もう一人の東京守護者   作:dwwyakata@2024

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はいというわけで第二章です。第二章は東のミカド国での話になります。

東のミカド国と言えばメガテンあるあるなクソディストピアですね。これでもロウ勢力が作った国としてはまっとうな方だというのが乾いた笑いを誘います。TOKYOミレニアムあたりと比べると全然まっとうです。

そんな東のミカド国に生まれた、場違いすぎる豪腕娘。

それが本作の主人公の一人であるフリンです。

ちなみに豪腕なのには理由があり、生体マグネタイトが生まれつき多いからです(直球)。

それとこれくらいはないとメガテンで主役は出来ません。悪しからず。






東のミカド国
序、豪腕娘


僕は木の枝の上で昼寝をする。今日もいい空だ。青くて雲が流れていて、風もいい感じ。とても心地がいい。

 

さっきまで鍛錬してた体を休めるには丁度いい気温なので、あくび混じりで、木の枝に寝そべる。

 

昔は良く墜ちたりもしたけれど。

 

それでも体をどこかおかしくすることもなかった。

 

近くで小鳥が鳴いている。

 

きらきらと輝いているのは低い地域にある湖だ。

 

平和、かは分からないけれど。

 

少なくとも僕の暮らしている辺りは平和だ。

 

昔は俺と一人称を使っていたのだけれど、これは兄ちゃんの影響。少しは女らしくしろと言われて、それで一人称を時間を掛けて改めた。ただあたしとかわたしとかいうのはどうにも慣れなくて、結局僕で落ち着いた。

 

ただ激高するとそれでも俺が出てくるが。

 

まあ、最近は両親も諦めている。

 

この国には言葉が二つあって、普通みんなは「魔法の言葉」と言われるものを使って喋っている。

 

普通の言葉もあるけれど、それは公用語というやつで、僕はそれを読めるくらい。書くのは難しい。

 

みんな魔法の言葉を使って話しているし、書き物だってそう。

 

もう一つあくびが出た。

 

誰もいないので、大きく口を開けて大あくび。そうしていると、名前を呼ぶ声が聞こえてきていた。

 

「フリン! フリン! どこいった」

 

この声は兄ちゃんか。

 

ちょっとだけ……数ヶ月しか年は変わらないのだけれど。昔は背が高いこともあって、随分と兄ちゃんと慕った相手だ。数ヶ月しか生まれが違わないから、数え年は同じ。

 

ただ、結局僕は背が伸びなかったし。

 

それと年を重ねるごとにやったらめったら力が強くなってきていて。最近では僕の方が明らかに力が強い。

 

兄ちゃんはそれを気に病んでいる。

 

気にしなくたって、兄ちゃんが良い奴なのは知っている。

 

昔は嫁にという話もあったらしいのだけれど。

 

今の僕にはその気はない。

 

むしろ、最近話に上がるサムライ衆になる成人の儀の方が興味がある。

 

一時期は僕も力に振り回されるばかりだったけれど、最近は武芸と心がそれに追いついてきた気がする。

 

昔は「心技体」なんて言葉は嘘っぱちだと思っていたけれど。

 

ずっと前に村に来たサムライ衆の長だという人に一度手合わせして貰って、それで考えを完全に改めた。

 

今では彼方此方の村に暇なら走っていって、達人の話を聞いては手合わせをしてもらっている。

 

それで良い所をどんどん取り入れて。

 

貪欲に強くなるのが楽しくなっていた。

 

「おい、フリン。 いい加減出てこい!」

 

「はいはい。 今行きますよ」

 

枝の上で、体のバネだけ生かして飛び起きると。そのまま枝を掴み、ひゅんとしなりを生かして飛ぶ。

 

動くのに邪魔だから、髪は散切りにしている。

 

昔は将来は美人になりそうと言われたけれど、結局子供みたいな顔のまま、成長できなかった。

 

胸なんぞまったいらだ。

 

