—アクセル近くのとある場所にて.....
「はぁはぁはぁ.....」
「魔法も使えないお嬢さん二人でよく頑張ったわね。でもお姉さん、そろそろ飽きてきちゃった。」
街の近くで紅魔族の二人の少女がとある悪魔に襲われていた。二人の少女はまだ10代前半と幼く、まだ魔法も覚えていないため逃げることしか出来なかった。しかしそれにも限界が来て二人の少女は悪魔に追い詰められる。そんな中少女の一人が
眼帯を付けている少女(こうなったら魔法を覚えるしか.....!でもそれだと爆裂魔法を覚える事ができなくなる......!)
と葛藤する。そして悪魔が二人の少女を殺そうと手を伸ばし始め.......
「少しいいかな?」
とそんな状況の中一人の青年が話しかけてくる。服装は上はシャツ、ズボンはジーンズを着ている。そして腕には色がなく透明の本を抱えている。話しかけるその声はまるで雑談に混じる様な声である。だがその纏う雰囲気はまるで邪悪の権化の様なただものではないオーラを纏っている。そして少女の一人は、
大人しそうな少女「(一体何者なの.......?いや、そんな事より)その人は危ないです!逃げてください!」
と青年に話しかける。それに青年は、
青年「知ってるよ。何せ気配が人間のそれじゃあない。それに君たちに殺意を向けながら追っていたのも知っている。」
と余裕を見せながら言う。そしてその青年の姿を見た悪魔は、
悪魔「貴方......何者なの?」
と酷く怯えた様子で言う。それに青年は、
青年「自己紹介がまだだったね。はじめまして僕はクリア。クリア・ノート。君たちに聞きたい事があってここまで来たんだけど.......」
と自身の名を口にしながら質問をしようとすると、
悪魔「っっ!」
と悪魔はクリアに攻撃を仕掛ける。攻撃を仕掛けた場所は爆発が起き土煙が巻き上がる。しかし、
クリア「まったく.....ただ質問しようとしただけじゃないか。」
とクリアの声が悪魔の耳元から聞こえる。そして悪魔が振り向こうとした瞬間、
ゴキッ
と鈍い音が響き渡る。そして、
悪魔「ぎゃあぁぁぁぁぁ!」
と悪魔の悲鳴が響く。悪魔はクリアに両足の骨を簡単に折られたのだ。そしてクリアは、
クリア「あんまり暴れないでもらえるかな?僕はただ質問に答えて欲しいだけなんだ。質問に答えてくれるのであれば苦しむ必要もなかった......」
と喋っている途中で、
悪魔「消えろ化け物!」
と悪魔は腕をクリアに向けて攻撃する。その攻撃をクリアは避けるそぶりもせず受ける。そして土煙が巻き上がるが
クリア「君からは話を聞けそうにないね.......質問に答えないなら消えてもらおう。」
と言いながらクリアは土煙から出てきて悪魔の頭を踏み潰す。そして悪魔が完全に絶命した事を確認したクリアは、
クリア「さて.......君たちは僕の質問に答えてくれるのかな?」
と言いながら二人の少女を見る。そして二人の少女はと言うと......
