ようこそ超能力者のいる教室へ   作:オールF

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希望は前に進むんだ

てことで8巻ラストとなります。


さようなら林間学校

 この林間学校も8日目になり、遂に終わりを迎える日がやって来た。

 龍園はこのBクラスメインのグループともおさらばと思っているらしく、彼としては試験そっちのけでやっていたこの8日間の観察は楽しいものではなかったのだろう。

 龍園としては入学してから今までBクラスには手こずらされてきたため、その強みや内情を知るべくリーダー自ら単身で乗り込んだわけだが、やはり絵に描いたような仲良しクラスという印象は拭えなかったようだ。

 神崎がリーダーとして全体をまとめあげていたし、不安要素である他クラスの生徒、つまりは龍園や橋本、高円寺の相手はほとんど僕がしていた。

 というか、高円寺は僕にしか興味がなかったから当然ではあるんだが。

 しかし神崎としてはこの自由人の相手をしなくて済むだけでも心の持ちようはかなり違っただろう。

 それに龍園も僕や神崎以外のBクラスのメンバーとは基本絡まずにいたし、表面的なトラブルも知らず知らずのうちに起きているトラブルというものもなかった。

 リーダーである神崎も必要最低限、柴田の方は龍園にちょくちょく話しかけていたが、龍園が乗り気じゃないと悟ると直ぐに退散していた。

 あとの連中は触らぬ神に祟りなしといった感じで、視線が合うことはあったようだが話している場面は殆ど無かった。

 

 全学年が入り混じった大グループで指定された教室に集められたが、結局は小グループ、学年ごとに試験は行われる。

 あくまでも大グループは集計時の順位に影響を与えるだけのようだ。

 試験内容は【禅】【スピーチ】【駅伝】【筆記試験】の4つで、1年は座禅からだ。

 次に教室で筆記試験をやり、駅伝、最後にスピーチとなかなか面倒ではあるが、2年の駅伝スタートに比べればマシだろう。

 いつも通り朝飯を済ませて座禅場に向かう。

 いつも通りじゃなかったのは朝の掃除がなく、その分すぐに試験が始まる。

 

「ではこれより、座禅の試験を開始する。採点基準は2つ。道場へ入ってからの作法、動作、座禅中の乱れの有無だ」

(3つじゃねぇかジジイ)

 

 龍園が心で突っ込んでいるのを思いながらジジイとやらの話を聞く。

 

「座禅終了後は、次の試験の指示があるまで各自教室で待機するように。今から名前の呼ばれた生徒から順に、整列しその順番で試験を始めることとする。では始める。Aクラス、葛城康平。Dクラス石崎大地」

 

 教師が名前を読み上げていく中で周囲からざわめきが起きた。

 葛城の次が石崎ということに別に驚きはない。

 教師や担当講師たちは何も名前順やグループごとに試験をするとは言ってなかったしな。

 

「早くしろ石崎。次、1年Bクラス別府良太」

 

 石崎が戸惑いながら慌てて整列に向かい、それを待ってから別府も続いていく。

 

「いつもと順番が違うのな」

「これも学校側からの試練なのかもな」

 

 柴田の独り言に橋本も同意する。

 

「これくらいの事で心乱されてちゃ、グループの士気やら今後が心配になるな」

 

 橋本の懸念通り、綾小路や石崎が属している小グループの責任者である幸村は少し動揺したようだが8日間苦楽を共にしてきた山田アルベルトや綾小路のフォローもあり持ち直していた。

 

「1年Dクラス。龍園翔」

 

 少しすると1グループ目が終わり、石崎たちが退室していくと2番目の組で僕らのグループのメンバーが、他のグループと飛び飛びで名前を呼ばれていく。

 

(ここでわざと俺だけマイナス査定を食らうような態度を取ることも考えたが、今こいつらと敵対する意味もメリットもねぇな)

 

 嫌々そうな様子ではあったが、龍園が返事をして道場の中に入る。

 その後に僕も呼ばれたため、道場へと向かう。

 道場内には、この場に似つかわしくないであろうカメラとジャージやらスーツ姿の教師たちがボードとペンを持って立っていた。

 相変わらず気味の悪い学校ではあるが、大人しくルールに従うしかない。

 今回の組が全員座り、瞑目するとジジイとやらの声が聞こえてきた。

 

「それでは始め」

 

 座禅が終われば、黙って退室していくだけだ。

 道場の外に出るまでが採点の範囲であることは予想に容易かったため、気を抜くことなく最後までやり通した。

 教室に着くとようやく気が抜けたのか、顔を強ばらせていた神崎が大きく息を吐いた。

 