スカートなんて歩きにくいから、男物のズボンで過ごしている。足が見えてはしたないとか昔は言われたが、今は僕なんぞの足に欲情するのは変態だけだから気にしない。

 

そんなだから、風の抵抗はほとんど受けないし、運動もとても軽やか。

 

そして、僕を探しに来ていた兄ちゃん。

 

イサカルの前に降り立っていた。

 

「うおっ! と、飛んできたっ!?」

 

「寝てるところを起こしに来るんだもんさ。 今日は腕立て2500に懸垂2500をこなした後だし、農作業もないじゃん。 ちょっとくらい寝かせてよもう」

 

「あ、相変わらず訳分からん事やってるな……」

 

「それでどうしたの?」

 

僕が住んでいるのはキチジョージ村。

 

此処はすぐ近くの森だ。

 

この森には人間を襲うような獣はいない、のだけれど。

 

たまにサムライ衆が血相を変えて集団で出かけていくのを見る。

 

サムライ集はそれぞれが腕が立つだけではなく、「悪魔」とかいう存在を使役する事ができるとかで。

 

人間に対して危害を加える存在を倒す事が出来るので、誰もが憧れている存在だ。

 

だけれども、サムライ衆になるには、成人の儀でガントレット様に選ばれなければならない。

 

ここ数年新人のサムライは出ていないとかで。

 

サムライの数が減るのでは無いかとか、不安の声も上がっているらしい。

 

「驚けよ。 今年は全土から成人の儀に参加する人間を募るんだそうだ」

 

「ほえ。 じゃあ、本当にガントレット様に会えるのかな」

 

「そうだよ! お前だけじゃない。 俺だって、サムライになれるかもしれないんだ!」

 

嬉しそうなイサカル。

 

イサカルは、昔っからサムライに憧れていた。

 

誰もを守る格好いい戦士。

 

だけれど、僕はいったのだ。

 

イサカルはずっと村のために頑張ってる。だからサムライになれなくたって、充分じゃないか。

 

村の人達は、みんな教えがどうのに縛られていて。ずっと同じ事をして生活している。

 

僕はそういうのが嫌で、いつも体を鍛えてばかり。

 

女らしくないとか説教されることもしょっちゅうだったけれど。子供みたいな背丈のまま、生半可な達人が手も足も出ない猿みたいな子に育ったと、両親は嘆いている。それでもう、誰かの嫁に行く事も諦めているようだ。

 

イサカルは昔は僕のことが好きだったみたいだけれど。

 

今はそういう感情も失せているのが分かる。

 

それどころか、僕に何とかして勝ちたいと思っているのが、何となく分かるのだ。

 

別に勝たなくてもいいと思うのに。

 

「お前の無茶苦茶な強さならサムライになれそうだが、俺だってサムライになったらすぐに魔法の力とか使って、追いついて見せるからな!」

 

「うん、まあそうだね」

 

「成人の儀は何日か続くが、初日から行くのか」

 

「そうするつもりだよ。 キチジョージ村みたいな辺境には声が掛からないかと思ったんだけれど。 本当にサムライのなり手がいなくなってるみたいだね」

 

馬を借りるのかと聞かれたが。

 

走っていくと言って、見上げる。

 

この国。

 

東のミカド国は、山そのものだ。

 

中央部が盛り上がった巨大な山で、裾に行く程貧しい平民である「カジュアリティーズ」が増えていく。

 

中央部にはきらびやかな街があって、貴族である「ラグジュアリーズ」が住んでいる他。

 

お城があって。

 

初代アキュラ王以来、1500年も続くこの国の歴史とともにあるのだ。

 

お城を見上げることは多いけれど、実は彼処まで走っていくのは初めてである。貴族街には普段は入れないし。

 

何より、ガントレット様に触れる成人の儀は、名目上18になった人間は身分関係無く受けられるという事になってはいるが。

 

