ようこそ超能力者のいる教室へ   作:オールF

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ストックがないなら書きゃいいんだよーッ!
ってことで書いた
なんだこれは!?なんなんだこれは!?って感じの話です


Ψ確認!?これって恋愛感情??

 ペーパーシャッフル試験でのペアが決まる小テストは問題なく終了し、翌日の4時間目には返却された。

 2学期の期末テストは、この小テストの点が高いものと低いものを組ませるように出来ており、僕はど真ん中の点数になるように調整した。

 理由は単純にここで高い点数を取っても意味がないし、かといって低い点を取って勉強を見られることになっても困るからである。

 テレパシーと千里眼でテスト中のクラスメイトの動向は確認済。

 僕の計画通りならペアは墨田か森山辺りになるはずだった。

 

一之瀬帆波……斉木楠雄

 

 オイ、なにがどうなっていやがると僕はテストの日のことを思い返す。

 確かに一之瀬さんはあの日思い悩んでいた。

 本当にAクラスを攻撃に選んでよかったのか。

 安全に行くために龍園クラスか堀北さんのクラスを狙うべきだったのではないか。

 加えて、体育祭で注目を浴びたのは僕だけではなく僕と二人三脚を走り、僕にバトンを渡した一之瀬さんにも及んでおり、ここ数日声をかけられることが多かったらしい。

 

 その内容はテスト中まで僕も知らなかったのだが─────。

 

「一之瀬ってさ、斉木と付き合ってるってマジ?」

「ええっ!? つ、付き合ってないよ……ただのクラスメイトで……」

「でも、ほら、二人三脚でも走ってたし……最後のリレーでもさ」

「あ、あれは元々決まってたし、リレーもちゃんとバトン届けなきゃってだけで……」

「……じゃあ、斉木のことなんとも思ってないなら俺と付き合ってくれないか?」

「えっと……(なんとも思ってないってことはない、と思うんだけど……それがその、男の子として好きなのか、私が憧れてるから好きなのか……分からなくて……)ご、ごめんなさいっ、今は恋愛とか、誰かと付き合うとか考えられないんで!」

 

 的なのがこの数日で5回あったらしい。

 同級生が3人に2年生が2人と流石思春期の高校生、健全でよろしいと思っていたが、一之瀬さんの相手に僕の名前があがっているのが宜しくない。

 僕も僕で女生徒に声をかけられることが多かったが、総理大臣の挨拶のように会釈だけして乗り切っていた。

 嫌がらせで「友達から始めませんか?」や「一緒に駅伝優勝目指しませんか?」などの文言の書いた手紙も入れられていたりしたが、念写で返事を書き、彼女らの部屋のポストや下駄箱に投函して丁重にお断りさせていただいた。

 差出人不明の手紙もサイコメトリーを使って特定し、しっかりと返事をさせてもらっている。

 

 僕のようにメンタルが強ければ綺麗に躱せるだろうに、真面目で優しい性格をしている一之瀬さんには難しかったらしく、それもあってか小テストの結果は彼女の想定よりも落ちており、僕の取った点数と1点差となってしまったのだ。

 

「えっと、その……(斉木くんには私への告白のことなんて関係ないし平常心平常心!)よ、よろしくね、斉木くん……って言っても斉木くんなら特に心配はないかな! にゃはは……」

 

 気まずいな、僕がテレパシーで一之瀬さんの悩みが透けているだけあって。

 たかが二人三脚でペアになったら付き合ってる判定になるなんてことがまかり通ったらこの学校はカップルだらけになってしまう。

 しかし、一之瀬さんなら問題ないだろうと監視の目を外してしまったことが災いするとは。

 ただ僕も一之瀬さんも退学になる危険性はなくなったといい方に考えるしかない。

 

(あの2人またペアなんだ)

(帆波ちゃんと斉木くんってなんだかんだ一緒にいるし、結構お似合いなのかも)

(斉木に負けるなら悔いは無いさ……!)

