ようこそ超能力者のいる教室へ -1年生編-   作:オールF

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何人足りとオレの連日投稿を妨げるやつは許さん。

せっかく斉木以外の主要キャラがいるんだし一人称を斉木から変えてみようという試み
とはいえ、書いたことのある龍園や書きやすそうな神崎、柴田、橋本はいいとして、問題の高円寺はやらない可能性もありつつやってみる。
てことで1日目(合宿所来てから2日目)は神崎。


神崎隆二は何ができる?

 朝の6時を少し過ぎた時だった。

 普段目覚ましに使っている音楽とは異なる、軽快なBGMが室内に鳴り響いた。

 室内に備え付けられたスピーカーから流れており、これが起床を知らせる合図であることは明白だった。

 目を開け、身体を起こし窓側を見るもカーテンの向こうから差し込む光はない。

 

「んんっ、んだ……?」

 

 柴田がそうボヤくと他の連中もゴソゴソと音を立てて起き始める。

 

「今日からこの時間に起きるのが続くんだろうな」

 

 ため息をつきながら、ベッドの上で橋本が呟くのが聞こえる。

 合宿らしいなと思いつつ、とりあえず全員を起こすべくベッドから出る。

 

「とりあえず起きよう。誰か1人でも欠けていたら減点にされるかもしれない」

 

 ジャージに着替えながらそう呼びかけると、橋本があることに気づく。

 

「おい、斉木と高円寺、それに龍園がいないぞ」

「なに!?」

 

 問題児2人はいいにしても、斉木までいないのはどういうことだと大声を出すと「騒がしいねぇ」と額に汗を浮かべ、爽やかな笑顔を浮かべて高円寺が部屋に入ってくる。

 その後ろにはジャージ姿の斉木と龍園の姿もあった。

 言葉を失う俺の代わりに橋本が問いかける。

 

「トイレって感じじゃないな、お前らでどこか行ってたのか?」

「フフ、今日はとても良い目覚めでね、朝のトレーニングに斉木ボーイに同行してもらったのだよ」

 

 汗で滴る髪をかきあげて笑う高円寺に俺はなんとか言葉をひねり出す。

 

「ふざけているのか? 今日からどんな課題が待っているのかも分からないのに無駄に体力を消耗するなんて」

「たとえトレーニングをした直後でも、私は君たちとは桁違いの体力を保持しているから心配はナッシングさ」

 

 どうやら高円寺はトレーニングを日課にしているらしい。

 言いたいことはあるが、今言っても仕方の無いことばかりだ。

 

「それでも無駄な体力の消耗は抑えるべきだ」

「だから問題はナッシングと言っているじゃないか」

 

 ダメだ、寝起きからもう頭が痛くなってきた。

 

「それで、斉木と龍園は? お前たちもトレーニングか?」

「別に俺は同行したくて同行したわけじゃねぇよ。2人揃って出ていったから付いて行っただけだ」

 

 そう吐き捨てるように言うが、龍園の額や首筋にも汗が滴った跡があり、あいつも高円寺のトレーニングとやらに付き合ったようだ。

 

「ドラゴンボーイも思いのほかやるみたいだが、私と斉木ボーイに並ぶにはまだまだのようだねぇ」

「うるせぇバケモンが。あとその名前で呼ぶなっつってんだろ」

 

 パチパチと手を叩く高円寺に苛立ちを募らせて、龍園はドサッと乱暴に腰を下ろす。

 一応釘を刺しておくかと今後はなるべく控えてくれと言うが高円寺はフフっと鼻で笑い、龍園は舌打ちだけ返してくる。

 さて、斉木の方はと見てみればベッドから降りてきていた橋本と談笑をしていた。

 

「姫さんはあんたに生物学的な興味はあれど恋愛感情はないって言ってたがどう思う?」

『本人がそう言うのならそうなんじゃないか?』

「つれないねぇ」

『朝からする話でもないだろ』

 

 談笑といっても橋本が一方的に話しているのを斉木が答えているだけだが。

 それを見て汗を拭った龍園が口を開く。

 

「お前ら随分と仲がいいな」

「ん? そうか?」

 

