ts転生者、脳を灼く   作:Y.Y@TSスキー

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21話 その頃 池袋支部

 

 

 

 

柚希と相沢が3層へ行くゲートをくぐった同時刻

 

 

 

池袋支部

 

 

 

 

 

 

「田村主任!大変です!大事件ですよー!」

 

 

 

「何事よ、騒々しい」

 

 

 

部下の高橋が慌てた様子で突っ込んで来るのを田村は勢いを殺して受け止めた。

 

なにかあるといつもこの調子なので手馴れたものだ。

 

 

 

「ダンジョンがやばいんですよ!」

 

 

 

「やばい?ダンジョンなんていつもやばいじゃない、何?誰かまた死んだの?」

 

 

 

「いやいやいや!それもまぁやばいんですけどもっとやばいです!」

 

 

 

あわあわとしている高橋。

 

 

 

(うわぁ…)

 

 

 

これは大概弩級のくそだる案件の兆候。

 

 

 

この時点で田村は今日定時に帰れない事を悟った。

 

 

 

「あー聞きたくないけど聞くわ…何がおきたの?」

 

 

 

「2層へのがゲートがですね!通れないらしいです!」

 

 

 

「はぁ?」

 

 

 

思考が一瞬停止する田村。

 

ある程度の覚悟はさすがにこれには耳を疑った。

 

 

 

「あーごめんなさい…もう一度聞かせて貰えるかしら」

 

 

 

「だーかーらー!ダンジョン2層に行くゲート!通れなくなってるらしいんですよ!とにかく!来て下さい!」

 

 

 

田村の腕を引っ張って連れていく高橋。

 

今日は特に混んでいたのもあり、ダンジョンへ行く通路は人でごった返していた。

 

 

 

「はいはーい!通してくださーい!」

 

 

 

高橋が首の黒いタグを見せながら声を出し、人の海を割っていく。

 

 

 

そしてダンジョン前の改札に着くと、協会職員数人がゲートを封鎖していた。

 

 

 

そこには須藤の姿もあった。

 

 

 

「高橋くん、田村くんを連れてきてくれてありがとう」

 

 

 

「はい!」

 

 

 

元気に返事をする高橋に田村はようやく思考が回り始めた。

 

 

 

「室長、一体何があったのです」

 

 

 

「うむ、高橋くんからは聞いていないのか?」

 

 

 

「はい、何やら2層へいくゲートが通れなくなっているとは聞きましたが詳細は何も…」

 

 

 

「うん?高橋くん?」

 

 

 

「はい!なんか頭追いついて無かったぽかったので…連れてっちゃった方が早いと思って先に連れてきました!」

 

 

 

びしっと敬礼をする高橋。

 

田村はこめかみがヒクヒクとピクついたが須藤は笑った。

 

 

 

「ははは!そうかそうか!流石は高橋くんだな!よし、じゃあ説明しようか」

 

 

 

一度を咳をして、田村に聞かせる。

 

 

 

発覚は今から40分前の午後12:30分前後だ。

 

 

 

新たに探索者となった親戚のレベル上げの為、1層を探索していたベテランと新人。

 

 

 

探索は順調に進み、2層へ向かう為にゲートを通ろうとしたが、なぜか身体が吸い込まれる事無くそのままゲートをすり抜けてしまい進めなかったらしい。

 

何度か繰り返してみるも全くダメ。

 

 

 

これはさすがに何か起きたなと感じたベテラン探索者は即座に引き返しを選択。

 

ゲートを出た直後すぐに須藤に直電して報告をして今に至る。

 

 

 

「流れとしてはこうだ…理解出来たかね」

 

 

 

「はい、まぁ分かりましたが…それって信用出来る情報なんですか?」

 

 

 

この疑問は当然だ。

 

 

 

協会には日々、様々なネタが入ってくるのだが、大抵は誤報の類いである事が多いのだ。須藤はうんうんと頷く。

 

 

 

「君の気持ちも分かる…一応職員でもこれを対応しているのはここに居る者達だけだが…私はこれは何かあると半ば確信している、何せ連絡してきたのは山本くんだからね」

 

 

 

「え、金タグの山本さんですか?」

 

 

 

山本、池袋を拠点とするレベル70超えの金級探索者。それが確かに信用に値する経歴ではある。

 

 

 

「そうだ…なので内部を調べようと思うのだが何せダンジョンは広い…それで支援課から黒タグ持ちの君と高橋くんにも手伝って貰おうと思ってね、今日は彼女が潜っているのだろう?」

 

 

 

彼女。すぐに田村はそれが橘柚希だと分かった。

 

 

 

「あの子が関連していると?」

 

 

 

「さすがに事が事だから関係ないとは思うがね…ただまだ出てきてはいない様だし2層に行けないなら1層に居るはずだ、それなら担当している君がいた方が良いだろう」

 

 

 

「あぁそういう…分かりました、すぐに向かいましょう」

 

 

 

「腕がなりますねー」

 

 

 

「ははは!高橋くん、あくまでこれは調査だからそっちを優先する様に」

 

 

 

そうして3人は改札を通りゲートをくぐった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

池袋ダンジョン 1層

 

 

 

 

 

見慣れた石室を抜けて通路を進み、分かれ道へと来ると須藤が指示を出す。

 

 

 

「私は右側通路を行くので2人は左側を頼む、他の探索者に会ったらすぐに外に出る様伝えてくれ…集合地点は2層ゲート前だ」

 

 

 

「わかりました」「はーい!」

 

 

 

「うむ」

 

 

 

須藤は頷くと足に魔力を貯めて解放、右側通路を駆け抜けていった。

 

田村と高橋も左側の通路を駆ける。

 

 

 

「1層はモンスター、少ないからつまらないですね」

 

 

 

「無駄口を叩かないの」

 

 

 

1層は人の出入りが激しい為かモンスターがあまり居ない。

 

 

 

2人は順調に探索を続け、偶に探索者に会うとタグを見せては外に出る様伝えて異変が無いかを確かめていく。

 

 

 

そして30分程それらを繰り返し、あと少しで2層のゲートという所で…

 

 

 

 

 

 

それに出会った。

 

 

 

 

 

 

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