でもBクラスとの関わりをちゃんと書いてあげたいというジレンマ。
この次には中間考査に入る。と、ガンダムが言っている。
高度育成高等学校、略して高育に入学してから2週間が経った。
授業も本格的に始まり、学校生活のリズムが少しずつ出来上がりつつある。
授業中のスマホや私語、居眠りも多少は出ていたBクラスだったが、見かねた一之瀬さんが注意したことで授業中のスマホや私語はなくなっていた。
一之瀬さんのカリスマは恐ろしいものだが、流石に睡魔に負けるクラスメイトにまでは手が回らない。
そこは近くの席の人間が気付いたら起こすようにして、協力し合っている。
(数学楽勝ー、でも来週辺りから難しくなりそうだなこりゃ)
(中間考査は計算メインになりそうだな)
(みんな起きてるね、よしよし)
(眠いけど我慢我慢)
(帆波ちゃん今日も可愛いなぁ)
ただ、授業中の私語が減った分、脳内での独り言は増えている。
流石に全員が考え事をしているわけではないし、真面目な人間が多いため考えているのは授業内容や今後のテストの事だったりとマシな部類だろう。
1人よそ見をしているようで黒板を視界に入れながら一之瀬さんを見ているが、あれくらいならまぁいいだろう。
女子だし……女子!?
(はぁ、帆波ちゃんやっぱり可愛い。好きな人とかいるのかな……? キリッとしてて、でも褒めたらにゃははって照れるし、ほんと可愛い……)
白波さん、だったか。
彼女はどうやら一之瀬さんの熱烈なファンのようだ。
好意以上の対象な気もするが、恋愛の形は人それぞれ。
多様化社会なのだから、外野がとやかく言うものでは無いな。
「斉木、今日は食堂に行ってみないか?」
あれからも変わらず僕に話しかけてくる神崎とは、よく昼ごはんを共にしている。
彼は悪心もないし、行動と考えに矛盾もない。
僕のことを深く探ってくることもしないし、僕もあちらに深入りしないから互いに良い関係を築けているように思う。
ただ一之瀬さんと仲がいいからか、僕との会話を一之瀬さんに流しているのはいただけないな。
おかげで「斉木くんも来月のポイントが減るかもって気づいたって本当?」と聞かれる羽目になった。
その時は神崎の疑問に僕の疑問を合わせただけだと答えて、彼女は引き下がってくれた。
気をつけてどうにかなるものでは無いが、なるべく核心に迫る受け答えはしない方がいいかもしれないな。
「初めて来たが、中々に人が多いな」
食堂、そこは自炊しない生徒にとっては強い味方だ。
固定の定食や1品と日替わりメニューで構成されており、タッチパネルで食べたいものを決め、あとは学生証をかざし支払えば食券が出てくる。
それを食堂の従業員に渡せば、定食でも日替わりでも5分以内に料理が出てくる。
「斉木はいつもお弁当だったが……今日は違ったのか?」
一旦実家に帰っている僕は母に作ってもらったお弁当を持って寮へと戻り、着替えて学校へと来ている。
しかし、今日は父さんの会社が休みで僕一人のためにお弁当を作らせるのは申し訳なかったので、コンビニ辺りで済ませようと思っていた。
食堂に来る気はなかったが、せっかくの機会だから、同伴に預かったが神崎の言う通りすごい人だ。
「同学年だけじゃなく先輩たちも来ているからな、食券を買うのも席を取るのも一苦労しそうだ」
今からでもコンビニにでも行くか?
少し遠いが昼休みが終わるまでには間に合うだろう。
ただ好みのものが残っているとは限らないが。
「……」
ん? どうした?
何故か固まっている神崎に目を向けると、彼は意外そうな顔で口を開いた。
「いや、斉木も冗談言うんだなって」
(今からコンビニに行っても昼休み終わりには間に合わないだろうに、怖気付いたわけじゃないんだが、気を遣わせたか?)