眼帯を付けている少女「かっこいいです......!」
大人しそうな少女「凄い......!とっても強い......!」
と目を光らせながらクリアを見ている。その視線にクリアは、
クリア「.......怯えるどころか目を輝かせながらそう言われるとはね。まぁいいや、二人とも質問をしてもいいかい?まず手始めに二人の名前を教えてくれるかな?」
と少し意外そうな顔をしながら言う。それに二人は、
眼帯を付けている少女「わかりました。.......我が名はめぐみん!紅魔族一の魔法の才能の持ち主にして、爆裂魔法を操るために特訓を続けている者....」
大人しそうな少女「えぇと.......我が名はゆんゆん!上級魔法を扱う事を目的にした者にして、いずれ紅魔族の長となる者....」
と紅魔族恒例の自己紹介をする。そしてそれを聞いたクリアは、
クリア「めぐみんにゆんゆん.....?それあだ名とかじゃなくて本名なの?」
と困惑しながら言う。それに二人は、
めぐみん「本名じゃい!」
ゆんゆん「本名です!」
と同時に言う。そしてその様子を見たクリアは、
クリア「......まぁいいや。じゃあ質問を始めるよ。まずはここは何処の国かな?」
ともういいやと割り切り質問を始める。それにめぐみんは、
めぐみん「ここはベルゼルク王国です。近くにはアクセルの街があります。」
と答える。その答えにクリアは、
クリア「ベルゼルク王国......聞いた事がないな。他にも国の名前を言ってもらえるかな?」
と少し自身の考えた可能性が本当かどうかを確かめる為にその質問をする。そして二人がいくつか国の名前を出すと、
クリア「どれも知らないな.....となると魔界と人間界以外にまた別の世界があって、そこに僕は来てしまったって事か......?」
とクリアは呟き思考を始める。そしてクリアはもう一つの疑問を口にする。
クリア「そう言えばさっきの人、呪文を口にせず使ってたけどここではそれは普通なのかい?」
と口にするとゆんゆんが、
ゆんゆん「......?かっこつけるために言う事が多いですけど、何も言わなくても魔法は使えますよ。」
と当たり前のように言う。その言葉にクリアは、先ほどの考えついた可能性が真実ではないかと考え始めると、
めぐみん「ところで......その本はなんなんですか?」
とクリアの持っている本を指差しながらめぐみんが言う。それにクリアは、
クリア「ああ、これかい?これは.......」
と口にしようとした時、何か気づいた顔をしながらゆんゆんの方を見る。その視線にゆんゆんは、
ゆんゆん「えっと.....なんですか?」
と少し戸惑いながら問う。それにクリアは、
クリア「ねぇ君。もしかしてこの本の字が読めるかい?」
と言いながらゆんゆんに本を渡す。渡されたゆんゆんは本を開き、
ゆんゆん「なんの文字です......か.......」
と言っている途中で言葉が途切れる。その様子にめぐみんは本を覗き込み、
めぐみん「なんですかこの文字。こんな文字私達は見た事ありませんよ。」
と言う。クリアはその言葉を無視しながらゆんゆんを見つめる。そしてゆんゆんは、
ゆんゆん「読める.......」
と呟く。その呟きにめぐみんは、
めぐみん「読める?その本の字がですか?」
と問いを投げかける。それにゆんゆんは、
ゆんゆん「文字はわからないけど、なんって読むか分かる....!クリアさん、これって....?」
とクリアに問う。その言葉にクリアは、
クリア「説明するより見た方が早いね。丁度いい感じの岩があるし。ゆんゆん、1ページ目にある文字を強い意志を持った状態で読んで見て。」
と岩に手を向けながら言う。そしてそれを聞いたゆんゆんは、
ゆんゆん「1ページ目の言葉は.......『ラディス』!」
と叫ぶ。すると次の瞬間に前にあった岩が円状にくり抜かれた跡が出来る。それを確認したクリアが、
クリア「本当に打てるね......世界によって読める人物は変わるって事か.......?」
などと呟いていると、