実際にはカジュアリティーズが受けに行っても門前払いされたりする事も多く。

 

僕もその辺りは、あまりいい噂を聞いていなかった。

 

ガントレット様がどんな存在かも良く分かっていない。

 

両親は常に教えを大事にしなさいと口酸っぱく言っていたけれど。

 

サムライが減っている時期は、カジュアリティーズに対する締め出しが厳しくなった時期と一致している。

 

不正があるのではないか。

 

そう僕は思っている。

 

勿論、それを口に出したりしない。

 

イサカルはどちらかというと、アキュラ王の武勇伝に憧れているような節もあるので。

 

だから、絶対にそういう事は口に出来なかった。

 

悶々とさせられるが、まあそれはいい。

 

「イサカル兄は、馬を借りるの?」

 

「ああ、流石にお前みたいに体力無限にはないからな」

 

「無限じゃないってば。 とりあえず、家に一度戻るよ」

 

「ん。 お互い頑張ろうな!」

 

わざわざ呼びに来てくれたイサカルと別れる。

 

実家に戻ると、すぐにご飯を貰う。

 

この辺りは米がたくさんとれる。ラグジュアリーズに収めても、たらふく食べられるくらいに。

 

がつがつとご飯を食べる。

 

ご飯は力だ。

 

「そんなに食べるのに、全然大きくならなかったねえあんたは」

 

「18にもなるのに、12くらいに見えるからな……」

 

「前に10才かとか聞かれたし、もう背は諦めた。 お代わり」

 

「好きに食べなさい。 外では胡座なんか掻いて食べたら駄目よ」

 

両親の諦め気味な言葉。

 

両親は結婚が遅かった。こんなちいさな村では珍しい事だが、色々疫病とかあったらしいのだ。

 

それで子供は僕しか出来なかった。

 

ちなみに僕は農作業を他の奴の十倍くらい働いているので、誰も文句を言わない。農作業をした後米俵を四つ担いで走り回ったり、臼で全部精米しても平然としているのを見て、あれはなんか別の生き物だとか村の人達は噂しているらしい。

 

小さくて可愛いと言われた事はあるが。

 

明らかな変質者おじさんに言われたし。

 

わたしが笑顔で側にあった岩を素手で砕いてみせると、真っ青になって逃げていった。

 

可愛いんじゃなかったのかよ。変態おじさんよ。

 

ともかくお代わりをした後、両親に話す。

 

「僕、サムライになるよ」

 

「そう。 成人の儀に行くんだね」

 

「ここ数年新しいサムライが出ていないとかで、色々躍起になってるんでしょ。 今まではカジュアリティーズが出向くと袋だたきなんてこともあったらしいのに。 まあそんなことやってきたら、僕は許さないけど」

 

「し、死なない程度に手加減はしなさい」

 

ラグジュアリーズは特権階級だ。犯罪を犯しても相手がカジュアリティーズの場合、罪に問われない事すらある。それが殺しであってもだ。

 

ただそれにも限度がある。

 

時々ラグジュアリーズが逮捕されて、公開処刑されることがある。

 

公開処刑の時。天の主様のお言葉だとか、必ず悪は滅びるとか、白い衣に身を包んだ、冷酷そうな女の人がいっていた。

 

一度見た事があるけれど。

 

あのひとの目、冷え切っていて。同じ人間のものとは思えなかった。

 

また、悪徳ラグジュアリーズがカジュアリティーズに成敗される事もある。それが正義の行いだとして激賞される事もある。

 

必ずしもラグジュアリーズにばかり有利な訳ではないのだ。

 

だから僕も、そういうものだと思って、この国に対する不満は決定的な所までは行っていない。

 

実際問題、食べられなくなるくらいの税は取られないし。

 

飢饉や病の時にはきちんと施しもある。

 

ただし、自分の仕事だけしていろときつく言われてもいる。

 

農民は農民。

 

商人は商人。

 

