融合でもお前らはダメだろ!   作:カニ漁船

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ティアラメンツって調べれば調べるほどヤバさが浮き彫りになっていく。そんな私はティアラメンツの墓地肥やしで《増殖するG》、《灰流うらら》、《超融合》を落としました(半ギレ)


多少の妨害は貫通してやらぁ!

 いろいろとあったが無事に寮へ帰宅。鮎川先生に先輩を預けた後、自室へと向かう。

 

「え~っと、このあたりのはずなんだが」

 

 オベリスクブルー寮は広い。学園トップの寮だから当たり前かもしれんが迷いそうになる。どこのホテルだここは。

 

 それでも自室の番号をしっかりと確認して、見つけ出すことができた。

 

〈……ここが遊輝と私達の愛の巣。フヒ〉

「ただの部屋だからな、ハゥフニス」

 

 なんか言ってるハゥフニスのことは軽くスルーしておいて部屋へと。うん、中も広いな。

 

 さっそく荷物を広げていくわけだが、日用品はそこまで多いわけじゃない。着替えとか最低限のものだけだ。

 主目的となるのは、と。

 

「さて、いろいろと改造プランを立てますかね」

 

 目の前にある大きめのアタッシュケース。これには転生特典であるカードが入っている。それこそ、ティアラメンツたち以外の現代カードもだ。

 深淵の獣《ビーステッド》に烙印、基本的に何でも揃っているのだ。いやはや、凄いもんで。

 

 ただし、ないカードも存在している。最も分かりやすいのがシンクロやエクシーズ、ペンデュラムやリンクといったカード群だ。これはGX当時にはなかったカード、含まれていないのも当然か。なぜかチューナーはいるけど。

 

「手札誘発娘もいるにはいるが、あんまり入れてもなぁ」

 

 この時代だとそこまで機能しないと思う。強いことには間違いないんだけど。

 

 ここからデッキ作成、といきたいのだが。

 

(俺ティアラメンツ以外は使えないからなぁ。シェイレーンたちが意地でも妨害してくるし)

 

 クロノス先生との決闘で分かっていたことだが、俺はティアラメンツ以外使えない。というか、使わせてもらえない。他のデッキを作ろうが全て無に帰してしまう。この世界基本デュエルディスクでの決闘になるし。

 

「デュエルディスクを介さないならなんとかなるが……難しいだろうな」

〈おや、何かを悩んでいるようですね遊輝〉

 

 キトカロスが心配そうに見ているが悩みの種は君達です、そう口に出せるはずもなく。

 

「いや、限られた選択肢の中で、どんなデッキを組もうかなと」

〈ふふ、殊勝な心掛けです。我らがより輝くために、遊輝に勝利を与えるために。我らは惜しみなく力を使いましょう〉

「じゃあ他のデッキをだな」

〈ダメです。遊輝には我らさえいれば十分、シェイレーンたちもそういってます〉

 

 後ろでそうだそうだ、とばかりに主張しているシェイレーンたち。おのれ、俺の味方はレイノハートしかおらんのか!

 

〈いや、僕も厳密には味方じゃないけどね。君が僕ら以外のデッキを使うのは抵抗あるし〉

 

 お前もかい! 一体何がどうしてこうなったのやら……。

 

 

 嘆いても仕方ないのでデッキの改造に取り掛かる。

 とはいっても、微調整ぐらいで他にすることはない。シェイレーンたちとの雑談がメインになっていた。

 

「そういや、まだ2戦しかやってないけど妙に引きが良い気がするんだよな。ペルレイノが毎回手札に来るし」

 

 3枚入れているから、と言えばそこまでだがそれでも44分の3。なんなら一人回ししている時もほぼ確定でペルレイノを引いていた。サーチがテラフォしかないからありがたい限りである。

 ペルレイノに限らず、ティアラメンツでの墓地肥やしも中々のものだ。なんというか、こっちの世界に来てから引き運がよくなっている気がする。

 

〈……それは当然。この世界は、カードと精霊の結びつきが重要だから〉

「うん? どういうことだ、ハゥフニス」

〈……精霊との結びつきが強いほど、カードの引きが、すなわち運命力が強くなる。遊輝はわたしたちみんなとの結びつきがあるから、運命力が桁違い〉

 

 なんかやたら引き運が良いと思っていたらそんなことが。いや、引き運がいいといっても、ねぇ?