めぐみん「クリアさん、今何をしたんですか!?他人に本を読ませることによって発動する魔法ですか!?」
とめぐみんが興味津々と言った表情で聞く。そしてゆんゆんも、
ゆんゆん「クリアさん......一体どう言った原理で今のは出たんでしょう......?」
と少し呆けながら聞く。それにクリアは、
クリア「その本に書いてある事を読めば僕も君たちで言うところの魔法というものを使えるって言えばわかりやすいかな。とは言え読む人は誰でもいいわけじゃなくてね。本には持ち主と言われる人が居て、その人が読むことによって僕は魔法を放つことが出来る。そして僕の本の持ち主こそが.....ゆんゆん、君みたいだね。」
と答える。その説明にめぐみんは、
めぐみん「そんな魔法の発動の仕方聞いたこともありません......!貴方一体何者なんですか!?」
と興奮した様子で聞く。そしてゆんゆんもその事について知りたがっている様子だ。だがクリアは、
クリア「いつか教えるかもね。」
と答える気はないようだ。そしてクリアは、
クリア「そんな事より、君たちこれからどうするつもりだい?確かアクセルって街が近いらしいけどそこに向かうのかい?」
と二人に聞く。それにめぐみんは、
めぐみん「はい、最初はそこに向かおうと思っています。でも馬車はあの悪魔に破壊されてしまって今足となる物がないですね......」
と答える。それにクリアは、
クリア「僕が担いで運んでも構わないよ。方向さえ教えてくれるならね。」
と提案する。それにゆんゆんは、
ゆんゆん「それじゃあクリアさんがきついんじゃ......」
と心配の目を向けが、
クリア「女性二人を担いだくらいでは疲れないさ。」
と答える。そしてめぐみんは、
めぐみん「他に方法もありませんし.......お願いします。」
とクリアに言う。それを聞いたクリアはまずゆんゆんを軽く持ち上げて肩に乗せる。そして、
クリア「本は手放さない様にしてくれ。」
とゆんゆんにだけ聞こえる様に伝える。そしてめぐみんももう片方の肩に乗せさらに二人の荷物も持つ。
クリア「さて、街の方角はどっちだい?」
と聞く。それにゆんゆんは、
ゆんゆん「クリアさんが向いてる方をまっすぐ行けば着くはずです。」
と方角を伝える。それを聞いたクリアは、
クリア「しっかり捕まっておくんだよ。」
と言い走り始める。その速さは馬車よりも速く何かにぶつかりそうになってもギリギリで回避する。そしてそんな状況の中めぐみんとゆんゆんは、
ゆんゆん「ちょっと速すぎませんか〜!?」
めぐみん「おぉぉ!馬車より速いです!凄いです!」
とゆんゆんは焦りながら、めぐみんは興奮しながらそう言う。そして少しすると、
クリア「ここがアクセルって街で合ってるかな?」
と言いながら二人を下ろす。そして目の前にアクセルの街の門がある事を確認しためぐみんは、
めぐみん「はい。送ってくださってありがとうございます。」
とクリアにお礼を言う。それにクリアは、
クリア「構わないさ。君たちには質問に答えてもらったからね。」
と返す。そしてゆんゆんは、
ゆんゆん「あの.....クリアさんはこれからどうするんですか?」
と気になっていたとのであろう事を聞く。その質問にクリアは、
クリア「そうだね......僕は一文なしだしここのことも知らないしでとりあえず何処かで働くんじゃないかな?」
と答える。そしてその言葉を聞いたゆんゆんは、
ゆんゆん「なら.......よかったらですけど一緒に冒険者になりませんか?」
と少し躊躇いながら聞く。それにクリアは、
クリア「冒険者?ここではそんな職業があるのかい?」
と聞く。その質問にゆんゆんは、
ゆんゆん「はい。ここアクセルの街では酒場の掲示板のような所に色々な依頼が貼ってあるんです。その依頼を受付の人に渡すと依頼を受ける事ができて、その依頼をこなすと報酬金が貰えるんです。そしてそれで生計を立てて暮らしているのを冒険者と呼ぶんです。」
と答える。その答えにクリアは、
クリア「なるほどね......ところで冒険者にはそれぞれに役割とかもあるのかい?」