本気で言ったんだがな。
ただ神崎は食べるペースが少しゆっくりなのを失念していた。
それに僕ならすぐに買いに行けるが神崎がそうでないことも。
気をつけた方がいいな、これは。
「一番高いのはスペシャル定食で、安いどころか……タダがあるぞここにも」
(山菜定食か、ご飯と敷地内の畑から取れた菜花に味噌汁がついてタダか。満腹感はなさそうだが、栄養価は十分そうだ)
今更タダ飯には驚かないが、将来的に米の値段などが上がったらこの定食も100ポイントになるのだろうか。
しかし、このスペシャル定食というもの気になるな。和と洋があり、お子様ランチみたいなラインナップだが、デザートが気になる。
「俺は日替わりにしよう。斉木は……」
(スペシャル定食?)
ああ。後ろの人たちを待たせても悪い。
早く行こう。
「あ、ああ」
カウンターと言っていいのか、食堂のおばさんに食券を渡すと気前のいい声で「スペシャル定食ね! はいよ!」と勢いのある返事が帰ってきた。
「そっちの子は日替わりね! すぐできるから待っててね!」
おばちゃんの言葉通り、巧みな連携、手際のいい動きで料理が盛られていく。
盛られているのは、チキンライスにハンバーグ、唐揚げ、エビフライ、ポテトフライとサラダ。
そしてプリンがセット。
これがスペシャル定食か。
値段は高めだが、ボリュームを考えると妥当かもしれない。
日替わり定食の神崎のトレイには煮魚と小鉢が二つに味噌汁とご飯が乗っている。
「さて、どこか座れそうなところは───」
「あ! 神崎くん、斉木くん」
神崎が何か言おうとした矢先、僕たちを見つけた一之瀬さんに声をかけられた。
周りには彼女と仲のいい女子がいるが、2つの空席があった。
(一之瀬と網倉、それに安藤に白波か。席は空いているようだが)
チラリと僕の反応を窺う視線が神崎から来るが、下手に探し回るよりはいいだろう。
神崎がいいなら僕も断る理由はない。
僕の反応に、神崎は1歩前に出ると一之瀬さんたちの所へと向かう。
「悪い一之瀬、席座ってもいいのか?」
「うん大丈夫だよ。よかったよ、ちょうど2つ空いてて」
一之瀬さんに声をかけてから僕たちは席につく。
「珍しいね2人が食堂なんて」
(神崎くんはサンドイッチとかコンビニのお弁当を食べてるの見たことあるけど、斉木くんはお弁当だったよね確か)
一之瀬さんは食堂で昼ごはんを食べているがいつもお弁当を持参している。
食べる場所は周りに合わせて教室だったり食堂だったりするから、僕たちの普段の食事を知っているのはおかしなことでは無い。
「ああ、1度くらいは来てみようと思ってな」
(将来的に世話になる可能性がないわけじゃないからな)
まあ来るなら事前に言って欲しいものだ。
寮が同じだからテレパシーで(たまには食堂で食べてみるのも悪くないかもな。斉木はお弁当だが、声をかけたら来てくれるだろうか)というのを聞いていたから良かったが。
え? 母さんに作らせるのが申し訳ないからと言っていたじゃないかって? 神崎には言ってないからセーフだ。
「というか斉木くん思ったより食べるんだね。それスペシャル定食でしょ?」
ああ。スペシャルというのだからどういうものかと気になってな。確かにこれはスペシャルだ。日本語に直すと特別。
普通が好きな僕だが、これはこれで悪くない。
「そういえば今度水泳の授業あるけど、神崎くんと斉木くんって運動とか得意なの?」
ご飯を食べ始めると、ちゃんと話すのは初めてな網倉さんがそう切り出した。
一之瀬さんを筆頭にBクラス女子が明るくて社交的だ。
クラスが同じだから共通の話題を振りやすいというのもあるが、互いを知るために話題を探しているようにも見える。
「俺は普通くらいだな。突出して得意というものはないな」
(中学では上の方だったが、ここではどうか分からないから濁しておこう)
神崎の考えは正しく、Bクラスに配属されたからと言って運動能力が必ずしも平均以上とは限らない。