決まった仕組みの中で動くように、と。

 

父さんと母さんはそれで満足してしまっているようだ。

 

サムライになれれば、少しはマシになると思うから。僕はそうなりたいと思っている。

 

サムライは色々話を聞くけれど、武勇を求められるし色々五月蠅いらしいけれど。その代わり、ラグジュアリーズでなくても給金はたくさん出るらしいし、身分関係無く武勇で評価されると聞く。

 

今のサムライ衆の長も出身はカジュアリティーズだという話だし。

 

僕には、それが希望だった。

 

おなかいっぱい食べると、数日分の食糧を頼む。干し肉とか、持って行ける食べ物だけでいい。駄目なときのことは考えない。まあ、どうしても駄目だったら、家まで走って帰るだけだ。

 

両親は、今から行くのかと聞く。

 

そうだと答えていた。

 

「確か思い立ったが吉日だったっけ。 だからすぐ行く。 走れば多分成人の儀開始に間に合うと思うし。 開始直後だったら混まないだろうし」

 

「城まで走るのかい」

 

「そうだよ。 まあ高低差はあるけれど、麓の村を彼方此方回っていたんだし、城くらいは余裕余裕。 じゃ、準備ができたら行くよ」

 

呆れ気味の両親。

 

僕は、必ずサムライになるよと告げる。

 

両親は寂しそう。

 

農民になって、それで平凡な人生を送って欲しかったのだと思う。

 

それでも両親は、僕に人生を押しつけなかった。

 

役割を果たして生きるのが、人間のありかた。

 

そんな事を、この国では誰もが言われている。

 

貴族は統治を担当する。だから偉いのは当たり前。

 

庶民は生産を担当する。

 

生産に私情は必要ない。余計な知識も必要ない。ただ考えずに働く事が、皆のためになる。

 

そんな事を言ってくるこの国には思うところもある。

 

特にこういう、考えるな言う通り動けみたいなやり方を押しつけてくるのは、色々と腹は立つ。

 

それでも両親は満足そうに暮らしているし。

 

イサカル兄ちゃんだってサムライにもしもなることができれば、自信を取り戻すかも知れない。戦いではもう僕の足下にも及ばないかも知れないけれど、良い奴なんだ。恋愛対象ではないかも知れないけれど、だからといって悪感情を抱いたことだってない。

 

それにそれに。

 

この何に使って良いか分からない武力と体力。

 

もしサムライで生かせるのであれば。

 

生かしてみたいのだ。

 

幾らでもいる普通の人。それがこの国の人のあり方。だけれど、僕はそうでないものになりたい。

 

準備をしているうちに、取りだしたのはお気に入りの棒。

 

昔ここに来て稽古をつけてくれたサムライの人に、最初に色々見てもらって。無手、剣、槍のどれかが良いだろうと言われた。

 

だからそれらを重点的に鍛えた。

 

その中で、気に入っているのが槍だけど。

 

うちは農家をやるように命じられているので、僕はこの棒で訓練している。

 

そんなぶっとい棒(僕基準)ではないけれど、サムライの人に教わった、しなりが良くてとても強い木を工夫しながら作った。

 

前に畑を荒らした猪を一撃で仕留めた、自慢の槍だ。棒だけど。猪は何回か仕留めたが、これですくい上げるように上空に放り上げて、落ちてきた所を蹴りで首をへし折った事もある。そんな大事な棒なので、名前もつけている。

 

ただそんなだけど僕の体に筋肉はあんまりついていないようだ。

 

こんなに力が無駄にあるのに、おかしな話である。

 

木は生きている。

 

こういう棒になった後だってそう。

 

だから手入れすれば腐らず長持ちする。

 

木で作った建物の中には、丁寧に手入れすれば何百年ももつものだってあるのだとか。

 

石造りのちんまりした僕の家の大黒柱だって、大きめの柱だ。

 

