幻想とつながる箱庭   作:腹痛はらいた

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読み返して見ると誤字やらてにをはが本当に酷い
誰か誤字報告お願いします

自分じゃあ完璧だと思っててもすごいキャラは崩壊しそうなのくそ怖いですね


4、超常

 

静かな部屋の中

ホシノと私のふたりがいるはずなのに今は私の浅い呼吸音しか聞こえない

 

「なぁ…まじで離してk」

 

「黙って」

 

 

すまんアヤネ、本当に死ぬかもしれん。今顔が見れないが射殺すような目をしたホシノがありありと想像できる。普段のホシノじゃ全く想像できないかもしれないのに不思議な事もあったものだ

 

…疲れてるからさっさと終わらせてくれないか?だめ?

まあ、だめだろうな。どっちかって言えば仕事増やしてるの私の方だし

 

 

「ねえ、どうしてここを開けたのか聞いてもいい?」

 

「黙秘してもいいか?」

 

「オーケイ、死にたいらしいね」

 

「よせ!ま、待ってくれ!!分かった話す!話すから!一旦銃口を下げてくれ!!!」

 

「うへ、すごい三下ムーブして来るじゃん」

 

 

な〜に死ぬより安い一時の恥、致命傷だ

命より重いプライドなど私には無いのだよ

 

 

「いや、ほらここだけ今朝入れなかったからさ。気になって?」

 

「へーそれでわざわざ壊れたドア開けたんだ?」

 

「…」

 

 

瞬間私の後頭部で爆音が弾ける。それと同時に襲い来る衝撃と痛みが私の視界を白い星で満たした

 

 

「イッッッタァ!!本当にぶっぱなす奴があるか!」

 

「しょうがないでしょ〜?痛い目見ないとマリサちゃんみたいなのって懲りないんだから。これに懲りたらもう盗もうとしないでよ〜」

 

「ぐぅおぉぅぅ…おかしい…普通にホシノの声が聞こえる、なんで私死んでないんだぁ…?」

 

 

少しでも痛みを逃そうと転げ回る

 

うわ何だこれ視界がぐわんぐわんする

 

 

「そのくらいで死なないってば。はぁ…なんか毒気抜かれちゃったなぁ」

 

「どの口が…?」

 

「この口だよー、大体悪い事しようとした方が言うことじゃないと思うんだけどな」

 

「ぐぅ…」

 

 

視界がマシになって来たので立ち上がる

 

ここに来てから割とうめく頻度が高くないか私

 

そんな私を見るホシノにはもうさっきまでの刺すような雰囲気は霧散し何事も無かったかのように困り顔で頬をかいていた

 

 

「はぁ…もういいよ〜。ここで起きた事は秘密!それで許してあげるから私のことも許してよ〜?」

 

「あん…?まあ私はそれで良いけどさ。お前はそれで良いのか?」

 

「良い訳じゃないけど、未遂だったしね。それに──」

 

 

言いながらホシノは金庫を開けた。持ち鍵などはかけていなかったらしいその中身はやはり空だった

 

 

「中身はもうここには無いからさ。中に入れとく必要もなくなっちゃたからね〜…ちょっと前におじさんの部屋に移動させたんだ」

 

 

…そういえばここの金庫を開けようとしたことについては何も言われてなかったな。拝借しようとしたことについてはガン詰めされたけど

 

 

ホシノはどこか寂しげな、そして満ち足りたようなそんな相反する表情で話していた

 

それを聞いた私は満足気に微笑み

 

 

「そうか…まぁそういう事で──」

 

「いいと思ってるの?」

 

「ぐえ」

 

 

体制を崩した私は後ろに倒れ顔を仰ぎ見る形でホシノの胸にもたれかかった

 

踵を返して部屋を出ようとした私の襟首を掴んで引き戻したホシノの顔には一転して深い呆れの色が浮かんでいる

 

ええい離せ!私は他人の過去に興味無いんだよ!!

あんな顔されても何も出来る事無いわ!

