もう一人の東京守護者   作:dwwyakata@2024

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原作では凄惨な「牛肉事件」が起きてしまう天王洲シェルター。本作ではそうそうに救出作戦が行われたため、現在は無人になっています。

そこへ再度の侵入。目的は封じられている事が分かった八咫烏神の回収のため。

しかしそこでは、二つの神格が相争っていたのです。






対ケルト乱戦
序、天王洲再び


装甲バスの準備が整ったので、僕は霊夢と、更には規格外マーメイドとともに天王洲に出向く。

 

当面は戦力差を埋める事。

 

それが目的となる。

 

元々、人間は短期間で強くなるのに限界がある。それはどんな天才だろうと、戦闘でマグネタイトを吸収しようと同じ事だ。

 

それに対して、今東京に蔓延っている悪魔達は、人間の恐怖を吸い上げて強くなっている。

 

これでも本来に比べるとかなり弱体化しているらしいが。

 

それでも僕達が即座に倒せるかはかなり怪しい程度には強い。

 

これに対抗するには、年単位で良質な戦闘を重ねるか。

 

或いは、本来のこの国の神々を蘇らせ。

 

相手を弱体化させるしかない。

 

水の中を行くのは、以前もその天王寺という場所を救援するときに使った手段であるとは聞いている。

 

ガンガーという神の機嫌次第だが。

 

それにしても、水の中を行くのか。少し不安はある。

 

装甲バスを引くのは、数体の馬の悪魔。以前何度か見たことがあるケルピー達である。それと、マーメイドはいざという時に備えて、バスの外で泳ぐ。これは最悪、ガンガーが襲いかかってきたときに。浮上、展開までの時間を稼ぐ意味もある。

 

ともかく、川に入る。

 

元々バスの中は灯りが薄く、どぼんと音がすると、イザボーが不安そうにしていた。ワルターも、あまり平気そうでは無い。

 

漁師街の出身だから。

 

却って水の怖さは知っているのだろう。

 

今回は、最初は僕達だけで出向く。

 

志村さんや小沢さんなどのベテラン勢は、他で仕事がある。秀はシェルターの守り。

 

なんでも「歩兵戦闘車」というのが復旧出来たという事。更にはそれに搭載している「レールガン」が大きな効果をあげた事もある。

 

各地の基地を回って、廃棄されている兵器を回収するらしい。

 

大物悪魔に対しても、充分な殺傷力を確認出来た。

 

悪魔は人間の想像を超えることが出来ないらしいので。レールガンで充分に殺傷できると言う事なのだろう。

 

「マーメイド、どう。 ガンガーは」

 

「来たわ。 話は任せるよ」

 

「はー、面倒ね」

 

今回は霊夢が会話を受けると。

 

最悪の場合は浮上後戦闘に入る。僕達は即座に備える。

 

意外と、相手の口調は穏やかだった。

 

「おう、人間の鉄箱か。 また何か運ぶのかえ」

 

「龍神ガンガー、何度か往復したいのだけれどかまわないかしら」

 

「ええぞええぞ。 ただし分かっておるな。 そなた等が我を信仰をしているのは確認している。 そのまま我の威を忘れず、信仰を続けよ」

 

「分かっているわよ。 この国の人間は素朴で、そういった信仰は続くわ。 後は時々促すだけで良いでしょうね」

 

からからと笑う声。

 

ただ、声がとんでも無く大きくて、凄い強い悪魔だというのは、装甲バスの中でも分かってしまう。

 

気配もヤバイ。

 

やっぱり東京はまだまだ魔窟も良い所だ。

 

「行ったわ。 バスに加護の力も掛かっているから、当面はバスに危険はないと思う」

 

「とりあえず天王洲のシェルターに入ったら、打ち合わせ通りに。 もしも近場にターミナルがあるようならば、それも開放しておきましょう」

 

「了解。 また手強いのがいるんだろうな」

 

「むしろ好機と捉えよう。 豊富な戦闘経験を積むのは、僕達全員にとって良い事であると考えるんだ」

 

ワルターにそうヨナタンがいい。

 

それで、ワルターもしばし黙った後、そうだなと納得していた。

 

僕も頷く。

 

天王洲という場所はそれほど時間も懸からず、やがてバスが上陸する。スマホに連絡あり。

 