 

(使ってるのがティアラメンツの時点で引きがいいとかあんまり関係ない気がする、というツッコミは野暮か)

 

 事故っても何とかなる、それがティアラメンツ。11期最強集団は伊達じゃないな本当。

 

〈……わたしと遊輝の結びつきをさらに強固なものにするためにも、番に〉

「なりません」

〈……ふふ、そう言っていられるのも今のうち〉

 

 おい待て、何されるんだよ俺は。なんでみんなして怪しい笑みで見てんだ。止めろよレイノハート、絶対に止めろよ!?

 

〈無理無理。僕ってば彼女らに手出しできないし~? ま、頑張ってね遊輝〉

 

 ふざけんなテメェ!

 

「つか、なんでそんなに俺がお前ら以外使うのが嫌なわけ? 素直に疑問なんだけど」

〈あら、覚えてないのかしら? 遊輝。前世のこと〉

 

 は? 前世のこと?

 

「いや、ばっちり覚えているが。確かにティアラメンツはお気に入りのデッキだったし、12期に入った後も大会で使ってたりしたけど」

〈そうよね。遊輝はず~っと、私達を使ってくれてたもんね?〉

「なんならハイレートで全部揃えてたな。規制食らったせいで大半が観賞用になったが」

 

 懐かしいな。キトカロスが禁止食らったあの日のことは今でも思い出せる……3枚全部プリシクで揃えたキトカロスが全て観賞用になったことも……涙出てきた。給料めちゃくちゃつぎ込んだのに。

 それでもどうにか使い続けた。リペアしまくって、環境の第一線で戦えるようにしてきた。これで戦えるティアラメンツは大概おかしい。

 

 そんな思い出がある。ただ、それと他のデッキが使えないことになんの関係が?

 

〈どんなにバカにされても、もう諦めろって言われても使ってた。それも覚えてる?〉

「あぁ、ばっちりとな。ガキが多かったから分からせてやった」

〈子供相手に~、容赦なかったよね~〉

 

 ティアラメンツはまぁ良くは思われていない。なのでいろいろと言われたこともある。そんな声も全部無視してティアラメンツを使い続けていたのが俺だ。

 いや、それでもダイノルフィアとかデモンスミスとか使ってたぞ? 他のデッキだってたまには使ってた。緑一色大逆転クイズとか。別にティアラメンツだけではない。

 

〈ま、いいのよ。大事なのはこれからも私達以外使わせないってことなんだから〉

「いや、それが困るんだが……まぁいいや」

 

 そんな雑談をしながら、歓迎会の時間までずっとデッキを改造していた。料理は大変美味しかったです。

 

 

 そして次の日。

 

「おい特待生! 俺様の呼び出しを無視するとはいい度胸だな!」

「……なんで今度はコイツに絡まれるんだよ」

 

 歓迎会の後寝て起きたら原作キャラの万丈目に呼び出されました。普通なら涙を流して喜ぶ状況なのだが、相手はめちゃくちゃ怒っている。

 俺がなにしたって言うんだ。

 

 

 

 

 

 

 事の発端は昨夜のこと。どうも万丈目は俺にメッセージを飛ばしていたらしい。

 

《特待生。お前も午前0時にデュエルフィールドに来い。お互いにベストカードをかけてのアンティルールで勝負だ。まさか、逃げるなんて言わないよな?》

 

 これを俺は今朝確認した……そう、今朝、確認した。

 

(原作では十代と決闘するんだったな)

 

 最後に死者蘇生を引いた十代がフレイムウイングマンで勝ちだ、と宣言していたのをいや召喚制限あるからダメだろ、ってツッコミが起きていたのは良い思い出。

 

 それはいいとして、俺はその呼び出しに応じなかった。原作に介入しなかったのである。

 理由は至ってシンプル。

 

「いや、俺その時間寝てたし。お前からメッセージきたのも朝確認したし」

「おい、万丈目さんになんて口を利いているんだ!」

「そうだ、お情けでブルーに入っているのに生意気だぞ! 後万丈目さんの呼び出しには何時だろうと来るのが常識だ!」

 

 知らねぇよそんな常識。俺はどっちかというと原作のシーンを見逃して泣きたくなってんだよ。クッソ、介入したかった。

 

(デッキ構築で疲れてたのと、歓迎会で食いすぎたせいでいつもより早く寝ちまった。俺としたことが!)

 

 あー見たかった、マジでスゲー見たかった! もう見れないとか嘘だろ!