「ふぅ、なんとかなったな」

「これでやっと座禅とはおさらばですね」

 

 他のメンバーも肩の力を抜いているのが分かる。

 ふと、教室の奥を見ると先に座禅を終えた幸村のグループがこちらを見ていた。

 

(龍園さん、試験中は喋りかけるなって言ってたよな……)

 

 石崎は龍園の言いつけを守っているらしく、時折こちらを見るだけだったが、龍園は1人の世界に入っていた。

 龍園はこの試験中の指示は金田にグループ決めでDクラス中心のグループを作らせる以外はしていないようで、石崎や山田アルベルトは各々の判断でこの試験に取り組んでいた。

 龍園としては自分に頼らずとも結果を出せることを望んでいるようで、今回の試験はその一環なのかもしれない。

 

「すまない、少しいいか?」

 

 僕は腕を組みながら瞑目し、一応は疲れて休んでいるアピールをしていたのだが、そこに声をかけてくる人間がいた。

 幸村輝彦、綾小路やペーパーシャッフルで勉強会を開いたメンバーには父親がつけようとしていたという啓誠の方で呼ぶように頼んでいる男だ。

 背後には綾小路の姿もあった。

 僕は目を開け、彼の方を見て用件を聞く姿勢を取る。

 

「その、高円寺は迷惑をかけていないか? (特にBクラスからは不評不満は聞いていないが……普段のあいつを見ていると大人しくしていたとは思えない)」

 

 幸村の懸念はある程度は当たっているが、神崎や柴田、浜口や別府も高円寺に対して大きな不満などはなかったな。

 高円寺に不評不満をいだいているとすればそれは僕だけであり、彼の朝のトレーニングやら長距離走では2年後の高円寺のスペックで走ったりと調整もしてやった。

 おかげであいつは卒業までに僕を倒すことを目標に据えたらしく、2年後にどちらも在籍していればという話にはなるが、僕は挑戦状を叩きつけられるようだ。

 

『君の思っている通りだと思うぞ』

「そうか……それは……悪かったな、厄介者を押し付けて」

『気にするな。貧乏くじを引くのには慣れている』

 

 本当に申し訳なさそうに言う幸村に僕は

 気にするなと伝え、僕らのやりとりを綾小路は不思議そうに見ていた。

 

(高円寺の姿を確認できたのは食堂や大浴場での僅かな時間だったが、いつものアイツに比べると上機嫌に見えた。オレの予想でしかないが、斉木が一際被害を受けただけで他のメンバーはそれほどでもないんじゃないだろうか。高円寺が斉木のグループに入ったのも斉木目当てなわけだし。高円寺が入ろうと言わなければオレも入りたかったしな)

 

 人間観察の得意な綾小路にはある程度ではあるが、高円寺が何を目的としてBクラス中心のグループに来たかを見抜いていた。

 程なくして10分の休憩が終わると、そのままこの教室で筆記試験になる。

 この林間学校で学んできたことが、そのままテストとして出題される。

 

(どうしたものかな……)

 

 綾小路は先程の座禅で満点を取った自信があるためか、今回の筆記試験の点数の落としどころを考えていた。

 かく言う僕も同じだ。

 個別の試験結果は公表されないかもしれないが、教師陣にはこれらの情報は共有される。

 星之宮先生が茶柱先生に何を言ったのかは分からないが、茶柱先生にどこか警戒されている節があるため、ここで目立つことは避けたい。

 2問ほどミスをしておき、全ての問題の解答を終えて、僕はまた瞑目する。

 試験が終わると、神崎主導で1度グループで集まって簡単な自己採点を行った。

 龍園と高円寺は参加しなかったが、橋本はグループに混ざり、あの問題は合っていたのか間違っていたのかを確認し合う。

 テスト後も少しの休憩があり、それが終わると外に出て、停まっていたバンに乗り込む。

 これでバトンを受け取る位置まで僕たちを乗せていく。

 僕の乗ったバンには僕の尊敬する教師である坂上先生がおり、彼はバンが走り出す前に駅伝のルールを説明してくれる。

 

「生徒1人につき最低条件として1.2キロは走ってください。15人未満のグループのバトン交代の位置は1.2キロメートル毎でしか認めていません。アクシデントにより完走できない、最低条件の1.2キロメートルの走破をできない場合は失格となり点数はつかず最下位になります」

 

