東弊重工、キヴォトス支店   作:オムライス好き

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プロローグ

 まずい、まずい、まずいまずいまずいまずいまずいまずい!!!

 

 早くしないと財団の連中が来てしまう!!

 

 くそ! 普段なら財団の襲撃に気付けるのに!! あの新人がありえない失敗しやがった! 

 

 いや! 今はそんなことはどうでもいい!!!

 

 ふぅ、今は一回落ち着こう。慌てても良いことはない、幸いにも財団のエージェント達がここに突入するまで、まだ時間はある落ち着いて対処すれば問題なく逃げるはずだ。

 

 まずは、大事な機材を運ぶ準備をしないと。

 

 俺のデスクの下から、旅行鞄を取り出す。

 

 これは、俺が開発し改良に改良を重ねた開発品、その名も『引っ越しくん5号』だ。

 

 あらかじめ登録している無機物を一瞬で収縮化して収納までしてくれる優れ物だ。自分で言うのも何だが良くできた物だと自画自賛している。

 

 まあ、技術はあのカラオケボックスの技術の転用なんだが。

 

「収納」

 

 その一言で引っ越しくん5号は起動し、部屋の中にあった製品の製造に必要な機材一式を掃除機のように吸い込んで行く。

 

 数分すれば、全てを吸い込み終わり自動的に開口部分が閉まり鍵が閉まる。

 

 ガン!!!!

 

 突然、隣の部屋から扉が蹴破られる音が聞こえた。隣の部屋は、念の為俺がダミーで作っておいた部屋だ。

 

 しかし、少しの時間稼ぎにしかならない。財団も異常に気付いてすぐにこの部屋を見つけるだろう。

 

 早く、移動しないと。

 

 俺は、日常的に着けている腕時計式の転移装置を起動する。

 

 ガン!! ガンガン!!!

 

 財団のエージェントがこの部屋を見つけたんだろう扉を破ろうとしている。

 

 転移装置の起動まで、もう少しだ。

 

 起動まで

 

 3

 

 ガン!!!!

 

 2

 

 今までとは違う一際違う音が部屋に響き渡り扉が破られる。

 

 1

  

「動くな!!!」

 

 0

 

 間に合ったようだ。俺の視界は眩い光に覆われて行く。財団のエージェントは銃をこちらに向けながら、警告しているが。もう、遅い。

 

 俺はその場から跡形もなく居なくなった。

 

 ◇

 

 次に目を開けると俺は全く知らない場所に立っていた。

 

 どこだここは? こんな場所に移動先を設定した覚えは無いぞ。

 

 周りを見渡し、周りの状況を確認してみる。

 

 ここは・・・・・どこかの路地裏のようだ。とりあえず、ここから移動しないことには情報を得られない。

 

 太陽の光が見える方に歩き出し、路地裏から顔を出す。

 

 は?

 

 何だここ? 俺の前には余りにも異常な光景が広がっていた。

 

 服を着たロボットや人型の犬などの動物が歩道を行きかっている。唯一、人間と変わらない見た目をしている少女達の頭上には、天使の輪のようなものがある。

 

 異常な技術を常日頃から使っている俺ですら、こんな光景見たことが無い。

 

 一体どういうことなんだ? ここは何だ? 何かしらに異常な空間か? それとも財団が管理している場所なのか?

 

 何にせよ情報を集めてみよう。話はそこからだ。

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