(ミトメナイミトメナイミトメナイ……)

(斉木と一之瀬なら特に心配することはないな)

 

 白波さんがバーサク化しているのはさておき、クラスからの好奇の視線もある。

 互いに点数の心配はないから顔を突き合わせて勉強することもないだろう。

 クラスの方は平均点を高めるために勉強会を開くらしく、1学期と同じく一之瀬さんや神崎が教鞭をとり指導指導教育教育を施していくらしい。

 そんな話を他人事のように聞いていると神崎が目立たないように僕に話を振ってくる。

 

「(頼る気はなかったがAクラスとの勝負になる可能性がある以上、猫の手も借りたい)斉木には1学期の時のように姫野や勉強会には出ない連中を任せたいんだが、どうだ?」

 

 休み時間や昼休み、手の空いている放課後なら問題はないが晩御飯の時間もあるし見れても19時前後までだな。

 即答はせずに考えておくと返しておくと「分かった(この感じはやってくれそうだな)」と踵を返して教卓の方へと戻っていく。

 僕に手の空いていない放課後なんてあるのかという疑問はあるかもしれないが、思いのほか体育祭の活躍が尾を引いているのだ。

 友達になりたいや部活の勧誘のような明るめのお誘いなら丁寧にお断りすれば話は済むのだが、殺害予告にも似た果たし状や俺の好きな子を盗らないでくれという苦情にも対応していかないといけない。

 やれやれ。

 目立つと本当にろくな事がないな。

 

「問題の作成は私と神崎くん、浜口くんと夢ちゃん、麻子ちゃんで分担するね」

 

 そう考えているとテストの問題文を作るメンバーも発表される。

 数が数なので大変だろうが、あのメンツなら問題はなさそうだ。

 

(斉木は……作らないか。結構捻った問題とか出せそうだけど、頼りすぎちゃいけないって決めたとこだし。言わないようにしとこ)

 

 人に問題を解かされる経験しか無かったから、作る側に回るのは難しいな。

 出された問題を真似ようにも、高校生の範囲を逸脱していたり、高校1年生からしたら恐ろしく面倒な引っ掛け問題ばかりで学校側に弾かれるだろう。

 即座の思考力は一之瀬さんに譲っていても、姫野さんは学力は高いんだし前半の基礎問題の作成はできると思うがな。

 しかし事と次第によっては僕が1教科だけ作らなければいけない可能性がある。

 一応数学の問題だけ作っておくかと考えているとおもむろに神崎が口を開く。

 

「一之瀬、提案があるんだがいいか?」

「ん? もちろんいいよ神崎くん。聞かせて」

「今回ペアを組むにあたって、相手の得意科目、苦手科目やどういった問題が苦手かを把握しておいた方がいいんじゃないか?」

 

 神崎の提案はごもっともだ。

 今回はペアで挑む試験であるため、仲間の得意不得意を知っておけば1科目の合計点数60点や総合得点700点前後の達成のために必要な配分を事前に練れる。

 

「確かにそうだな」

「それを元に勉強会も進められるしね」

「ペアの苦手科目でこっちが多めに取るとかもできるのか、さすが神崎だ」

 

 神崎のその案に他のクラスメイトたちも賛同していき、まずはペアでの話し合いという方向に進んでいく。

 

(えぇ〜……)

 

 割とみんなが前向きな中、困ったような声を心の中で出している一之瀬さんは皆がペアごとに集まっていく様子を見る。

 

(斉木くんも私も特に苦手な科目とかないし……別に話し合う必要なんてない……けど、クラスのリーダーが話し合わないってのも変だろうし……)

 

 僕も一之瀬さんの苦手な出題形式などは把握しているが、彼女ならどのクラスが作成するテストでも80点以上は取れるだろう。

 だから顔を突き合わせて相談する必要は無いなと僕は思うが。

 

(仕方ない、目を合わせないように……いや、顔を見ないようにして、特にないよね! で終わろう。2秒くらいで)

 

 もはや嫌われてるんじゃないかという反応なんだが。

 ホントに好感度80もあるのかこれって……知らない間に上がっている……? 

 

「さ、斉木くん」

 

 こんな短時間で何がと訝しんでいると、一之瀬さんは若干距離があるところから、目線を合わせないようにするためなのか両手をあわあわしながら僕の方へと歩いてくる。

 

「その……また、ペアだね……はは、二人三脚でもペアだったし! 改めてよろしくね!」

 

 未だあわあわと慌てた様子でこちらを見たり自分の爪先を見たりと忙しなく首を動かして、僕の前に座った一之瀬さんは視線を合わさないように僕の机の角を見つめながら話す。

 

「えっと……(ペアごとに集まるっていうから、とりあえず近くに行ってみたけど、ペアを組んで何をするの? 話し合い? する内容なんてないし……)ど、どうしよう斉木くん!?」

 

 おっと、得意科目・苦手科目の話をするということを忘れているようだ。

 覚えられる技は4つしかないし、ポカンと忘れてしまったのかもしれないな。

 とりあえず、早めに話を終えてしまうのがお互いのためだろうと僕は珍しく自分から会話を切り出すことにした。

 

 

 ###

 

 拝啓、お母さん、身体はいかがお過ごしでしょうか。

 夢の中で会った時は結構元気そうで嬉しかったな。

 〇〇{妹の名前}はお母さんの言うことちゃんと聞いてるかな? 