 

 

「なんて言うかマリサちゃんって…はぁ」

 

「なんだ?ここでの事は秘密なんだろ?前言は撤回させないが?」

 

「いや、そこはそれでいいんだけどさ、マリサちゃんってほんと口を開く前と後だと印象真逆だよね」

 

「はは!褒め言葉として受け取っとくぜ〜」

 

 

そんなことを言い合っているととたとたと廊下を走る音が聞こえてきた

 

 

「「あ、やば」」

 

「まっずいここに入った言い訳考えてないぞ!?」

 

「そんな事よりこの体制の方が問題でしょ!?いいから早くどいて〜!」

 

「ホシノ先輩!」

 

「大丈夫!?発砲音が聞こえたんだ、けど」

 

「マリサさん見つかりました〜?あら…」

 

 

 

 

その後私が虫に驚きホシノの銃を奪って発砲、ホシノは反動で倒れかかった私を支えようと一緒に倒れて部屋に転がってしまった、ということになった

 

いろいろガバガバ過ぎて普通に疑われたし、ホシノもひたいに凄い量の冷や汗かいてて笑ってしまった

 

さしものホシノもアヤネの説教には弱いらしい

 

 

シロコと合流してからカイザー基地に行った事を話したら案の定怒られて、ついでにまたホシノにも詰められて、セリカに罵倒された

 

ちなみに土下座は強行したし、されたアヤネはうろたえてた

 

 

─────────────────────

 

 

ここ三日雲さえ覆わない太陽を睨みつけながら手元の水筒をあおる。冷えた水が喉元を通り少しだけ私の体温が下がった気がした

 

 

「なあセリカ」

 

私はいま少し離れたところで怪しい木のオブジェに登ろうとするシロコと引き止めようとするアヤネたちを見ながら座っている

 

よくもまぁシロコはあれに登ろうと思えるな

 

 

「何?ていうかあんたも手伝いなさいよ!何座ってるわけ!?」

 

「無理無理、私よりシロコのがフィジカル強いし、何よりホシノがいる時点で必要無いだろ。ほらお前も座れって」

 

「あ、ちょっ、ま!分かったから引っ張んないでよ!」

 

 

そうしてシロコたちを遠巻きにして私は話を続ける

 

 

「それでああいった変なのは結構な頻度で出てきたりするのか?」

 

「…マリサって変なとこで真面目になるわよね」

 

「最初に言っただろ?私の目的は異変の調査だって。さすがに最初の目的はここにいる時点でズレてしまったが根本的にやる事は変わんないぜ」

 

「ふーん…」

 

 

セリカは訝しげに私を見るが私に隠し事は無い。そして疑われたところで私には痛くも痒くもない。いつかはここを離れなくてはいけないのだそれが少し早まるだけ

 

嘘、ちょっと寝床が無くなるのはかなり痛い

 

そんなことを考えながらひらひらと手を振ってみせるとセリカは微妙そうな顔をしてため息をついた

 

 

「まあいいわ、あんなのがいっぱいあるかだっけ?」

 

「ああ」

 

「私的にはあっててたまるかって感じだけどそんなに珍しいものじゃないと思う。先生は結構知ってるんじゃない?私達が見たのは先生も見てるし、あんまり驚いて無かったもの」

 

 

…また先生か。ホシノたちが話してるなかで時々出てくる謎の人。学校で先生と言うからには慧音と同じような教師なんだろうが校舎内で他の人影は見た事ないんだよな

 

 

「先生ってのは幽霊だったりするのか?」

 

「なんで!?縁起でもないこと言わないでよ!」

 

「いや、すまん話には出てくるのに校舎であった事ないからつい」

 

「あ、うん…ねぇマリサってシャーレのこと知らなかったっけ」

 

「馬鹿にするなよ。菌とか培養する時使うあれだろ?」

 

「あ〜ごめんもう話してると思ってた。どこまで話したらいいかな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

先生というのは超ほうきてき機関シャーレとかいうとこに所属していてセリカたちがお世話になった人らしい。なんかの呪文か?

先生と言っても教師じゃ無いんだな

 

とりあえずアビドスの協力者だってことは分かった。しかし借金の話は初耳だぞ?

 

 

「なぁ、借金の話って私に話して良かったのか」

 

「あ」

 

「えぇ…」

 

「いや違うの、別に聞かせる必要無かっただけで隠してるわけじゃ無いの…ただどうせいつか分かることだしそこまで気にすることじゃなかったから!」

 

 

本当に大丈夫かこいつ…?

固まったセリカは気まずげに目を逸らして誰かに言い訳を始めた

 

 

「いや別に話して問題無いなら良いんだけどさ。…にしてもカイザー?って奴らもあくどいことするよな、地上げ屋も真っ青だぜ?」

 

 

一企業がする事じゃないだろ。マフィアかよ

にしてもなんでアビドスを?話によればここ以外の土地は普通らしいのにわざわざ人の少ない場所をとる必要あるか?

 

私だっていらない。そんな土地持ったとして何に使うんだ

 

 

「ええ、まったくだわ。挙句の果てに三千万にまで利子を吊り上げてくるのよ!?あーもう!今思い出しただけでもむかついてくる!」

 

「さんぜん…三千万!?」

 

 

さんぜ、さんぜん???

