ts転生者、脳を灼く   作:Y.Y@TSスキー

16 / 33
14話 下調べと気になる動画

 

須藤さんとの話しが終わった後、時間が時間なのでダンジョンには入らず家に帰った。

 

 

 

風呂に入り、飯を作って3人で食い、全ての家事を終わらせた俺は今ベットに寝転んでスマホをいじっている。

 

 

 

「池袋ダンジョン…攻略…」

 

 

 

前世のYouT○be的なサイトにそれを打ち込み動画を探す。池袋ダンジョンの下調べだ。

 

 

 

「…あっ、この人良さそう」

 

 

 

1つのアカウントが目に止まる。

 

概要欄を開くと池袋を拠点にしている金タグ探索者でチャンネル名はSAITOチャンネル。登録者12万人。

 

動画の欄を開き最新のものを一つ再生。タイトルは池袋ダンジョン28層。

 

 

 

『…はいどうも〜斎藤です〜!…』

 

 

 

画面を眺める…こういった活動をしている探索者は思ったより少ない。理由は多分、あんまバズれないからだ。

 

 

 

まずね、ダンジョン内では通信機器は使えない。詳しい事は今も分かっていないが有力な説だと世界が違うのが原因らしい。

 

 

 

だから配信とか出来ないし、撮影機材は嵩張って邪魔。自然、ドローンや装着型カメラ、あるいは誰かに撮影して貰う事になる訳だけど…。

 

 

 

もうね、映像がブレにブレてる。

 

 

 

そりゃそうだ、装着型のカメラ頭につけて戦えばそうなって当たり前だし誰かに撮ってもらうにしろその人だって自衛しなきゃならない。ドローン?破壊されるから採算合わないよ。

 

 

 

よって中々動画化しにくく登録者が万人以上いる奴らは稀って訳。でな、その稀な奴らの9割は…

 

 

 

『あっ、コカトリスがこっち来てますね〜…はいじゃあ魔法使いま〜す…』

 

 

 

動画の中で投稿主が杖(という名のライフル)を構えて発射する。瞬間、赤熱したビームが5mはある鶏の頭を吹き飛ばして蒸発させた。

 

 

 

『じゃあちょっと魔石回収しますので一旦モザイク挟みまーす』

 

 

 

魔術師だ。彼、彼女らは遠距離から一方的に高火力を叩き込むのでブレとかはほぼ無い。

 

近接の奴らがモ○ハンなら魔術師はA○EXだ。杖もSFチックで完全にFPS視点。

 

 

 

ネットだとステータスをガチャに例えてステガチャなんて呼ばれてるが、魔術師適正はその中で万人に1人くらいの確率、大当たりだ。ちなみに次点はヒーラー。

 

このどちらかに適性がある奴らはどこに行っても重宝される。

 

 

 

「コカトリスねぇ…」

 

 

 

解体されたそのモンスターの魔石を見る。サイズは拳くらい。税金引かれて1個あたり7000か8000円位かな?いい小遣い稼ぎにはなりそう。

 

 

 

「でも28層かぁ…」

 

 

 

それがネック。

 

行けるのは結構先になるだろうな…春休みもあと4日だし。やるだけはやるが、学生身分である以上今後は土日だけの活動となる。

 

 

 

「まぁ…焦らずやるしか無いか…」

 

 

 

とりあえず浅い階層の動画も見よ。

 

 

 

そう思い横向きに体勢を変えて他の投稿動画をスワイプしていると……。

 

 

 

「ん?」

 

 

 

ふと気になる動画を発見した。

 

タイトルは【池袋】変なモンスターに会いました!再生数880回…とりあえず再生。

 

 

 

『…おぃぃいっす!気分は新人探索者のぉ〜?オレでぇ〜ス!』

 

 

 

「……」

 

 

 

俺は最も再生数の多い場所まで動画をスクロールして飛ばす。

 

 

 

『……はい!2層もこれでクリアでぇえっす!はい!んで、時計みたら今午後ね!4時!なんでそろそ…あん?なんだあれ?…』

 

 

 

そこに映っていたのは黒い塊だった。直径は1m位でふよふよと宙を漂い、移動する鉄球みたいな黒い球体。

 

 

 

『え?2階層にあんなモンスターの情報あったっけ?……えっとぉ…まぁ分からないんでとりあえず離れまぁぁす!』

 

 

 

動画の彼はそう言って距離を取り、1分程撮影していたが石壁の曲がり道で先程までいた黒い球体を見失った。

 

 

 

『え!?え!?皆さぁん!今のヤバくないっすかぁぁあ!?ヤバ…』

 

 

 

動画を止めて投稿日を確認する。

 

…3時間前、つまり今日。

 

 

 

俺は池袋ダンジョンのモンスターについては詳しくない。

 

でも今まで日本で確認されてきたモンスター自体にはそこそこ詳しい。橘ダンジョンあるからね。スマホ調べてくうちそうなった。

 

でもあんな黒い玉は俺の記憶にない。

 

 

 

(気になるな…)

 

 

 

いや、普通に生息してるかもしんないけどさ …妙に気になる。なんというか…モンスター云々以前に生物っぽくないんだよな…無機物みたいな感じ?

 

 

 

(明日田村さん辺りに聞いてみるか)

 

 

 

協会職員なら各階層のモンスターにも詳しいだろうし。それで知らないとしたら新種、あるいはレアモンスターの可能性が高い。

 

 

 

まぁ明日になれば分かるだろ…ともあれ今はとりあえず寝よ

 

 

 

欠伸をした後スマホに充電器を刺して仰向けになる。

 

明日もいい日になるといいねハ○太郎…と思った所で。

 

 

 

コンコン…

 

 

 

ドアがノックされた。

 

 

 

「…姉ちゃん…起きてる?」

 

 

 

……寝てます。

 

 

 

「姉ちゃん…入っていい?」

 

 

 

だからお姉ちゃんは寝てるって!ハウス!

 

 

 

ガチャ……キィィィ…

 

 

 

ドアノブが回り、扉を開く音…やべ!鍵!

 

 

 

「……姉ちゃん…」

 

 

 

 

ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!

 

 

 

 

 

 

どうしよこれ……?

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。