霊夢が出てというので、僕が出ると、志村さんからだった。

 

「此方志村」

 

「フリンです。 何かありましたか」

 

「フリンさんか。 実は天王洲で大きな気配が検知された。 天王洲に以前残していった機器が反応している。 何か強い悪魔かも知れない」

 

「……もうすぐ天王洲につきます。 確認します」

 

バスを降りる。

 

霊夢は既に周囲に視線を奔らせていた。マーメイドは半分陸から体を出して、じっと天王洲シェルターを見ていた。

 

それがシェルターだというのは分かる。

 

事前に映像を見せられていたからだ。

 

入口はそれほど大きくない。

 

その近くにはお墓があって、荒らされている様子はない。スマホで解錠は支援してくれる、ということだった。

 

周囲を警戒しながら行く。

 

霊夢もびりびりと気配を感じているようで、まずいわねと呟いているのが聞こえた。

 

どうやら天王洲シェルターの内部で戦闘が起きているようだ。

 

空になるまで物資は持ちだしたらしいのだが。

 

入口を開ける。

 

そのまま中になだれ込む。

 

がらんとした広い空間である。そこで、二つの人型が戦っていた。

 

一つは褐色の装甲……だろうか。ともかく服だか装甲だかに身を包んだ、逞しい男性型の悪魔。

 

もう片方は牛のマスクを被った、威厳のある男性……と言いたい所だが、姿がブレブレである。

 

此処には日本神話の太陽神の一柱である八咫烏が封じられているという話だ。正確には此処の近くに、なのだろうが。

 

その力を狙って来たのか。

 

いずれにしても、戦いは一方的。

 

情けない泣き言を、牛マスクの男が言う。

 

「お、おのれっ! 我は偉大なる神々の王であるぞ! 後から出てきた信仰の存在ごときが、我に手を上げるというか!」

 

「あいにくだがあっさりあの四文字たる神に、いやラーだったか。 どっちにしても座を奪われた時点で、貴様は王でもなんでもない。 もとの貴様だったら俺程度では勝ち目なんぞ万が一もなかっただろうがな。 力を幾つにも別たれ、雑な解釈で曖昧になった挙げ句に、あわてて出現したその哀れな姿では念入りに準備してこの戦場に赴いた俺には勝てんよ」

 

「く、くそっ!」

 

「もう一度眠って力を蓄え直すんだな!」

 

凄まじい拳のラッシュを叩き込む褐色の男。

 

なんとも力強いというか、豪快な戦い方だ。

 

激しい拳の嵐を受けて、牛マスクは悲鳴を上げ、やがて消えていった。マグネタイトが周囲に散る。

 

あれは死んだわけでは無さそうだが。すぐに再生も出来ないだろう。

 

ゆっくり此方に振り返る褐色男。全身を包む鎧は、口にも懸かっている。あれは何かを食べるのは大変そうだなと、何となく僕は思った。

 

「続いての来客か。 あわてて半端に具現化したバアルよりは楽しめそうだな」

 

「!」

 

バアル。

 

時々聞く神々の大物だ。

 

バアルというのは、「神様」くらいの意味であるらしいのだが。それはそれとして、一番偉い神としてのバアルも存在するらしい。

 

神々には蛇の系譜の神と牛の系譜の神が大まかにいるらしいのだが、バアルは牛の系譜であるらしく。

 

ほぼ間違いなくその頂点に位置する存在だとか。

 

元は中東という土地の農業を司る神様で、それほど邪悪な神様ではなかったらしい。

 

その影響力は一神教の神様のモデルにも取り入れられているとかで。かなり後の時代に大きな影響を与えた神格であるそうだ。

 

また、中東ではバアルという名前があまりにも一般化しすぎて、様々な神がバアルと言われ。

 

一神教ではそれを片っ端から悪魔と認定したため、バアル由来の堕天使だらけなのだとか。

 

こういう話は、移動中などに聞いた。

 

悪魔の由来を知っていると、戦闘で有利を取れるからだ。

 

そしてこの男性神はなんだ。

 

じりじりと間合いを取る僕と、大剣を構えるワルター。

 

霊夢が咳払いする。

 

「好戦的な様子だけれども、別に戦う気はないわよ。 内容次第ではね」

 

「ふん、この地では戦って勝ち取るのが当たり前であろう。 それがどいつもこいつも群れおって」

 