 

 にしても万丈目か。GXでも屈指の人気キャラだ。

 

(十代のライバルで、どん底から這い上がったキャラ。かなり魅力があるよな)

 

 まぁこの時の万丈目は慢心時代。かなり高慢なキャラで見下すような態度が目立つ。大変分かりやすい状況に置かれているからな。

 

「いくらお前が特待生でクロノス先生を倒したとはいえ、未知のカードを使ったからに過ぎない! お前自身の決闘タクティクスは並以下ということを、今から俺が直々に教えてやる!」

〈は? この男遊輝に向かってなんて口きいてるわけ?〉

〈どうしますか~? 処しますか~、処しますか~?〉

 

 止めなさい、間違ってないんだから。俺ただカードパワーで勝ってるようなもんだから。こればっかりは向こうが正論だよ。

 

 つまりは、こういうわけか。

 

「昨夜できなかった決闘を今やろうと、そういうわけか」

「そうだ。分かったならさっさとデュエルフィールドに来い!」

 

 万丈目はそれだけ告げると取り巻きを連れて去っていった。あの方向だと、デュエルフィールドか。

 

 別に無視しても構わない。決闘を受けるも受けないも俺の自由、このままいかないってのも選択肢だ。

 だが。

 

「決闘できるのに、逃げるのは違うよな。んじゃ、早速向かいますか」

〈えぇ、それでこそ遊輝。ご安心を、我らが生きるのも苦痛に思えるほどの地獄を味あわせましょう〉

〈お、僕の得意分野じゃん。任せてくれよ〉

 

 やめろ、本当にやめろ。洒落にならんから。

 

 

 デュエルフィールドに着くとすでに万丈目は準備を終えていたようだ。デュエルディスクを構えている。

 

「今度は逃げずに来たようだな」

「今度も何も、昨夜は寝てただけって言っただろ。というか、逃げねーよ」

「その心意気は買ってやる。早く決闘を始めるぞ!」

 

 俺も上がってデッキをセット。いつものティアラメンツデッキを用意して、万丈目と対峙する。

 

「オベリスクブルーを一人倒したくらいで粋がるなよ!」

「粋がってねーよ」

「「決闘(デュエル)!」」

 

朝比奈遊輝:LP4000

万丈目準:LP4000

 

 よし、今度こそ先攻を取るぞ!

 

「俺の」

「俺のターン、ドロー!」

 

 畜生また取られた! んだよダイスとかじゃんけんで決めようぜマジで! 声でかい方が有利じゃんこんなの!

 

「俺は《リボーン・ゾンビ》を守備表示で召喚!」

 

 

リボーン・ゾンビ 闇属性 レベル:4

アンデッド族・効果モンスター

ATK/1000 DEF/1600

自分の手札が0枚の場合、フィールド上に攻撃表示で存在するこのカードは戦闘では破壊されない。

 

 

 あ、そういえばこの頃って守備表示でも召喚できるんだったな。ちょっと新鮮だ。

 にしても、リボーンゾンビか。

 

「俺はカードを2枚伏せる」

 

 あのうち1枚はヘルポリマーだろう。フィールドのモンスターを一体をリリースすることで融合モンスターをパクれるカードだ。いわゆる融合メタのカード。

 これで終わってくれるなら問題はない、のだが。

 

「さらに俺は《次元の裂け目》を発動!」

「っ」

「ふ、苦い顔をしているな? 特待生。やはり、このカードがそのデッキの弱点だろう?」

 

 そう単純にはいかねぇな。俺はいま発動された次元の裂け目に苦い表情を浮かべてしまう。

 

 

次元の裂け目

永続魔法

このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、墓地へ送られるモンスターは墓地へは行かず除外される。

 

 

 ティアラメンツをメタるのであれば、真っ先に思い付くのが墓地封じ。次元の裂け目は、そんな墓地メタの代表的なカードの一枚と言えるだろう。

 

(モンスターを墓地に送れない。ティアラメンツが融合するためには、墓地へモンスターを送る必要がある)

 

 無論、これではアギドやケルベクのようなイシズギミックも使えない。あれらは墓地へ送ることで発動する効果だ。墓地に行く前に除外される裂け目の前じゃ、俺のデッキは大半が機能不全に陥る。

 

〈あー!? なんてカード発動してんのよあの鳥頭!〉

〈……撲滅。墓地封じ許さない〉

〈墓地にも権利を主張します~、墓地封じは良くない文化です~〉

 

 いやいうほど鳥頭か? なんてツッコミはさておき、シェイレーンたちもこれには遺憾の意。そりゃ自分たちの効果使えないんだからキレるわな。

 

