた。

 とはいえ、話しかけてきたのはいつものメンバーと変わりなかった。

 最初に声をかけてきたのは柴田だ。

 

「斉木お疲れっ!」

 

 雰囲気に酔っているのかいつも以上に気分が高く、炭酸飲料の入ったグラスを片手に僕の隣の席へ座ってきた。

 

「無人島試験は大活躍だったな!」

 

 活躍というほどでもない。

 僕は僕なりにやれることをやっただけだと話すと彼はケラケラと笑う。

 

「またまた、謙遜しちゃってぇ! 食料見つけてくれたり、釣りでもいいの釣ってたじゃんか!」

 

 元々は船酔いでみんなに迷惑をかけたお詫びのつもりだったんだがな。

 新鮮野菜や果物の味というやつを味わえて僕も悪くない気分だった。

 魚に関しては……まあたまたまだ。

 近くの海域にアジやアナゴがいたのをサイコキネシスで引き寄せて、釣り上げたに過ぎない。

 

 それに僕がいくら食料を見つけてきても、調理したり盛り付けたりしたのは女子たちだし、魚を捌ける人間がいなければあれらも役に立たなかっただろうと言うと柴田はうんうんと頷いた。

 

「意外な特技だったよなぁ! ……1週間も一緒にいたら色々と見えてくるものがあるよなぁ」

 

 柴田の視線は一之瀬さんに注がれており、その瞳には僅かながら好意が含まれているのが見て取れた。

 

「悪い、ちょっと俺あっち混ざってくるわ。斉木も食べ終わったら来いよ」

 

 そう言って立ち去った柴田が一之瀬さん達との会話に混ざるのを見届けてから、僕もまた立ち上がる。

 向かう方向はあちらではなく、デザートが置いてあるテーブルである。

 すると、僕と同じくデザートタイムなのか姫野さんがどれを食べるかで悩んでいた。

 

(どうしよっかなー昨日ちょっと食べすぎちゃったし、ゼリーとか軽めの方がいいかな)

 

「うーん」とスプーン片手に悩む姿は年相応の女子そのものであり、彼女も少しずつではあるがBクラスに溶け込めてきたのだろうか。

 

「斉木もデザート?」

 

 僕が隣に立つと姫野さんはそんな風に聞いてきた。

 僕は頷いてどれにしようかと考えながら皿を1枚取る。

 ケーキにゼリー、ホットケーキ。

 クレープは流石にないか。

 ソフトクリームはあるから、ホットケーキにフルーツを少し盛って、その上にソフトクリームをかけるのが良さそうだ。

 カラメルソースにカラースプレー、スプリンクルなどのトッピングも充実している。

 しかし昼にチョコレートサンデーを食べたばかりだからな。

 和菓子もいいかもしれないな。

 羊羹に団子、大福と定番どころを抑えたラインナップには心惹かれるものがある。

 

「斉木、ちょっと聞いていい?」

 

 ん? なんだ? きなこもちにソフトクリームは相性がかなりいいぞ。

 

「いや、聞いてないけど……無人島のポイントのことだけどさ、本当に一之瀬さんと神崎くんから他のクラスのリーダーのことを聞いて指名したの?」

 

 どうやら姫野さんは、一之瀬さんや神崎がクラスに公表している顛末を信じてはいないようだ。

 

「Cはまぁわかるよ。龍園くんしか残ってないって予想は立てられなくもない。けど、当てにいくのは結構な博打だと思うんだよね。金田くんや椎名さんが島に残ってる可能性もあったわけだしさ」

 

 ないことも無いが、椎名さんは3日目に、金田くんも6日目の夜にはリタイアしたことを僕が確認している。

 Cクラスの生徒は龍園1人を残し全てリタイア。

 石崎や山田アルベルトも3日目にリタイアしている。

 まあそれらを知ることはずっとクラスで指揮を執っていた一之瀬さんや神崎では

 不可能だろう。

 

「あとはAだっけ」

 

 確認するように尋ねてくる姫野さんの言葉に僕はフルーツを皿に盛りながら頷く。

 

「Aクラスは坂柳さんって子以外みんなリタイアせずに無人島にいたんだよね。それなのにその中からピンポイントで1人だけを当てるのって、かなりの確信がないと無理だと思うんだけど」

 

 そうだな、それを当てた一之瀬さんと神崎はすごい! 

 と、言い返せれば簡単なんだがそうもいかない。

 仕方ないので、Cに関しては白波さんをリタイアさせた時に金田、伊吹さんのリタイアを確認したから、残りは消去法で龍園になったこと。

 AクラスはDクラス側に密告があり、戸塚弥彦なる生徒がリーダーをしているとリークがあり、それを教えてもらったことを伝える。

 

(わざわざDがAのことを教える? いや、Dはうちのクラスに恩があるって話だしそれなら……)

 

 納得してくれたか? とソフトクリームを巻きながら僕は姫野さんに目配せすると、彼女はどこか腑に落ちていないような表情ながらも頷いた。

 

「まあそこまで詳しい事情を聞くつもりはないよ、でも本当にいいの? (このまま一之瀬さんに功績とか全部集めちゃったら、一之瀬さんへの信頼が揺らいだ時このクラス終わっちゃうことくらい、斉木も気付いてると思うんだけど)」