僕が結婚しそうにないから、両親はいずれ養子を迎えるらしい。

 

それでいい。

 

この家と畑が無駄にならなければそれでいいし。

 

何よりそういうのは、なんだかんだでこの国、東のミカド国はしっかり受けつけて、対応してくれるのだ。

 

ラグジュアリーズには鼻持ちならない奴も多いけれど。

 

それはそれで、しっかり対応はしてはくれるのである。

 

もう朝に体は動かし済なので、準備運動は必要ない。

 

お昼も今食べた。

 

夕ご飯用のにぎりめしを貰って、それと干し肉とか干物とか。明日の朝用の食べ物と、路銀も貰う。

 

「じゃ、行くよ。 父ちゃん、母ちゃん。 サムライになって、お金もいっぱい家に入れるし、いい養子が来るように手配もしてあげるからね」

 

「フリン、気を付けてね」

 

「幾らあんたが無茶苦茶に強いっていっても、サムライ衆にはすごい技を使う人がたくさんいるって話だよ。 炎を出したり氷を出したり。 だから、慢心しないで頑張りな」

 

「うん!」

 

そういう人に出会うのも、とても楽しみだ。

 

それに、両親は僕がサムライになれることを疑っていない。

 

だから、口うるさい事も、農家になって欲しかったことも分かっているけれど。

 

それでも好きだ。

 

手を振って、家を出る。

 

そして何度かぽんぽんと跳ねると、そのまま加速。

 

ぎゅんと一気に速度を上げて、走る。

 

キチジョージ村をあっと言う間に抜けて、村はずれの森を突っ切る。後から馬で来るだろうイサカル兄ちゃんは、多分明後日くらいの、成人の儀まっさかりの城に来るとみて良いだろう。

 

混むはずだけれど。

 

今回は王様から、直接カジュアリティーズに大々的に募集が来ているのだ。

 

サムライになるべく、多くのカジュアリティーズが来るだろうし、それに嫌がらせをするラグジュアリーズもいない筈。

 

走りながら確認はしておく。

 

身分証も大丈夫。

 

この国の民は、十字の形をした身分証を誰でも持っている。それは体から離すことも出来ない。

 

なんでも神様の力が宿っているとかで。それに触る事で、年齢や出身、名前とか、全て分かるのだとか。

 

僕は試したことはないが、いずれにしてもそれは首からぶら下がったままだ。

 

走る。

 

障害物なんて飛び越えてしまう。

 

途中でちょっとした川があるけれど、そんなもの橋なんてまどろっこしくて渡っていられない。

 

飛び越す。

 

「いやっほいっ!」

 

柔軟に着地。

 

さあ、走るぞ。

 

城まで走り続けてやる。休憩は、ご飯の時だけだ。

 

 

 

もの凄い跳躍をする子供を見た。いや、あれは子供なのだろうか。

 

「末の子」は、思わずそれに見とれてしまった。

 

生まれつき生体マグネタイトが多い人間が希にいる。そういう話は聞いている。そういう人間は、見かけと裏腹の凄まじい魔力を持っていたり、剛力を持っていたりするそうである。

 

声が掛けられる。

 

お姉様からだ。

 

「何をしているの。 早く行くわよ。 相変わらず鈍くさいんだからアンタ」

 

「あ、ごめんなさい」

 

「お母様も動いているけれど、私達も早くサバトを起こしてこの腑抜けきった愚民達を教育してあげなきゃ。 本も読んだことがないんだよ此処の人達。 命令だけされて、その通り動いて千五百年以上。 可哀想だよこんなの……」

 

「末の子」もそう思う。

 

でも、あのもの凄い跳躍してた……多分、女の子だろう。

 

凄く楽しそうに笑っていた。

 

未来を信じて希望に満ちていた。

 

機械みたいに動いている人達ばかりなのは分かっている。だけれど、あんな子もいる。

 

話してみたいな。

 

そう「末の子」は思った。

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