 橋本の方はそうは思っていないらしいが、斉木がクラス外の人間と話しているのを見るのは珍しかった。

 俺たちが知らないだけで意外な交友関係があるのだろうとあまり深くは聞いてこなかった。

 しかし、学年内でも噂になっている橋本に声をかけられても、斉木に不快そうにしている様子は見受けられない。

 

「そんなことよりそろそろ集合時間だ。遅れる前に早く行くぞ」

 

 高円寺のトレーニングとやらは今は別に問題にすべきではないし、斉木と龍園に関しても点呼時間を見越して戻ってきてくれたのだからこれ以上咎めることもない。

 そんなことよりは点呼に遅れてペナルティを喰らわぬようにするだけ。

 幸いにして高円寺と龍園も俺の呼びかけに応えてくれる。

 そして、全員で部屋を出て集合するように伝えられていた教室へと向かう。

 そこには既に2、3年生は来ており、なにか言われることはなく、朝の挨拶をしておく。

 少ししてから教室に3年Bクラス担当の小野寺先生が来て、点呼を行う。

 その後、外に出て指定された区画の清掃を命じられる。

 これが合宿中の日課になるらしい。

 雨が降った時は免除されるらしいが結局校舎内の清掃時間が倍になるだけで清掃時間が短くなるということはないようだ。

 また今日からの授業には教師だけではなく、様々な課題を担当する講師も来ているため、掃除中や課題前に顔を合わせた際はしっかりと挨拶するように伝えられる。

 

「清掃活動ねぇ、気乗りはしないが……」

 

 小野寺先生が遠目で見守る中、箒を持った高円寺はそう呟きながら斉木の方を見る。

 

『やらないなら明日から1人で走れよ』

「ふぅむ、仕方ないねぇ」

 

 斉木が端的に言うと、高円寺は仕方なさそうに箒で掃き始めた。

 やはり斉木が高円寺の要求を満たす限りはやることはやってくれるらしく、やる気はなさそうだが懸念していたボイコットの気配は見られない。

 龍園の方も教師が見ている時に限りではあるが清掃をしていた。

 柴田の方は龍園や高円寺とは絡みたくないからと離れている別府たちと協力しながら掃除にあたっている。

 

「……案外どうにかなるのか?」

 

 高円寺と龍園がどこかで面倒事を起こす可能性はあれど、斉木と俺が目を光らせていれば問題ないか。

 橋本も噂ではゲス野郎などと罵られていたが、その兆候は見られない。

 

 

 清掃活動終了後の座禅の課題でも特に大きな支障は起きなかった。

 高円寺は余裕そうに座禅を組んでおり、龍園の方も面倒くさそうにはしていたがやることはやっていた。

 問題があったとしたらそれは意外にも斉木だった。

 

「なんだ君、そのヘアピンは」

 

 担当講師が斉木のヘアピンを指摘すると、同時に試験を受けている他のグループの面々も斉木へと視線を集める。

 斉木の方はどこからどう見ても普通のヘアピンであり、それ以上でもそれ以下でもないと主張すると、担当講師は威圧的な口調で言う。

 

「そんなことは分かっている。しかし、君はヘアピンを必要とするほどの毛量か? 隣の彼のように髪が長くヘアゴムを使っているのなら理解できるが、君のそれは本当に必要なものなのか?」

 

 個性を出すのは自由だが云々という話をし始めた講師に斉木は『やれやれ』と肩を竦めると、必要だから付けていることと外せと言うのなら自分が気に入らないからという理由以外で誰もが納得できる理由で外すように説得してくれと頼むと、講師は「もういい」と諦めたように斉木の前から離れる。

 一連の一幕を見ていた柴田がボソッと俺に訊いてくる。

 

「あれって減点になるのか?」

「分からんが、見逃されたのなら問題ないと思いたいな」

 

 ただ男だからヘアピンをするなという意見であるのなら、今のご時世そんなことを言う方が稀であるし、斉木に諭されたのかもしれない。

 なんであれ斉木の座禅に問題はなかったらしく、むしろ「素晴らしいッ!!」と褒め讃えていたあの講師の情緒の方が俺は問題だったように思う。

 

 

 朝の清掃と座禅が終わり、朝の7時を迎えたところでようやく食事となる。

 昨日に利用した大きな食堂ではなく、調理場と広々とした食事スペースが用意された野外に出る。

 

