もう一人の東京守護者   作:dwwyakata@2024

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本作のマーメイドの話です。

彼女が如何にしてこの世界に来たか。そのルーツはなんなのか。何故にマーメイドの限界をぶっちぎって強いのか。その説明が為されます。

マーメイドも色々背負ってこの世界に来ています。

そしてその使命以上に、元々心優しい事もあって、この最果てにも程がある世界を見捨てられなかったのです。






廻天
序、マーメイドは如何に来たるか


シェルターの奧で、話をする。

 

マーメイドについてのことだ。

 

マーメイドは明らかにあのヒカルという存在について知っていた。更に、他にも不可解な事が多すぎる。

 

そもそも強すぎるのだ。

 

百戦を経て地獄で戦い続けて来た秀。

 

同じく百戦を経て結界と神降ろしについて極めている霊夢。

 

それらの猛者よりも更に格上。

 

しかもただのマーメイドが、だ。

 

あまりにもおかしすぎる話である。それについては、僕も言われて見ればそうだとしか言えない。

 

しかもあのヒカルは、これでもマーメイドが弱体化していると言っていた。

 

「では、話してくれるか」

 

「ええ。 秀さんは良いの?」

 

「彼奴も外でイヤホンを使って聞いている」

 

殿がその辺りは抜かりもないか。

 

此処にいるのはフジワラとツギハギ。それに僕ら。後は英傑の皆。それ以外は、席を外して貰っている。

 

咳払いすると、マーメイドは言う。

 

「世界にはたくさん平行世界というものがあるの」

 

「そういえばマンセマットがそんなことを言っていたな」

 

「ええ。 高位の悪魔になると、平行世界を観測したりできるのよ。 そんな平行世界は幾つもあって、そして大まかな流れにそって更に大きく別れるの。 川をイメージして貰えるとわかりやすいかも知れない。 この世界には、同じような出来事が起きている平行世界がたくさんあって、それとは別に同じ世界から派生したけれど、全然違う歴史になっている世界もある。 私が来たのは、東京だけが滅んでしまった世界」

 

「東京だけが」

 

フジワラが絶句。

 

ツギハギもそれでうむと、頷いていた。

 

僕はちょっとそれはどういう世界なのか想像ができない。ただ、それはそれで悲しい出来事だったのだと思う。

 

実際問題、東京には大戦前に一千万人が住んでいたと聞いている。

 

それがいきなり消え果てたのだ。

 

この世界のように、その一千万人以外全てが死んだみたいな酷い世界ではないのだろうけれども。

 

酷い事が起きた事に代わりは無い。

 

思わず黙り込んでしまう僕に、更にマーメイドは言う。

 

「その世界では、明けの明星が最終的に勝利したの。 四文字の神様は明けの明星に追われて倒された。 私の大事な人は、その結果出現した存在。 神様と融合して、神様の真の力を引き出す世界を変えうる者。 ナホビノと言われていたわ」

 

「それはまた凄まじい規模の話であるな……」

 

「ナホビノは強かったわ。 あらゆる全てを撃ち倒して、世界を平穏に戻した。 私はナホビノと一緒に何処までも行った。 ある世界では四文字の神が蘇ったり、ある世界では神々が世界を自由にそれぞれの決まりで分けた。 ある世界では人間だけが残って、神々は介入できなくなったり。 ある世界では、そもそもそれまで世界を動かしていた座というものが砕かれた。 別の世界では、世界そのものが全て滅ぼされて最初から始まったり、別の世界では誰もの努力が公正に報われる素敵な世界になった。 ナホビノはそれら全てを試してから、努力が報われる世界が望ましいと思ったらしいの。 それで、自分が介入できる全ての世界をその世界に切り替えて行った」

 

なる程な。

 

いずれにしても、それは正しい世界だと思う。

 

ナホビノという存在は僕から聞いても超越者だろうし、努力なんて報われる方がいいに決まっている。

 

僕も武芸の修行の過程で、徒労に終わる経験は何度もして来た。

 

自分がやってみた工夫が、とっくに編み出されたものだったり。その先はどん詰まりだったり。

 

そんな事は幾度も経験した。

 