「これで俺はターンエンド。さぁ、どうする特待生!」

「何とかするさ。俺のターン、ドロー」

 

 さて、トップドローは……大嵐か。さて、ひとまず打ってみるか。

 

「魔法発動、《大嵐》! 魔法・罠ゾーンのカードを全て破壊する!」

「そうはさせん! リバースカードオープン《神の宣告》!」

 

 

神の宣告

カウンター罠

LPを半分払って以下の効果を発動できる。

●魔法・罠カードが発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する。

●自分か相手がモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚する際に発動できる。それを無効にし、そのモンスターを破壊する。

 

 

 ま、そう簡単に破壊はさせないわな。大嵐が無力化された。

 

万丈目準:LP4000→2000

 

 ライフを半分にできたが、裂け目を破壊できなかったのは大分痛手。さらにはヘルポリマーのことを考えると、融合もあまりしたくないところだ。できないんだけども。

 

「ククク、少し対策すればお前はこの通りだ。なにもできまい!」

「さすがは万丈目さんだ!」

「サレンダーするなら今の内だぞ特待生ー!」

 

 誰がサレンダーなんかするかよ。というか、解決札はちゃんと用意してある。

 

・天使の施し

・ティアラメンツ・シェイレーン

・壱世壊=ペルレイノ

・壱世壊を揺るがす鼓動

・壱世壊を劈く弦声

 

 うん、マジで引きがいいな。これも運命力ってやつなのだろう。

 さて、ひとまずは次元の裂け目をどうにかするか。

 

「まずは速攻魔法《壱世壊を揺るがす鼓動》を発動!」

 

 

壱世壊を揺るがす鼓動《ティアラメンツ・ハートビーツ》

速攻魔法

このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。

①:フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを持ち主のデッキに戻す。その後、自分の手札を1枚選んで墓地へ送る。自分フィールドに「ヴィサス=スタフロスト」が存在する場合、この効果の対象を2枚にできる。

②:このカードが効果で墓地へ送られた場合、自分の墓地の「ティアラメンツ」罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。

 

 

「ハートビーツは相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象にとってデッキに戻すことができる。次元の裂け目をデッキに戻してもらおうか」

「なっ!? こんないとも簡単に……!」

 

 大嵐は囮のようなもの。本命はこっちだ。

 これで裂け目はデッキに戻る……シェイレーンたちも大喜びだ。

 

〈やったわ! にっくき墓地メタがデッキに帰ったわよ!〉

〈……そのまま二度と面を見せないでほしい〉

〈やりました~、やりました~〉

 

 墓地メタに対する殺意が凄いなお前ら。

 

「その後手札を一枚捨てる。俺は天使の施しをコストにする……そして永続魔法発動!《壱世壊を劈く弦声》!」

 

 

壱世壊を劈く弦声《ティアラメンツ・スクリーム》

永続魔法

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:フィールドにモンスターが召喚・特殊召喚された場合に、自分フィールドに「ティアラメンツ」モンスターまたは「ヴィサス=スタフロスト」が存在していれば発動できる。自分のデッキの上からカードを3枚墓地へ送る。このターン、相手フィールドのモンスターの攻撃力は500ダウンする。

②:このカードが効果で墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「ティアラメンツ」罠カード1枚を手札に加える。

 

 

 なんかもういろいろとヤバいカード。とにかく準備は整った。

 

「俺はフィールド魔法《壱世壊=ペルレイノ》を発動。発動時の処理としてティアラメンツ・クシャトリラを手札に加える。さらにシェイレーンを通常召喚!」

〈さぁ、やるわよ!〉

 

 特殊召喚でもよかったが、もう一枚の伏せがヘルポリマーの可能性がある以上やめておいた方がいいだろう。融合召喚はできるだけ行わない方針で行く。

 

「この瞬間、スクリームの効果を発動! モンスターが召喚されたことでデッキからカードを3枚墓地へ。さらに相手モンスターの攻撃力を500ダウンだ。これは今は関係ないがな」

「クソ、許すしかない……!」

 

 落ちはっと。

 

・古尖兵ケルベク

・現世と冥界の逆転

・ティアラメンツ・ハゥフニス

デッキ38→35

 

 うん、いい感じだ。

 

「ケルベクの効果を発動。お互いのプレイヤーはデッキから5枚墓地へ送る」

 

・苦渋の選択

・壱世壊=ペルレイノ

・壱世壊に奏でる哀唱

・ティアラメンツ・シェイレーン

・古衛兵アギド

デッキ35→30

 