「極めて不完全だったとはいえバアルを圧倒した実力を見た所主神クラスの神格とみたけれど、どこの神様かしら、貴方。 あたしは博麗霊夢。 此処にいるのはサムライのフリン、ワルター、ヨナタン、イザボー。 あの子はマーメイドとだけ名乗っているわ」

 

「……なかなかの力を感じるぞ、そなたら。 人間とその手下にしては相応に鍛えこんでいるようだな。 それなりのますらおに名乗られては、名乗り返さぬのも不作法か。 俺はダグザ。 ケルトの最高神である」

 

えっと霊夢が声をあげて。

 

ダグザと名乗った神が、なんだと小首を傾げる。

 

霊夢はじっとダグザを見て、困惑したように渋面を作っている。角度を変えながら、ダグザを見て回る様子に、腕組みしてダグザはなんなんだと困惑し返していた。いずれにしても戦意は外れた。

 

「この地でも俺の名は知られていると聞いていたが。 なんだその反応は」

 

「いや、知っているわよ。 でも貴方太めの気が良いスケベおじさんで、おかゆが大好きだったはずよね。 なんだか痩せてやたらと男前の声で、それに素手で相手と戦うような神様だったっけと思って。 それに主武器の棍棒は?」

 

「おかゆが大好きなスケベ殿方!」

 

イザボーが反応。

 

僕もちょっと驚いた。

 

そんな可愛い神様にはさっきの荒々しい振る舞いからはとても見えない。ダグザはそれを聞くと、また腕組みする。腕組みが好きらしい。

 

「この地は今戦いが主になり、力で勝ち取る場所になっているからな。 俺は本来は豊穣神だが、戦いの神でもある。 故に戦いに特化した姿に、その身を変えているのだ」

 

「いやでも棍棒は? 破壊と再生を司る強力な武器の筈だけれど?」

 

「この方が格好いいだろう」

 

思わず噴きそうになる。

 

マーメイドが視線を逸らして口を押さえているので、同じように思ったのだろう。ダグザは苛立ちを抱えたのか、少し恥ずかしかったのか。声を荒げる。

 

「こんな状況だから仕方がないだろう! 神というのは状況に合わせて姿を変えるものだ! 俺を太めの気が良いおじさんとやらにしたいのなら、そういう信仰が許される土地に此処をして見せるがいい!」

 

「ちょっとまった。 ダグザさん、いいかな」

 

僕は先に手を上げる。

 

ダグザはなんだ、と声を荒げたが、僕としてはこの神様とあまり争いはしたくないと思った。

 

さっきのバアルは。ちょっとやりとりを聞く限り、良くない理由で此処に具現化したように思った。

 

だがこのダグザは、恐らくは「勝利を奪い取る」ために此処に来ている。

 

神々は姿が崩れるほど人間の信仰が失われたこの土地で必死だ。だから、こういうのは戦略としてありなのだろう。

 

「はっきりいうけど、荒々しい戦いの神様なんて此処東京には幾らでももういるよ。 それに何でもかんでも人を襲うから、それで怖れられてる。 だから、今更そんなので此処に参入しても、あんまり効果はないし、またそんなのが出たよ、くらいにしか思われないと思うよ」

 

「なんだと! ……確かにケルトの信仰はそもそも雑多で、散逸も激しかった。 むしろ勇敢な騎士達の活躍の方が知られている程だ。 今更荒神として此処に乗り込んでも、それほど畏怖を集める事は出来ないというのか!」

 

「うん。 それよりも豊穣神なら感謝されるし、信仰も集めると思う。 特にみんなおなかを空かせて困っているし、おかゆを振る舞ったりしたら凄く感謝されて信仰されると思うけれどな」

 

「信仰をそんな程度の事で得られるのか。 だが俺の釜は俺の宝だ。 人間共に安く振る舞うようなものではない!」

 

微妙にプライドが高いな。めんどくさいおじさんみたいな神だ。いや、ずばりそうか。

 

だけれども、ペースは掴んだ。

 

というかこの神様。

 

強いけれど、考えが単純だ。多分食い合わせが悪いと際限なく悪辣になるのだと思うけれど。

 

祀る人次第では、とても善良で気が良い存在に変わるのではないかと思う。

 

