ラブライブ!~μ'sとの日常~【完結】   作:薮椿

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元ネタは名探偵コナンのOVAより拝借させていただきました。
サブタイトルもコナンらしく。
といっても事件要素は0に近い(笑)

今回は日常回です。


おみやげ狂騒曲(前編)

 

 

 

アイドル研究部部室にて

 

 

「お土産が入れ替わってたぁ?」

 

 穂乃果と絵里の話を聞くと、先日新潟で買った2人のお土産が入れ替わっていたらしい。

 ちなみに現在部室にいるメンバーは俺、穂乃果、ことり、海未、絵里である。

 

「あの時、箱を開けた雪穂より穂乃果の方が驚いちゃったよ~」

 

「それ私も一緒。お土産より私の声で亜里沙が驚いてたわ」

 

 μ'sは新潟で働いている俺の姉からのオファーを受け、現地でライブをしてきた。俺は用事で行けなかったのだが、どうやら大盛況であったらしい。くそっ!俺も行きたかったぜ!

 

「ちょっと2人が買ったお土産、見せてくれないか?」

 

 2人は持ち帰ってきたお土産を机の上に置く。

 

「同じロッジの包み紙に同じ大きさの箱、重さもほとんど同じだな。これだったら気付かないのも無理ないな」

 

「しかし、なぜ2つの箱が入れ替わってしまったのでしょう?」

 

 

 

コトッ

 

 ことりがあったかいお茶を全員に配る。

 

「ありがとな。それで問題はそこだな。いつ、どこで、どうやって入れ替わったのか、これは言ってみれば……」

 

「ミステリーだね!!」

 

「俺の言いたいことを言うんじゃねぇ!」

 

「え!?水入れるの?熱かった?」

 

「水じゃなくてミステリーだよ!ミステリー!」

 

「あぁ~そうか~」

 

「ミステリーって、そんな大げさな」

 

「甘いな絵里、一見小さな謎に見えることが、途方もなく大きな謎に繋がることがあるんだ」

 

「まさか!私たちを喧嘩させるために誰かが仕組んだのかも!」

 

「その可能性はあるだろうな」

 

「ないですね」

「ないと思うよ」

「ないわね」

 

「そしてμ'sを解散に追い込んで……ということは犯人は私たちと同じアイドルかも!ライバルを減らすために!」

 

「その可能性も大いにあるな」

 

「ないですね」

「ないと思うよ」

「ないわね」

 

 と、しょうもないコントを続けたところで

 

「安心しろ諸君!この俺に解けない謎はない!どーんと任せとけ!」

 

「「わー!」」パチパチパチ

 

 穂乃果とことりが拍手する。盛り上がってきたな。

 

 

 

~※~

 

 

 

 

「それで、新潟からは車で帰ってきたんだっけ?」

 

「ええ。秋葉さんの車にみんなで乗ったわ」

 

 秋葉というのは俺のどうしようもない困った姉である。

 

「それだったら入れ替わったのは車の中だな。箱はどこにあったんだ?カバンの中か?」

 

「ううん。ずっと持ってたよ。割れたりしたらヤダもん」

 

「私も膝の上に置いていたわ」

 

 穂乃果も絵里も自分で持っていたらしい。

 

「なるほど、じゃあ車の中でのみんなの席順教えてくれないか?」

 

 穂乃果たちから話を聞き、メモ帳に書いた車の座席を名前で埋めていく。

 

 

 

席順

 

1列目 助手席:荷物 運転手:秋葉

2列目 花陽、凛

3列目 希、絵里

4列目 にこ、真姫

5列目 海未、ことり、穂乃果

 

 

 

「問題の箱は3列目と5列目の窓側か…。それで?帰りの車の中で変わったことはなかったのか?」

 

「あったよ!」

「鹿さんにあったんだよね」

「あの時は車が回って大変でした」

 

 

「どういうことだ?」

 

「それがライブをした村を出てまもなくね」

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

「~♪」

 

 車内では歌が響き渡っていた。どうやらライブ大成功の余韻が残っていたらしい。しかし、にこと真姫は呆れ顔をしている。

 

「なんとかならないのこの歌。私まだ少し眠いんだけど」

「確かに」

 

「昨日はみんなありがとね!その代わり、今日は遅くならないように飛ばして帰るから」

 

 秋葉が後ろのみんなの方を見る。相変わらず危険な運転をしていたらしい。

 

「前!前!前見てください!」

 

「え?って、鹿ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 車の目の前には何と鹿が立ち往生していた。

 

キキィィー!

