ラブライブ!~μ'sとの日常~【完結】   作:薮椿

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今回は零がμ'sメンバーに寝起きドッキリを仕掛けます。
皆さんも穂乃果たちの寝顔や寝起きを想像しながら読んでみて下さい。きっと零君と同じ境地に辿り着けると思います。


寝起きドッキリ!

 

 現時刻、早朝5時。俺は既に朝の支度を整えて、自分の部屋を出た。何故こんな早い時間から起きてるんだって?それはみんなの寝顔を拝みに行くからに決まってるじゃん!しかも拝むだけじゃない、その場で起こして反応を見る、いわば寝起きドッキリって企画だな。

 

 俺+μ'sメンバー9人は2泊3日プライベート旅行に来ている。昨日は観光名所を1日中回ったせいか、みんな旅館の布団でぐっすり眠っているだろう。部屋割りは大部屋が取れなかったので、学年毎に1つずつ、俺の1人部屋を合わせて4部屋である。今からそれぞれの部屋に突撃して、歌姫たちの哀れもない姿を白日の下に晒してやるのだ。

 

 

「俺はこの時を待ってたんだぜ、この為に新しいカメラも購入したしな」

 

 

 ちなみに鍵は姉さん秘伝の鍵複製マシンにより、昨日みんなの目を盗んで複製しておいたから心配いらないゾ!

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

「まずは手始めにこの部屋からだな」

 

 

 俺が初めにターゲットとした部屋は、穂乃果、ことり、海未の仲良し幼馴染が寝ている部屋だ。この3人とは同学年なだけあって一緒にいるコトが多い。だからこそ、彼女たちの痴態を見たくなるのである。

 

 

「ではご開帳~」

 

 

 僅かな物音で目覚めないように、細心の注意を払って扉を開ける。

 

 

「お、お~!」

 

 

 部屋に入って目に飛び込んできたのは、あの3人の寝姿だ。3人とも可愛い寝顔してやがる。とりあえず写真を1枚。

 

 まずは穂乃果。いつもと違って見えるのは、サイドポニーを外しているからだろう。そういえば髪を下ろした穂乃果はほとんど見たことがない。新鮮だが、これはこれで可愛いな。口元によだれ跡が付いているのを見るに、昨晩は気持ちよく眠れたんだろう。

 

「いいね、いいね」

 

 

 あらゆる角度から写真を撮っておく。他の2人に比べて寝相が悪いためか、着崩れた浴衣にそそられる。

 

 次はことり。俺の天使である彼女は、寝ている姿も天使。すぅすぅと寝息も可愛らしい。いつもは洋服を好んで着ている彼女だが、浴衣もかなり似合っている。彼女もいつもの奇抜な髪型を解いている為、そのままのストレートな髪型は珍しい。

 

「いいよマイエンジェル、いい寝顔だよ」

 

 

 変態?褒め言葉だな。

 

 

 最後に海未。彼女はやはりと言っていい程、浴衣が似合っている。前の一件で和服の彼女に惹かれてしまったので海未が色っぽく見える。そして何より穂乃果と違って、寝ている時の姿勢も一切崩れていない。ことりですら少し布団や浴衣が崩れていたのに、これでは面白くない。

 

「ちょっとだけ……ちょっとだけだから」

 

 

 俺は海未の布団に手を掛け、ゆっくりと捲る。

 

 

「今だ」

 

 

 よし!集合写真も個人写真も撮れたコトだし、そろそろいいかな?

 

 

 

「朝だぞ!起きろ!!」

 

 

 隣の部屋に聞こえないように、かつこの部屋全体に響く声で3人を起こす。

 

 

「う……うぅ~ん」

「もう……朝?」

「誰ですか?……大声で」

 

 

「今だぁあああ!!」

 

 

 俺はこの時の決定的チャンスを逃さない。そもそも目的は寝顔と寝起きを撮るコトだったんだからな。

 

 

「え?何!?」

「零君!?」

「何しているんですか!?」

 

 

 部屋に俺がいたコトで、バッチリと目を覚ました3人。このようにすぐに現実に帰ってくるため、シャッターチャンスは1度しかないのだ。

 

 

「もしかして……穂乃果たちを撮ってた?」

 

「ああ」

 

「ヒドイよ零君!ことり、写真写り悪いのに~」

 

「大丈夫、いい写真撮れたから」

 

「そのカメラ貸しなさい!!」

 

「やだよ~だ」

 

 

 いくら運動神経のいい海未でも、寝起きでは俺に対抗すらできない。

3人の様々な反応を見れるだけで、この企画をやった甲斐があるというものだ。

 

 

「心配すんなって。3人共、寝顔可愛かったぜ」

 

「「「っ……」」」

 

 

 あらあら、3人とも顔真っ赤にして固まってしまった。

 

 

「ハッ!2人共!騙されてはいけませんよ!」

 

「騙すなんて人聞きの悪い。大丈夫、誰にも見せないから」

 

「私の考えうる中で一番最悪の人に見られるというのに安心できますか!?」

 