 

 

「しかもよ!しかも!ノノミ先輩にまでちょっかいかけてくるのよ!?信じられる!?」

 

「はいはいセリカちゃんストップ。マリサちゃんついていけてないよ」

 

 

どうやらあらかた調べ終わったらしいホシノがセリカに待ったをかけた。ブレーキの飛んでいたらしいセリカははっとしたように口を(つぐ)

 

 

「ご、ごめんなさい!そこまで勝手にしゃべるつもりはなかったのに…」

 

「うふふ…大丈夫ですよ〜むしろ私の事にそこまで熱くなってくれるとなんだか照れちゃいますね?」

 

「ん、マリサどこ見てるの…?怖いよ」

 

 

シロコが私の顔の前で手を振る

おっといかんいかん。あまりの事に意識が飛んでいた

 

「いや、お前らがどうやって生活してきたのか分からなくなってきてな…カルチャーショックだっただけだ」

 

「お、大げさですよ…?」

 

 

アヤネはそう言うが三千万も突然吹っかけられたらさすがの私も途方に暮れる自信がある。一体どれだけの借金を抱えたらそんな事になるんだ?まともに生活できないだろ…

 

 

「なあホントにどうやって生活してるんだ?」

 

「本当に大したことはしてませんよ。主にアルバイトとかですね?」

 

「ん、賞金首をかるのもなかなか効率的」

 

「うへ〜アルバイトか…なんか嫌なこと思い出してきた」

 

「あれは悲しい事件でしたね〜」

 

 

シロコ…賞金稼ぎってお前だけ治安が悪いのは大丈夫なのか?…いやここまで来るとそこまで異常な事でもないのかもしれない。きっとアビドスの外は爆音と銃弾が飛び交う戦場なのだろう…

そんなわけがあるか!

 

ここに来てから常識が通用しない。

でも考えてみれば普通なのか?昨日の出来事からしてここのヤツらは死ぬことなんかほとんど無いだろうし

だとしても死生観が違うだけでここまで変わるのか…なかなか面白いな

 

 

「それでちょっとみんなに見てもらいたいものがあるんだけど」

 

「そういえばシロコ、その変な黒い塊はなんなんだ?」

 

 

シロコが抱える配線の塊

そんなもの持ってても仕方ないと思うんだけど。

 

 

「…多分木の実?」

 

「なんで疑問形なのよ」

 

「ていうかあの木にそんなのあったのか?遠目で見て分からなくなるような大きさじゃないだろ」

 

「ん…触ってたら生えてきた」

 

「「触ってたら生えてきた!?」」

 

 

あれオブジェじゃないのかよ!

本当になんなの?あれ

シロコがおろしたそれをみて見れば融解したように配線どうしがくっ付いて中の金属が露出し鈍い金の光沢を放っている

 

ここから見えるその木にはなんの変化もないように見えた。得体がしれないとは思ってたがそこまで変なものだとは考えて無かったな…

 

 

「アヤネちゃんどういう状況なの?これ」

 

「それが、シロコ先輩から少し目を逸らしたらもうこれを持っていたので私もどうなってるのかわかってないんですよね…」

 

「あはは…とりあえずこれがなんなのかは置いておこっか。それでどうしてそんな話をしてたのさ」

 

 

そんな話?ああ、借金の話ね

なんでかって言われると…

 

 

「あれ?なんでだっけ」

 

「たしか先生って誰かって話じゃなかった?」

 

 

そう、それだ

さっきから話が二転三転してこんがらがっている

 

 

「え、話してなかったっけ?てっきりもう話してるものだと思ってた」

 

「そういえば話してませんでしたね〜。先生はマリサさんと違うキヴォトスの外から来た人なんですよ」

 

「へ〜そりゃいつか会ってみたいな。どんなやつなんだ?」

 

 

今のところの印象はお人好しって感じだ。だがそれが全て、というわけではないハズだからもうちょい詳細な他のやつの印象を聞きたい

セリカから聞いたのは何をしてくれた人かってとこで終わってたしな

 

 

「え、そう、ですね…一言で言えば変な人、ですかね☆」

 

「あはは…でも、私も似たような印象ですね。曖昧ではありますがこの表現が一番正しい、のかなと」

 

「…ほんとに曖昧だな」

 

だがこいつらの反応からしてずいぶん良い関係を築いているらしい。二人からはもちろんセリカやシロコ、ホシノからですら好感を持っている事が感じられる

 

 

「具体的に言うと、自分に弾丸が当たれば大変な事になるのに私達のことを身をていして庇っちゃうような人だよマリサちゃん」

 

「お、おう」

 