 

 そうならないように神崎が上手くやるだろう。

 それに、まあいざという時は僕と君がなんとかすればいいだろうと卓の中でいちばん美味しそうなゼリーを盛って姫野さんに差し出す。

 

「(は?)えっ、私……? そういうの向いてないんだけど」

 

 そんなことを言うなら僕もだ。

 父さんの尻拭いには慣れてはいるが、流石にクラス闘争の尻拭いとなると使う労力が違うだろうしな。

 クラスポイント管理委員のよしみなんだ、クラスが落ちる前に互いに逃げることくらいはできるようにしておこうと言っておくと姫野さんは笑った。

 

「ふふっ、それはいいかもね」

 

 ゼリーの乗った皿を受け取った姫野さんは自分の場所へと戻っていく。

 僕もまた自分の席へと戻り、盛りに盛ったスイーツを堪能するのだった。

 

 と、昨日の祝勝会はこんな感じだった。

 一之瀬さんと神崎は終始誰かしらと一緒にいたためか、僕に話しかけてくることはなかった。

 しかし、一之瀬さんの方は時折(そろそろ斉木くんにお礼に……)とタイミングを見計らっていたようだ。

 ただ、最終的にはタイミングを伺っているうちに祝勝会がお開きとなったわけだが。

 

「斉木、今日は部屋にいるのか?」

 

 昨日櫛田さんに酷く絡まれたからな。

 また出会ってしまうと面倒だからと次の試験が始まるまでは僕は部屋に引きこもって本を読んでいた。

 神崎の問いかけに頷き、再び読書に集中する。

 ゲルマニウムリングを付け、船内で遊ぶ生徒たちのテレパシーをシャットアウトする。

 だがそのせいで読書の途中で寝てしまい、何時間経ったのかは分からないが、ポケットに入れていた携帯が鳴ったことで目が覚めた。

 

 ひあっ

 

 驚いて変な声が出てしまったが幸いにして、神崎をはじめとしたルームメイトたちは部屋にいなかった。

 ゲルマニウムリングを外すと僕同様に携帯が鳴ったのだろう。

 

(なんだなんだ?)

(マナーモードにしていたのになぁ)

(え? 学校からメール?)

 

 寝起きの頭に騒音が響く。

 やれやれ、いつ始まるんだと思っていたがまさか夜とはな。

 おそらくは試験の告知のメールだろうと、携帯を開こうとすると船内アナウンスが響いた。

 

『生徒の皆さんにご連絡いたします。先程全ての生徒宛に学校側からの連絡事項を記録したメールを送信いたしました。

 各自携帯を確認し、その指示に従ってください。

 また、メールが届いていない場合には、お手数ですがお近くの教員まで申し出てください。

 非常に重要な内容となっておりますので、確認漏れのないようお願いいたします。繰り返します────』

 

 繰り返されるアナウンスの中、携帯を開く。

 間もなく特別試験を開始されることと、その説明のためか指定された部屋に、指定された時間に集合するように書かれていた。

 10分以上の遅刻をするとペナルティを科す場合があるらしく、僕は20時40分までに2階202号室に行かないといけないらしい。

 トイレなどを済ませた上で携帯をマナーモードか電源をOFFにしてお越し下さいと締め括られた文を見て僕はため息をつく。

 

(204号室に6時? 平田くんも同じかな?)

(203号室に19時50分か、随分中途半端な時間だな)

(202号室に20時40分。随分と焦らすな)

 

 聞いている限りでは、1つのグループは大体14人くらいで、各クラス3~4名ほど集められているようだ。

 一気に全生徒を集めないのはグループごとに違う試験をするためなのだろうか。

 試験内容までは茶柱先生も言っていなかったからそこは不明瞭だが、早い所で18時のようだし、そこの話でも聞かせてもらうとするか。

 開きっぱなしにしていた携帯では、Bクラスのチャットルームでメッセージが飛び交っており、それぞれの集合時間や場所を教え合っているらしい。

 僕と同じグループなのは安藤さんと神崎のようで、一応僕も時間と部屋を送っておく。

 さてと、試験が始まるまでに夕食やその他もろもろを済ませておこう。

 説明に30分ほどかかるらしいし、戻ってきたらすぐ寝れるようにしておかないとな。

 





書こうと思っていて忘れていましたが、白波さんはちゃんとくーちゃんにリーダーを代わってくれたお礼を言ってますのでご安心を。

くーちゃんはどこのグループにしようかなーと考えていたら津辺さんと入れ替えるだけで済むいいグループがあったのでそこに放り込みました
てか読み返してたら牛、兎、竜以外まともにメンツが判明してなくて実質2択だった
高円寺のところにいれて、メンツは適当に捏造して高円寺の遊び相手にならせてもよかったんですがね、疲れそうなのでやめました。やめたんですか。

次回から夏季グループ別特別試験編になりますが、どこかのタイミングで1話特別話(ifとかそういうの)挟むかもです。前も言った気がするな。デジャブか?
一日に2話投稿したんで次回は来週です!多分!書けたら出す!ガハハ

よう実を

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