ようこそ超能力者のいる教室へ -1年生編-   作:オールF

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穏やかな微笑みのまま、オールFが、ハーメルンに急投稿する。
凄まじい投稿速度。
読者は咄嗟に反応できない。

ということで再び投稿だぁ!
音上げろ!


7巻 2学期末
乙女心にはΨ心の注意を!


 12月も半ばになり、あと2週間もすれば終業式となる。

 Aクラスに学力勝負で負けたという事実は残っていても、Bクラスの空気は穏やかなものだった。

 

「楠雄、明日みんなでカラオケに行くんだけどどうよ?」

 

 みんなって誰だよと思いつつ読んでいた本から目線を上げ、声をかけてきた柴田の方を見る。

 

「明日はサッカー部も休みでさ、今んとこ神崎と浜口は確定だ。楠雄も来れば体育祭の騎馬戦チームの再来さ」

 

 みんなと言う割には少ないな。

 そのメンバーなら特に気負いもしないし、気を遣う必要もない。

 カラオケのメニューも冬のものに変わっているだろうし、たまには付き合ってやるかと承諾の返事をする。

 

「流石だぜ楠雄! (楠雄が来るなら一之瀬達も来るよな?)じゃ、あとは女子に声掛けて、詳細が決まったら時間とかはまたメールするから」

 

 女子? 

 男子だけじゃないのかと聞き返す前に足の速い柴田は網倉さんや小橋さん、白波さん、そして一之瀬さんのいる席へと向かう。

 やれやれ、僕は上手いことダシに使われるというわけか。

 こんな感じでBクラスは平和そのものだが、他のクラスはどうなのかと言えば、龍園クラスが穏やかじゃない動きをしていると耳にしている。

 前園さんとの繋がりを断たれ、龍園は堀北さんのクラス内での協力者を失った。

 それに腹を立てるわけでもなく、彼は策士探しというやつを始めたらしい。

 その一環なのか堀北さんのクラス……Cになったかと思えばDになり、3学期からまたCになる今はDクラスを監視する動きを見せている。

 目当ては堀北さんと櫛田さんだが、それを悟らせないためにピックアップした生徒に見張りをつけているそうだ。

 嫌なピックアップガチャだなと思ってはいるが、龍園にそういう動きをさせている原因の一端は僕にもある。

 解決してやりたいところだが、そうすると櫛田さんの裏にいたというか、彼女に協力していたのが僕とバレるのも些か面倒だ。

 よっぽどの事がない限りは静観するつもりではあるが、龍園が暴力を使うようであれば僕のふいうちやマッハパンチ、しんそくのどれかに耐えられれば実力行使も視野に入れていいが……無理だろうな。

 

「斉木くん、本読んでる時にごめん」

 

 本を読みながらそんなことを考えていると姫野さんが声をかけてきた。

 

「教室の外で櫛田さんって子が斉木くんを呼んで欲しいって来てるんだけど……」

 

 櫛田さんに僕が一方的に協力関係を打ち切ってからというもの、彼女は表立って僕に接触することが増えていた。

 別にジッと見てきたりとか、ポストに手紙を入れてきたり、不在着信をしてきたりなどのストーカーがしてくるような実害はないし、こうして教室にいる時に声をかけてくるのも今に始まったことではない。

 だが以前の彼女ならクラスメイトの誰かに僕がいるかなんて聞かずに教室の外から中を見渡して、いれば勝手に入ってきては僕に声をかけてきた。

 それが今のように廊下側に近い席にいる姫野さんに僕がいれば呼んできて欲しいというまどろこしい方法に変わっていた。

 席から立ち上がり、廊下に出る。

 その時に一応、教室の扉を閉めることは忘れない。

 

(櫛田さん、また斉木くんに用事? 期末テスト終わってから多いよね)

(そういえば体育祭終わったあとも斉木くんのこと心配して来てなかったっけ?)

(帆波ちゃん、危ないんじゃないの? 大丈夫かなぁ)

(櫛田さんと斉木くんがくっついちゃうと帆波ちゃんが1人になっちゃうじゃん!?)