「おいしいおかゆの作り方を人々に教えるのは」

 

「……は」

 

「それだけでも感謝されるよ。 それに、豊穣神としての力を使ってくれれば、もっと感謝される。 信仰も集まり放題だと思う」

 

「む……ううむ。 無駄に戦うよりも、その方が楽か。 母もおらず、騎士達も眷属とも離ればなれになってしまってしまった今、雑魚を狩って廻るよりは、人間にまとまって信仰された方が得と言えるか? 太陽神ルーの気配とも此処の気配は微妙に違う。 だとすると、現地の人間と手を組むのもありとはいえるか……」

 

本気で考え込んでいるダグザ。それを見て、ヨナタンとワルターがどうしようという視線を送ってきているが。

 

こんな強力な神格を無駄に敵に回して、死力を尽くして戦うのも馬鹿馬鹿しい話だ。

 

戦闘を回避できるのなら、それで言う事もない。

 

霊夢は完全に呆れている。

 

ただ、もしも戦闘を回避できるなら。それにこの神格を味方につけられたら、非常に心強い。

 

「俺たちはどうしても人間の信仰に左右される存在だ。 アティルト界の住人である以上、その宿痾からは最高神たる俺ですら逃れられぬ。 信仰に左右されない世界であれば話は別なのかもしれぬが……」

 

「こっちに来なよ。 今、僕の協力している勢力は、東京で一番勢いがある。 損はさせないよ」

 

「嘘は言っていないようだな。 それだけのますらおでありながら、時にオーディンのような狡猾さを見せる娘だ。 面白い。 良いだろう……」

 

まだ力が足りないから、言う事を全て聞いてやるつもりはないが。悪魔合体で呼び出せるようになったら、分霊体で力を貸してやる。後、俺自身を呼びたいときはこれを使えと、多分模造品らしい竪琴を貸してくれた。霊夢が言う所によると、ダグザの宝の一つらしい。

 

本当に元は愉快なおじさんなんだなと思う。

 

ダグザはそれで。すっと消えていった。

 

なんだかどっと疲れたように、ワルターが肩を落とす。

 

「お前のクソ度胸には驚かされるぜ。 あいつ、今の此処の面子全員でも勝てるか怪しかっただろ」

 

「ギリギリ勝てたかな。 でも、確かに手強い相手だったね。 それに、なんか色々拗らせてるみたいだったし、敵に回したり変な風に味方にしたら、それはそれで悪さをしたと思う。 だからあれで良かったんだよ」

 

「確かに最良の結果ね。 あたしの口にした情報から、最善手を選び取った力、流石だわ」

 

霊夢が褒めてくれる。

 

それを見て、ヨナタンも真剣な顔で頷いていた。

 

いずれにしても、凄まじい神々の戦いの痕跡はなくなり、シェルターは静かになっていた。

 

まずは、此処の安全確保からだ。

 

マーメイドが潜って、辺りに何かないかを調べてくれる。

 

僕達は散って、それぞれやるべきことをやる。

 

バロウズが周囲を調査して、それでターミナルは此処の中にはないと教えてくれた。外に一つ配置されているという。

 

ターミナルは後でもいい。

 

今は太陽神だという八咫烏神の封印を解除するところからだ。

 

力が弱い人間が見ると気が触れるという強力な神格らしいが。

 

霊夢によると太陽神は基本的に強力な神格で、あのケツアルコアトルのように、最高神である事が珍しくもないらしい。

 

この国では最高神が天照大神という太陽神で。

 

その他に八咫烏という太陽神も存在し。

 

八咫烏は神々の使い、くらいの扱いの神であるそうなのだが。それでも相当に神としての格は高いそうだ。

 

放置しておくとまずい。

 

それは、あの神々の戦いを見て、しかと理解できた。

 

「地下にはいないわ。 でも、近くにはいるのだと思うけど」

 

「マーメイド、あんた、八咫烏にあった事はあるの?」

 

「少しだけね」

 

「そう……」

 

霊夢はじっとマーメイドを見た後、手を分けると言う。

 

マーメイドと僕ら。

 

霊夢で二手に分かれ、この近辺を探すと言う事だ。

 

僕もそれで問題ない。

 

マーメイドと一緒にシェルターを出ると、海の側の荒涼たる土地をみる。天を行くような道が縦横に走っているけれど、それもあちこち壊れているし。

 