 

「「「「「きゃーー!」」」」

 

秋葉は急ブレーキを踏み、雪道であったせいもあってか、車が大きく回転した。

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

「それだ!」

 

「「「「え!?」」」」

 

「真相はこうだ。急ブレーキで車がスピンを始めたその時、2つの箱が宙を舞い、スピンによって穂乃果と絵里の場所が入れ替わった瞬間に箱が2人の膝に落ちたんだ!そうすれば穂乃果は絵里の箱を、絵里は穂乃果の箱を持つことになる」

 

「「「「えぇ…」」」」

 

 4人とも納得していないというか、何か馬鹿にしているかのような目線で見てきた。

 

「まあ新喜劇じゃあるまいし、それはないな、うん」

 

 

 

~※~

 

 

 

 

「それで?他に変わったことは?」

 

「後は高速に乗って、真っ直ぐ東京に向かいましたけど」

 

「となると事件は高速の上で起こったんだな」

 

「事件って……」

 

 絵里の奴、完全にやる気ないな。

 

「何か高速で起きなかったのか?ノンストップでどこにも寄らず帰ってきた訳じゃないだろ?」

 

「そういえば……」

 

「何だ?ことり?」

 

「高速に乗ってすぐ、凛ちゃんがトイレに行きたいって言い出して……」

 

「それでパーキングエリアに寄ったんだよね」

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 車を駐車場に止め、凛が大急ぎで走っていく。

 

「外の空気でも吸いに行かへん?」

 

「そうね」

 

「それだったらにこも行こうかな」

 

 3年生組が車を降りる。その後、秋葉と花陽、2年生組も降りる。

 

 

「あれ?真姫ちゃんは行かないの?」

 

「私はいいわ」

 

 真姫は車の中でずっと本を読んでいたらしい。

 

「じゃあ念のためロックしとくからね」

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

「それだ!」

 

「それって?」

 

「みんなが車から出た隙に、真姫が箱を入れ替えたんだ」

 

「えぇ?どうしてですか?」

 

「イタズラだよ、イタズラ」

 

「真姫ちゃんが?」

 

「真姫はそんなことしないと思うけど」

 

「甘いな!犯人は常に意外な人物なんだ。例えば、いかにもイタズラしそうな穂乃果が犯人だったら何も面白くないだろ」

 

「いや~それほどでも~」

 

「褒められてはいませんが……」

 

「という訳だ。ちょっと穂乃果、電話してみろ」

 

「私が!?」

 

「いいからはよ」

 

「もう……」

 

 

 

―電話中―

 

 

 

「あなたそれ本気で言ってるの?」

 

「私も違うって言ったんだけど…」

 

ブチ

 

 

―通話終了―

 

 

「あれ?電話切れちゃった」

 

 どうやら真姫が一方的に通話を切ったようだ。

 

「で?どうだって?」

 

「やっぱり違うって」

 

「本当にぃ~?」

 

「さっき電話で聞いたから間違いないよ、ハハハハ……」

 

「真姫が犯人だったら面白かったのにな」

 

「面白さで犯人を決めるのはよくないと思いますが……」

 

「次に何か変わったことなかったの「あぁぁぁぁ!」」

 

「何だことり!?何かあるのか!」

 

「そういえば零君に買ってきたお土産があるんだった!ちょうどおやつの時間だしみんなで食べようよ」

 

「そうかい……。でもまあ、ありがとな」

 お土産は嬉しいが、なぜこのタイミングで言うのだろうか。

 

 

 

 




先日OVAを見たときにやってみたいと思ったネタです。
本編では5人しか出ていませんが、回想シーンがあることで全員を出せるのがいいですね!
しかし、回想シーンに入るときの区切りや話を一旦切り替えるときの区切りなどが思っていたよりも難しく、改めて執筆の難易度を知りました。

それではこの辺で失礼します。ありがとうございました!








次回は完結編!
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