ラブライブ!~μ'sとの日常~【完結】   作:薮椿

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クリスマスは過ぎましたがクリスマスネタ。

だけど内容は普通の日常を切り取ってみただけの話
ダラダラと暇な時にでも読んで頂ければと思います。


サンタさんにお手紙を書こう!

 

 

 12月某日、俺たちはアイドル研究部部室に集められていた。

 

 

 

「サンタさんに手紙を書くわよ!」

 

 

 

 唐突な真姫の企画に、俺たちは休日を返上して巻き込まれた。どうやら真姫は毎年やっているらしい。どうせ書くなら、折角なのでみんなで書いてみようというコトになったのだ。

 

 

「この手紙に自分の欲しいモノを書いて。それと、名前を書き忘れないように。サンタさんが誰にプレゼントを渡せばいいのか分からなくなるから」

 

 

 既に分かっている人も多いと思うが、真姫はサンタが本当にいると信じている。それを知った時は吹き出しそうになったが、穂乃果たち曰く、バラすのは万死に値するらしい。

 

 

 

「欲しいモノか。いざ書いてみろって言われたら、案外悩むな」

 

「そうだよね~。穂乃果、欲しいモノなんて山ほどあるよ」

 

「ことりも。今年買えなかったお洋服とかいっぱいあるな~」

 

「たくさん書いちゃダメよ!頼むプレゼントは1つだけって決まっているんだから!」

 

 

 俺たちの言葉がカンに障ったのか、自慢のツリ目で睨んでくる。

 

 

「そもそも、こんな手紙書いたところで本当にプレゼントを貰えるハズが……「にこっち!!」……なっ何よ!!」

 

「それ以上言ったらワシワシの刑やで?」

 

「そのあとは吊るし上げだにゃ!」

 

「ぐっ!分かったわよ」

 

 

 真姫に真実を話すようなコトをする輩は容赦ない拷問が待ち受ける。というのがμ's内ルールで定められている。いつからヤクザみたいな掟ができたんだ?

 

 

「欲しいモノですか……弓道で使う備品ならたくさん補充したいのですが。絵里はどうします?」

 

「それでもいいけど、どうせなら自分が買おうって思ってるけどできないモノがいいんじゃない?」

 

「そもそも、この手紙ってドコに出すんだよ?まさかフィンランドに出すんじゃねぇだろうな?」

 

 

 西木野家の力なら、フィンランドにパイプを持っていてもおかしくはない。ちなみにサンタクロースの出身地はフィンランドやグリーンランドなど諸説あるが、そもそも様々なところで生み出された架空の人物なので、決まった出身地はないようだ。

 

 

「フィンランド!?凛、英語なんて書けないにゃ!?」

 

「凛、フィンランドはそのままフィンランド語を使用していますよ。一部地域ではスウェーデン語を使用していますね」

 

「どちらにしろ無理だにゃ~!!」

 

「海外には出さないわよ!!いつも手紙はマm……お母さんが預かってくれるから」

 

 

 真姫ママ、徹底してるな……まぁ、アンタのせいで俺たちは真姫の企画に巻き込まれた訳だが。

 

 

「それで?預かった手紙をどうしてるのか、聞いたコトはあるのか?」

 

「ええ。でもマm……お母さん、いっつも教えてくれないのよ。秘密を詮索しない優しい子にしかサンタさんは来ないって言われたから、それ以上は知らないわ」

 

「へ、へ~……」

 

 

 真姫よ、うまく言いくるめられてるぞ。これから真姫にモノを頼む時は、サンタの話題を出せば何でも聞いてくれるかもしれない。

 

 

 

カリカリカリカリカリ

 

 

 さっきからもの凄い勢いでシャーペンの音が聞こえる。そういえばさっきから何も喋ってない奴がいたな。

 

 

 

 

「花陽。お前もう書いてるのか?」

 

「はい!私の欲しいモノはコレしかありませんから!」

 

 

 ちょうど書き終えたようで、手紙に書いた内容を俺たちに見せる。

 

 

「えーと、『南魚沼産コシヒカリ5kg』……って米かよ!?」

 

「南魚沼産のお米は特に美味しいと言われていて、日本でも頂点を極めた最高峰のコシヒカリなのです!!しかもお土産としても大人気で、海外からの観光客に向けて販売も盛んに行われているだけではなく、日本から海外へ持っていく方も非常に多いのです!それに……」

 

「あ゛ぁもう!分かった分かった!その話はまた今度な」

 

「かよちんらしいと言えば、かよちんらしいにゃ!」

 