何より自動車というものの残骸がたくさんあって。

 

それらには、亡骸もたくさん入っているようだった。

 

「むごい光景だ。 あれらをどうにも出来ない状態なのがとても口惜しい」

 

「俺は海が気になる」

 

ワルターが、目を細めて海を手をかざして見ている。

 

確かに東のミカド国の麓。

 

海沿いの街はあまり出向いた事はないのだが。出向くと清浄な潮風の香りとかがして、ちょっと気分が良かった記憶がある。

 

だが此処の海は。

 

明らかに危険で。

 

それも腐りきった海だ。

 

たくさんなんだかよく分からないものが浮かんでいて、とてもではないが入る気にはなれない。

 

マーメイドにもケルピーにも、此処を移動させるのは気の毒だなと思ってしまうほどだ。

 

「目立つ建物などを探していこう。 ターミナルがあるなら、霊夢を呼んでともに番人を撃退してしまってもいい」

 

「そうだな。 とにかく手当たり次第だ」

 

「この辺りは広い造りではあるけれど、そのまま広い墓場になってしまったんだね」

 

「いずれ整備して、少しずつまともにしたいし、亡くなった方々も弔いたいですわね」

 

イザボーのまっとうな意見に、僕も賛成だ。

 

ともかく、周囲を探していく。

 

途中で志村さんから連絡が入ったので、不完全体のバアルをダグザが倒した事。ダグザを言いくるめて味方に引き込んだことを話しておく。

 

最高神を味方に、と志村さんは驚いていたが。

 

まあ、すぐに味方として戦ってくれるわけではないだろう。

 

しばらくこっちを様子見している筈だ。

 

神話のダグザと裏腹に、あのダグザは戦闘神格としての性質が強いようだったから。

 

シェルターの近くにおかれている戦車というのの残骸も幾つかあった。酷いやられかたで、ひっくり返ってしまっているのもある。

 

不意にドクターヘルから通信。

 

破壊されていてもいいから、戦車がどこに何両あって、それらの写真を送って欲しいと言う事だった。

 

言われるままバロウズと協力して、写真などのデータを送っておく。

 

少し前に歩兵戦闘車というのが活躍したらしいし、ドクターヘルの手にかかれば、きっと役立てるのだろう。

 

それに強力な悪魔の手にかかれば、これくらいの鉄の塊なら運べる筈だ。

 

転がっている位置が分かるのは、とても大きいのだろう。

 

周囲を調査している間に、霊夢から連絡がある。

 

マーメイドには見つけられなかったが、本職である霊夢は見つけたそうだ。ただ、少し問題があるそうだが。

 

ともかく合流する事にする。

 

この辺りは、人外ハンターも滅多に来ない土地。何があるか、分からないのだから。








※ダグザさんについて

ケルト神話の最高神です。ケルトといっても非常に広い範囲の神話で、活躍するのはむしろ騎士などが多いですね。メガテンではかのクーフーリンがケルト出身者としては古くから活躍しています。昔から頼りになる存在ですよねクーフーリン。

ケルトの地に割拠した荒々しい民の気風を示すようにケルトの神話ではとにかく荒々しい神々や人々が多いのですが、その中でこの話の中でも説明したように、おかゆが大好物の太めで気の良いスケベおじさん(一応武神としても相応の逸話はある)というダグザさんはちょっと異色の存在と言えます。

メガテンでは真4Fでナナシくんに取り憑いて以降はやりたい放題を尽くすダグザさん。皆殺しルートなどでは邪悪の限りを尽くしますが、本編で普通に接している分にはナナシくんにそれなりに面倒見がいい様子を見せたりもしますね。

ただ細マッチョの武闘派(最大の武器のハンマーももっていない)の上に、シャアボイスなのは驚きますが。

そんなダグザさんは真VVでも登場し、声変わりはしたもののキャラはそのままの荒々しい存在ですね。

……本作ではどうしてそういう姿で東京に現れたのかと、ナナシくんに取り憑かなかった場合のifを描いていきます。

作中でやり込められている事からも分かるように、ダグザさんにとってフリンは天敵に等しく。本来は気の良いおじさんという要素を掘り出されてしまうので。悪辣な邪神として振る舞った真4Fでのダグザさんは、本作では別方向の活躍をすることになります。



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