「今日のところは学校側が提供するが、明日から晴れの場合、朝食は全てグループ内で作ってもらう。人数や分担方法は指示しないため、自分たちで話し合って決めるように」

 

 明日以降の調理場の使い方などの説明を受けながら朝食の準備が進められていく。

 朝の献立は指定されているようで、レシピなどは配布されるため、何を作ればいいか分からないということにはならないようだ。

 しかし、食事の内容は一汁三菜を基本とした内容で、育ち盛りの男子高校生にはやや物足りないとされるものだった。

 一応はご飯のおかわりはできるようだが、おかずの方は自分たちで用意するしかないらしい。

 

「平等に、各学年が1回ごとに交代ということでいいか?」

 

 堀北先輩のグループのリーダーを務める藤巻先輩がそう提案すると、俺達も2年生も異論はなかったため了承する。

 残る期間が全てが晴れだと仮定しても、朝食を作る回数は6回で各学年2回ずつだ。

 学年順で1年生からとなり、そこで柴田がふと呟く。

 

「飯作るってことは4時起きとかか?」

「それはキツイですね……」

「それでもやるしかないな」

 

 浜口が苦笑するもやらなければ朝ごはんがないということになる。

 俺たちだけ食べられないのならいいが、先輩たちにも影響が出る。

 幸いにしてBクラスのメンバーは異論はなかった。

 

「龍園と高円寺も構わないな?」

「チッ、Bクラスの奴らだけで事足りるだろ」

「ドラゴンボーイの言う通りではあるが…………私は従っておかないと後が怖いのでねぇ」

 

 龍園は反抗的な態度を示すが、高円寺の方は無言の圧を与えてくる斉木に屈したのか、やや渋々といった様子で認めた。

 

『龍園は来なかったら君の分はないと思え』

「仲間はずれか? ペナルティになるんじゃねぇのか?」

「いやお前が全面的に悪いだろ」

 

 橋本の正論に龍園は舌打ちだけを返して味噌汁を飲みきる。

 これで朝食作りに関しても問題はなくなったか。

 3人がこのグループに来た時はどうなるかと思ったが……いやまだ油断はできない。

 3人とも一癖も二癖もあるやつらだ。

 俺がしっかりしていないといけないと改めて気持ちを引き締める。

 

 そうこうしているうちに朝食も終わり、大グループ全員が少し広めの教室に集められる。

 3学年合同ではあるが、食堂と同じく特に座席指定などはないようだ。

 2、3年生はまだ到着していないため、俺たち1年生に選択権があるのだがどうしたものかと相談する。

 

「この場合はどう座るべきだろうか」

「座らずに待った方がいいんじゃないか?」

「ですね。先輩たちが座ってから、空いたところに座る方が無難でしょう」

 

 柴田と浜口の言葉に他の連中も頷いてくれる。

 ただ3人を除いては。

 

「席が自由なら、私は好きに座るべきだと思うがね」

「2年は知らねぇが3年の堀北は斉木に助けられてるんだ。別に好き勝手座ったところで文句を言う連中には見えないがな」

 

 そう言いつつも2人は身勝手に座るということはせずに、俺からの指示を待っているようだった。

 そして、堀北先輩を助け、浜口たちの意見に頷かなかった斉木を見る。

 

『先輩を立てるという意味なら入り口側の方がいいんじゃないか?』

「教室に上座、下座の概念は無いが考え方としては理にかなっているねぇ」

「それに先輩たちが来た時に動きやすいしな。ここでたむろしてる方が邪魔だろうし一旦それでいかないか?」

 

 確かに、入り口から遠い席が目上の人たちが座る上座で、その逆が下座になるため、斉木の言うように先輩たちを気遣うならその方が適切かもしれない。

 橋本の言うことも尤もであったため、それに関しては皆同意してくれた。

 俺たちは入り口側に固まって座り、後からやってきた先輩たちを出迎える形にした。

 

「ほう」

「さすが学が見込んだ1年がいるだけあるな」

 

 結果、堀北先輩たちからの心象は良かったのか、笑顔でそう誉めてくれた。

 

 昼からは体育の授業に近い、基礎体力を作ることを目的とした授業となる。

 説明によれば持久走がメインらしく、最終日には駅伝が行われると聞かされ、おそらくそれが試験になることは予想に容易かった。

 数日の間はグラウンドで練習して、そのあとコースに出るらしい。

 基礎体力が物を言う試験になるが、このグループにおいてはその心配はなさそうだった。

 

