融合でもお前らはダメだろ!   作:カニ漁船

5 / 6
誰と決闘するんやろなぁ(すっとぼけ)


学園最強がなんぼのもんじゃい!

「ほい、レイノハートでトドメ。対戦ありがとうございました」

「お、おのれ~!」

 

 オベリスクブルー寮の自室にて万丈目と決闘している俺。今しがた決着したところであり、俺の勝利で終わった。ちなみにスタンディングである。

 

 なんというか、あれよな。

 

(原作キャラとこんだけ決闘できるってご褒美では?)

 

 実は万丈目、あの決闘以来対戦する機会が多くなったのだ。リベンジと称して俺の部屋に来ることがしょっちゅうである。

 気になるのはいつもの取り巻き2人だが、気づいたらいなくなっていた。どうも万丈目の取り巻きを辞めたらしい。

 理由はおそらく、万丈目の負けが込んでいるからだろう。月一試験での敗北が決定打になったようだ。

 

(なんとも薄情なやつらだ。本当に慕っているなら最後までいるもんだろ)

 

 そのためここには一人で来ている。ブルーでも厄介者の俺のところに来たらさらに避けられるんじゃないのか、と諭したこともあるが。

 

「知るか! 結果を示せばいいだけの話だ!」

 

 と、一蹴された。ガッツのある男だ、万丈目準。

 

 

 戦績に関しては俺の全勝。使ってるのティアラメンツだから当然といえば当然かもしれないが。

 

「クソ、今度は裂け目が引けなかったか……!」

「裂け目を引かれてたらヤバかったかもな。まさかあそこまで妨害札をガン積みしてくるとは」

「だが、そうなると今度はモンスターが手薄になる。これも次までに対策しておかなければ」

 

 決闘が終われば反省会。思えば随分と仲良くなったものだな。最初の出会いからは考えられないほどの交友だ。口にしたら絶対に否定されるだろうけど。

 

 

 今日の決闘も終わってお開き、かと思えば。

 

「貴様に一つ聞きたいことがある、遊輝」

「ん? なんだよ」

 

 万丈目は聞きたいことがあるらしく、扉の前で立ち止まっていた。視線は俺へと向けられている。

 

「貴様は決闘の後に必ずありがとうございました、を言うな。それは何故だ?」

「なぜって……当然だろ?」

「仲の良い相手ならばともかく、貴様は誰彼構わず言うだろう。失礼な態度を取ったオベリスクブルーにも、最初の俺にもそうだ」

 

 質問の内容は何故お礼を言うのか、というもの。なんというか、俺からしたら当たり前すぎて今更説明するようなものでもないことだった。

 でも、万丈目は気になるらしい。興味を引いているようだ。

 

 なんでお礼を言うのか、か。

 

「俺さ、決闘では大事にしていることが3つあるんだよ」

「3つだと? そのうちの一つがお礼か?」

「そ。カードは大切にする、身だしなみは最低限整える、礼儀は必ず弁える。この3つだな」

 

 前世から大事にしていること、他人の存在が必要不可欠なカードゲームで、特に大事だと思っている3つのことだ。これはやらかさないように心掛けている。

 誰だって気持ちの良い決闘をしたいもんだ。だからこそ、相手への礼儀を忘れちゃいけないし、相手を不快にさせるような恰好をしたらいけない。カードを乱雑に扱うなんてもってのほかだ。

 

「より良い決闘をするために、この3つはちゃんとしないとなって心掛けているんだ。どうせなら気持ちの良い決闘をしたいだろう?」

 

 万丈目に問いかけるが、苦い表情。万丈目の家柄を考えたら仕方ないかもしれないな。

 

「……俺には分からんな。なによりも、結果を残すことが全てだ」

「それも悪いとは言わない。勝つってのも大事なことだからな。万丈目の好きにすればいい」

 

 考え方は千差万別。勝つのが好きって相手もいるのだから無理強いは良くない。こればっかりはな。

 

 ただ、思うところはあるようで。

 

「……邪魔したな」

「おう。いつでも挑戦、待ってるぜ」

 

 万丈目は何かを考えながら部屋を出ていった。

 

 

 さて、万丈目も帰ったことだし、またレッド寮にでも行こうかと考えていた矢先。端末から呼び出し音が鳴る。

 

「呼び出し人は十代から……は? 翔がいなくなったぁ!?」

 