神に等しい……いやもっと凄い力か。

 

そんなものがあるのなら、それを使って世界をよくするべきだ。

 

それは僕も同意できる。

 

ただ、マーメイドはどうしてその世界から此方に来たかが分からない。

 

殿もそれについて確認する。

 

「なるほどな、それは神としては正しい姿であろう。 そなたはそれでどうして別の世界へ来た」

 

「……ナホビノは更に広い世界を観測出来る力を手に入れた。 その結果理解したのは、座というものの不完全性。 それに何よりも、現在座についている四文字の神。 それが全ての悪の根元だと言う事。 元はそんな神様ではなかったらしいの。 だけれども、自分だけが絶対正義、自分以外は全て悪という思想は、偉大な神様ですら歪ませる。 ただ、その神様を倒すだけではなんら解決にはならない。 そこで……神様を倒すのに一番近い場所にいるもの。 明けの明星に、神様を倒した時に得られる知恵を渡すようにと頼まれたの」

 

「ふむ……」

 

座につくことで、神々の知恵を得られ。

 

座の仕組みと、それで出来る事を理解する。

 

マーメイドがいた世界の明けの明星は、神を倒してその知恵を得た。

 

だが、神を倒して知恵を得て、「事象」にまで昇格したものの。あくまで神を倒しただけに過ぎず、その存在は世界を変えるには至らなかった。

 

何よりも、この知恵を得ていない世界の明けの明星は、無意味に混乱と争いを繰り返すだけである。

 

だから。それを止めさせなければならない。

 

四文字の神を撃ち倒さなければならないのは、それはそう。

 

だが、倒すだけでは駄目なのだ。

 

「ナホビノは無口だけれど優しい人だった。 だから、この不完全な仕組みで苦しむ人も、それ以外の存在も少しでも減らしたいと考えたの。 そもそもこの世界は人間や神々の私物じゃない。 世界には色々な生物たちがいて、それら全てがこの世界の住人であって、神々の玩具でもないし、人間が好き勝手に鏖殺を重ねて良いものじゃない。 そうナホビノは、色々な世界が劫火に包まれる様子を見て心を痛めていたわ」

 

「ふむ、戦国の世を勝ち残った身としては返す言葉もないな」

 

「確かに、俺たちだけで世界を好きかってしていい訳はないわな。 それに四文字の神とやらの所業や大天使どもの行動を見ていると、色々と俺も考えを改めなければならねえなとは思う」

 

ワルターもそうぼやく。

 

まあ、そうだろうな。

 

力至上主義に近かったワルターだが、英傑達と接する過程で確実に変わってきている。

 

変わってきているのは、ヨナタンもだが。

 

「確かにそのようなものがあって神がその座についているのであれば、世界が不公正で不平等で、愚かしい争いが絶えないのも納得出来る。 しかも現状では明らかにそれを加速しているということか。 この世界にだって寿命はあるだろう。 それを人間と神々の私物として、食い荒らして良い筈は確かにない。 僕もそれは感じるよ」

 

「そうね、あたしとしては肉も酒も大好きだけれども、流石に他の者から全部奪い取って、自分だけで独占しようとは思わないわ。 何かしらまっとうに世が動く理があるのなら、それを見てみたいわね」

 

「同感だ。 私も世界の不条理が人生そのものだった。 少しは私のような目にあうものが減るといい。 それは願いではある」

 

イヤホンの向こうから秀もいう。

 

ドクターヘルはふっと鼻を鳴らした。

 

「欲のままに全てをねじ伏せたいという気持ちは確かにある。 だが、わしの手に抱えきれるものは限られているし、抱え込んだだけで腐らせるだけよ。 わしが例えば、それを出来るシステムを手に入れたり、或いは力を持ったのならまだ話はわかるのだがな。 残念ながら、今の話を聞く限り、それは無為よな。 ま、歴史に名を刻み込んでやろうとは思うが」

 

「わたくしは、漫画などの文化にある多様性の熱量には圧倒されっぱなしでしたわ。 今の東のミカド国が大天使の……神の考える理想郷だったとしたら、あれはあり得ないものですわね。 わたくしはもうあのような場所で生きるのは御免ですわよ」