(一之瀬さんだけじゃなく、櫛田さんまで虜にしているのか? それはさすがに闇に堕ちろ斉木楠雄)

 

 閉めておかないと中にいる言いたい放題の連中の話題の種にしかならないからな。

 まあ閉めたところで扉の前で耳を澄ませている奴らもいるからあまり効果はないかもしれないが。

 

「ごめんね斉木くん、読書中だったよね?」

 

 分かっているのならこういう人目が多い時に呼び出すのは勘弁して欲しいものだな。

 特に今の君はCクラスからも尾行されているんだから。

 

「その、明日空いてないかな? この前言ってたお礼の件、私はちゃんと済ませておきたくて……(あれで終わりとかふざけんなよマジで。なんで私が振られたみたいになってんのかわかんないし)」

 

 しかし彼女がこうなってしまったのも僕が原因と言われれば、はいそうです僕が悪いですと言わざるを得ないそうだ。

 世の中のうら若き女性が聞いたら、僕は血祭りにあげられるレベルで僕が悪いらしい。

 試しに母さんに例え話でしてみたら

「そいつは女の敵よ。ママがパパにそんなことされたら、四六時中引きずり回して八つ裂きにして三条河原に晒しているわ」

 という織田信長や豊臣秀吉くらいの人物がやりそうな極刑を口にしていた。

 

 千里眼とテレパシーで僕が電話切ったあとの櫛田さんの様子は把握していたし、まさか僕との協力関係が切れて泣くとは思っていなかったのだ。

 テレパシーで心が読めるからといえど、詳細な心の機微までは読むことはできない。

 僕に依存してしまって何も出来なくなるような櫛田さんにはなって欲しくなかったから、彼女のオーダーであった運動能力と学力の向上、そしてクラスでの地位を確立し、それを見届けたから離れようとしたのだ。

 だがそれがかえって良くなかったのか、櫛田さんは僕に声をかけてくることが多くなった。

 協力関係の解除を言い渡した次の日も登校してきた生徒の多い下駄箱で声をかけてきたし、放課後も並木道で僕の姿を見つければ声をかけてきた。

 

「おはよう斉木くんっ(昨日はよくも泣かせてくれたな?)」

 

「また会ったね斉木くんっ。今から帰り? 途中まで一緒に帰っていいかな? (協力関係は切るけど別に話しかけるなとかは言ってなかったし、いいよね? 断られても話しかけるけど)」

 

 まあそういう時は挨拶くらいで終わるので別にいいし、本人の言うように協力関係を切っただけで普通に接してくる分には拒否はしないが。

 

『とりあえず、場所を変えないか? ここだと目立つ』

「そう? 私は別にいいんだけどな(みんないる廊下だし、いくらクラスで一番の人気者になった私が斉木と話してても気にかける人なんてそんなにいないと思うんだけど)それに今は体育祭終わりの時みたいなこともないんだよね?」

 

 一応、2年生の方は鬼龍院さんが牽制してくれているから落ち着いてきたし、3年は卒業を控えていることもあってか1度断れば再度話しかけにくることはなかった。

 

『お礼の件だが明日は難しいな。クラスメイトとカラオケに行くらしい』

「らしいって……(自分の予定だろ……相変わらず自分のことに無頓着だな)じゃあ日曜日はどうかな?」

 

 流石にせっかくの休日を2日間も誰かと過ごすのは気が進まないな。

 それにクラスメイト複数と、他クラスの女子と2人きりでは後者の方が目立つし、クリスマス前ということもあって変な勘ぐりをされる可能性が高い。

 

『折角のお誘いだが、前も言った通りお礼とかそういうのは』

「今年いっぱいまでなんだけどスイーツビュッフェのお店でみかんといちごフェアやってるから斉木くんどうかなって思ってたんだけど」

 

 そんなのがあるのか。

 しかも今年いっぱいか。

 それなら僕一人で時間ある時にゆっくり行けばいいしな。

 

「でもこれ1人じゃ無理で、男女となら割引も入ってお得だし、斉木くんスイーツ好きって言ってたからどうかなって思うんだけど(私と2人きりだと目立つとか言いそうだったし、私も斉木と2人でいるのを見られて噂されると面倒……ってわけでもないけど、斉木が嫌がるだろうから私と行くことになっても仕方ないと思えるような条件かつ期間限定っていう文言のあるところ選んだから来いよ。来ないと死ぬぞ私)」

『…………まあ、そこまで言うなら』

「うん、じゃあ日曜日ね。時間とかは連絡するから(よかったー! これで断られたら斉木の今までの活躍全部ぶちまけて告って困らせちゃうところだった。日曜日何着て行こっかなー)」

 

 櫛田さんはそう言うと自分の教室の方へと戻っていく。

 全くぼっちお断りのお店か。

 一人客を入れるよりは複数人入れた方が利益になるし、分からないこともないが、男女割に関しては理解に苦しむな。

 しかし、少しお得になって季節の果物を使ったスイーツが楽しめるというのなら損はない。

 問題は櫛田さんが僕に何に対するお礼で連れていくのかという口裏合わせの必要があるが。

 明後日までに考えておくかと僕も教室に戻るため自分で閉めた扉を開ける。

 すると、開いた扉の前には柴田や小橋さん、浜口などのクラスメイトが集まっており、目があった瞬間に蜘蛛の子を散らしたようにその場から離れる。

 教室の中も何やらざわついており、僕が廊下に出る前とは違う雰囲気を感じる。

 

(あんまりよく聞こえなかったが、櫛田と斉木って仲良いのか?)