 

ホシノの目が座ってら…間違っても先生に手は出さんようにしないといかん。肝に命じとこ…

 

 

「な、なぁお前らこれの中身何が入ってるか気にならないか!?」

 

「そ、そうね!何かヤバいのが中に入ってたら大変だし!?」

 

「そうですね!私ちょっと工具取ってきます!」

 

「うふふ☆私も手伝いますよ〜」

 

「ん、皆急にどうしたの…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒く重いその実の上半分を刃物でくり抜いてみれば案外すんなりと中身が見れた

 

何か半透明で琥珀色の液体が粘性があるようで縁からギリギリこぼれないくらいに揺れている

 

 

「油かこれ」

 

「ガソリンだね〜」

 

「本当にあの木に生えてきたんですか?」

 

「…多分?」

 

 

この独特な悪臭はにとりのところで嗅いだことがある

私自身に用事があったことはあまりないが香霖のお使いさせられた時なんかによく分からない機械をいじるにとりに話をしにいったものだ

 

 

「やっぱり…」

 

「セリカちゃん?どうかしましたか?」

 

「やっぱりあの話は本物だったのよ!!」

 

「セリカちゃん…?」

 

 

目をランランと光らせたセリカは拳を振り上げる

その顔は興奮したのか赤く上気していた

 

 

「いつかみんなに話したでしょ?再生可能石油農場ってとこへの事業投資の話!やっぱりポンジー石油はあったのよ!」

 

「セリカちゃんでもこれ石油じゃなくてガソリンだよ?」

 

「う、それはそうね…でも似たようなものではあるでしょう?」

 

「それに私たちはとりあえずあれを木って呼んでるけどあれは植物じゃないと思うんだけど」

 

「…分からないじゃない。もしかしたら品種改良でああいうのができるかもでしょ?」

 

「なあポンジー石油ってなんだ?」

 

「…セリカちゃんが前に持ってきた植物から取れる石油の話です☆」

 

「へーそりゃ凄い。で、それは本当にできるのか?」

 

「無理だよ。原理的に」

 

「うぅ…」

 

 

呻くセリカは涙目だ。ついさっきまでの興奮は羞恥で上書きされたらしい

 

そもそも植物から取れるって加工しての話だろう

計画の時点で栽培だったなら本当に発案者と被害者の教育環境を問いただしたい

今までよく騙されなかったなとは思ってはいたが未遂は数えられないぐらいありそうだなこいつ…

 

 

「それでこの実どうします?置いておく訳にも行かないでしょうし」

 

「ですが動かすのは無理じゃないですか?入れ替えようにも私たち道具も入れ物も持ってきてませんよ?」

 

「え、これもって帰るの?」

 

「…多分ここに置いてった方が面倒なことになる気がする」

 

「…それもそうね」

 

 

そういえばここは私有地だ

もはや廃墟同然だが管理者がいる以上勝手に侵入した痕跡はなるべく無い方がいいだろう

 

 

「ちょっと待っててくれいいのがあるから」

 

「マリサさん?入れ物なんて持って来てましたっけ?」

 

「ああ、これだ」

 

「ふざけてんの?」

 

 

私はひとつの空き瓶を取り出して掲げて見せる

セリカが文句を言うのも無理は無い。はために見ればそれはなんの変哲もないように見えるだろうからな

 

 

「まぁ見てな」

 

 

そう言って見せつけるように軽く振ってから黒い実の底に瓶の底がつくように投げ入れる

 

効果はすぐに現れた。液面に瓶の口が沈んだ瞬間底に穴があいたようにかさが減っていく

次の瞬間には底に着地した瓶とその高さまでのガソリンしか残っていない

 

 

「…うへ、どうなってるのこれ?」

 

「イッツイリュージョンってやつだぜ。しっかしなかなか上手くいかないな先のこと考えてなかった」

 

 

よく考えてみれば当たり前だが瓶の口より下のガソリンは中に流れ込まないよな。あれを回収するためにはガソリンの中に手を突っ込まないといけなくなってしまった

しかも実を運ばないで済むように使ったのに入りきらずにどのみち運ぶことになりそうだ

失敗だったな

 

 

「いえ、まぁ…抱えられないほどの重さではないので別に問題は無いはずですが…あの瓶は一体なんなんです!?」

 

「お、そりゃ良かった」

 

 

口を開けて呆けていた四人もどうやら再起動したらしいな

時間をかけ過ぎるのもなんだしそろそろ帰ろうか。

 

「とりあえず戻ろうぜ?解説は帰ってからな」

 

 

───────────────────

 

 

 

「それで結局あれはなんだったのさ」

 