 その内容はあまりにも突然で、そういえばそんな時期かと2つの思いが交錯していた。

 

 

 実はすでに特待生寮の忍び込み事件は終わっている。闇の決闘者、ではなくイカサマ決闘者のタイタンは十代がイカサマを見抜き、後に本物の闇のゲームに引きずり込まれたものの無事勝利したことで事件は終息。無事解散の流れに……ならなかった。

 

 普通は立ち入り禁止の特待生寮に忍び込んだのだ。当然許されるはずもなく、十代と翔は査問委員会に呼び出され退学処分を言い渡される。なぜか天上院と隼人は許されていた。俺? 俺はある人から直々に特待生寮の調査を依頼されたから問題ナッシング。

 ただ、十代と翔は友達だ。友達なら助けてあげたいと思うのが当然のこと。俺に依頼をしたある人、まぁKC(海馬コーポレーション)の社長である海馬瀬人なんだけど、お願いをしたんだ。

 

「あの2人は俺の助手として一緒に入ったんですよ。なので許してもらえないでしょうか?」

 

 海馬社長に直訴して、どうにか罪を軽減してもらえないか、情状酌量の余地はあるんじゃないかと懇願。結果のほどは。

 

「フゥン、決闘者ならば己の道は己で切り開くのみ。甘い手助けなど必要ない」

「いやいや、俺の助手として」

「無駄だ。貴様がどれほど懇願しようが、この裁定に変更はない。諦めろ」

 

 けんもほろろでございましたとさ。チっ、けち臭い社長だ。

 

「そうだ。貴様も決闘の準備をしておけ」

「……え? なぜですか?」

「何、貴様と戦わせたいやつがいるのでな。期日は遊城十代と丸藤翔のタッグデュエルが終わった後、お前の決闘が始まる」

 

 おい、ケチなんてレベルじゃないぞ。知らねぇ話をお出ししないでほしいんですが。

 

「そいつは生意気にもこの俺に盾突いてきた。貴様が身の程を分からせてやれ」

「いやいや、俺じゃなくてもいいじゃないですか。それこそ社長の知り合いが相手をすれば」

「いいか、一度しか言わん。完膚なきまでに叩きのめせ」

 

 いや、そんな不愉快そうな表情をせんでも。てかその人なんて言ったんだよ。海馬社長ブチギレじゃねぇか。

 

「相手の名前はインセクター羽蛾。取るに足らん雑魚だ」

 

 しかもめっちゃ聞いたことある名前だし。なにしたんだよインセクター羽蛾。

 

 

 途中話がそれたが、直訴してもダメだったので大人しく制裁デュエルを受けることになった2人。すまん2人とも、非力な私を許してくれ。

 タッグデュエル、の前に。十代が翔のデッキを何も知らないというので腕試しで決闘することになった。一緒にいたのに決闘する機会なかったのか2人とも。

 

「お互いを知ることが大事だ。お互いを知るには、やっぱり決闘だろ!」

「アアア、アニキと決闘ゥ!?」

 

 自然な流れで決闘開始。肝心の内容はというと。

 

〈随分と酷い有様ね。アレ、引きとかそれ以前の問題だわ〉

「そういってやるなシェイレーン。翔だって緊張してるんだろ……多分」

〈そこは言い切りましょう遊輝。いえ、言い切れない貴方の気持ちも分かりますが〉

 

 悲惨だった。原作で知っていたとはいえ、いざ目の当たりにするとより浮き彫りになる。

 

 まずパトロイド。

 

 

パトロイド 地属性 レベル:4

機械族・効果モンスター

ATK/1200 DEF/1200

相手フィールド上にセットされているカードを1枚めくり、確認した後元に戻す。この効果は1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに発動する事ができる。

 

 

 相手のセットカードを確認できる効果が内蔵されている。十代の場にはセットカードが存在していたので、効果を発動すればよかったのだが、なぜか翔は効果を発動せず。セットカードの攻撃の無力化によって防がれた。

 

(確かに発動を止めることはできないが、セットカードの確認ができていれば対策の取りようも増える。というか、普通使うだろ)

 

 しかも効果を指摘した十代に対して癇癪を起こす始末。何と言うか、普通にイラっとした。アドバイスを無下にされているのは見ていていい気がしない。

 

(まだ未熟な部分が目立つからなぁ。この先の成長に期待ってところか)