 俺はかつて花陽から米の話を2時間ぐらい延々と聞かされた経緯がある。そのせいで、その日から3日ぐらいは米を食べなくなったという過去もある。

 

 

 

 

 

「凛はプレゼント何にしたんだ?」

 

「カップラーメン1年分!これで次のクリスマスも同じモノを頼めば、ずっとタダで食べられるにゃ!」

 

「カップ麺ばっかだと体に悪いし、何より太るぞ」

 

「ちょっと!どうして穂乃果を見るの!?」

 

「ああならないように気をつけろ」

 

「ああならないように気をつけるにゃ」

 

「うわ~ん!ことりちゃん!零君と凛ちゃんがイジメるよ~!」

 

「よしよし」

 

「何も間違ってはいませんけどね」

 

「海未ちゃんまでイジメるよ~!」

 

「よ、よしよし……」

 

 これも凛らしいと言えば凛らしかった。ちなみにカップ麺を1つ200円と仮定すると、200×365(日)で7万3千円相当のプレゼントになる。凛の奴、意外と容赦ないな。

 

 

 

 

「ことりは何にしたんだ?」

 

「これだよ」

 

「なになに、『とっても美味しいチーズケーキをください!』ってケーキ!?お前自分で作れるだろ!?」

 

 

 しかもここまで食べ物ばかり。μ'sの健康状態が心配になってくる。

 

 

「海外にも美味しいチーズケーキがいっぱいあるって聞くから、サンタさんならそういうの知ってると思って」

 

「なるほど、さっき服にするとか言ってたけど変えたんだな」

 

「ファッションはすぐに流行が変わっちゃうからね」

 

 

 特に女の子のファッションなんかはその傾向が大きい気がする。その度に服を買い換えるのは大変そうだ。

 

 

「それとクリスマスにケーキを食べて、プレゼントでもケーキを貰うってどうなんだ?」

 

「あっ、そっか~かぶっちゃうね~」

 

「考えてなかったんかい。でもケーキの食べ過ぎには注意しろよ」

 

「もう!零君こっち見ないでよ!!」

 

 

 そのセリフだけ聞くともの凄く傷つく。

 

 ことりも好きな食べ物をプレゼントとして頼んでいた。ただの好物発表会になっている気がしなくもない。

 

 

 

 

 

 

「じゃあ次は海未!」

 

「どうして零が仕切る形に……まあいいです。私はコレです」

 

「『グラスカーボン弓』……ってマジメか!!しかもかなり高いのいったな」

 

 

 弓の中でも高質で糞高いモノだ。意外とコイツもがめついな。

 

 

「なぜです!?普通では買えないモノを書いただけですよ!?」

 

「その弓っていくらぐらいなん?」

 

「約4万~5万円ですかね」

 

「「「「「「「たかっ!!」」」」」」」」

 

「お前もお前で容赦ないな……」

 

「私が普段では買えないモノとか言っちゃったせいかもね……ゴメン、海未」

 

 

 初めに海未と絵里が話していたのはこのコトだったのか。でも実際にプレゼントが届く訳でもないんだし、今だけ夢見てもいいんじゃないかな。

 

 

 

 

 

 

「次は穂乃果!」

 

「はいはーい!穂乃果はコレだよ!」

 

「『Wi○U』……じゃあ次!」

 

 

 穂乃果が書いたのは、最近人気キャラたちの格闘ゲームが出たあのハードだ。

 

 

「ちょっと!!穂乃果のは掘り下げてくれないの!?」

 

「だって普通じゃん」

 

「「「普通ね」」」

 

「「普通だね」」

 

「普通だにゃ」

 

「普通ですね」

 

「普通やね」

 

「みんなヒドイよ!!今日穂乃果の扱い悪くない!?」

 

「ダイエット用具とかだったら面白かったのに、残念だったな」

 

「もう零君だいっきらい!!」

 

 

 穂乃果は今日1日俺と一切口を聞いてくれなかったとさ。

 

 

 

 

 

 

「次はにこ!」

 

「えっ、発表しなきゃダメ?」

 

「ダメだよにこちゃん!みんなしたんだから!」

 

 

 穂乃果の奴、もしかして誰かが自分と同じ境遇になるのを待ち望んでいるんじゃ…。にこの表情を見て、妙にウキウキしてやがる。悪い奴だ。

 

 

「はぁ~分かったわよ、にこのはコレよ」

 

「『化粧品』か、別に出し渋るコトなかったじゃん。女の子だったら欲しいのは当たり前だろうし」

 

「みんな高いモノばっかりで、自分のを出すのが少し恥ずかしかったのよ」

 

「あら?私も一緒だわ」

 

