Hard run! 万丈! (波乱万丈)   作:海~KAI~

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第1話 拓海入学

時は4月。

桜が満開になり、少しずつ道路や道に散った桜の量が増え始めてくる頃。

私たちの国、日本は全国的に入学式シーズンを迎えていた。

 

そして俺、櫻井拓海もそのうちの一人。

 

俺は家から近い学校、『皇星学園高等学校』に合格することができて、今から入学式だ。

皇星学園高等学校は、正直、そんなに頭はいい学校ではない。世間一般的に見ればいい方かもしれないが、中堅レベルだ。

では、何故俺がこの学校に入ったのか。それは家からの距離が歩いて10分という距離であること、そして私立にしては安い学費がとても魅力的に見えたからだ。

皇星学園高等学校は、有名な建築家がデザインしたことで有名であり、『現代的なデザイン』を売りに出していて、いろんな企業がスポンサーについている。学費が安いのはそのためだ。

 

この皇星学園高等学校のクラス分けは私立高校の中でも一般的で、頭の良さでクラスを分ける、というものだ。

 

1組、2組は通称Aクラス。

Aは、Aceの頭文字らしい。

この2クラスは、有名な国公立大学を狙うクラスでもあり、先生の信頼も厚いだろう。ほとんどの生徒が部活に所属せずに勉強に専念しているらしい。

3組、4組、5組、6組は通称Nクラスと呼ばれ、順位的には1組、2組の『Aクラス』の一個下だ。このクラスは高レベルな私立大学を狙うクラスであり、ここは文武両道をモットーにしているクラス。

そして、7組、8組、9組がLクラス。ここは中堅大学を狙うクラス。

最後に10組、通称Sクラス。このクラスはスポーツ推薦で入学した生徒が集まるクラス。この皇星学園高等学校は女子バスケ、男子サッカー、女子サッカーが関東、もしくは全国レベルであり、今の2年生はほとんどその3部活で10組は埋まっているらしい。

 

俺はどのクラスなのか。今から楽しみだ。

 

「おっはよー、たっくん!」

「うわっ!…なんだ香澄かよ…びっくりさせんなよ」

「えへへー。ごめんごめん」

 

俺が声のした方向を振り向くと、身長160cmで茶髪、そしてボブヘアーの女子が満面の笑顔で笑窪を作りながらあいさつしてきた。

 

こいつは『加藤 香澄』。

俺の隣の家に住んでいる奴で、俺の幼馴染みだ。

俺は小4から小6の間親の都合で沖縄に住んでいたが、ここに帰って来た後も普通に話しかけてくれた。

しかも、香澄は当たり前のようにベランダから俺の部屋に入ってくる。

それも毎日だ。

俺の部屋と香澄の部屋はほとんど真向かいで、香澄が設置したと思われるはしごで繋がっており、いつでも行き来できる。

 

 

香澄も今日から皇星学園高等学校の生徒だ。

香澄の学力は中学の時学年1,2を争うほど頭が良かった。

でも、なんでこの学校に来たのか。それは今でも香澄は教えてくれない。

「そういう時になったら教える」の一点張りだ。

…大体そういう時っていつなんだ…

 

ついでに香澄は容姿もいい。

体育祭や球技大会のイベントの時は必ず1人以上には告白される。

さらには文化祭のミスコンで1位を取った経歴の持ち主。

しかし、その度に「好きな人がいるので」と断っているらしい。

好きな人って誰なんだろ……ま、どうでもいいか。

 

「すごいねー!春だよ?桜満開だねー!」

「はしゃぐなよ…お前は小学生か」

「むむっ…失礼な!ちゃんと成長してるんだぞ!」

「どこが?どんな風に?」

「おっぱいがEカップになった」

「ごふっ」

 

この通り、彼女は性に関してすこし奔放なところがある。

そういうところも人気の一つらしいのだが。

 

「あははー、たっくん動揺しちゃってー。小学生みたい」

「ふつういきなりそんなこと言われたら動揺すんだろ!てかお前よく大声でそんな下ネタ言えたな!」

「え、そんなことないよー。ほら、あのおじさん見て。一切表情変えてないよ?」

「あの人は明らかに顔を赤らめてんだろーが!あれは動揺のうちに入るだろ!」

「ねーねー、そういえばさ、クラス分けテストさ」

「人の話を聞けェ!」

 

こんないつものようなやりとりをしていると、気がついたら学校の正門に近づいていた。

 

うちの学校は現代的なデザインをモットーにしている割には、制服は一般的である。ズボンとネクタイは黒と青のストライプ。Yシャツは水色を基調とした服。ブレザーは一般的なブレザーである。

その制服をきた生徒たちが正門の周りに__________

 

 

 

_________いない。

 

なんでだろ?

みんな早く来ているのか?

まぁいい。早くクラス分けを見に行きたいし、とりあえず掲示板を見に行こう。

 

「ほら香澄。クラス見に行こーぜ」

「あ、まってよたっくん!」

 

運動が苦手ということもあり、香澄の手を強引に引っ張って掲示板に近づいていく。

俺のクラスは…っと、あったあった

 

「おい香澄、俺は6組だったぞ…香澄?おーい」

 

香澄は、なぜかわからないが顔を赤らめ、さっき俺が握った手をじっと見つめながらぼうっとしていた。

 

「おい?香澄?」

「うわっ!?たっくんなに!?」

「俺は8組だったって言ってんだ。ほら、お前も探せ」

「あっ…うん」

 

香澄は顔を赤くしたまま焦るように掲示板に目をやると、少しした後、とても残念なような表情を見せた。

 

「たっくん…私2組だった…」

「そりゃそうだ。お前はこの学校には勿体無い頭脳の持ち主なんだし。てかなんでそんなにお前がっかりしてるんだ?2組とかAクラスなんだから逆に嬉しいだろ」

「……はぁ…たっくんのバカ」

「???」

 

なんで俺がバカにされたんだ?まぁいい。早く教室に向かおう。

と思って自分の腕時計を見る。現時刻は10時。

 

______________10時?

 

しまった!いきなり遅刻じゃねえか!

俺は7時45分時に家を出たつもりだったのに!

部屋の時計2時間も狂ってやがったな!?

 

「おい香澄!2時間も遅刻だぞ!?」

「え?何?知らなかったの?」

「知らなかったの?じゃねぇよ!なんで言わねえんだ!」

「じゃあ今から言うね。私が起きたのは9時半で、45分に家を出て」

「もう遅いわ!ほら、走るぞ!」

 

俺の高校生活はいきなり遅刻という酷い幕開けで始まった。

 




キャラ紹介

櫻井拓海

15歳
誕生日は2月20日
料理、サッカー観戦が趣味
幼稚園、小学生、中学生とずっとサッカーをやっていったため、とても体力があり、サッカーの実力は高レベル。中学生の時はU-15代表に選ばれたことも。ただし、彼自体が究極の飽き症のために中学生でサッカーをやめた。
バレンタインデーは毎年本命チョコを1つくらいもらうくらいのまあまあな容姿。
苦手なものは数学と野球。
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