(うーん、斉櫛なのかな? けど、わたし的にはやっぱり一斉を推したいな)

(日曜日にどこかに行くということくらいしかわかりませんでしたね)

 

 教室の中は静まり返っていたようだが、この学校の扉は厚いし、廊下の喧騒と合わさって全員よく聞こえていなかったようだ。

 暖房を入れているため窓を締め切っているからというのもあったのだろうが。

 

「楠雄、何の話だったんだ?」

(ナイス柴田くん)

(よくぞ聞いてくれた)

 

 やれやれと肩を竦めていると柴田が聞きに来る。

 僕は軽い世間話だったと適当に言って席に戻ろうとするが、それを阻んだのは意外にも姫野さんだった。

 

「世間話にしては櫛田さんなんかソワソワしてたけど、何かあったの?」

『そうなのか? 廊下は寒かったからそうなってもおかしくはないだろう』

「そ。まあいいや(答えたくなさそうだし。何かあったところで私には関係ないしね)」

 

 僕がとぼけると姫野さんはこれ以上は意味がないと判断したのかあっさり引き下がると自分の席へと戻っていく。

 もうすぐ休み時間は終わりで、興味ありげだった他のクラスメイトも姫野さんにつられて散り散りになる。

 

(斉木くん、体育祭終わりからよくモテてますね。まあ彼の性格などを加味すれば靡く女性は居そうだとは思っていましたが)

(まずいよまずいよ……櫛田さんも結構可愛いし、優しいから斉木くんと相性良さそうだし、櫛田さんが斉木くんのこと狙ってるとしたら帆波ちゃんでも危ないかも……!)

(友達がモテてて俺も鼻が高いが……あいつが彼女持ちになると気軽にラーメンとか誘えなくなるしそれは困るな……いや、ダチならダチの幸せを願わないとな!)

(帆波ちゃんといい感じだなと思ってたけど気のせいだったのかな。まあ二人三脚とテストでペアだったからそう見えただけだよね!)

(斉木くん、桔梗ちゃんと最近仲良くて微笑ましい、はずなんだけどな。なんでだろ……私も誘って貰えなかったからかな?)

 

 ただ浜口や小橋さん、柴田、白波さん、そして一之瀬さんの視線を浴びながら席につく僕は、何か悪いことをしたかと少々納得がいかなかった。

 

 

 ###

 

 

 変に凝った肩は既に解消され、どこか清々しい気分で帰路につく。

 2学期の期末テストが終わってから穏やかな日々が続いていた。

 現Cクラスの龍園クラスからの監視はあるものの、彼らはオレたちには過度に接触して来ずに様子見だけに徹している。

 彼らの視線は鬱陶しいことこの上ないが、何もしてこないのなら気にする事はない。

 ただ見てくるのがCクラスだけならいいが、どうにもオレは視線を集めてしまうらしい。

 Aクラスの神室からも見られていたし、クラスの担任からも視線を向けられていた。

 神室の方は尾行も監視も下手くそだからやめろと言って終わらせてもらったが、担任の方は違う。

 しかし、その視線の理由を知った今は心晴れやかだ。

 何せ、あの教師はオレの父親と繋がっているとオレを脅しておきながら一切合切関係がなかったのだから。

 オレとペーパーシャッフルでペアを組んだのを機に、斉木から興味がオレへと移ったのか佐藤に遊びに誘われたが、それを断りオレは担任教師の茶柱に呼ばれ応接室に向かった。

 そこに居たのは入学式以来に見た校長先生と彼の前に座るオレの父親、綾小路篤臣だった。

 

「まずは座ったらどうだ。わざわざ俺の方から出向いてやったんだぞ」

 