「絵里もか。でも、化粧品って安いのか?テレビでよくやってるのを見る限り、高いイメージなんだが」

 

「高校生向けの化粧品もたくさんあるの。それだとコスパも低いから、私たちでも手が出せるわよ」

 

「だってよ、にこ」

 

「ふ~ん。でもどうせサンタに頼むなら、うんと高いやつにすればよかったわ」

 

 

 化粧品を欲しがっているにこだが、今でも十分に肌はスベスベだと思う。中々その白い肌は維持できるものでもないし。この前にこが昼寝をしている時に、勝手に頬っぺを触らせてもらったがとても気持ちよかったぞ。変態的な意味ではないのであしからず……

 

 

 

 

 

「次は希だな」

 

「色々候補はあったんやけど、結局コレにした」

 

「『国産黒毛和牛300g』か、お前も食べ物かよ。でも米よりもプレゼントとしてリアリティあるな」

 

「米よりもとは何ですか!?!?お米を馬鹿にする人はこの花陽が許しません!!お米というのは……「はいはいかよちん、また今度零君が付き合ってくれるらしいにゃ」……そ、そう、それだったら」

 

 

 勝手に巻き込むなよ。これで地獄の2時間演説ルート確定だな。

 

 

「ウチ焼肉好きなんやけど、最近ダイエットしてたからお肉を全然食べてなくてなぁ。恋しくなってきたんや」

 

「ちなみにドコが太ったんだ?」

 

「零君やらしいで、女の子にそんなん聞くなんて」

 

「いいから言ってみ」

 

「む、胸あたりを……ちょっと」

 

 

 

「「「「「「「「じー」」」」」」」」

 

 

 希が他のメンバー8人からジト目で見られる。希が胸のコト言い出したら、他の人にとっては嫌味にしか聞こえないからな。

 

 

 

 

 

 

「じゃあアンタは何を書いたのよ」

 

「俺か?ホレ」

 

「ん?『PCのメモリ』ってだいぶ現実的ね」

 

「最近保存している写真が溜まってきてな、容量圧迫してるんだ」

 

「零?一応聞きますが、それってどんな写真なのでしょう?」

 

 

 海未は笑っているが怖い顔を俺に向けてくる。俗に言う目だけ笑っていないというやつだ。周りのみんなも『もしかして…』という表情をしている。

 

 

「そりゃ、お前らのあんな姿やこんな姿の写真に決まってるだろ。それぞれ名前で分けて、フォルダにまとめてあるんだ」

 

 

 

ゾワッ!!

 

 

 9人が一斉に震えた。あれ?俺の管理能力にビックリしたかな?

 

 

 

「アンタ、変態じゃなくてただただキモイわね」

 

「失礼な!!変態なのは認めるがキモくはない!!」

 

「認めるんだ……」

 

 

 やべぇ……花陽が本格的に引いている。

 

 

「とりあえず明日零の家に突撃して、写真を消去しましょう」

 

 

「「「「「「「「さんせーい!」」」」」」」」

 

 

「お゛ぉーい!!」

 

 

 翌日、本当に俺の家に全員が押しかけて、PCを押収してしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんな意外と安いモノを頼むのね。もっと高いモノでもいいのに」

 

 

 最後に残った真姫が爆弾発言。今までのが安い?弓とか4万ぐらいするんだぞ?

 

 

「え?そうなの?ちなみに去年は何を頼んだんだ?」

 

「グランドピアノよ」

 

「ちなみにおいくらぐらい……?」

 

 

 俺を含め、真姫以外のメンバー全員に緊張が走る。

 

 

「100万ぐらいかしら」

 

 

バタ!!

 

「にこちゃんが倒れたにゃ!!」

 

 

 あまりの桁の違いに、にこは衝撃を受けて気絶してしまった。

 

 

「ハ、ハラショー……」

 

「穂乃果、100万円のプレゼントなんて思いつかないよ」

 

「折角プレゼント貰えるんだから、高いモノを言わないと損でしょ」

 

「損でしょって……まさか真姫、俺たちって本当にプレゼント貰えるのか?」

 

「ハァ?だからそう言ってるでしょ」

 

「マジ?」

 

「マジ」

 

 

 

 

 

 そして25日のクリスマス、本当にサンタさんからのプレゼントが各家に届いた。西木野家の財力すげぇ……

 

 

 

 

 その後、真姫を除いた俺たち9人で真姫ママへお礼に行きました。ありがとうございます!!

 

 

 




クリスマスデートとか高度な話は書けなかったので、普通の日常回となりました。真姫がサンタの真実を知る時は来るんでしょうかね?

ではまた!
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