 この3つの情報が念入りに伝えられ、先頭である柴田が先に降りていく。

 

「じゃ、また後でな」

 

 僕らのグループの走る順番は体育祭の時に近く、柴田が先陣を切り、途中で足の自信の無いメンバーに余裕を持たせるべく第2走者を橋本が走ってから浜口や新浦などが走る。

 ここの区間はアップダウンが比較的少なく、仮に抜かれても最後から3番目を龍園、2番目を高円寺、アンカーが僕が務めているため、十分巻き返せる。

 というのが神崎の立てたプランだ。

 龍園がバンから降り、車内には運転手の坂上先生と僕、そして高円寺の3人だけになる。

 

「楠雄、先に礼を言っておくよ。君のおかげで今後の高校生活に楽しみができた」

 

 それは良かったなと高円寺から差し出された右手をとりあえず掴んでやると、ぎゅっと握られる。

 

「そしてこれも先に言っておく、私は残りの2年間何があっても退学しない。だから、君も退学しないでくれたまえよ。私の高校生活が灰色になってしまわないようにね」

『お前の周りには女子が大勢いるんだからバラ色なんじゃないのか?』

「いや、バラなのは彼女たちでは無い。私の方だよ。私というバラが咲き続けるためにはいい肥料と水、太陽が必要になる」

 

 肥料が高育という環境で、女性たちは水とすれば太陽とやらはまさかとは思うがと目を向けると、高円寺は手を握ったまま微笑む。

 

「だからくれぐれも私という花が枯れぬようにしっかりと頼むよ、楠雄」

『努力はするが、やむを得ない場合は諦めてくれ』

「君に限ってそんな場合とやらはやってこないさ(君は綾小路ボーイのように退屈な男ではないからねぇ)」

 

 高円寺の中での綾小路の位置づけが分からないが、これまた厄介な男に目をつけられてしまったものだと僕はため息を吐く。

 それを了承と取ったのか、高円寺は手を離すと僕から離れた席に座り直した。

 バンから高円寺が降りるとまた次の1.2キロメートルの地点へと車が走り出す。

 最後の地点には当然ではあるが15人グループの代表者と呼べるもの、すなわちアンカーたちが集っており、僕は最後の到着だった。

 

「お、Bクラスは斉木なのかよ」

 

 降りた僕に声をかけてきたのは須藤で、準備体操をしている途中だったためか、左足を伸ばし、右足を曲げた姿勢で僕の方を見る。

 Cクラスメインのグループは須藤がアンカーやるようで、Aクラスは町田、Dクラスは園田というのが務めるようだ。

 須藤以外ちゃんと話した記憶はあまりないな、園田は船上試験で同じだったが龍園がほとんど喋っており、それに一之瀬さんが一日で終わらせてしまったから話していない。

 

「へっ、どいつもこいつもパッとしねぇと思ってたがお前がいるんなら俺も気合い入れないとな」

 

 体育祭以来、須藤の僕に対する当たりが強いというよりは、どこかライバル視している節がある。

 どいつもこいつも戦闘狂のような奴らばかりで困るな。

 それから準備体操をしたり、水を飲んだりして時間を潰していると、長距離走を走っているにしては速いスピードで高円寺がこちらにやってくる。

 

「ははははは! 受け取りたまえよ楠雄!」

 

 どうやら気まぐれで手を抜くということはせずに、宣言通り本気で来たらしい。

 あいつの体力と足なら多少手を抜いても十分だっただろうに殊勝なことだ。

 ならば、僕もそれに応えてやらないと高円寺に示しがつかなくなってしまうため、2年後高円寺モードで走り出す。

 

「くそっ! おい! 平田はまだか!」

 

 今の高円寺で他の奴らが見えないほどに引き離しての走りだったのだ。

 それが2年間ひたむきに自分の身体と向き合い、培ってきた肉体が完成した高円寺モードならさらに早い。

 冬の鬱陶しい風を振り払い、高円寺の奮闘に応えてやるべく力を示す。

 結果、僕は1位でゴールしその後のスピーチも問題なく終わらせた。

 こうして8日に及んだ合宿と1日がかりの長い特別試験を終えた。

 

 

 ###

 

 