 

あの後無事に戻ってきたのはいいが見た目には瓶1杯分だがどれだけ入っているのか正確に分からないガソリンを取り出すのに手間取ってしまった。

 

どうにかこうにか四苦八苦して実の方に残ったものをポリタンクに移してから瓶の中身を実の中に戻すことで何とかなった。

 

そんな訳でみんな重くなった体をおもいおもいに休ませていた時に話しかけてきたのはホシノだ。

 

 

「単純にいえば空間を広げるやつだな。しかも上限なし」

 

「え!?あれ使えばなんでも入れ放題なの!?」

 

「いやそこまで万能なものじゃない」

 

 

元々侵入者撃退用の魔法使ってる関係上進めば進むほど奥行きができる仕組みのせいで逆さまにしなければまともに取り出せないしあまり大量に物を入れられないのだ。

 

「うへへ、おじさんにはちょっと難しすぎるかも 」

 

「というか魔法使いというのは本当のことだったんですね…」

 

「なんだ信じる気になったのか」

 

「まぁ…あんなものを見せられてしまったら信じるほかないですよ」

 

「…そういうもんか」

 

不思議道具は珍しくないって話だったはずなんだがな…

そうじゃなきゃわざわざ見せるようなことをしていない、ミスったな。どう収集をつけようか…今からでもマジックだったことにしようか?…無理だろ、さっきおもいっきり解説入れてしまったし

珍しくはないけど日常的に見るものじゃないと言っといて欲しったよセリカ

 

 

「ねぇ、そんなことができるならあの木だってマリサならつくれるんじゃないの?」

 

「そうだとしてやる必要無いだろ。そもそもあの量の廃材をこの数日で集めらんないぜ?」

 

「それもそっか…でも時間があればできるんでしょ?」

 

 

どうやらセリカは単純な興味で聞いてきたらしい。前のような不信感のようなものは感じられない

これは信頼されたと考えるべきか割り切ったと考えるべきか…どちらにしろもはや疑われる必要も無くなったことは素直に喜ばしい

 

「今の私には無理だ何せ今の私は魔法が使えないからな」

 

そういうと先程までこちらの話を聞きながら銃の整備をしていたホシノが凄い勢いで振り返る

 

「嘘でしょ!?さっきまでの話全部デタラメ!?」

 

「ああいやすまん。そういう意味じゃなくて…あれは魔法じゃなくて魔道具だから起こせたんだ」

 

「?どういうことですか?」

 

「そうだな…まぁ実際に見てもらった方がわかりやすいか」

 

「…それ昼間にも持ってた水筒でしょ?それがどうかしたの?」

 

部屋の中の全員が訝しげな顔をするが気にせず金属製のそれの中身をコップに注ぐ

 

1杯、2杯、3杯と続き4、5、6…10杯目をなみなみと注ぎ終わったところでやっと出てこなくなった

 

 

「うわ、すご…どうなってるの?これ」

 

「水筒の大きさからして普通はだいたいコップ3杯分くらいですかね〜?マリサさん、この水はどこから来てるんですか?」

 

「空気中の水分を集めてる。これでなかなか水の手に入りにくい場所でも安心ってわけだ。優れものだぜ」

 

「…空気から集めるって、大丈夫なの?それ」

 

「そこは安心設計。10杯分の水を出し切れば安全装置が働いて水が数時間後まで出なくなる。お値段なんと1100円!」

 

「安い!!買った!!!」

 

「残念、非売品だぜ」

 

 

ホシノのブーイングをかわしながら立った席に座り直す

 

 

「とまぁこんなふうにちゃんと動くのに自分がやろうとすると出来ないんだよな〜」

 

「なるほど…何か心当たりはないんですか?」

 

「…あるにはある。ここに来たときに体の中が固くなるような感覚があったんだよ。多分今、魔法を使うためのリソースそのものが 固まってるんじゃないかと思ってる」

 

「ふーん、じゃあ魔道具はマリサのそれを使わないからできてるってことなのか」

 

「いや少量使う時に使われてるはずだから関係ないと思う」

 

「うーん分かりませんね…何が違うのでしょうか…」

 

 

違い、違いか…物体があるからか?だが空間系の魔法が働いてる以上それはない

なら儀式的な手順の有無。有り得るか?そういえば八卦炉を試していない

…そうか、なんとなくわかってきたな




おんかかそわかおんかかそわか
え?儀式ってそっちじゃない?まあそうね

今回もう少しハプニング起こそうかと思ったのですがさっさと設定描写を明かしてしまいたかったので辞めました

もしかしてもっと話切り分けた方が読みやすいのか…?
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