と気になった事を聞く。それにゆんゆんは、
ゆんゆん「はい。その人のステータスによって何になれるか決まりますが剣士職や魔法職、その他にも色々あります。」
と答える。その会話を聞いていためぐみんは、
めぐみん「ゆんゆん.....もしかして貴方この人をパーティーメンバーにするつもりですか?」
と気になった事を聞く。それにゆんゆんは、
ゆんゆん「そう言うわけじゃないけど、さっきの話だとこの人一文なしって言ってたし助けてくれたお礼で冒険者になるまでは私がエリスを払ったりしようかなって......」
と言う。それにクリアは、
クリア「エリス?それがこの世界での通貨の呼び名なのかい?」
と気になった単語について聞く。それにゆんゆんは、
ゆんゆん「.....?はい。女神エリス様の名を通貨に使っているんです。」
と何を当たり前の事をと言った表情で答える。そしてクリアは、
クリア「そっか.......どうせ他にあてもないし冒険者になろうかな。」
と言う。その言葉にゆんゆんは、
ゆんゆん「本当ですか?なら私たちは同業者になりますね。」
と嬉しそうに言う。そしてめぐみんはと言うと、
めぐみん「話がまとまったのであれば街の中に入りましょうよ。いつまでも外で話していると不審者か何かに思われますよ?」
と意見を出す。それを聞いたクリアは、
クリア「それもそうだね。」
とその意見に賛成し門をくぐる。
街の中では紅魔族二人に変わった服を着た長身の男と言う組み合わせにより若干浮いているが問題と言った問題が起きる事もなく酒場に来る。三人が酒場に入ると視線が三人に集まるのを感じる。ゆんゆんは少し萎縮するがめぐみんとクリアは気にした様子もなく受付まで行く。そして、
めぐみん「あの〜。私たち冒険者になりに来たんですけど.....」
と受付のお姉さんに話しかけると、
受付のお姉さん「分かりました。え〜と.....三人ですね。なら合計で.....」
と料金を伝えられる。そしてクリアとめぐみんはゆんゆんの方を見る。その視線を受け取ったゆんゆんは
ゆんゆん「これで足りますよね....?」
と少し不安になりながら受付のお姉さんに料金を渡す。それを受け取った受付のお姉さんは、
受付のお姉さん「はい、ちょうど預かりますね。では少し待っていてください。」
と何かを丸い球体の様な物を取り出す。そして、
受付のお姉さん「名前を伝えた後にこれに手を翳してください。そうしたらその水晶がステータスを測ってくれて測った人の冒険者カードが作られます。」
と解説をする。その解説を聞いた二人は受付のお姉さんに名前を伝える。お姉さんが少し引き攣った顔をしたのを見たクリアは、
クリア(あ.....やっぱりおかしい名前なんだ。)
と内心思う。そしてクリアは自分の番が来るまで酒場を観察していると二人の測定が終わる。そしてクリアの番が来て、
受付のお姉さん「お名前は?」
と名を聞かれる。それにクリアは、
クリア「クリア・ノート」
と答える。その答えにお姉さんは少し安堵したような表情をしたのを見てクリアは、
クリア(今度は普通の名前で安心したんだな。)
と内心思っていると、
受付のお姉さん「どうぞ、手を翳してください。」
と指示させる。クリアはそれに従い水晶に手を翳す。すると水晶は光だして測定を開始する。そして少しすると光も収まり測定が終わる。そしてお姉さんがクリアの冒険者カードを確認すると、
受付のお姉さん「これは!?とんでもないステータスですよ!ほとんどのステータスが極めて高い水準でまとまっています!このレベルのステータスは過去のデータにはありません!」
と驚愕の声でそう叫ぶ。その叫び声は酒場全体に響き全員の視線がクリアに集まる。そんな中当のクリアはと言うと、
クリア「そんな事より僕はどの職業になれるんだい?」
とそれが当たり前だと言う表情で言う。その質問に受付のお姉さんは、
受付のお姉さん「ああ、すみません......コホン、貴方の冒険者カードになれる職業の欄が光っているはずです。そこから自由にお選びください。」