 結果発表は初日同様に体育館で行われた。

 オレたちのグループは、結成当初に想定していたよりも少し高い点数を取れたように思う。

 平均点勝負ならばオレたちのグループにも十分勝機がある。

 南雲たちや3年のグループがどれだけの点数を取れているか次第ではあるが、少なくともボーダーを下回る結果にはならないはずだ。

 男子生徒全員が揃ってから少しして、女子生徒たちもやってくる。

 結果発表は男女合わせて行われるのだろう。

 時刻は既に夕方5時前であり、行きにかかった時間を考えれば学校へと戻るのは夜遅くになるのが予想できた。

 全員が揃ったことが確認されると林間学校を取り仕切っている初老の男が壇上に立つ。

 

「林間学校での8日間、生徒の皆さんお疲れ様でした。試験内容は違えど、数年に1度開催される特別試験。前回行われた試験よりも全体的に評価の高い年となりました。これもひとえに皆さんのチームワークが良かったことが要因でしょう」

 

 終始笑顔でそう報告した男は全体の結果発表の前に退学者の有無を告げる。

 

「先に結果に触れることにはなりますが、男女共に全グループが学校側の用意したボーダーラインを越えており、退学者は0というこれ以上ない締めくくりとなりました」

 

 そう告げられた瞬間、男子たち、女子たちからは安堵の声が漏れ聞こえてきた。

 啓誠もホッと胸を撫で下ろし、その背中を激しくない程度に石崎が叩いていた。

 

「それでは、これより男子グループの総合1位を発表しますが、ここでは3年生の責任者の名前のみを読み上げます。そのグループに属する1年生から3年生の生徒には後日報酬としてポイントが配布されることになります」

 

 そう説明したあと、初老の男は堀北兄が所属するグループの責任者の名前を読み上げる。

 つまりは南雲との対決は堀北兄が制したらしい。

 

「やったな堀北」

「ああ」

 

 その後2位から最下位までのグループが発表されていき、オレの属するグループは2位だった。

 点差は公表されていない為分からないが、堀北兄のいる3年生と斉木と高円寺のいる1年生のグループはオレの目から見ても圧倒的であると思われるため、惨敗だった可能性が高い。

 2位で、事前に正真正銘の真っ向勝負しかできないようにされていた南雲は敗北した。そばにいる南雲はあれだけ啖呵を切って勝負を挑んで負けた敗北者だった。

 本人も負けることは分かっていたのだろう。

 南雲に同情するわけではないが、結果を知って肩を落とした南雲の肩を南雲派閥と思われる男子が優しく叩いていた。

 堀北兄はそれを遠目に見ては、南雲に何か言いたげだった藤巻の肩に手をおき首を振っていた。

 おそらくは「堀北の勝ちだな」と煽ろうとした藤巻を止めたのだろう。

 しかし南雲が負けた相手は堀北兄ではない。

 堀北兄はクラスメイトやグループのメンバーと勝利を喜び合う間もなく、1人の男子生徒の方へと向かっていくと目立つのを嫌うそいつに握手を求めていた。

 堀北兄が南雲の領域外からの攻撃を防ぐことが出来た立役者、真のヒーローとも言うべき男はやれやれという顔を浮かべて堀北兄から差し出された右手を拒否せず握った。

 体育祭でも見た光景だが、見ているのは近くにいる者と俺くらいで他の生徒たちは女子の結果発表に意識を向けていた。

 

「以上となります。誠に嬉しい結果となったことを再度伝えさせていただきます」

 

 女子の方の1位は堀北や櫛田のいるCクラス中心の小グループが入っている大グループだったようで、かなりポイントを稼げたかもしれない。

 その後、解散が命じられる。

 帰宅のバスの準備が整うまでの間、身支度をするための自由時間が設けられた。

 

「クソ、クソッ、クソッ!!」

 