 

イザボーも言う。

 

僕も、最後に言わせて貰った。

 

「僕は、僕の手で救えない人をたくさん見てきた。 それが少しでもマシになるなら、少しでも努力をしたい。 それが神の手によって意図的に仕組まれた無駄で、その無駄で命が散るというなら許せない。 もしこんな世界にした神がいるというなら、殴ってでもその座から蹴り落とすよ」

 

「殿、貴方は?」

 

「わしか? わしはわしに出来る範囲で出来る事をするだけよ。 これほど大きな話になるとは思わなかったが、それでも出来る範囲で責任を持ってやれることはやる。 努力という観点ではわしはこの中の誰よりもしてきたであろうな。 そして今後の者達の無駄な努力を減らせるのであれば、少しでも骨を折ろう」

 

「私は、こんな酷い世界を作った人がいるなら、その人に神様の資格はないと思う。 そんな神様に居場所を降りて貰うのなら、手伝います」

 

銀髪の子も言う。

 

そうか、意見は少しずつ違っていても、目指す所は同じか。

 

マーメイドは良かったと言った。

 

とても深い憂いと哀しみが宿っているようだった。

 

「座に入るには、幾つか方法があるのだけれども、私が知っている方法をこの世界でするのは無理でしょうね。 強引に神の座がある至高天にいくしかないと思うの。 それはちょっと私も方法は分からない」

 

「かまわん。 解析してやる。 出来るだけの情報をくれ」

 

「ええ」

 

とりあえず、マーメイドが専門的な話を始める。

 

霊夢とドクターヘルが解析してくれるが。殿は腕組みしてしばらく考え込んでいた。

 

僕はちょっと頭を冷やしたいと思った。

 

いきなり聞かされた話。

 

あまりにも大きな話だった。

 

即答は出来た。

 

だが、もしもこの世界のルール全てを決めた上で堕落した神様にこれから喧嘩を売るのだとしたら。

 

それはきっと、大事だ。

 

それでもやらなければならない。

 

手を見る。

 

僕はあの日本武尊とも渡り合った。普通の人よりも、普通のサムライよりも、出来る事は多くなっている。

 

あまり頭が良くないから、方向性については考えないといけないが。それでも出来る範囲でやれることはやるべきだ。

 

守れる人は前よりずっと多くなっている。

 

斃せる悪もまたしかり。

 

マーメイドが嘘をついている可能性は。それは多分ない。

 

あの異常な力、それくらいでないと説得力がないからだ。

 

霊夢が話を終えると、必殺の霊的国防兵器を復活させるために、神田明神に出向く。立ち会いのために僕もついていくことにする。

 

ツギハギは先にターミナルから戻った。

 

フジワラに、移動中に連絡を入れられる。

 

「少しいいかい」

 

「どうしました」

 

「気になっていることがある。 縮退炉で出くわしたクリシュナについてだ」

 

「……はい」

 

確かにあいつは危険な臭いを感じた。

 

なんというか、手段を選ばない存在というか。それでいながら、いわゆる邪悪というのとも雰囲気が違う。

 

或いはだが、世界を守るために、どんなことでもする輩なのかも知れない。

 

「クリシュナはヴィシュヌという神の化身とされている存在だ。 そしてヴィシュヌはあらゆるとんちで世界の困難を解決する事を専門にしている「維持神」だ。 もしも維持のために悪やズルが必要だと判断すれば幾らでもする。 それだけは念頭に置いておいてほしい」

 

「分かりました。 気を付けます」

 

「それに、近々来ると言っていた。 その来ると言うのも、試し……それも力試しである可能性が決して低くない。 くれぐれも気を付けて欲しい」

 

通信を切る。

 

バスで移動しながら、そういえば結構東のミカド国では日数が経過していそうだな、と思う。

 

だが、残念ながら此方での優先度が高い案件が続いている。

 

向こうに戻る余裕が無い。

 

イザボーが僕に頭を預けてうつらうつらしているので、そのまま寝かせておく。ヨナタンとワルターも死にかけだ。二人も相当無理が続いている。

 

出来れば時間の流れが違う東のミカド国でゆっくり休みたいところだが。

 