「ごめんアニキ……アニキがアドバイスしてくれてるのに」

「いや、ちょっとお説教臭かったかもな。ここからはアドバイスなし、手加減なしでいくぜ!」

 

 ただ、十代の言うように少しおせっかいが過ぎていたのもあるだろう。決闘は続行、進行していく。

 

 結果は十代の勝利。原作通りの流れでパワーポンドが手札にあったこと、兄にこのカードは使うなと封印されていること、そのまま飛び出していってしまったこと。いろんなことが起きたのだ。

 

 

 で、今は何をしているのかというと。

 

「君との決闘も楽しみにしていた。いまだ無敗を誇る期待の特待生、朝比奈遊輝。良い決闘にしよう」

「なんで俺も決闘する流れになってるんですかねぇ」

 

 十代がカイザーと決闘する→十代が負ける→決闘を見た翔が奮起、タッグデュエルに向けて頑張る、で大団円だったはずだろ。なんで俺までカイザーと決闘することになるんだよ。

 

「遊輝ー、俺の仇を取ってくれー!」

「頑張れ遊輝くーん!」

「頑張るんだなー!」

 

 もう退路絶たれたし。やるしかないじゃんこんなの。

 

 仕方ないのでデュエルディスクを構え、デッキをセットする。

 

「「決闘(デュエル)!」」

 

丸藤亮:LP4000

朝比奈遊輝:LP4000

 

 俺と学園最強のカイザー、丸藤亮の決闘が始まった。

 

「先攻は君に譲ろう」

「……貰います。俺のターン、ドロー」

 

 譲ろうも何もこの時代だと後手有利だろうがサイバーはよぉ。別にいいけども。

 

 さて、手札のほどは。

 

・苦渋の選択

・ティアラメンツ・シェイレーン

・烙印融合

・壱世壊に澄み渡る残響

・壱世壊に奏でる哀唱

・ティアラメンツ・レイノハート

 

 はいはい、そういうことね。手札で大体察しがついたと思うが、今回は【烙印】型にしてある。

 なので。

 

「まず俺は手札からシェイレーンの効果を発動! このカードを特殊召喚し、手札のレイノハートを墓地に送る」

「っ、来るか」

「シェイレーンの効果が続く。3枚墓地に。その後レイノハートの効果を発動。手札のクライムを墓地へ送り特殊召喚」

 

 落ちたカードはっと。

 

・ティアラメンツ・メイルゥ

・壱世壊を揺るがす鼓動

・壱世壊=ペルレイノ

 

 うぅん、モンスターはメイルゥのみか。まぁいいだろう。

 

「墓地に送られたサリークの効果を発動。デッキからティアラメンツモンスターを回収する。俺はハゥフニスを手札に」

 

 ここから起爆していくか、この烙印ティアラメンツを。

 

「さらに俺は魔法発動、《烙印融合》!」

「何!? ティアラメンツじゃないだと!?」

 

 

烙印融合

魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

①:自分の手札・デッキ・フィールドのモンスター2体を融合素材とし、「アルバスの落胤」を融合素材とする融合モンスター1体を融合召喚する。

 

 

 烙印融合。コイツも超ぶっ壊れカードの一枚。向こうでは制限だけど、こっちは当然のように無制限だ。

 

「このカードは手札・デッキ・フィールドで融合ができる。デッキのアルバスの落胤と白の聖女エクレシアを融合召喚! 現出せよ、《烙印竜アルビオン》」

 

 

烙印竜アルビオン 闇属性 レベル:8

ドラゴン族・融合・効果モンスター

ATK/2500 DEF/2000

「アルバスの落胤」+光属性モンスター

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードが融合召喚した場合に発動できる。自分の手札・フィールド・墓地のモンスターを融合素材として除外し、「烙印竜アルビオン」を除くレベル8以下の融合モンスター1体を融合召喚する。

②:このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。デッキから「烙印」魔法・罠カード1枚を選び、手札に加えるか自分フィールドにセットする。

 

 

 まず出すのはアルビオン。烙印はここから連鎖する。

 

「烙印竜アルビオンの効果発動! 融合召喚に成功した時、手札・フィールド・墓地のモンスターを除外してアルビオン以外のレベル8以下の融合モンスターを特殊召喚する!」

「なんだと!?」

「俺はアルバスとメイルゥで融合召喚! 燃え盛れ、《神炎竜ルベリオン》!」

 

 

