桃桜の魔王   作:グレンリアスター

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恋をした友達

 白雪トレーナーと別れた後、わたしは寮に向かって歩いていた。

 空は夕陽の光でオレンジ色に染まっており、とても綺麗。

 

「ふ~ん♪ふふ~ん♪」

 

 鼻歌を歌いながら帰っていると、

 

「今日はご機嫌だね、ウララちゃん」

 

 後ろから声が聞こえた。

 振り返ると、そこにはわたしの友達であるライスシャワーちゃんがいた。

 

「ライスちゃん!うん、実はね……トレーナーができたの!」

「へぇ~そうなんだ」

「とても美人で……おっぱいがデカくて……一目惚れしちゃった♪ウララ~♪」

「え!一目惚れ?」

「うん!」

 

 わたしが元気よく頷くと、ライスシャワーは目を見開く。

 もう~驚いた顔もかわいいな~。

 

「それって……トレーナーとして好きになったってことかな?」

「ううん。違うよ。恋人になりたいって言う意味で好きになったの!ウララ~♪」

「恋人!?」

「うん!」

「で、でも……それっていいのかな?」

「いいの!好きになっちゃったんだからしょうがない!!」

「そ……そうなんだ」

 

 ライスシャワーは指同士で突き合いながら、頬を赤く染める。

 

「それって……ライスもいいの……かな?」

「へぇ……」

 

 ライスシャワーの言葉を聞いて、わたしは悟った。

 どうやらライスちゃんもトレーナーができて、好きになっちゃったみたいらしい。

 これは詳しく聞かないと!

 

「ライスちゃんが好きになったトレーナーってどんな人なの?」

「え!な、なんで好きになったって分かるの!?」

「分かるよ~……だって今のライスちゃん、乙女の顔をしてたもん!で?どんな人どんな人?」

「え……ええっと……お兄様はぽっちゃりしてて……でもとても優しくて……あの人を見ているとドキドキするの」

 

 お兄様ってことは男性トレーナーか。

 しかもぽっちゃり体型なんだ。

 ちょっと意外かも。

 でも……顔を赤く染めているのを見る感じ、ライスちゃんはベタ惚れみたいだね。

 

「応援しているね!ライスちゃん!」

「う、うん……ありがとう」

 

 わたしは願った。ライスちゃんの恋が……叶うことを。

 

<><><><>

 

 寮に帰ったわたしは自分の部屋に向かう。

 ドアを開けると、部屋にはルームメイトであるキングヘイローがいた。

 彼女はベットの上に座って、ぼ~と呆然としている。

 よく見ると、彼女の頬が僅かに赤く染まっていた。

 ふ~ん……なるほど、キングちゃんもトレーナーに恋しちゃったんだね♪かわいい♪

 

「キングちゃん、ただいま!」

「ええ、おかえり」

「今日も疲れたね!」

「ええ、そうね」

「あとで一緒に食堂に行こう!」

「ええ、いいわよ」

「選抜レース、お疲れ様!」

「ええ、お疲れ様」

「担当してくれるトレーナーに好きになっちゃった?」

「ええ、好きになったわ……って!なに言わせるの!?」

 

 尻尾をピン!と伸ばして、顔を赤く染めるキングヘイロー。

 怒ってるキングちゃんもかわいい♪

 

「もう~……キングちゃんも好きになっちゃったんでしょ?トレーナーのこと?」

「す、好きじゃないわよ!」

「じゃあ……嫌いなの?」

「い、いや……そういうわけじゃあ……」

「いらないなら、わたしにちょうだい」

「絶対にあげない!!」

 

 怒鳴り声を口から出すキングちゃんを見て、わたしはニヤニヤと笑う。

 なるほど……これはメロメロだね♪

 

「ウララさん!あなた、鎌をかけたでしょう!?」

「さぁ~……ウララ、バカだから鎌をかけるとか分かんな~い」

「くっ!あなた、この前から変よ」

「で?キングちゃんが好きになったトレーナーはどんな人なの?」

「お、教えないわ!」

「え~……教えてよ~。代わりにわたしが好きになったトレーナーのことを話すからさ~」

「はぁ……どうせ、あなたの好きは友達の好きでしょ?」

「ううん。恋の好き」

「こ、恋!?あ、あなたにそのトレーナーを話す権利をあげる!だから教えなさい!!」

 

 すっごい喰いつきだね~……やっぱりキングちゃんも乙女だね~。

 

「教えてもいいけど~……その代わり、キングちゃんのトレーナーのことも教えてね?」

「し、仕方ないわね」

 

 キングちゃんは枕をギュッと抱き締めながら、自分のトレーナーのことを教えてくれた。

 

「見た目は……少しチンピラみたいな感じだったわ。ピアスをつけてて、髪も金色に染めてた」

「それ大丈夫?」

「でも……話してたらとても楽しくて……私が一流のトレーナーしか認めないって言ったら……『なら新人であるけど、一流のトレーナーである俺がお前を超超超一流のウマ娘にしてやる!二人の名前を歴史に刻もうぜ!』って言ってくれたの」

「ふ~ん」

「それが……とても嬉しくて。だから私をスカウトする権利をあげたのよ!」

 

 胸を張って、キングヘイローはムフーと鼻息を吐く

 話を聞く限り、キングちゃんはそのチンピラトレーナーが本気で好きになっちゃったみたい。 

 ちょっと心配だけど……まぁ、友達として応援しようかな。

 

「さぁ……私も話したのだからウララさんも教えなさい!」

「まぁ約束だし、いいよ」

 

 わたしはベットの上に座り、契約したトレーナーのことを話し始めた。

 

「まず白髪で両目が白くて、おっぱいがデカくって……とても綺麗な女性トレーナーさんなの!」

「ふむふむ」

「白雪氷柱って言うんだけど……見た目がとても好みで……一目見た瞬間、わたしの身体に電撃が走ったの♪」

「それ、本気の好きじゃない!」

「そうだよ。真剣と書いて、マジ。将来は恋人になりたいと思ってる♪」

「ええ!!?」

 

 すっごい驚いてるよ、キングちゃん。

 おもしろ~い。

 

「あと、今度の休みはデートするの!ウララ~♪」

「デート!?そのところ詳しく!!」

 

 それからわたしとキングちゃんは、夜遅くまでトレーナーのことで話し合った。

 

 




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