そうもいかないか。

 

神田明神に到着。

 

さて、此処からだ。

 

霊夢は汗を拭うと、気合いを入れて護摩段に歩いて行く。僕達も行く。回復が使える悪魔を出来るだけ出す。

 

大国主命やタケミカヅチも、神社の境内に友好的な悪魔が入る事は嫌がらなくなっていた。

 

この周囲には、人間に友好的な悪魔が増えてきている。

 

勿論人間側も接し方を気を付けなければならないが、明確に安全になっていることもあって。

 

今後は更に人が移り住むことが想定され。

 

既に殿とフジワラで話し合いをして、手を打っているようだった。

 

「そなたら、神楽舞だ! 巫女の負担を減らせ!」

 

タケミカヅチが声を掛けると、下級の雑多な神々が舞いを始める。八百万の神々に分類される、名前もないような神様達らしい。

 

一神教徒は理解出来ない存在だということだが。

 

姿は様々で、道具に手足が生えたような存在や、人間の子供と殆ど変わらない姿をしたものもいた。

 

こういった存在を「悪魔」と呼んで否定し、迫害する事になんの意味があるのだろうと、僕は神楽舞を見ながら思う。

 

こういう祭りを焼き払うことに、大天使達は何の正義があったのだろうと、僕は憤りを感じる。

 

霊夢が神楽舞を自身でも始める。

 

それで負担を可能な限り減らして。

 

更に大綿津見神を降ろし、それで悪魔合体で作り出せる悪魔の力の上限をあげるのである。

 

僕は、僕達は見ている事しか出来ない。

 

霊夢の負担が少しずつ減っていくことを祈るしかない。

 

周囲が荘厳な力に包まれる。

 

神田明神そのものが青白く輝いているようだ。

 

ひょっとして、一神教も。

 

自分だけが正義なんてほざき出す前は、こう言う事ができていたのではあるまいか。

 

そう思うと、絶対の正義なんて事を言い出すのは、やはりおかしいのだと思う。

 

勿論タヤマみたいな絶対悪は存在している。

 

だが、その範囲を一神教は拡げすぎたのではないのか。

 

だからマーメイドが言うナホビノは、各地に悲劇を抑えるために。マーメイド達を派遣したのではないのか。

 

霊夢が大綿津見神を降ろす。

 

相変わらず凄まじい力を感じる。

 

ただ、霊夢自身は以前に比べて、力の制御が出来ているようだ。見た感じ、意識も霊夢のままのようである。

 

スマホを操作して、悪魔合体を始める霊夢。

 

そうして、まずはオモイカネが呼び出される。

 

オモイカネは相変わらず巨大な脳みそといった姿だったが、それでも知恵の神らしい荘厳さがあって。

 

以前の必殺の霊的国防兵器として相対した時のまがまがしさは失せていた。

 

「おお、オモイカネ様!」

 

「我等の知恵の神だ!」

 

「オモイカネ様、来たれり!」

 

この儀式の前に霊夢に聞いたが、オモイカネはかなり古い神格らしく、日本神話で一番偉い三柱の神よりも世代的には古い存在らしい。

 

だとすると、神々が敬意を払っているのも納得出来る。

 

霊夢の消耗も小さい様子だ。

 

このまま、更にもう一柱。

 

僕らを即死トラップと錯乱トラップで苦しめた、八十禍津日神を呼び出す霊夢。

 

此方を見ると、神々が逆に戦慄していた。

 

この人間味のある姿は、逆に愛嬌すら感じる。

 

霊夢がいうには、日本では古くから邪神ですら祀る事で、人々を守る存在へと変えていった歴史があるという。

 

例えば貧乏と禍をもたらす「貧乏神」ですら、祀った神社が存在していたそうなのだ。

 

確かに一神教の思想では考えられない話だし。

 

そっちでは悪魔呼ばわりで終わっていただろう。

 

それすらに手をさしのべる。

 

素晴らしい事ではないかと、僕は思う。

 

八十禍津日神は巨大な頭部に短い手足というユーモラスな姿をしていて、戦闘中も「八十禍津日神」としか喋らなかった。

 