 おいおい、連鎖したわコイツ。

 

「アギドの効果がさらに連鎖する。5枚墓地に送ってもらおうか。さらにはサリークの効果もチェーン②で発動。ティアラメンツモンスターをサーチする。サーチするのはハゥフニスだ」

「クソ、陰湿なデッキ破壊をっ!」

「自重しやがれ!」

 

 んなこと言われても。

 

・宿神像ケルドウ

・宿神像ケルドゥ

・ティアラメンツ・メイルゥ

・苦渋の選択

・古尖兵ケルベク

デッキ29→24

 

 これで打ち止めだ。ティアラメンツ関連はいろいろと落ちたものの、融合召喚はしない。

 

 さて、詰めにかかろう。願わくばあのカードがミラフォではないことを祈るばかりだ。ヘルポリマーであってくれ。

 

「手札から《ティアラメンツ・クシャトリラ》の効果を発動。このカードを特殊召喚!」

「何!? レベル7のモンスターをいきなり!」

「その代わり、手札か墓地のティアラメンツかクシャトリラを除外する必要がある。墓地のメイルゥを除外だ」

 

 もう一つの効果も当然発動だ。

 

「さらにティアラメンツ・クシャトリラが召喚に成功した時、自分か相手のデッキからカードを3枚墓地に送ることができる。俺は自分のデッキから墓地に送るぞ」

 

・古衛兵アギド

・壱世壊に澄み渡る残響

・壱世壊に澄み渡る残響

デッキ24→21

 

 万丈目のライフは神の宣告で確殺圏内。さて、このターンで終われるかな?

 

「ではバトルフェイズ。まずはティアラメンツ・クシャトリラでリボーンゾンビを攻撃!」

 

 ティアラメンツ・クシャトリラの斧がリボーンゾンビを両断する。中々にグロいな。

 

「ぐぅっ!」

「……攻撃に反応するカードじゃない。さしづめヘルポリマーのようなコントロール奪取か?」

「なっ!?」

「あいにくと融合召喚はしない。このままシェイレーンでトドメだ!」

 

 シェイレーンの攻撃力はペルレイノの効果が乗って2300。万丈目のライフを削り切るには十分だ!

 

〈墓地メタを使う愚か者に鉄槌を! 私の剣の錆にしてやる!〉

 

 普通の攻撃に怨恨を込めて斬りかかるシェイレーン。万丈目はなすすべもなく。

 

「ぐあああぁぁぁっ!?」

 

万丈目準:LP2000→0

 

 俺は決闘に勝利した。

 

 

 項垂れる万丈目。いろいろと言いたいことはあるが。

 

「対戦、ありがとうございました」

 

 まずは決闘へのお礼を。仕掛けられた側とはいえ、これは大事なことだ。

 

「クソッ! 対策を取ったというのに、なんでこんな!」

 

 ……本当にすいません。これがティアラメンツってデッキなんです。

 

「そ、その。あんまり気を落とさないでくれ。万丈目の言ってること、あながち間違いじゃないから」

「……なんだと?」

「俺が未知のカードを使ったから勝てたってやつ。実際その通りだろ?」

 

 ティアラメンツなんて使えばそりゃそうよ、みたいなことになってるからな。まぁティアラメンツしか使えねぇんだけどな! ハハハ。

 

「これからも決闘してくれると、個人的には嬉しい。次はデュエルディスクを使わない、スタンディングでのデュエルをしよう。それじゃあな、万丈目」

 

 そのまま立ち去ろうとした、その時だった。

 

「……待てっ!」

 

 万丈目から呼び止められる。立ち止まって、振り向いた。

 

「……決闘タクティクスが並以下といったことは謝罪する。申し訳なかった」

「ちょ!? ま、万丈目さん!」

「こんなやつに謝る必要なんて」

「黙れ! 俺はコイツに負けた、その上恨みの一つも言わずに去ろうとするんだぞ? 何も言わずに見送るなど、俺のプライドが許さん!」

 

 ……か、カッコいいな。この頃の万丈目って高慢なイメージがあったけど、少し未来の片鱗が見えているかもしれん。

 

 

 万丈目との決闘は勝利。次は誰と……原作の次は女子寮のアレか。

 

(今度こそは見に行きたいもんだ)

 

 もしかしたら十代からメッセージが飛んでくるかもしれないし。今度はちゃんと起きてよう。




素の攻撃力も高いんよなシェイレーン。
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