と解説をする。それを聞いたクリアはとりあえずゆんゆんとめぐみんの方を向き、
クリア「君たちはどの職業を選んだんだい?」
と聞く。それにゆんゆんは、
ゆんゆん「めぐみんと私はアークウィザードです。上位の魔法使い職ですね。」
と答える。そしてめぐみんは、
めぐみん「凄い......ほとんどの職業欄が光ってる.....!」
と興奮気味な表情でクリアのカードを覗き込んでいる。そしてクリアは、
クリア「それぞれの職の特徴について知りたいな。」
とお姉さんに言う。それを聞いたお姉さんは、
受付のお姉さん「お任せください。まずは......」
と全ての職について解説を始める。そして全ての解説を聞いたクリアは、
クリア「なるほどね......その中だったら冒険者を選ぼうかな。」
と職業を決める。その決断に受付のお姉さんは驚愕して、
受付のお姉さん「よろしいのですか?貴方ほどのステータスがあればもっと優れた職につけますが....」
とクリアに確認する。それにクリアは、
クリア「僕のステータスには冒険者が一番だと思ったから構わないよ。」
と答える。そしてゆんゆんとめぐみんは、
めぐみん「......そうか。クリアさんほどのステータスがあれば職業で補正を入れるよりも.....」
ゆんゆん「多彩な手札を圧倒的なステータスで押し付けた方がいい!」
と同時に同じ答えに辿り着く。そしてクリアは、
クリア「そう。一芸に秀でているステータスならともかく、ここまで満遍なく高いとどれかを腐らせるのはもったいない。なら器用貧乏でも何でも出来る職業になって器用万能を目指した方がいい。」
とその答えを肯定する。そして
クリア「それで?いつになったら僕は冒険者として迎え入れられるのかな?」
とクリアは、受付に聞く。その言葉を聞いた受付のお姉さんは、
受付のお姉さん「ああ、すみません!え〜と冒険者ですね.....はい、登録完了しました!」
とクリアの冒険者登録を済ませる。そして、
受付のお姉さん「貴方のご活躍を心よりお祈り申し上げます!」
と笑顔でクリアを送る。そして冒険者登録を済ませた三人は、
クリア「君たち、もう夜遅いけどこれからどうするつもりだい?」
ゆんゆん「私は宿に泊まろうと考えています。」
めぐみん「私は軽くこの街を歩いてみたいです。」
と会話をする。そしてクリアは、
クリア「それならゆんゆん。この後少し時間をくれるかい?少し話しておかないといけないことがあるんだ。」
と言う。それにゆんゆんは、
ゆんゆん「大丈夫です。.......でもクリアさん、一ついいですか?」
と返す。それにクリアは、
クリア「なんだい?」
と聞き返すとゆんゆんは少しの間もじもじし、そして意を決した表情をして
ゆんゆん「私と......友達になってくれませんか!?」
とクリアに言う。その言葉を聞いためぐみんは、
めぐみん「あのゆんゆんが........!?」
と少し驚愕の顔を浮かべる。そしてクリアはと言うと、
クリア「友達ね.......いいよ。」
と少し何かを考えた様な仕草をした後そう言う。その言葉にゆんゆんは
ゆんゆん「やった!見ためぐみん!私、友達作れたわよ!」
と歓喜しながらめぐみんに抱きつきながら話しかける。それにめぐみんは、
めぐみん「わかりました、わかりましたから!恥ずかしいから離してください!」
と少し苦しそうに言う。そのやり取りを見ていたクリアは、
クリア「仲がいいのは結構だけどその辺でやめておいた方がいいよ。目立ってるし。」
と注意する。そして二人が周りを見ると視線が二人に集まっている事に気づく。それに気づいた二人は恥ずかしがりながら離れて、
めぐみん「......私、とりあえず街を一周してきます。」
とめぐみんは恥ずかしさのあまり走り出す。そしてゆんゆんは、
ゆんゆん「........うぅ.....」
とその場で蹲ってしまう。そしてその様子にクリアは、
クリア「ここで蹲ってると目立つよ。ほら、宿に行こう。どうせ部屋を取らないと行けないし、話す事もあるって言っただろ?」
とゆんゆんを宥めながら二人で宿に向かうのであった......