実際、前にいる白波さんは運動神経はよくない。
「斉木くんは? 中学の時運動部とか入ってた?」
(まあぶっちゃけそんな感じはしないけど人は見た目によらないって言うし)
お気遣い痛み入るが全くもってその通りなので気にしないでくれ。
水泳に関しては泳ぐより走ったり、スーパーマンのように海上飛行していいのならかなり速い部類だ。
泳ぐのは逆に疲れる。ただの犬かきでいいなら金メダルを狙えるが、クロールや平泳ぎは力加減を間違えると隣のレーンの選手を押し流してしまうから失格になるだろう。
僕も普通くらい、いや少し遅いかもしれないと言っておこう。クロールや平泳ぎ、バタフライが苦手なんだ。背泳ぎは前から下に腕を動かせば隣のレーンに迷惑がかからないから得意かもしれない。
「背泳ぎかー、というかここの水泳の授業早い気がする。いくら室内プールだからってさ」
(話広げにくいから別の話題にいこ。ごめんね斉木くん)
気にしないでくれ。
僕のことはいいから、君たちは会話を楽しんで欲しい。
あとこの時期からプールの授業があるのは夏休みに備えてのものだと体育の先生がネタバレをしてきた。
必ずしも泳ぐとは限らないが、特別試験の内容によっては必要になってくるから、ということらしい。
どうやら特別試験の内容は年ごとに変更されているが、その内容を知るのはごく一部の教師に限られるようだ。
もしくはまだ決まっていないかだが、茶柱先生曰く中間試験後には決まるみたいだ。
さて、揚げ物ラッシュをチキンライスと一緒に流し込んで完食できた。
ようやく待ちかねたプリンの時間だ。
皿に乗っているあたり、市販品ではなくこの定食用に取り寄せたものと見えるが。
スプーンを手に取り、プリンをすくいあげる。
(プリン? あ、そういえば斉木くんは甘いもの好きって言ってた)
プリンは甘いものだが、それはカラメルソースと合わさってこそのあまさだ。
甘いプリンと上質な苦味のあるカラメルソースで完成する。まさにハイブリットフード。
主役はプリンだが、その甘さを引き立てつつ、口に残った甘さを和らげる役割がこのカラメルソースにはある。
(いつにも増して真剣な顔だな)
しかし、このプリンは甘すぎて僕には合わないようだ。カラメルソースも含めてもやや甘すぎると感じる。
ただ、これはこれで悪くないと思える部分もある。
甘さが癖になる人もいるだろうから、人によって評価は分かれそうだ。
(斉木くんああいう顔するんだちょっと意外かも)
うん? 君たちはさっきからなぜ僕を見ている? まだ食べ終わってないだろう。
「ああ、いや悪い」
(斉木、本当にスイーツが好きなんだな)
「えへへ、ごめんね、私達も残り食べちゃうね」
(いつも仏頂面って感じだけど、好きな物食べると斉木くんでも顔が綻ぶんだね)
そんなに変な顔をしていただろうか。
プリンの甘さに僕の顔にも甘い部分が出ていたのかもしれない。
これも気をつけなくては。
やれやれ、この学校では気をつけることが多そうだ。
斉木レビュー 食堂のプリン
甘さ 5 食感 4 量 3 見た目 4 満足感 4 カラメルソースの苦さ 2
甘すぎるが、デザートとしては悪くない。揚げ物ラッシュの後に来るスイーツとしては適切な味なのかもしれない。
2週間に一度くらいは食べてもいい。そんな味。
斉木くんってスイーツ食べる時は早口だし、顔が綻ぶよね。
次は中間考査前まで飛びます。
過去問の存在とか後でテスト範囲が変わることとか全部バラされるんだけどね。
(ストックはもう)ないです。
書けたら書けた段階で投稿します。
続きはファンボックスで(大嘘平八郎)
おまけ
照橋さんが高育にいたら
Aクラス所属(面接官べた褒めおっふ)
クラスどころか学年、学校全体から注目を集める。
ガンガンいこうぜ坂柳派(神室 攻撃派女子)
手堅く行こう葛城派(戸塚 保守派女子)
みんなで守ります照橋派(戸塚以外の男子 橋本 鬼頭含む 上記どちらにも属さない女子)