「バカみてぇに走らねぇんだな」

「持久走の肝はどれだけ長く走っていられるかだからねぇ。順位指定がないのであれば、緩やかに走らせてもらうさ」

 

 龍園と高円寺が並んで走っている絵面はあまりにも不可解で、理解が追いつかないが問題行動を起こさないのであれば気に留める必要もない。

 懸念があるとすれば浜口のように体力に自信の無い生徒くらいだが、体力に自信のある柴田が隣についてサポートしていた。

 斉木と橋本はと言うと、朝と同じく橋本が一方的に話しては斉木が相槌を打つという形で走っていた。

 

「斉木はどういうタイプが好みなんだ?」

『デザイン的にははがね辺りだな』

「あー、俺が聞きたいのはそういうのじゃなくて……あぁ話したくないのね。はいはい、話題を変えますよ……じゃあ1番好きなスイー」

『コーヒーゼリー』

「はやっ!? めちゃくちゃ前のめりだなっ!」

『あんまり喋ると舌噛むぞ』

 

 あちらも特に問題は無さそうで、これまた意外に思ったのが橋本はむしろ龍園と高円寺よりも話しやすいということだった。

 Aクラスの生徒ということもあってか朗らかで、コミュニケーション能力も高い。

 龍園や高円寺とも気後れすることなく話しているし、何より斉木がいつも通り話していることから、そこまで悪い人間じゃないのではと思い始めた部分もある。

 昼食時には声を掛けに行った柴田と話していたし、斉木と話すことが無くなったのか、あるいは柴田のフォローに入ろうと思ったのかはわからないが、少しペースの乱れている別府と千葉に声をかけていた。

 

 授業内容は初日ということもあり、この施設の説明やこれからの1週間で行われることの説明に大半が費やされたため、大変だったのは持久走の練習と最後の座禅くらいだった。

 

「つ、疲れました……」

「同じく」

「確かにこれが1週間はきちぃなぁ〜」

 

 本日最後の授業である座禅が終わり、浜口が崩れるように倒れると、別府が短く同意する。

 柴田の方も持久走は苦にしていない様子だったが座禅が辛かったのか、グッタリとしていた。

 柴田は割と真面目な性格をしているが集中力が高いわけではない。

 授業中もよく眠そうな様子をしているし、座禅が合わないのだろう。1日の課題が終わっても朝と変わらぬ様子の高円寺と斉木に橋本が羨ましそうに声をかける。

 

「お前らはピンピンしてるなぁ」

「この程度で音を上げる私ではないさ。斉木ボーイもね」

『あーしんどいーむりー』

「わざとらしく言うなクソが」

 

 高円寺の要望に付き合わされている斉木の方もあまり疲れていないのか棒立ちの棒読みでそんなことを言っては座り込んだ龍園に悪態をつかれている。

 

「楠雄のやつ図太いというか天然というか……あの辺と普通にやれてるのがすげぇな」

「お前もなんだかんだ言って話せてただろ」

 

 4人の様子を見ていたのは俺だけではないらしく、復活した柴田が声をかけてくる。

 

「楠雄が大丈夫って思ったんなら大丈夫と思ってな。まあ龍園の方はちょっとトゲがあるけど、橋本と高円寺は意外と話せたぜ?」

「みたいだな」

 

 想定よりはスムーズに進んでいることに安堵する。

 一之瀬から助言を貰うことを考慮していたが、これなら必要無いかもしれない。

 

「これから夕食だ。ほら、浜口たちもへばってないでいくぞ」

「はいぃ……」

 

 俺が声を掛けると弱々しい声で浜口がそう答える。

 初めは龍園や高円寺なんて相手にせずにいればいいと思っていたが、龍園の方はどういうつもりかはまだ不明瞭だが、高円寺の方は斉木がいるおかげか聞いていたような破天荒さは見せていない。

 今回の試験で重要とされている社会性だが、ああいう連中とも将来的には仲良くとはいかずとも上手くやる術を身につける必要があるとは思っていた。

 しかし、その機会がこんなにも早く訪れるとは予想外ではあったが。

 同じグループになったとはいえ根本的には敵同士。

 どうやったって親しくなることはないと思っていたが、案外そうでも無いのかもしれない。

 