神炎竜ルベリオン 光属性 レベル:8

ドラゴン族・融合・効果モンスター

ATK/2500 DEF/3000

闇属性モンスター+「アルバスの落胤」

このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードが融合召喚した場合、手札を1枚捨てて発動できる。自分のフィールド・墓地・除外状態のモンスターを融合素材としてデッキに戻し、「神炎竜ルベリオン」を除くレベル8以下の融合モンスター1体を融合召喚する。このターン、このカードは攻撃できない。

 

 

 出てくるのは2体目の融合モンスター。だが、烙印はまだ先がある。

 

「ルベリオンの効果発動。手札を一枚捨て、フィールド・墓地・除外状態のモンスターをデッキに戻して融合召喚する! 苦渋の選択をコストに!」

「バカな! 三回目の融合召喚だと!?」

「除外されているアルバスにルベリオンを融合! 全てを凍てつかせろ、《氷剣竜ミラジェイド》!」

 

 

氷剣竜ミラジェイド 闇属性 レベル:8

幻竜族・融合・効果モンスター

ATK/3000 DEF/2500

「アルバスの落胤」+融合モンスター

①:「氷剣竜ミラジェイド」は自分フィールドに1枚しか表側表示で存在できない。

②:自分・相手ターンに1度、「アルバスの落胤」を融合素材とする融合モンスター1体を融合デッキから墓地へ送って発動できる。フィールドのモンスター1体を除外する。次のターン、このカードはこの効果を使用できない。

③:融合召喚したこのカードが相手によってフィールドから離れた場合に発動できる。このターンのエンドフェイズに相手フィールドのモンスターを全て破壊する。

 

 

 とんでもなく厄介なモンスター。これで俺の場には4体だ。

 

「とはいっても、これ以上できることはないですね。カードを1枚伏せてターンエンドです」

 

 手札は残り1枚。その1枚はハゥフニスだが果たして。

 

 目の前にいるカイザーはというと、めちゃくちゃ驚いている。そりゃそうか。

 

「……驚いたな。そんなカードもあるとは」

「えぇ。なんとかお許しをもらって、使うことができますよ」

 

 ティアラメンツたちは自分たちと相性の良いカードは許してくれる。イシズ然り、この烙印も然りだ。それでもギリギリのラインらしいが、許してくれるなら使用はできる!

 

 ……ついでに、翔には悪いが、俺は勝負事には妥協しない。絶対に勝ちにいく。これはティアラメンツを使っていても同じことだし、ティアラメンツを使うならなおさらだ。

 

「俺のターン、ドロー! 手札から魔法カード《パワー・ボンド》発動!」

 

 

パワー・ボンド

魔法

①:自分の手札・フィールドのモンスターを融合素材とし、機械族の融合モンスター1体を融合召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は、その元々の攻撃力分アップする。このカードを発動したターンのエンドフェイズに自分はこの効果でアップした数値分のダメージを受ける。

 

 

 きたか、パワーボンド。だが問題ない。

 

「リバースカードオープン! 《壱世壊に澄み渡る残響》! 効果を無効にしてパワーボンドをデッキに戻す!」

「ふっ、やはり妨害するか」

 

 当然。サイバーツインもサイバーエンドも召喚されたら厄介なんでね。

 

「この時クライムの効果で手札のハゥフニスを墓地に送る。この瞬間、ハゥフニスの効果が発動する! 墓地とフィールドのモンスターで融合召喚を行う!」

「あ、相手ターンに融合召喚……か」

「ハゥフニスとレイノハートをデッキに戻して融合召喚。現れ出でよ、《ティアラメンツ・キトカロス》!」

 

 召喚するキトカロス。ちょっとミスったせいでここで止まってしまうが、まぁいいだろう。ほぼほぼ詰めだ。

 

「キトカロスの効果でハゥフニスを手札に。これで効果は終了です」

「そうか。ならば……俺は《融合》を発動!」

 

 げっ、そっちも持っていやがったか!