「おぉーと!次に行かなきゃ時間がなくなっちまう。じゃあな!」

 

「聞きなさい!!」

 

 

 海未がギャーギャー言っていたようだが無視して部屋を出る。その間、穂乃果とことりは顔真っ赤で俯いたままだった。

 

 

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 

「さぁ次だ」

 

 

 海未たちが追いかけて来そうだが、そこは女の子。身支度をしなければ外には出れないだろう。

 次のターゲットは1年生部屋。まだ1年生だから子供っぽい雰囲気を漂わせている奴もいれば、俺よりずっと大人な奴もいる。まあ誰がどんな風なのかなど、このカメラの前では関係ない。みんな平等にその姿を撮られるのだから。

 

 

「では失礼しま~す」

 

 

 今回も必要最低限の物音を立てて、部屋の中に入る。

 

 

「どれどれ……って何!?」

 

 

 部屋に入った瞬間、足元に何かかぶつかった。これは……

 

 

「り、凛かよ。どんな寝方してんだ」

 

 

 足元にいたのは凛だった。穂乃果と同じくよだれ跡が付いているが、如何せん寝ている場所がおかしい。花陽と真姫の位置から見るに、コイツが寝ているのは部屋の一番奥のハズだ。

 

 

「ここまで器用に転がってきたのか…さすが猫経験者なだけはあるな」

 

 

 とりあえずカメラに手を掛け、凛の撮影を始めよう。

 

 

「何か凛が一番普段とギャップがある気がする」

 

 

 普段は活発で元気一杯だけど、こうして寝ている姿を見ると女の子なんだぁと感じる。まぁ、体のある一部分だけはもっと成長するべきだが。折角浴衣が崩れているのに勿体無いぞ。

 体を丸めて、猫みたいに寝っ転がっている凛を思う存分撮影した。

 

 

 次は花陽だな。ことりと同じ甘い感じのする彼女は綺麗に仰向けで寝ていた。寝息を立てる度に、その豊満な部分で布団が押し上げられる。俺は数秒間、我を忘れてその様子を凝視していた。

 

「ハッ!いかんいかん!時間がないのに」

 

 

 彼女は普段からおにぎりを好んで食べているせいか、いつも体型を気にしている。今までで1度だけダイエットをしたが、今見る限りでは全然そんなコトはない。花陽の体型に憧れるファンも多い。

 

 

 最後に真姫。その美貌やスタイルは自慢するだけあって完璧だ。寝ている姿も海未同様に寝崩ずしていない。さすがいいトコのお嬢様は違うな。そこら辺に転がっている猫とは大違いだ。

 

「寝顔も美人とか……非の打ち所が無いだろ」

 

 

 よし!この部屋でのミッションは達せられた。後はもちろん……

 

 

「朝だぞ!起きろ!!」

 

 

「にゃ~うるさい……」

「大きいおにぎり……あれ?」

「何なのよ……一体」

 

 

「その顔、頂きます!」

 

 

「え!?カメラ!?」

「う、写さないで下さい!」

「零、あなたねぇ!!」

 

 

 今回も寝起き姿をバッチリとカメラに収めるコトができた。

 

 

「何で零君が勝手に部屋入ってきてるのにゃ!?」

 

「……」

 

 

 花陽は顔を赤くしたまま動かない。

 

 

「消しなさい!今すぐに!」

 

「無駄だ。ここで消しても、既にパソコンの方に転送済みだ。最近は便利になったもんだな。それに俺しか使わないから心配すんな」

 

「つ、使う?」

 

 

 花陽が俺の言葉に疑問を持ったようだ。しかもそこをツッコんじゃう?

 

 

「おっと!そろそろ時間切れだ。俺は次の用事があるからトンズラさせてもらう」

 

「待ちなさい!」

 

「おい!真姫!お前、浴衣はだけそうだぞ!?」

 

「え!?」

 

「うっそぴょーん!」

 

「ちょっ!いつか監禁してでも仕返ししてやるんだから!!」

 

 

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 

「しまった。少し騒ぎすぎたな……」

 

 

 1年生部屋で大暴れしたせいで思わぬタイムロス+3年生組を起こしてしまった可能性が出てきた。しかし扉の前に立っていても中から声はしていないため大丈夫だろう。

 

 

「時間がねぇ。とっとと突撃だ!」

 

「うん!」

 

「え!?ほ、穂乃果!?」

 

 

 俺の横には既に身支度を終わらせたのであろう穂乃果が立っていた。ことりも海未も、支度に時間が掛かりそうだしな。

 

「えへへ~穂乃果もみんなの寝起き見たくって」

 

「勝手にしろ。と言っても、もう3年生しか残ってないけどな」

 

「むしろ絵里ちゃんたちが一番気になるよ~」

 

「そうかい。じゃあ入るから静かにしろよ」

 

「ハイ!隊長!」

 

「静かにしろって!」

 

 

 

 

 

 

「ハイガチャりと」

「お邪魔しまぁす」

 

