マリーが可愛いから仕方ないですね
それでは本編です
「この世が、少しでも平和でありますように……」ギュ
私は今日も聖堂で祈りを捧げています
シスターフッドに入部してから数ヶ月、今日までずっと祈り続けていますが……争い事が無くなる日は来るのでしょうか……
正義実現委員会の方たちが頑張ってくださっているおかげで、これまで街で大きな暴動が起こることはありませんでした
しかし数日前、街の各地で暴動が発生したことで自治区内はパニック状態となり、その事態にティーパーティーや正義実現委員会の方々が対応に追われ、学園にも被害が及ぶほどとなりました
そんな騒動も今はもう落ち着きを取り戻し、いつも通りの日常が戻ってきました……ただ、騒動が治っても正義実現委員会のお仕事が無くなることはありませんでした
「ユウキさん……」
最近は騒動の対応で忙しかったようで、授業にもあまり参加しておらず、彼と全くお会いできていません……
「……マリー?最近あまり祈りに集中できていないようですが大丈夫ですか?」
「あ、サクラコ様……申し訳ありません……」
「最近のマリーさんは体調が悪そうに見えます……」
こうして彼のことを考えていると他の方たちに心配されてしまいます……
今更ですが私は彼に依存してしまっているのでしょうか……
「マリー、体調が優れないようでしたら遠慮なく言ってください。体調管理もシスターの大事な責務ですから」
「そうですよマリーさん!体調が悪い時はいつでも教えてください!」
「サクラコ様……ヒナタさん……ありがとうございます……私は大丈夫です……ご心配をおかけして申し訳ありません……」
「……わかりました……気分が悪くなりましたらすぐに教えてくださいね」
……嗚呼……マリーは悪い子です……心配をしてくれた人に対して、シスターである私は嘘をついてまでこの気持ちを隠してしまいました……
「ではマリー、お願いしますが……本当に大丈夫ですか?」
「はい、今日は特に体調も悪くないですので、大丈夫です!」
「そうですか……ではメモに書いた通りでお願いしますね」
「はい、それでは行ってまいります」
今日はサクラコ様が備品の買い出しに行かれると聞き、お願いして私に代わっていただきました
もちろん、彼に会えるかもしれないからと思ってやったわけではありませんよ……?
「ええと……場所は……」
「お、シスターマリーじゃないか!この前は助かったよ、ありがとな!」
「あ、こんにちわ。いえ、当然のことをしたまでです。あの後は大丈夫でしたでしょうか?」
「おう!あの時落ちた荷物たちを拾うのを手伝ってくれたおかげで全部届けられたよ!」
「ふふ、それはよかったです」
「それでな──」
シスターフッドの活動として学園外で困っている方のお手伝いや清掃活動をしているため、街へ出るとこうして時々感謝されることがあります
こんな平和な時間が続くといいですね……
「それじゃあ、またな!」フリフリ
「はい、さようなら。お体には気をつけて」ペコリ
数分後
ダダダンッ
ドッカーンッ!
「そろそろ近くなはずなのですが……」
もう少しで目的地のショッピングモールに着くといったところで、近くで争い事が起きているのを発見してしまいました
「きっと困っている人がいるはず……行きましょう……!」
争い事に巻き込まれ、逃げられなくなってしまった人や怪我をしてしまった人が助けを求めているはずです!
ダダダダダンッ
「うわー!やめてくれー!」 「うっ…だ、誰か……」 「また不良共がー!」
ドッカーンッ!
やはり逃げ遅れた人たちが……!
「大丈夫ですか!あちらに逃げてください!」
「足を怪我されたのですか?私に掴まってください!」
「第3小隊到着しました!これより制圧します!」
私が到着してから数分後、正義実現委員会の方たちが鎮圧に来てくだり、私は救助と避難指示に集中できました
来てくださった方の中に彼の姿はありませんでした
「ユウキさんはいないのですね……あ、いけませんっ、今は集中しましょう!」
「うう……グスッ……誰か助けて……」
あれは……中等部の方がまだ……!
「大丈夫ですか!どこか怪我はされてますか?」
「シスターさん……?う、うん怪我はしてないよ……」
「よかったです……立てますか?」
そんな時、1人の不良生徒がこちらに気づいてしまいました
「ん?おい!あそこにシスターがいるぞ!」
「あぁ?なんでこんな所にシスターなんかがいやがんだー?まぁいい、あいつも撃っちまえ!」
ダダダンッ
「ッ……!」
「シスターさん!」
「私は大丈夫です……!それより早く逃げましょう!」
うっ……これ以上撃たれてしまったら気を失いそうです……!
急ぎましょう!
「あのシスター逃げるぞ!追え!」
「追わせません!」
ダダダダダンッ
「おい!あたしらがアイツらを抑えてるからお前があのシスターをやってきな!」
「ハハハ!任せな!」
ダダダダダンッ
ドッカーンッ!
