桃桜の魔王   作:グレンリアスター

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商店街

 あれからわたしは色々なレースに参加した。

 一度も一着にはなれなかったけど、とても楽しかったな~。

 レースの後は笑顔を忘れず、観客席に手を振った。

 おかげで少しずつだけどファンが増えていったよ。

 だけど……白雪トレーナーが時々、悲しい顔をするんだ。

 どうすればいいか考えたわたしは……休みの日、白雪トレーナーをあるところに連れていくことにした。

 

「ほらほらトレーナー……こっちこっち!」

「ちょ、ちょっとウララさん……どこに連れて行くの?」

 

 わたしは白雪トレーナーの手を引っ張って、あるところにやってきた。

 その場所は……、

 

「ここは……」

「ここは商店街だよ!トレーナー」

 

 わたしたちがやってきたのは、ある商店街。

 今日はここで白雪トレーナーとデートします!

 

「商店街のみんなにトレーナーを紹介したくて」

「そ、そうなんだ」

「まずはあっちに行こう!」

 

 そう言ってわたしは魚屋さんにやってきた。

 

「おじちゃん!元気?」

「お、ウララちゃん。今日も可愛いね~」

「ありがとう、すっごく嬉しいよ!ウララ~」

「ん?そっちのお嬢さんは?」

「この人はわたしのトレーナー!前に話したでしょ?」

「おお!そうかいアンタが……おい、みんな!ウララちゃんのトレーナーだってよ!」

 

 魚屋のおじちゃんが大声でそう言うと、商店街にいたお兄さんやお姉さん、おじちゃんやおばちゃんがわたしたちの所に集まった。

 

「別嬪さんだね!」

「綺麗だの~」

「おっぱい大きい~!」

 

 色んな人が白雪トレーナーを興味深そうに視線を向ける。

 ふふん!みんな興味津々!

 あと、白雪トレーナーのおっぱいを鼻の下を伸ばして見てるあのエロガキはあとで潰す。

 

「そうだ!これ持っていきな」

「うちの野菜も!」

「俺のコロッケも!」

 

 商店街のみんなはバナナやお肉、野菜などを白雪トレーナーに渡した。

 白雪トレーナーは困惑しながら「あ、ありがとうございます」と受け取る。

 

「そうだウララちゃん。レースいっぱい出てるんだって?すごいね」

「うん!すっごい楽しい!」

「そうかいそうかい。応援してるよ」

「ありがとう!」

 

 商店街の人達の言葉はわたしを元気にさせてくれる。

 みんな大好き!

 

<><><><>

 

 その後、商店街を出て、わたしたちはトレセン学園に向かって帰っていた。

 わたしはチラッと白雪トレーナーの顔を見つめる。

 彼女は少し嬉しそうに小さな笑みを浮かべていた。

 よかった……本当に。

 元気になってくれた。

 

「……ウララさん」

「なに?」

「ありがとね。私を元気にさせるために商店街に連れて行ったんでしょ?」

「アハハ……バレてたか」

「まぁね。……でも、おかげで元気が出たよ」

「なら、よかった」

「……ウララさん。近いうちに、GⅢに参加しよう」

「GⅢ!?」

 

 重賞レースであるGⅢ……勝負服を着て走ることができる特別なレース。

 ついに参加するんだ。

 

「ならそのレースのために頑張らないとだね!」

「そうだね……ウララさん」

 

 白雪トレーナーは真剣な表情でわたしを見つめた。

 彼女の真剣な顔を見て、わたしは胸がときめくのを感じる。

 

「絶対に……あなたを勝たせる」

 

 もう……カッコいいな。

 そんなこと言われたら、頑張らないといけないよね!

 

「うん!絶対に最高に楽しいレースにしよう!」

 

 




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