 

 今回は静かにしたな。ここまで来て3年生組だけ写真を撮れないなんてコトにはなりたくない。

 

 

「に、にこちゃん……」

「そういやそうだったな……」

 

 

 目の前に怪物が眠っていると思ったが、それは顔パックをしているにこだった。流石にこのまま写真を撮るわけにはいかない。

 

 

「剥がすの?」

「当たり前だろ。そぉ~と」

 

 

 顔パックを端から慎重に剥がす。朝になってパックが乾いていたのか、思いのほか簡単に剥がすコトができた。

 

 

「わー!にこちゃんのほっぺプニプニだぁ~」

「気持ちは分かるが寄せ!起きたらどうする!さっさと撮らないと」

 

 

 にこは普段から美貌には敏感なせいか、肌はスベスベでほっぺもプニプニだ。さすが宇宙No1アイドルを名乗ることだけはある。いつもは生意気だが、影でみんなの面倒をよく見る頼れる先輩だ。先輩とは思えない体型ではあるが……

 

 

 次は希。μ's随一のボディは浴衣を着ていることでさらに協調されている。いつもはみんなを見守るお姉さん的な存在だが、その寝顔を見ていると、他のメンバーにも負けないぐらい女の子だ。言ってもたった歳1つ違うだけだしな。

 

 

「そういえば、髪を解いた希ちゃんって見るの久しぶりかも」

「こうやって、みんなのいつもと違う姿を見られるだけでもいいな」

 

 

 写真を撮るのは止めないけど。

 

 

 最後に絵里。μ's加入前から男性・女性どちらからも人気があるだけでなく、加入後はその勢力をさらに伸ばしつつある。その容姿・スタイル共に抜群である。そんな彼女はいつものポニテではなく、ストレートに下ろした金髪に浴衣姿と和と洋のギャップを感じられる。だが、そのギャップですら跳ね除けるほど似合っている。

 

 

「どんな美人でも寝ている姿は可愛く写るんだな」

「女の子として、穂乃果少し嫉妬しちゃうな~」

 

 

 絵里のスタイルはμ's内部でも憧れの的だという。

 

 

「よし完了!じゃあ……」

 

「待って!穂乃果が起こしたい!」

 

「そうか、じゃあ最後だし思いっきりやれ!」

 

「うん!」

 

 

 穂乃果は大きく息を吸い込んだ。普段から歌の練習もしているせいか、これは爆音になりそう。一応耳を塞いでおくか。

 

 

「みんな!!!朝だよ!!!起きて!!!!」

 

 

 メガホン使ってるかってぐらいでかい声。耳がキーンてするわ!

 

 

「う、うぇぇ!」

「な、何なんこの音」

「誰かの目覚まし?」

 

 

 にこ、希、絵里のお目覚めだ。目覚ましな訳ないだろ……

 もちろん撮影は忘れない。

 

 

「穂乃果、零も!ってにこの顔パック外れてるし!」

「零!今あなた写真撮ってなかった?」

「というより何でこの部屋に2人がおるん?」

 

 

「それは後から説明するから」

 

 

 今はとっとと部屋に戻って写真の整理がしたい。

 

 

「みんなの寝顔可愛かったよ!」

 

「ちょっとやめてよ……」

「そんなこと言われると照れるなぁ」

「当たり前でしょ!にこを誰だと思ってるのよ」

 

 

 ナイスだ穂乃果。俺が言えば、写真を消せなどなんだの言われるのは目に見えている。このまま気配を消して帰らせてもらう。いい顔だったぜ、3人共。

 

 

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

翌朝・零の部屋

 

 

 

 

「起きろぉおおおお!!!!」

 

 

 

「な、何だ!!敵襲か!?……って、お前らどうしてこの部屋に!?」

 

 

 穂乃果の大声と共に目を覚ました俺が一番初めに見たものは、俺の部屋に集結していたメンバーだった。

 

 

「昨日の仕返しはたっぷりさせてもらいました」

 

「見てみて、ことりたくさん写真撮っちゃった」

 

 

 ことりは俺に携帯の画面を見せる。

 

 

「こ、これ俺の……」

 

「にこたちにやったんだから、文句言わせないわよ」

 

「消せ!!今すぐに!!恥ずかしすぎるわ!!」

 

 

 

「「「「「「「「「やだよ~だ!」」」」」」」」」

 

 

 

「うっ!お前ら……」

 

 

 これが本当の因果応報。

 ちなみに鍵は俺の複製マシンを拝借して複製したらしい。完全にやられた!

 




てな訳で寝起きドッキリ回でした。
『非日常』でのイケメンな彼は何処へ行ったのでしょうね?しかし普段の彼はこんな感じなのです。

今回は穂乃果たちの寝顔や寝姿などの描写が多かったのですが、それを9人分描くのはかなり難しい…。描写に使われている言葉が単調なのは私自身の力不足だと感じました。

次からもちょくちょく更新していくのでよろしくお願いします。
ではまた!
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