「くっ……!いけない!あのシスターが狙われてる!あの人はあとどれくらいで来る⁉︎」
「……あと数分で到着するそうです!」
「よし……ならシスターのところに向かわせて!私達はここを制圧するよ!」
「了解!」
ダダダンッ
「おらおら〜!逃げられると思うなよ〜!」
「や、やめてください……!」
「なら止まりやがれー!」
なぜあの不良生徒さんは追いかけてくるのですか⁉︎
中等部の子も私ももう体力が限界です……このままでは追いつかれてしまいます……!
「シスターさん!あそこ!」
「!……あそこの路地に入りましょう!」
ダッダッダッダッスッ
「はぁ……はぁ」
「はぁ……はぁ……だ、大丈夫ですか?」
「私は大丈夫だけど……シスターさんの方が結構撃たれて……」
「わ、私は大丈夫です……ッ」
「ほ、ほんと──」
「おーい、どこに隠れやがったー?ここら辺の路地に入ったのはわかってるんだぞー」
「!……そこに隠れましょう!」
「どこだー、今出てきてくれるなら許してやるぞー」
「うぅ……」
「静かにしていれば大丈──うっ……!」
ガタッ
「あぁ?」
っ……!目眩がしてふらついた足が物にぶつかって音が出てしまいました……!
「!…シスターさん大丈夫⁉︎」
「だ、大丈夫です……!今はとにかく静かに──」
「みーつけたッ!」
「!」
「覚悟しな!」ガチャ
「!……撃つなら私を撃ってください!」
「シスターさん⁉︎だめだよ!」
「お望み通りお前からやってやるぜー!」
銃口が私に向き、私は目を強く閉じ、歯を食いしばりました
そして……
ズダンッ!
「なに…が…」バタン
「……あれ?」
銃声が鳴ったのに私に当たらなかったことを不思議に思い目を開けてみると……
「…」
「ユウ……キ……さん?」
目を開けた先には、私が何日も会いたいと願っていた人がいました
彼の前で不良が倒れているので、きっと彼が私達を助けてくれたのでしょう
しかし……今の彼は前とは雰囲気が違い、目に光がなく、殺意のようなものを感じました……
「…」スッ
「っ!ユウキさん⁉︎」
彼の左腕が光だし、いつの間にかスタンバトンのような物が装着されていました
そしてそれを……
「……起きろ」
バチンッ!
「うぐっ……!」
「起きたか……お前に聞きたい。なんで彼女を撃った?」
「へへ、そ、そりゃ楽しい──」
「そうか……ならば死ね」
「なっ⁉︎ ま、待ってく──」
バチンッ!バチンッ!バチンッ!
彼は不良生徒をスタンバトンのような物で何回も殴りつけ、その度に不良生徒が叫び声を上げています
私達はその光景を見て何もできないでいました
「ゆ、ゆる……して……くだ、さい……」
バチンッ!
「マリーを傷つけたんだ。ならしょうがないよな?」
「お、おねがい……します……!」
「……断る」スッ
彼の左腕がまた光だし、今度はよくわからない物が装着されました
「そろそろ終わりにしようか……」
「!や、やめて……やめてください!助けてください!」
彼が左腕を振り上げると、そこから光る剣のような物が現れ、明らかにそれは人の命を刈り取る物でした
「し、シスターさん!と、止めなきゃ!」
「!…はい!」
「それじゃ……地獄でな」
「や、やめっ!」
スッ
「ユウキさん!もうやめてくだい!」
「……マリー、そこをどいてくれ」
「いいえ、私は絶対に退きません。あなたが人を殺してしまうなんてことは絶対にさせません!ユウキさんがそんなことをしてしまったら私は……私が許せません!」ポロポロ
「!…そう……だな……ごめんマリー、少し冷静じゃなかった……」
「少し……なんかじゃありません……」ギュ
「……そうだな……だいぶだな……」
「うっ……グスッ……」ギュー
「ごめん……」ナデナデ
「……」ギュー
「……」ナデナデ
「あー…ゴホン!」
「あっ」///
「ん?」
しばらく会えていなかった間の寂しさを埋めるために彼に抱きしめてもらいながら撫でてもらっていましたが……中等部の子もいるのを忘れていました……
「すまない、さっきは酷いものを見せてしまった。君は?」
「わ、私は中等部の者です!シスターさんに助けていただいたんです!」
「そうか……ありがとうマリー」ナデナデ
「い、いえ……私はシスターとして当然のことを……あ、あのユウキさん、人の前ではあまり……」///
「あ、ごめん……それよりマリー、撃たれた跡があるけど怪我はどう?」
「私は……大丈夫です!」
「お兄さん!シスターさん逃げる時に何発も撃たれてたの!だから病院に連れて行ってあげて!私は当たらなかったから大丈夫!」
「!…わかった。ありがとうなお嬢ちゃん」
「うん!私はここから帰れるから早くシスターをお願い!シスターさん!今日は助けてくれてありがとうございました」
「ごめんなさい……ありがとうございます。お気をつけてくださいね……」ニコ