あの時は必死だったが、無害化した今はとてもユーモラスな姿に思えて来る。

 

霊夢が即座に神事に取りかかり、八十禍津日神をそのまま奉じる作業を開始。

 

神社にて受け入れられるように、その場にいるタケミカヅチや大国主命に伺いを立て。神社を預かっている主神であるタケミカヅチや大国主命がそれを許可することによって。神社に神が住まう事が許される。

 

オモイカネのような上位神格の場合は特に必要がない事らしいのだが。

 

僕から見ていても、何だか人間が引っ越すときのような作業だなと思った。

 

ヨナタンが考え込んでいた。

 

「どうしたよヨナタン」

 

「ワルター。 あの不思議な信仰に、天使達も混ざることは可能なのだろうか。 一神教の神……我等を一つの正義とそれ以外の悪で縛る事を法だと定義した存在を倒せば、天使達も自由になれるのだろうか」

 

「難しい事は俺にはわからんが、なるんじゃねえのか。 元々一神教の天使だって、余所から持って来た思想だったんだろ。 それをおかしな形でねじ曲げたから、今みたいになったんじゃねえのか」

 

「ああ、それは分かっている。 神々が受け入れてくれるのかなと思ってな」

 

イザボーもじっと荘厳な神事を見ている。

 

やがて受け入れが完了して。

 

八十禍津日神は、嬉しそうに跳び上がると、神々の列に加わるのだった。

 

更に霊夢は作業を続ける。

 

大丈夫か心配になったが、コノハナサクヤビメが回復の魔術を掛けながら言う。

 

「思ったよりも巫女殿の力が上がっているようです。 ここのところ無理をした分、強くなっているようですね」

 

「しかし無理はさせられませんわ」

 

「はい。 一旦は次で切り上げて貰いましょう」

 

イザボーとコノハナサクヤビメはすっかり意気投合しているようだ。

 

霊夢はしばし神楽舞を続けた後、呼び出す。

 

菅原道真公。

 

激しい雷を伴って呼び出された姿だが。穏やかな文官という姿をした、優しそうな人に姿も変わっていた。

 

この辺りは元々雷神としての側面を強調して必殺の霊的国防兵器とされていたのかも知れない。

 

だとすれば、やはり本人も辛かったのだろうな。

 

何が必殺の霊的国防兵器か。日本武尊が非人道的な方法で作り出されたと言っていたが。ろくでもないやり口で無理矢理こんなことをしたのは、今の穏やかそうな菅原道真公を見て分かった。

 

「道真、此処に。 ようやく元の姿に戻る事ができました。 以降は我が力により、学問を広め、この神社に在りましょう」

 

「お願いします道真公。 他の神々と仲良くしていただけますか」

 

「はい。 神々の末席に加われるのは光栄ですらあります」

 

慇懃に礼をする道真公。この人が三大怨霊などと言われて怖れられたのは嘘だとしか思えない。

 

霊夢が儀式を切り上げて戻ってくる。シェルターまで護送して、次は。

 

いよいよ天使達をどうにかする番だった。








※マーメイドの正体について。

彼女は真5のナホビノとともに、幾度も幾度も世界を救った仲魔達の一人です。

ナホビノは信用できる仲魔達に事象化した閣下から受け取った知恵をコピーし分割して渡し、直接介入するには少し遠い平行世界にそれぞれ行って貰ったのです。なお平行世界に飛ぶのは大変で、その時に弱体化が入りました。本来は必要ステータスカンストレベル150でしたが、現在は滅茶苦茶弱体化しています。弱体が入り、ナホビノから離れる事になる。それでもマーメイドはナホビノくんの願いを聞いたのです。

全ては愚かしいマントラの理の根絶のため。

少しでも手の届く範囲の世界をマシにするため。

マーメイドは愛する人の事もあって(ナホビノくんのこと)、この仕事を買って出た仲魔の一人だったのです。

ちなみに他の世界に向かったナホビノくんの仲魔もいます。

この世界のフィンマックールとは違いますが。フィンマックールもその一人ですね。

ナホビノ君に惚れ込んでいた真5のフィンマックールは、今は何処かの世界をマントラの理から解放するべく動いているのです。



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