桃桜の魔王   作:グレンリアスター

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ウマ娘の世界に転生

「俺が……ハルウララになってる!?」

 

 俺は驚愕した。

 いや、本当に驚いているよ。

 え?なんで俺がハルウララになってるの?

 なにこれ?

 ハルウララが好きすぎて、夢でも見ているの?

 

「痛い……」

 

 試しに頬を抓ったら、普通に痛かった。

 痛いということは現実!?

 でも……なんで。

 

「まさか……あの時の地震で俺は死んで」

 

 俺の脳裏に浮かぶのは、天井が崩壊し、瓦礫が落ちてくる瞬間だった。

 普通に考えて俺は瓦礫によって圧し潰されて死んだ。

 つまりこれは……異世界転生。

 まさか自分がその異世界転生することになるとは……。

 

「ハ……ハハハ……マジか」

 

 俺は口元を緩めた。

 どうしよう……凄く嬉しい。

 嬉しすぎてどうにかなっちゃいそう……。

 ずっと行きたいと思っていたウマ娘の世界に来れた。

 ずっと好きだった推しキャラに転生することができた!」

 

「アハハハハハハハハハハハハハハハ!!」

 

 俺は高笑いした。

 どうしよう!

 笑いが止まらない。

 こんな嬉しいことがあっていいのか!

 

「最高だよ……本当に」

 

 俺はウマ娘として生きていける!

 色んなウマ娘と友達になって、トレーナーと一緒に成長して、レースに出る!

 最高じゃないか!!

 

「ど、どうしたのウララさん?突然、笑い出して」

 

 おっと……キングヘイローがいるのを忘れていた。

 ここはちゃんとハルウララらしく。

 

「ごめんごめん。俺……わたしは今日、最高の夢を見てね。すっごくいい気分なんだよ!ウララ~♪」

 

 桃色の尻尾を振りながら、わたしは身体を揺らす。

 どうよ?ハルウララっぽいでしょ?

 

「そ、そう?それより早く着替えないと遅刻するわ」

「うん!すぐに着替えるね」

 

 わたしはハンガーに掛けてある制服を手に取る。

 

「これがトレセン学園の制服……」

 

 わたしは胸を高鳴らせた。

 この服を着て……トレセン学園に!

 

「イッタ……!」

 

 突然、私の頭に頭痛が走った。

 制服を床に落とし、私は頭に手を当てる。

 

「ど、どうしたの!?」

 

 心配そうな表情で私に近付くキングヘイロー。

 わたしは彼女を安心させるために、笑みを浮かべる。

 

「だ、大丈夫……少し頭痛がしただけ」

 

 な、なに?

 頭痛が起こったと同時に、知らない記憶が流れ込んできた。

 これは……ハルウララの記憶?

 

「なるほど……まだトレセン学園に入学したばかりなんだ」

 

 記憶によれば、トレセン学園に入学したのは一週間前。

 つまり……まだまだ入学したばかりのウマ娘。

 トレーナーはまだいない。

 

「なら……やることは決まったね♪」

 

 わたしがまずやらないといけないのは……鍛えること!

 鍛えて……選抜レースでトレーナーと契約する!

 男のトレーナーはいやだ。

 どうせなら胸が大きくて、美人なトレーナーと契約したい!

 

「ぐへへ」

「ウララさん……笑い方が気持ち悪いわ」

 

 近くにいたキングヘイロー……キングちゃんはドン引きした顔で、わたしから距離を取った。

 そんな顔をしないでよ~……傷つくじゃん。

 

 

<><><><>

 

「わ~!」

 

 学園の校門前に立った私は、心から感動した。

 私の視線の先にあるのは、大きな学園。

 とても美しく、まるでお城のよう。

 

「これが……トレセン学園!生で見るのは初めて!」

「なに驚いているの?今さら?」

 

 首を傾げるキングちゃん。

 あ、いけないいけない。

 つい興奮しちゃった。

 ってむむむ!アレは!

 

「おはようございます」

 

 笑顔を浮かべて私達に挨拶をしたのは、緑色の制服を着た一人の女性。

 首には黄色いネクタイをしており、頭には緑色の帽子を被っていた。

 

「たづなさんだ!」

 

 私はまた感動した!

 

 

 駿川(はやかわ)たづな。

 トレセン学園理事長の秘書を勤める女性。

 性格は温厚で、多くのウマ娘プレイヤーを魅了したキャラクター。

 考察ではトキノミノルだとか言われている。

 

「おはようございます、たづなさん!今日も美人ですね!」

「もう……ハルウララさん。大声でそんなこと言わないの。でも嬉しい。ありがと」

「はい!」

 

 元気よく返事をした私は、キングちゃんと一緒に教室に向かった。

 

「ねぇ、ウララさん。今日、なんか変よ?」

「そんなことないよ~。今日も元気なハルウララちゃんだよ!ウララ~♪」

「そ、そう……ならいいんだけど」

 

 キングちゃんを誤魔化しながら校舎に入り、教室に向かう。

 廊下には多くのウマ娘達がいた。

 うっひょうー!最高!!

 

「ここが私の教室!」

 

 本来のハルウララの記憶を頼りに自分の教室に到着した私は、扉のドアノブに手を掛ける。

 いざ、ウマ娘達が多くいる教室へ!!




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