 校長と茶柱が出ていき、開口一番に出た言葉は何の温かみもないものだった。

 1年半ぶりに聞いた声だが、口調もトーンも何も変わりはしない。

 そしてその中身すらも。

 オレを退学させ、再び稼働したというホワイトルームへと連れ戻しに来たという男にオレは今は戻る気は無いと単に告げる。

 そう言うとオレにこの高校の存在を教えてくれた松雄と、その息子がどうなったかを聞かせて脅してきたがオレには何の効力もない。

 死んだ松雄の屍を超えて、とまでは言わないが思いを無下にしないように彼の遺志を継ぐしかない。

 

「随分と変わったものだな、清隆」

 

 男がそう言いたくなる気持ちも分からなくは無い。

 ホワイトルームの指示には常に従ってきたオレが言い返したのだ。

 あの部屋はオレにとっての全てだったが、1年間の空白を与えてしまったのが唯一の誤算だった。

 年齢にして16歳のオレには人の一生をかけて習得していく量を遥かに超えた学習量が詰まっている。

 そしてそれには限りがない。

 ホワイトルームでは知れなかった俗世間というものも学びたくなった。

 オレの探究心は止まることを知らない。

 自由は何か、縛られないことの意味はなにか。

 ホワイトルームの中に居続けていたとしても学ぶことの出来なかった世界が今、オレの目の前には広がっていたのだ。

 

「お前ほどの個体が何故道を外れたことをする。不要なものを学ぶことに意味などないと最初から分かっているはずだ」

「飽くなき探究心と自分の道は自分の手で切り拓くもの。そう思ったからに過ぎない」

「くだらん、私が用意したレール以上のものなどこの世には存在しない。お前はいずれこの私を超え日本を動かしていく存在となるべきだ。何故それが分からない」

「それはあんたの中での話だろ」

「やはり話にならないようだな」

「ああ、同じ意見だ」

 

 そう言うと男はホワイトルームが既に再稼動を始めたこと、今度は邪魔の入らない完璧な計画なこと、そして1年の遅れを取り戻せるだけの準備もしてきたと口にする。

 それならばオレはいらないはずだ。

 

「確かに計画は順調だ。だがお前ほどの逸材はまだ現れていない」

「嘘でも親子だからという言葉は出ないのか」

「そんなつまらん嘘を口にしたところでお前の心に響くわけがないだろう」

 

 そりゃそうだ。

 それにオレほどの逸材か。

 男はオレに自分の意志でこの学校を去るか、親の手で強制的に去るのとどちらがいいかを聞いてくるが、今のオレにはここを去る気はない。

 沈黙を貫くと男はそうそうに結論に達した。

 

「この学校がどんな場所なのかお前は全く理解していない。ここは烏合の衆の小屋に過ぎない。お前のクラスにもいるはずだ。救いようのない底辺共が」

「そうでもないさ。人間が平等であるか否かを問う1つの答えが見つかるかもしれない場所だ。実に面白い」

「無能が天才と同じ土俵に立つことができるようになるとでも?」

「そうあって欲しいな。現にこの学校には身体能力でオレの上をいくやつがいるぞ」

「なに?」

 

 訝しげに眉を顰めるそいつにオレはあの体育祭を見せてやりたいと思った。

 バトンを受け取ってから最高速度に達するまでの速さと、その最高速度の圧倒的な速さを見せつけて1位になったオレの友人の姿を。

 

「確かにこの学校は多種多様な人間が集まる。身体能力という1点のみならお前と並ぶものもいるかもしれんことは認めるが、それだけだろう」

「どうだろうな? オレのクラスメイトも言っていたがそいつはまだ底を見せていない」

 

 実際、オレも同じことを思っている。

 身体能力だけじゃないはずだ。

 それに最近引っかかることが多かったからな。

 その全てにアイツが絡んでいるのならばオレも納得がいく。

 

「バカバカしい。それはお前とそのクラスメイトとやらがそうあって欲しいという願望だろう」

「……それは、そうかもな」

 

 しかし、無人島試験、いやそれより前の中間考査からアイツは動いていたはずだ。

 うちに過去問がもたらされたのも、Bクラスが夏休みの特別試験で勝利できたのも、不可解な櫛田の成長や、龍園の計画が尽く頓挫したのも、そしてこの前の前園がクラスの裏切り者と櫛田が突き止めた件も。

 全てに斉木楠雄の影があると、オレは確信している。

 根拠があるものもあれば男が言うようにそうあって欲しいという希望的観測もある。

 話が平行線を走る中、沈黙を破るように入ってきたのはこの学校の理事長の坂柳理事長だった。

 彼がオレを入学させてくれたこと、この学校の入試や面接はただの飾りであるなど、生徒であるオレが聞いていいのかという話をし、理事長はオレの退学を了承することは出来ないと断固とした態度で男と対峙する。