葛城や龍園ですらおっふしかける存在。戸塚もするが、葛城さん第一主義。
綾小路、平田は基本無反応だが、初めは照れたりする。高円寺はう〜むと唸る(wifeにしてもいいかもね〜)
他クラスにまで照橋派ができる。
櫛田「あいつ退学させてよ」
綾小路「無理だな諦めろ。多分照橋さんが退学するならと他の男子生徒達が退学になるぞ」
櫛田「それ一石何鳥よ」
綾小路「お前のことを認めてくれそうな男子がほぼ全員吹き飛ぶんだがいいのか?」
櫛田「ちっ」
裏表のない一之瀬とは仲がいい。
坂柳は照橋さんのこと嫌いだけど、照橋さんは坂柳のことお人形さんみたいで可愛いと思ってるし、足が不自由だから荷物持ったり階段では歩行を手伝おうとしてくる。
神室「勝ち目ある?」
坂柳「うるさいですね……」
照橋さんに任せた方がクラス、ひいては学年全体が回ることに気づいた葛城が照橋さんの補佐に回る。
そのため、Aクラスは照橋さん主体に。
照橋さん「(私におっふしないし、一之瀬さんと仲良くしてるのが気にいらないから)斉木を潰すわ!」
斉木 なんでだよ
この世界でも敷地内の街なかで斉木を見かけて、「はーい、君の休日の思い出独り占め〜」しようとしたら避けられまくって認知してもらおうと追いかけてたら好きになってしまう。怖いね神のイタズラ。
斉木に似てるようで似てない綾小路のことは苦手。そうする(言う)のが適切みたいな考えが透けて見えることがあるため。
なお、斉木を囲えば平穏な学生生活が送れると気づくと照橋さん側につく模様。
龍園はクラス抗争したいがアルベルトや山崎ですら使い物にならなくなるので諦めた。
斉木をどうやって照橋さんにおっふさせるか綾小路や葛城、橋本と考えている。
斉木 どうして照橋さんの好意が僕に向いていることがバレバレなんだ。原作では学校関係者は夢原さんと才虎くらいだったぞ。
坂柳「見てたら分かりますよ」
綾小路「海藤や燃堂といい、周りの察しが悪すぎる」
龍園「くくく、さっさとおっふすれば楽になれるぜ?」
一之瀬「にゃはは、頑張って斉木くん」
南雲?手を出した瞬間にここみんずとサイダーマン2号に葬られる。
高育全体を巻き込んだ大規模な恋愛頭脳戦が幕を開ける───!
斉木 開けるな。
なお、基本的に退学しないが、盗撮犯の山内たちは斉木の機嫌次第で退学になる
月城「おっふ。あ、うん満場一致試験?やめるやめる。退学なんてね、しなくて済むならそれがいいからね。若人から青春を取り上げるなんて誰にも許されませんから」
綾小路パパ「おっふ。世界平和のためにホワイトルームなんてやめてテルハシルームを作ろう」
冗談がすぎましたかな。
今回はここまで。照橋さん強すぎるんよ……
高育に入学できなさそうなの(燃堂は既に落ちてるので除外)
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照橋さん
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漆黒の翼(海藤瞬)
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寺生まれのTさん(鳥束零太)
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メロい男(窪谷須亜蓮)
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金持ち(才虎芽斗吏)
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ギャル占い師(相卜命)
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高橋ったのか!?(高橋)
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うおおおおお!