 罠にかけるはずが、その罠を事前に見抜かれ、男子生徒全員が見ている場で封じられた哀れな男は怒りと悔しさが入り交じった複雑な感情を爆発させる。

 そんな南雲の姿に目を向けることなく、斉木は身支度のために体育館を離れて行く。

 オレはそれを追ってアイツにどの段階で南雲の計画に気付いたのかを聞こうとした。

 斉木自身は今回の対決や南雲と堀北兄の関係性に興味は無いはずだ。

 しかし、何らかの事情があって介入したとオレは考えている。

 3学期が始まってすぐに椎名と3人で図書室に集まって以来、オレにはアイツの動きは分からない。

 そもそもアイツの行動原理が分からないのだ。

 目立ちたくないと口にしながらも体育祭での200メートル走と最後のリレーでの走りは誰がどう見ても目立っている。

 それに1教科だけとはいえAクラストップの学力を持つ坂柳に勝ち、理由は分からないがオレのクラスの裏切り者も見抜いて櫛田に情報提供した節もある。

 その櫛田とは冬休み前に1回、冬休み中にもデートしていたりしている。

 どちらも一之瀬もいたらしいが、あいつも相当目立つ。

 とても目立ちたくないと言っている人間の動きとは思えないが、能ある鷹が爪を隠すには限界が来た、あるいは隠していられない事情ができたのだろうか。

 事実を確かめたいが、斉木本人に答え合わせを求めても確証と証拠がなければしらばくれるだけだ。

 しかし、事実がどうあれ、斉木楠雄がオレの思っている通りの人間ならば、オレはまだ成長することができる。

 斉木という人間を通して、オレもまた人間らしく、俗世というものに目を向けることができる。

 オレは体育館全体の様子を俯瞰して見てから、この場に残る理由はないと判断して歩き出した。

 体育館を出ると、恵がオレを待っていたかのように入り口傍に立っていた。

 

「清隆、お疲れ様」

「ああ、お疲れ」

 

 今回、オレがしたことは大したことは無い。

 グループが平均点以下を取らぬように立ち回るだけ。

 石崎と啓誠の仲がギクシャクした時は少し困ったが、AとBクラスの生徒が間に入ってくれて上手くコントロールすることができた。

 もし仮にこのグループに高円寺のような輪を乱す生徒がいればもっと面倒なことになっていたんだろうなと思う。

 

「南雲会長すごい悔しがってたけど、男子の方で何かあったの?」

「まあ、色々と……言う程も無いか」

「ないんだ」

 

 本来なら色々あったはずだが、それを全て無かったことにしたのが斉木なのだ。

 女子たちは恵のように男子たちの間でどのような戦いがあったか知ることもなく、南雲と堀北兄の対決は終わった。

 しかし、まだ堀北兄の卒業まではわずかな月日が残されている。

 南雲がまだ堀北兄に挑戦し続けるのか、あるいは斉木という異分子の排除に向かうのか。

 それはオレにはわからない。

 ただ、どちらにせよオレは現状維持を続けていくだけのこと。

 こうして長くも短い林間学校はほとんどの生徒にとって学生時代の思い出の日々の一部のように終わりを迎えた。

 




読者の懸念通り南雲の奇策がなくなったので特に何事もなく終わってしまいましたとさ。
いやいいことなんですけどね?

女子たちの戦いは続きませんでした……原作読んでても不透明な部分が多いし……堀北へのヘイト薄め櫛田が話すこともあまりないし……
べ、別に早く9巻にいきたかったからとかじゃないんだからねっ!勘違いしないでよね!

1年生編も残すところ僅か
アニメが終わるまでには2年生編入りたかったけど無理でしたが、まあほどほどに頑張っていきますよ〜

オマケ

清隆と恵の関係→龍園との屋上事件ないため恵からの清隆への好意はまだ薄め。けど佐藤とのデートを見て、清隆に少なからず好意があることは自覚した。清隆が守ってくれるという約束もあるため、平田とはバレンタイン前に別れる予定。

坂柳は一之瀬の過去を知っているのか→知らん。が、南雲から「あのスペックでBクラスはなんかある」という話も踏まえて2人で遊んだ時に探りを入れて一之瀬が後悔をしていること、それがなんらかの犯罪行為であることは掴んだ。理由までは知らない。過去は知らないが、軽犯罪をした事があるというのは知っているため、犯罪者じゃけぇ!ゴミ山大将犯罪者!するかも

斉木が女子側に何もしなかったの→なんでする必要があるんですか?南雲が契約書無視って強行突破する気だったら一之瀬、櫛田に協力してもらって南雲潰してたが、流石にしなかったのでそんなこともなかった
坂柳に一之瀬が攻撃されているのは気付いていたけどなんでもかんでも助けるのもなぁ+椎名がいるしで問題視してなかった。
あとクリスマスの件などがあったので接触を避けてた面もある(一之瀬側から近づいてくるのは拒否しないが、試験に関する相談や神室の発言の相談以外は受ける気がなかった)
櫛田さんも同様。これ以上噂されたら困るし……と乙女みたいなこと言って楠雄は逃げる気だった。

ウキウキ高円寺→過去一脳汁出てる
ウキウキ堀北兄→過去一脳汁出てる

林間学校で楠雄への好感度トップ男子はこの2人になった

ボロボロ南雲雅→過去一落涙してる

斉木殺すとなっているが一之瀬、桐山、朝比奈に約束のこと知られてるので迂闊には動けないので2年生編までは大人しいかも
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