桃桜の魔王   作:グレンリアスター

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トレーナー

 選抜レースを終えた後、多くのトレーナーがウマ娘達にスカウトを始める。

 

「君、僕と一緒に最高のウマ娘にならないか?」

「私はあなたに勝利を約束するわ!」

「世界に名を残そう!」

 

 誰もが情熱を持っており、本気でウマ娘達をスカウトしている。

 その中には、キングヘイローの姿も。

 だけどわたしだけ……誰もスカウトしに来ない。

 まぁしょうがないよね。ビリだったし。

 スカウトされるのは、また今度の選抜レースかな~。

 そう思っていた時、

 

「あ、あの……ちょっといいかな?」

 

 気弱そうな女性の声が聞こえた。

 誰だろう?こんな私に声を掛けるなんて?

 振り返ったわたしは……稲妻を受けたような衝撃を感じた。

 

「えっと……わ、私…白雪氷柱(しらゆきつらら)っていうんだけど……」

 

 今、わたしの目の前には……白いジャージ姿の超絶美人なトレーナーが立っていた。

 雪のように長い白髪と白い瞳。

 スイカ並みの大きさの胸。

 そして整った顔立ち。

 だらしなさと気弱さと美しさが見事に調和したような女性トレーナー。

 そんな彼女は……わたしのドストライクだった。

 

「……」

「あ、あの……君?大丈夫?」

「あ、ごめんごめん!ちょっとびっくりしちゃって。あはは~」

 

 やばい……思わず見惚れてた。

 ちゃんとしない。

 だけど……やっぱりすっごい美人だな~。

 まるで精霊みたい。

 というかめっちゃ胸でっか!!

 Fカップ?いやGカップはあるかな?

 

「そ、そんなおっぱい見ないでくれるかな」

 

 わたしの視線に気づいたのか、白髪女性トレーナーは恥ずかしそうに自分の胸を抱き締める。

 

「ご、ごめんなさい!で、わたしになにかようかな?」

「えっと……君をスカウトしたくて」

「え?」

 

 これは驚いた。

 まさかこんなに早くスカウトされるとは思わなかったよ。

 あと二、三回ぐらいは選抜レースを出ないとダメかと思ってた。

 

「いいの?わたし……弱いよ?見てたでしょ。私が最後にゴールするの」

「わ、私……あなたの笑顔を見て、素敵だなって思ったの。そ、そしてあなたみたいなウマ娘と一緒に成長したいって思ったの!」

「!!」

 

 白雪トレーナーの目は本気だった。

 本気でわたしと成長したいって言ってるんだ。

 

「まだ新人だけど……あなたをレースで1着したい。多くの人にあなたの笑顔を見せたい。だから……」

 

 白雪トレーナーは頭を下げて、わたしに手を差しだす。

 

「わわわ、私のスカウトを受けてくだしゃい!」

 

 最後のほうで舌を噛む白雪トレーナー。

 彼女の耳が少し赤くなる。

 どうしよう……めちゃくちゃ可愛い。

 気弱で美人で胸デカくてドジっ子って……最高すぎるでしょ。

 

「うん。うん!わたしもあなたがトレーナーがいい!」

 

 私は白雪トレーナーの手を強く握った。

 彼女の手の冷たい感触が、わたしの手に伝わってくる。

 

「これからよろしくね!トレーナー!」

 

 わたしがそう言うと、白雪トレーナーは顔を上げて……嬉しそうに微笑む。

 

「よろしく。えっと……あなたの名前は」

「ハルウララだよ!ウララって呼んでね!」

「よろしく、ウララさん」

「うん!」

 

 これが……わたしとトレーナーの運命の出会いだった。




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