 わがままとか言ってないかなと気になることは多いけど、2人なら仲良くやれていると思います。

 なんて畏まった挨拶ができるくらいには私も立派な高校生になったかな。

 まぁ本当に立派かどうかは分からないけど、これからもっと頑張って、お母さんに会える時にはお母さんを安心させられるような大学生か社会人になれるよって胸を張れたらいいなと思う。

 

 高度育成高等学校に入学してからもう半年、中学の3年から引きこもりだった私でもなんとかBクラスのリーダーとして上手くやってこれている。

 それは私だけの力じゃなくて、私を支えてくれたり、時には引っ張ってくれるクラスメイトのおかげ。

 入学して間もなくの中間試験や期末テスト、夏休みの特別試験も私1人の力だけじゃどうにもならないってことがあったと思う。

 特に体育祭は、…………………………………………………………私は入学した時にあることを決めていた。

 それは恋愛しないこと。

 私は高育には卒業後に希望する進路と就職先が保証されているという文言を見て入学を決めた。

 だから、そのためには勉強一筋、ひたすら勉強をして勉強をして、希望する大学や会社に入っても頑張れるようにって決めてた。

 そもそも恋愛には興味はなかったし、誰かとお付き合いすることなんて考えられなかった。 

 でも、そんな決意が揺らいじゃうことが立て続けに起こってしまった。

 

『とりあえず、僕は得意不得意はないな。暗記系も応用も今回の範囲なら70点は取れ……どうした?』

 

 珍しく先に話を切り出してくれた私の初恋…………かもしれない人の顔をボーッと見てたら、話していた斉木くんは私の方を見てくる。

 

「べ、別にッ!?」

 

 しまったぁ〜……顔見ないようにしてたのに色々と思い出してたらつい……。

 というか仕方なくない? 

 だって入学式の前に初めて話した男の子だし、1学期の中間テストの時は過去問くれたし、色々と相談に乗ってもらってたし? 

 夏休みの無人島の時はお母さん達と会う夢に一緒にいたし! なんで!? 

 

(それは君が制御装置を抜いたからだな)

 

 船内試験では千尋ちゃんのためにって優待者の法則見つけちゃうし、それに体育祭で……こけてもう学年優勝は諦めるしかないって思ってたら『あとは任せろ』って堀北さんと堀北会長のところまで一気に追いついて、南雲先輩のことも追い抜いちゃって……あんなのかっこよすぎて無理だよ……。

 

(なるほど女子にはそういう感じに映っていたのか。コケてゴールしたらよかったか……?)

 

 まあこれが本当に恋かは私には分からない。

 今まで男の子を好きになったことないし、斉木くんに関してはすごいな、かっこいいなみたいな憧れというか、敬意とか友情とか? 

 そんな感じがする。

 

(そうであってくれ)

 

 斉木くんが3日間休んでる時も心配が勝っちゃったし。

 恋愛感情ではないという結論に至ったことで私は幾分か冷静さを取り戻すことができた。

 

「ふぅ……、うん、私も今回の範囲は特に無さそうかな」

 

 そう言って、立ち上がると周りを見渡す。

 ペアでの話し合いは意外と上手くいっていて、相手の得意不得意をメモしたり、おすすめの勉強方法の話に移行しているところもある。

 それを見てまだ話す暇はあるかなと思って斉木くんの方を再び見る。

 

「体調はどう? ってそれよりも斉木くん目当てのお客さんの方が大変だよね」

『(それは君もだろと言いたいが、知っていると不自然か)慣れる前になんとかしたいところだな。クラスにも迷惑をかけているようだし』

「迷惑だなんて。友達なんだし、私も神崎くんも柴田くんたちも気にしてないよ」

 

 斉木くんが休んだ3日間は同級生から上級生まで教室に来ては彼のことで持ち切りだった。

 多分斉木くんはそれもあって休んだのかと思う。

 休養日から3日休んでそのまま休みに入ったからまるっと1週間斉木くんと会わなかったのは夏休み以来だと思う。

 その時は生徒会の件とかで電話とかしたりしたなんて思いながら、今回は流石に静かにしたいだろうしとメールだけしてお見舞いや電話はしなかった。

 