「教えてくれてありがとうな。気をつけて帰るんだぞ」
「うん!ばいばいまたね」フリフリ
そうして中等部の子は帰っていきました
「……よし、マリー急いで救護騎士団に向かうよ」
「え?で、でも今日はシスターフッドの買い出しがまだ……」
「それより今は治療が先だよ……ちょっとごめん持ち上げるよ」
「え?」
そう言って私は背中と膝下を持ち上げられてしまいました
そう、お姫様抱っこの形です
「え?え?ゆ、ユウキさん⁉︎」///
「急ぐからこうさせてもらうよ」
「ま、待ってください!気絶してる不良生徒はどうするんですか⁉︎」
「あとで他の人に回収してもらうから大丈夫だよ。じゃあ行くよ」
「お、下ろしてください〜〜!」///
数十分後
「……はい、後は特に問題ありませんが、何発も被弾したんです、しばらくは安静にしてくださいね」
「はい……ありがとうございました」
結局あの後は、彼にお姫様抱っこをされながら救護騎士団に運ばれ、ミネ様の治療を受けました
「最初彼がマリーさんを連れて来た時は驚きました。かなり仲が良いのですね」
「あ、いえ、あの、その……うぅ……」///
「ふふ、彼は外でマリーさんを心配して待っています。元気な姿を見せてあげてください」
「はい!ありがとうございました」ペコリ
「もう、ここに来るようなことはないようにしてくださいね」
ガチャ
「マリー!大丈夫だった⁉︎」
「はい、大丈夫でしたよ。撃たれたと言ってもそこまで威力もありませんでしたので、今はもう何も」
「そっか……よかった」
「ご心配をおかけしました……」
「うん、でもマリーがあの子を連れて逃げてくれたから、あの子も無事だったし、俺も間に合ったんだ。ありがとう」
「いえ!こちらこそ助けていただいて本当にありがとうございました!でも、あんな残酷な行為はもう止めてくださいね……」
「わかった……」
時計を見ると今日はすでに遅い時間になっていました
今から買い出しには行けませんね……
「今日はサクラコ様に伝えて明日また買い出しに行きましょう……」
「なら俺も行くよ」
「え?でもこれは……」
「気にしないでくれ、正義実現委員会の俺が行けば説明もしやすいだろうし」
「わかりました……では行きましょう!」
やはりユウキさんは優しい人ですね……
「あ、サクラコ様」
「マリー?それに、ユウキさんもどうしましたか?」
「その……備品の買い出しなのですが、今日は行けませんでした……」
「え?ど、どうしてですか?」
「それは俺が説明します」
「ユウキさんが……?」
「はい。実は……」
かくかくしかじか
「なるほど……そのようなことが……」
「申し訳ありません……」
「いえ、仕方がないことです。それに、困っている方々を救助されていたのは素晴らしいです。ありがとうございます」
「俺からも正義実現委員会として感謝するよ、ありがとう」
2人から感謝されると少し照れてしまいますね……
「はい!ですが私は当然のことをしたまでです」
「その当然で救われた方が何人もいるのですよ」
「そうですね……それならよかったです」ニコ
「それじゃあ俺はそろそろ戻るよ」
「え、もう行ってしまうのですか……?」
「ごめん、報告とか回収した不良生徒の確認とか色々やることがあるんだ」
「そ、そうですよね……」
「ユウキさん、今日はマリーを助けていただきありがとうございました」
「はい。俺もマリーが無事でよかったです」
「ユウキさん、ありがとうございました……」
「うん、じゃあまた」サッ
……行ってしまいました……もう少しお話ししたかったのですが、お仕事があるのでしたら仕方がありませんね……
ピコン
「マリー、通知が来ていますよ」
「あ、はい…モモトークでしょうか?」
確認してみると……ユウキさんからです!
「…!」ピコピコ
「(マリーの耳が嬉しそうに動いています……)」
『明日一緒に買い出しに行こう』
『はい!お願いします』
「ふふっ…」ピコピコピコピコ
まさかユウキさんから誘われてしまうとは……すごく嬉しいです!
思わずすぐに返信してしまいました
「ところでマリー?」
「は、はい?」
「今日のマリーとユウキさんはだいぶ仲が良さそうに見えましたが、2人はどのような関係なのですか?」
「え⁉︎ か、関係ですか?そ、そうですね……ユウキさんは……」
私のヒーローです!
「(それは関係なのでしょうか……?まぁでも、マリーが元気そうでよかったです)」

マリーは可愛い、はっきりわかんだね
今回不良をボコボコにしたのは、VP-67EBとHI-32:BU-TT/A、スタンバトンとパルブレです
まぁパルブレは出しただけでしたが
ちなみにユウキ君は無意識にこの2つを出してたりします
(黒服の連絡を出すのを忘れてたわけじゃないですよ?ええ、もちろん)
マリーの耳がぴこぴこ動くのっていいと思いません?