歌姫と錬金術とライダーOther 仮面ライダージャスティファイ   作:新オクトリアン

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初めまして、『新オクトリアン』と申します。私が考えたキャラである『泉 信太郎』くんの過去の話がメインとなっております。
今回の話は、ボルメテウスさんの二次創作小説『歌姫と錬金術とライダー』の中の『ジャスティファイ夢想伝』のPart6と7の間に起きた出来事です。そこまで読まれていると、この小説を楽しめると思います。
それではスピンオフ作品、開幕です。


第一話「終わった話」

病院の通路を一人の青年が歩いている。看護婦とすれ違う度にその青年は軽く会釈をし、目的の病室の前へと向かう。

青年の名前は『黒鉄(くろがね) スパナ』、元々は米国のエージェントだったがある出来事をきっかけに日本で戦うこととなった戦士である。

そんな彼は右手に紙袋を持ち、自身の同士である『泉 信太郎(いずみ しんたろう)』の元へと向かっているのであった。

というのも三日前、錬金術師の『アベル』によって引き起こされた事件によって泉は強大な悪意によってマルガム化、暴走を引き起こしていた。その為、身体に異常はないか検索する為、一週間の入院をすることが決定したのだ。そしてスパナは入院している泉の為に見舞いの品を持ってきたのだ。

「509···509·····ここか。」

そしてスパナは泉がいる病室の前まで辿り着き、扉をノックする。

「泉、スパナだ。入ってもいいか?」

スパナは中にいるであろう泉にそう問いかける。

「おっ、スパナか!でもちょっと待っててくれ、今着替えている途中だから·····よし、いいぞ入っても。」

泉からの許可が出たので、スパナはゆっくりと扉を開けて病室に入る。

そこにはベットに座っている病衣を着た泉がいた。

「その様子だと、かなり体調は良くなったようだな。ほら、お前が欲しいって言っていたマリアさんの写真集だ。」

そう言ってスパナは紙袋を泉に渡す。

「おっ!ありがとうな!入院中に発売されるって聞いて買ってきてもらってよかったよ。これ、写真集代な。」

泉は紙袋を受け取り、机の上に置いてある封筒をスパナに差し出す。スパナはそれを受け取る。

「どうも····なあ、入院した時にはこの花瓶と花はなかったが···小日向か立花が来たのか?」

そう言いながらスパナは机の上にある花瓶を指さす。

「ああそれ?いや、二人ともまだ来てないんだ。それはな···、

 

『マーヤ』からなんだよ。」

「はぁ!?アイツから!?」

泉からの返答に思わずスパナも大きな声が出る。

『マーヤ・アルケイン』···かつておきた事件、『ルナアタック』の首謀者『フィーネ』と共に行動しており、この世界を滅ぼそうとした人物。だが『一ノ瀬(いちのせ) 悠仁(ゆうじ)』そして『立花 響(たちばな ひびき)』を含む仮面ライダーと装者達の活躍によって野望は阻止され、マーヤは捕えられることになった。だがある時に条件をつけられて釈放され、それ以降は共に戦う仲間ということになったのだが、ルナアタックの件が尾を引いてるせいであまり仲良くはできていない。そんな彼女が泉の見舞いに来た事がスパナは信じられなかった。

「アイツ···今度は何を企んでいるんだ···?」

「分かんないけど···多分、気まぐれだと思うけどな。」

スパナが怪訝そうな顔をうかべそう言い、泉は苦笑いをしながらそう言った。

 

 

 

 

「ようやく泉くんの面会の許可が出てよかったね〜!」

泉とスパナが話している時と同時刻、病院に到着した『立花 響』はそう言った。

「泉が好きそうな果物をケミー達と買ってきたけど、それにしてもちょっと多すぎたかな?」

色とりどりの果物が入ったバスケットを見ながら、『一ノ瀬 悠仁』はそう言った。

「大丈夫だよ悠仁!その位あった方が泉くんも喜んでくれるよ!」

「もう···そう言ってこの前のように食べないようにね。」

響が笑って言ったのに対し、『小日向 未来(こひなた みく)』はため息をついてそう言った。

「へ、平気だよ···。」

「この前なんて、入院していたキャロルちゃんのお見舞いで果物を沢山持って言ったのに、響が一人で全部食べちゃったの、私忘れていないから。キャロルちゃん、あの時怒ってたの忘れてないよね?」