『そう言ってもらえると助かる(恐ろしいことに本当に誰1人として迷惑と思っていない。ここまで善性が高いとダークサイドに堕ちた時が怖そうだな)』

 

 無表情そうに見えてよく見たら穏やかになった目元を見て、私も顔が綻ぶ。

 そろそろ、みんなもある程度話がまとまったりしてきた頃かなと思って、私は教壇に戻るといつものようにみんなに声をかけて、勉強会の方針をまとめていく。

 考えることはたくさんあるかもだけど、このクラスとなら私はなんだって乗り越えられる。

 Aクラスにあがって卒業するのも夢じゃないって心から思う。

 そのためにはこの試験でAクラスと戦って勝たないとね……って、Aクラスに攻撃するだけで、あっちからされるとは限らないんだっけ……誰が来ようと負けないよ! 

 

(安心しろ。僕のせいで指名されてるぞ。他のクラスから指名されてたら知らないが)

 




攻撃指名
A▶︎B
B▶︎A
C(堀北クラス Dになるのは11月)▶︎B
D▶︎C

理由
A Bとのクラスポイントの差が埋まりつつあるため 坂柳の私情
斉木がいなければ龍園に両指名するように持ちかけて葛城を失脚させるため、問題と解答を横流しするつもりだった
B Aとのクラスポイントの差が埋まりつつあるため 万が一負けてもC転落もないため
C 目の上のたんこぶ Bに勝っておくことで11月のクラス転落を避ける狙いもある
D 裏切り者もいるため問題と解答が入手しやすいため

この作品、メインヒロインとか作らないって決めてるので特にヒロインどうこうとかはないです。
ないんですが、青春に恋愛は付き物だからな……平穏な生活を諦めて死んでくれ、楠雄

ヒロインというか女性陣からの恋愛的評価

一之瀬▶︎恋愛的な好きかはわからないけど好き ただ見てるとドキドキしたりするらしい。他の女の子と話しているのを見ても何も思わないから好きじゃないな!よし!

姫野▶︎好きか嫌いかなら好き。斉木くんのこと嫌うやついる?いねぇよなぁ!?って感じ

椎名▶︎友達的な好き。この子も異性との関係ないのでよく分かってない。なおそろそろ本編主人公と会うのでそれ次第

櫛田▶︎好きになるわけないじゃんあんな見た目は地味でスイーツ狂いで思ってたより感情で動くやつ。でも、まあオッズめちゃくちゃ上がってる今、あっちから告ってくるとかなら考えてあげてもいいけどな〜?くらい。なお、綾小路にした胸を揉ませて黙らせるはできない模様。「す、するわけないじゃん!馬鹿なの!?」

堀北▶︎超えないといけない相手。恋愛感情?ねぇようるせぇよ黙れよ。

鬼龍院▶︎異性的なLIKEではない。後輩的な好きはある。面白いから。
ただ、万が一惚れた場合斉木から告られたら付き合うし、告ってこないなら段階刻んで結婚まで連れていかれる。

坂柳▶︎今の時点だと様子見。恋愛感情ではなく知的好奇心の方が強い。付き合ってと言ってこないと分かってるのもある。なお、斉木が軽薄で幼児体型趣味のキモ男を演じて好感度下げに来ても、告られたらめちゃくちゃ狼狽えて「ちょ、ちょっと、前向きには考えるのでお時間を……」となっちゃうくらいの好感度。
空助に負けた時空かつ楠雄の走りを見て空助の弟と確信してた場合は好感度90スタートになる現代の(恋愛)怪物"モンスター"と化す

佐倉▶︎助けられたから好きって感じで異性的な好きかはわからない。でも話しやすいしジロジロ見てきたりしないので好印象なのは継続。綾小路に相談しながら攻略法を考えているが若干綾小路にも気が向いてきてる。本編にいたら読者から「どっちが好きなんだよ」とちょっとキレられそう。

星之宮▶︎法に触れないならお触りしてるな〜ってくらいには気に入ってる(顔と能力面含め) 作者の中で斉木に悪ふざけで「メガネ外してみんしゃ〜い?」ってしたら割とかなり真面目にキレられたことがありそうな女ランキング堂々の1位。


おまけとしては本編含め十分な文字数だろう
これで5日〜1週間は更新がなくても許される
モチベがあるうちに2学期は終わらせたいですね
ではまた次回


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