—宿の受付にて
宿に着き、中に入ると受付の青年が話しかけてくる。
受付の青年「お二人様ご来店ありがとうございます。部屋はおいくつにしますか?」
とそう言われたゆんゆんは、
ゆんゆん「一部屋でいいです......」
と未だ恥ずかしさが消えておらず俯いたまま答える。そして部屋の鍵を受け取ったゆんゆんは部屋の扉を開ける。そして、
ゆんゆん「どうぞ......」
とクリアに入る様に促す。それにクリアは従い入り、
クリア「落ち着いたかな?」
とゆんゆんを椅子に座らせ言う。それにゆんゆんは、
ゆんゆん「......はい、大分落ち着きました。」
と返す。そしてそれを聞いたクリアは、
クリア「なら話に入っても大丈夫そうだね。」
と言いながらゆんゆんとは反対側の椅子に座る。そして、
クリア「今から話すのは僕にとっての本の重要性だ。」
と言う。それにゆんゆんは、
ゆんゆん「本ってクリアさんが持ってたあの色がない透明な本ですか?」
と聞く。それにクリアは頷き、
クリア「ああ、実はあの本には僕が魔法を使う時以外にも重要な事があるんだ。」
と言う。それにゆんゆんは、
ゆんゆん「重要な事......?」
と次の言葉を待つ。そしてクリアは、
クリア「その本が仮に攻撃を受けたりして燃えたりしたら僕は消えてしまうんだ。」
と言う。それにゆんゆんは、
ゆんゆん「!?どう言う意味ですか!?」
と立ち上がりながらそう言う。そしてクリアは、
クリア「そのままの意味さ。詳しくは説明してもわからないだろうから説明しないけど、とにかくその本を燃やされてしまったら僕は消える。つまりその本は僕の命ってわけさ。」
と答える。その事実を知ったゆんゆんは、
ゆんゆん「.......とりあえずは信じます。でも、それが本当ならなんでその事を教えてくれたんですか?」
と疑問を口にする。それにクリアは、
クリア「君が本の持ち主だからさ。君がいないと僕は呪文が使えない。大抵の相手なら別になくても構わないけど相手が強敵になるとそうもいかないからね。」
と答える。その答えを聞いたゆんゆんは、
ゆんゆん「........なら......」
とだけ呟く。それにクリアは、
クリア「なら?何か意見があるのかい?」
と聞く。そしてゆんゆん少し躊躇いながらも、
ゆんゆん「私と、パーティーを組みませんか?」
と言う。それにクリアは、
クリア「......いいのかい?めぐみんと組まなくて。」
と確認をする。それにゆんゆんは、
ゆんゆん「めぐみんは私のライバルです。同じパーティーにはいられません。それに貴方は私が本を読まないと魔法が使えない性で貴方が怪我をしたりするかもしれない.......それは嫌なんです。」
と答える。その答えにクリアは、
クリア「.......わからないね。どうして今日会ったばかりの僕をそこまで気にかける?」
と本当に疑問だと言う表情で言う。そしてその質問にゆんゆんは、
ゆんゆん「貴方は私たちの恩人です。そして.......友達でもある。友達を危険に晒すなんて出来ません!」
と答える。それにクリアは、
クリア「(友達、ね........やっぱり理解出来ないな.......だけど)そうか......わかった。その誘い、乗るよ。よろしくね。」
とパーティーに入る事を承認する。その答えにゆんゆんは、
ゆんゆん「はい!これからよろしくお願いします!」
と嬉しそうにクリアの手を掴みながら言うのであった.......
何故か描きたくなったクリアノートのクロスオーバー。どこと組ませるのがいいかな〜と考えた末、大体をギャグに出来るこのすば世界に決定しました。面白そうだと感じてくれたなら嬉しいです。