 

「そういうことならこちらも考えがある」

「何をなさるつもりですか? あまり手荒な真似をされますと」

「分かっている。何らかの圧力をかけるつもりはない」

 

 その点に特化した力を持つ男が圧力をかけられないほどこの学校は権力に守られているらしい。

 

「学校のルールを元に清隆が退学する分には問題が生まれるはずもない」

「ええ、それは約束します。先生の息子さんだからと特別扱いはしません」

「なら話は終わりだ」

 

 男はソファーから立ち上がる。

 理事長は見送ろうかと提案するが男はそれを拒否し、そんな男にオレは声をかけたがそれも一蹴されて立ち去っていく。

 理事長と2人きりになって、少し話をした。

 理事長が以前からオレを知っていたこと、それでオレを入学させるのを決めたこと、Aクラスの坂柳有栖は理事長の娘であること。

 学校の責任者としてルールの中では守ってくれると口にした理事長だが、特別試験などでオレが退学になってしまった場合はその限りでは無いと暗に告げてきた。

 あの男がやりそうなことは熟知している。

 遅かれ早かれ起こりうるかもしれないとは思っていた。

 だが、これから起こる試験の全てでオレが退学にならないように立ち回ればオレは卒業するまでこの高校にいることができる。

 それが知れただけでも儲けものだというのに、担任教師は父親と何の繋がりもなかったときた。

 これでAクラスを目指す手伝いをする理由もなくなる。

 堀北は櫛田が成長したことで、自分も変わらなければと羽化を始めた。

 他のクラスメイトも他クラスとの試験を繰り返すうちに少しずつではあるが変化の兆しが見え始めている。

 3学期が終わり2年になる頃にはオレの手も必要なくなるだろう。

 そうなればオレを縛るものはなくなる。

 オレは本当の自由を手にする。

 その時が来るまでもう少しの辛抱だと、オレは気分のいい状態で寮へと帰って行った。

 




実はこっそり聞いてた楠雄くん(僕の前に面接してたケツアゴが落とされたのは必然だったのか……あと綾小路に結構バレかけてるな……足の速さだけでどいつもこいつも僕のこと疑いすぎだろ……)

ホワイトルームの概要などは綾小路親子、坂柳理事長の頭を覗いて確認した模様
夜にはホワイトルームまで行って、夜も兵士や奴隷、囚人のように働くホワイトルーム生を見て(これが綾小路と空助量産計画か……)と観察し、潰すべきか否か迷って、潰したあとのホワイトルーム生の身寄りを保証できないため帰宅した
なおホワイトルーム生を見た感想は空助よりは可愛げがあるとのこと

綾小路が父親の前で斉木の名を口にしていた場合、一応この世界線でも空助に協力を申し出て普通に断られてる綾小路パパに楠雄の存在もバレて、2年生編に入った瞬間に嫌がらせで懸賞金をかけられる模様
あの男の弟ならば乗り越えられるだろう?とのこと
「いや楠雄がそんな額じゃ安すぎるよ。ポケットマネーから1億出すから1億プライベートポイント?にしようよ」とお兄ちゃんがチャチャ入れてくる
ちなみに綾小路パパは斉木家に報復しようとしたら、空助に割と強めに脅されて、報復したら政治生命どころか生命活動も終わらせられそうになったので出来なかったよん

坂柳パパが空助知ってるのは教育に力入れてて、日本人でケンブリッジに飛び級で入ったのがいると聞いて調べたから。面識はない。

空助がホワイトルームに協力を求められたのは綾小路の勉学の最終調整の相手役だったが、弟未満と分かりきってる相手に本気出したらイジメじゃん?僕イジメきらいなんだよねと拒否った。
もしホワイトルームに行ってたら坂柳有栖を負かした時みたいに「あー普通の人間の割にはいいんじゃない?うん。でも、日本3位かな。え?1位は誰なんだって?そりゃ僕の弟に決まってるじゃない。僕が1位なわけないでしょ」と弟自慢してた

櫛田さんは堀北への執着を振り切りましたが、執着先が楠雄に置きかわって、照橋さんみたくおっふさせてやる的な感じになってます
こういうのを堕ちたって言うんですかね?
僕はラブコメ書くの苦手なんでわからないんですけど

次はデート回……かな?原作にないんだけど……ってそもそも楠雄がいねぇんだわ!
さすがに次は日が空くと思う!ホンマに!ガチで!もし仮に投稿できたら「すげぇよオールFは……」って言うて褒めてください

ほなまた次回
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