 

 夕食を終え、入浴時間まで少しあるため、部屋でそれまで休んでいようと廊下を歩いているとちょっとしたトラブルが起きたようだった。

 数人の男女の間をすり抜けて前に出ると、これまた意外な光景があった。

 

「っと、悪い悪い。大丈夫か?」

「はい……その、この通り、なので」

 

 見たところCクラスの山内という男子生徒がAクラスの坂柳とぶつかってしまったのか、山内は申し訳なさそうに頭を搔く。

 しかし、坂柳は転んでおらず、その背を斉木に支えられていた。

 

『立てるか?』

「は、はい……すみません、楠雄くん」

 

 坂柳の背を支えながら床に転がった杖も拾った斉木はそれを渡してやると周りから「おー」と黄色い声が上がる。

 

「じゃあ、えと、行くけど?」

「ええ。どうぞお気になさらず」

 

 山内はどことなく居心地が悪かったのか坂柳の言葉を聞き安堵したように歩き出す。

 

「いやさ、坂柳ちゃんって可愛いけどさ、鈍くさいよな」

 

 どちらからぶつかったのかは定かではないが、倒れたのが身体に不安を抱える坂柳なのであれば山内自らの不注意である可能性の方が高かった。

 しかし彼はそうは思っていないのか一緒に歩いていたのであろう友人にそう零していた。

 

「ふぅ、楠雄くん、助かりました」

『いや、気にしなくていい。余計なお世話だとは思っているからな』

「いえ、そんなことは……あ、ありがとうございます」

 

 何人かの野次馬は騒動にならないことに安心し、この場を去っているが、俺のようにまだ数人は残っている。

 その数人は坂柳が楠雄くん、という呼び方をすると「ねぇ、もしかして」「坂柳さんって斉木くんと……」とあらぬ誤解をしていたが、俺が解くべきなのかと少し悩んでしまう。

 

「では、失礼しますね」

『ああ』

 

 しかし、それほど仲が良さそうという雰囲気はなく、坂柳は感謝だけ伝えてその場を立ち去り、斉木もそれを見送ることなく踵を返すとトイレへと向かう。

 体育祭から学年、いや学校全体で話題の絶えない斉木だが、あいつが入学時に実力を隠していた理由を俺は否が応でも理解させられていた。

 あいつは優しすぎるし、その実力は人を惹きつけすぎる。

 要らぬ敵もこれまで作ってきたのであろうことは想像に容易かった。

 クラスのサブリーダーの立ち位置にいて、あいつの友人としては無事平穏に学校生活を送れるようにしてやるべきなのだろう。

 しかし、今の俺ではそうすることが出来ない。

 

「弱いな、俺は」

 

 誰かに聞かせるわけでもなく俺はそう呟くと戻ろうとしていた部屋への道を重い足取りで歩き始めた。

 




1日目イベント全部消化したかと思ったけど原作でいうと上級生とのトランプがないんだが、まあ全てのグループがやってるわけじゃないだろうしって事で割愛
堀北鈴音の兄貴の方がソワソワしてるけどまあええやろ
そもそもあれは南雲がイカサマして食事当番1年生に押し付けたろみたいな事だし
もし楠雄にやってたら全部2年生に押し付けて頭が高いぞしてたかも

原作でも次はもう3日目ですので、その通りにさせていただくぜ!
その間に上級生との交流も終わってるかも

坂柳本人曰く「楠雄くんのことに興味はありますが、それは異性としてではなく生物学的な興味であって恋愛感情のようなものはありませんよ」とのこと。
そのため嫌われることになっても楠雄がどこまで何ができるかを追究したいからと一之瀬へのちょっかいに繋がっています。
まあ異性としての好意はなくとも転けそうになったところを手で背中支えてくれて杖も拾ってくれた相手ではあるので、助けてくれたことには感謝してます

坂柳ちゃんは山内にバリバリ敵意を持ちましたが、そんなこと楠雄以外知る由がありません。

こんなもんかな
ではまた次回

0時にここに来るのが日課になってたりします?

  • そんなことナッシングだよ
  • 肯定するねぇ〜
  • 時と場合によるねぇ〜
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