「あ、あっははははは···。ダッ、ダイジョブダヨー···。」

未来の言葉に響は目を逸らし冷や汗をたらしながらそう言った。

そんな話をしながら三人は泉の病室の前まで歩いてきた。

「よし、それじゃあ入ろっか!」

そう言って響はドアノブに手をかけ開けようとした。

 

 

「···それで泉、話は変わるんだがいいか?」

「あれ?この声って···?」

響が扉を少し開けた所で、扉の向こう側から聞き覚えのある声が聞こえたので扉を開ける手がピタリと止まる。

「この声は···スパナか?先に来てたんだな。」

その声を知っている一ノ瀬は扉の向こうにスパナと泉が一緒に居ることがすぐにわかった。

 

 

「おお、どうしたんだ?」

「···事件が終わったあの後、少し考えてな。同士であるお前の昔のことを俺はあまり知らないんだ。だから、もし泉···お前が良かったら聞かせてくれないか?お前が仮面ライダーになった時の話を···、

 

 

 

 

『ツヴァイウィング事件』の時、お前の身に何があったのかを詳しく教えて欲しい。」

 

 

「···えっ?」

病室の中から聞こえてきたスパナの言葉の内容に響は固まってしまう。

そして、驚いているのは響だけではなく、未来も一ノ瀬も驚いていた。

「『ツヴァイウィング事件』···それって、響に未来、それに···あのマーヤも被害にあった出来事だったよな。」

一ノ瀬は過去に響が言っていたこと、かつてマーヤが世界に復讐しようとする理由となった出来事であることに気づいた。

「·····泉くんも、あの事件の被害者だったんだ····。」

未来はかつて『ツヴァイウィング事件』の後に起きた出来事を思い出しながら、そう言った。

 

 

 

「···まあ、そうだよな。スパナにはアベルの時に話したけど、細かい話はしてはなかったものな。」

泉はいずれ聞かれるのではないかと思っていたのか少々考えながらそう言った。

「···分かった。今は別に隠さなくてもいいから話すよ。だけど、一つ条件をつけされてもらうけど構わないか?」

「大丈夫だ、俺が聞くって言ったんだ。どんな条件でも飲むさ。」

 

「·····響と未来、そしてマーヤには、今回話すことを黙ってて欲しいんだ。あの三人も、思い出したくない出来事の筈だ。だから、頼む。」

泉は条件を言うと泉は軽く頭を下げる。

「···了解した。あの三人には話さないと約束しよう。」

 

 

 

「「「·····。」」」

病室の外では三人が黙って泉とスパナの話を聞いていた。

「···二人とも、あっちの待合室で待っててくれないか?俺はこのまま隠れて、泉とスパナの話を聞こうと思う。」

一ノ瀬はこれから話される内容が二人のトラウマを思い出してしまうと考え、そう言った。

「悠仁···ううん、大丈夫。私も聞くよ、泉くんの話。」

「響····だが今回の話は響にとっても···。」

「うん、分かってるよ···『ツヴァイウィング事件』···あの時のことは、まだ夢で見ることもあるよ。

···でも、泉くんもあの事件の被害者の一人で、苦しんできたんだよね。だから···知っておきたいんだ、泉くんのことを。」

「響···分かった。私も聞くよ、泉くんの話。」

響が泉の話を聞く決意を聞いた未来も、泉の話を聞くことを決めた。

「二人とも···なら俺はとめないよ。だけど、気分が悪くなったら、すぐにここから離れて聞くのをやめてね。」

悠仁も二人の覚悟を見て止めることをやめ、三人で泉の話を聞くことを決めた。

 

 

 

「···それじゃあ話そうか。あの日····『ツヴァイウィング事件』の時に、何があったのかを。そしてその事件の後俺の身に、何が起こったのかを····。」

 

 

 

 

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