 

「俺は手札のサイバードラゴン3体で融合! 出でよ、《サイバー・エンド・ドラゴン》!」

 

 

サイバー・エンド・ドラゴン 光属性 レベル:10

機械族・融合・効果モンスター

ATK/4000 DEF/2800

「サイバー・ドラゴン」+「サイバー・ドラゴン」+「サイバー・ドラゴン」

このカードの融合召喚は上記のカードでしか行えない。

①:このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。

 

 

 普通に考えたらめっちゃ事故っているが、パワーボンドがあるから関係ない。パワープレイが過ぎるな本当。

 

 俺の場には攻撃力4000を超えるモンスターはいない。サイバーエンドを突破するのは至難の業だろう。

 

「十代の時と似たような展開なんだなぁ。ヤバいぞ、遊輝ぃ!」

「や、やっぱり威圧感が凄いっす。お兄さんに勝てるはずがない」

「これが亮……」

 

 心配されているが、なんの問題もない。なぜなら。

 

「そうですか。なら、着地時にミラジェイドの効果を発動! 融合デッキからルベリオンを墓地に送り、相手モンスター1体を除外する!」

「えぇ!? そんなのありっすかぁ!?」

「……やはり、そうなるか」

 

 カイザーは分かっていたらしい。どうあがいても、俺には攻撃が届かないことを。そして、攻撃が届かないことがなにを意味するのか。

 

 除外されるサイバーエンド。カイザーの場はがら空きとなり、残りの手札は1枚。その1枚も、状況を打開するようなカードではない。

 

「カードをセットして、ターンエンドだ」

「ターンをもらいます。ドロー」

 

 さぁ、詰めだ。

 

「キトカロスの効果を発動。キトカロス自身を対象にし、ハゥフニスを特殊召喚。キトカロスが墓地に送られたことで、デッキからカードを5枚墓地に送る」

 

・白の聖女エクレシア

・灰燼のアルバス

・ティアラメンツ・メイルゥ

・ティアラメンツ・ハゥフニス

・壱世壊に澄み渡る残響

 

「ティアラメンツ・メイルゥの効果を発動。レイノハートとメイルゥ、場のハゥフニスをデッキに戻し、《ティアラメンツ・カレイドハート》を特殊召喚する!」

 

 出てくるカレイドハート。相も変わらず、ソリッドビジョンで映し出されると美しさが凄いな。

 

「カレイドハートの効果でセットカードをデッキに戻す。これであなたの場は更地だ」

 

 逆転の手は何もなくなる。超電磁タートルも落ちていないし、手札も0枚。打開策は……ない。

 何かを察したように笑うカイザー。

 

「……ふっ、強さは伊達ではないな」

「ありがとうございます。それでは、全モンスターで一斉攻撃!」

 

 場のモンスターたちの一斉攻撃が通る。それがなにを意味するか。

 

「ぐあああぁぁぁ!!」

 

丸藤亮:LP4000→0

 

 そう、学園最強であるカイザーの敗北だ。

 

 

 ソリッドビジョンが消えて決闘が終わる。全員が呆然としている中で、頭を下げる。

 

「対戦、ありがとうございました」

「あぁ、こちらこそ。やはり君は強いな」

 

 褒められるが、ぶっちゃけこれはカードパワーのおかげなところがある。慢心はしないようにしよう。

 

「お、お、お兄さんが、負けたっ?」

「すっっげぇ! やっぱお前強いぜ遊輝!」

「あの亮が負けるなんてっ」

 

 三者三様の反応。カイザーの神話が途切れたことが信じられないのかもしれない。

 

 

 いや、うん。

 

(冷静に考えたらカイザーの手札めっちゃ事故ってるな)

 

 最後の伏せカードは分からないとはいえ、サイバードラゴン3体にパワーボンド、融合は軽い事故だ。先攻だったらさらにヤバかったのではないだろうか? まさかこれを見越して俺に先攻を!?

 

 ま、いいだろう。

 

「また機会があれば頼めるか? 研究のし甲斐があるからな」

「俺でよければ、喜んで。あ、もう一人いますけど大丈夫ですか?」

「万丈目だろう? 勿論構わない」

「あー、ずりーぞ2人とも! 俺も俺もー!」

 

 カイザーとの決闘の約束も取り付ける。こうして、翔の行方不明騒動は終息したとさ。

 

 

 ……でも、なんで俺まで決闘に駆り出されるのやら。相手はあのインセクター羽蛾だし。

 

(パラサイト仕込まれないようにしないと。仕込まれたところで問題はないけど)

 

 なんにせよ、次の決闘が憂鬱でならん。人使いの荒い社長め。俺は社員じゃねぇんだぞ!




この時期のサイバーなら先攻は怖くない(ノヴァインフィニティがいないから)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。