実際に相手が自分をどう想っているのか、知ることができるならどうしますか?今回はそんなお話。
単刀直入に言おう、また姉さんにやられた。
朝、俺が目覚めると目元に何やら違和感があった。その時から既に嫌な予感はしていたんだよな……。近くに置いてあった鏡で自分の顔を見ると、俺の顔にメガネが装着されていた。普段メガネをしていない俺でもこのフィット感は格別で、特に掛けていて煩わしいというコトはない。
こんなコトをするのは世界中を探してもただ1人。俺の姉さんの秋葉だけだ。このメガネを俺ピッタリに作ってあるところを見れば、犯人は秋葉だと信じられるだろう。
「これでまた変なコトが起こってみろ。今度は学院からじゃなく国内から追放してやる」
ちなみにこのメガネ、外せない。さっきから力を思いっきり入れて外そうとしているのだがビクともしない。こういうところだけは無駄に凝ってやがる。
ん?説明書らしきモノが置いてある。一応読んでやるか……秋葉の発明品だ、何が起こるか分かったモノじゃない。
『このメガネを掛けていれば、レンズに映った人が自分にどれだけの好感度を持っているのかが分かります』
よくある相性占いみたいなものか。
『好感度は0~100で数値化されます。0に近付くほど好感度が低く、100に近付くほど好感度が高くなります』
本当に相性占いみたいだな。アイツの発明品にしてはシンプルだ。
『参考数値として、20以下だと"嫌い"の部類。80以上だと"好き"な部類。90以上だと……フフフ』
「『フフフ』って何だよ!?何か書けよ!?」
80が"好き"だから、90以上だと恋人になりたい……とか?さすがに違うか。
『※超重要項目』
ん?なんだなんだ?
『MAX、つまり100を出してしまうと……メガネが爆発します☆リア充爆発しろ♪』
「なにィいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」
俺はメガネをガチャガチャ弄って外そうとするが、厳重過ぎて外せない。秋葉の奴、ついに命を奪う兵器まで発明しやがったのか。
『充電がなくならないとメガネは外せません。充電は約15時間で切れます』
15時間……つまり登校から下校まで、フルでその時間内に入る。もちろん学校にいる間もそのままだ。
「そうだ、学校を休めばいいのか」
名案すぎて自分にクラクラするぜ。ん?まだ続きがあるのか。
『メガネにはカメラ機能が付いています。学校に行かないと問答無用で爆発です☆ちなみに、朝8時までに家を出ないと爆発です☆』
「なん、だと……今何時だ!?」
現時刻、朝7時30分。
「やべぇ、まだ朝の支度何もしてないぞ!?」
こうして俺の波乱の1日が始まった……
~※~
「とりあえず家から出れたぞ……」
現在絶賛登校中。後2分で爆破されるところであった。
「秋葉ぁ……次あったらタダじゃおかねぇ」
「零さんおはようございます!!」
「ん?」
突然後ろから声を掛けられた。振り向くと、亜里沙と雪穂がこっちに向かって歩いて来ていた。
「おう、おはよう!朝早いな」
「今日は雪穂と一緒に日直なんです」
「そうか、大変だな」
ジー
目線を感じる。右に顔を向けると、雪穂が不思議そうな目線で俺を見ていた。
「神崎さん、メガネしてたんですね」
「ああこれか、いつもはしてないんだけどな。たまにはイメチェンでもしてみようかなって思ってさ」
「ふ~ん」
雪穂の奴、毎度のコトだけど本当に俺に興味なさそうだな。デレる日は来るのだろうか?
ピピピッ
何だ?メガネから音がした。雪穂たちには聞こえてないようだ。もしかしなくても、メガネのレンズに好感度が表示された。
高坂雪穂⇒神崎零 の好感度
36
うわーー!!すげぇリアルな数値だな、コレ。確か20以下が"嫌い"の部類だったから、嫌われてはないのか……でも数値低すぎないか。何かヘコむ。
ピピピッ
また来た。次は亜里沙かな。
絢瀬亜里沙⇒神崎零 の好感度
79
たかっ!!後1高ければ"好き"な部類じゃん!これはこれで嬉しいけど、あまり亜里沙とは面識なのに。いつの間にここまで好感度が上がったんだ?
そう言えば、絵里から俺の話をたくさん聞いてるって言ってたな。
「何1人でブツブツ言ってるんです?」
「い、いや何でも。とにかく日直頑張れよ、じゃあな!」
「はい、零さんもお気を付けて」
亜里沙の数値は嬉しかったけど、雪穂の数値は……いきなり心エグられたな。コレ、低い数値が出るとすごくテンション下がる。
~※~
「学校に着いちまったよ……」
いつもより早く家を出た+走って登校したせいで、俺としてはありえない時間に学校へ到着してしまった。まだ生徒も全然来てないな。
「あら?神崎君、おはよう」
「ん?あぁ、親鳥か。おはようございます」
「あのね……私、一応ココの理事長なんだけど」
知っての通り、この人はこの学院の理事長であり、ことりの母親である。だから親鳥。
「あら、あなたメガネ掛けてたっけ?」
「ただのイメチェンですよ」
もしかして今日1日、このやりとりをずっとやらないといけないんじゃ……
ピピピッ
えっ!?理事長にも反応するのかよ!?確かに高校生の娘がいるとは思えないほど若々しいけどさ、別に俺のストライクゾーンから外れてないけどさ、親子丼でも問題ないぐらいだけどさ、既婚者相手に数値を見るのは申し訳ない。
理事長⇒神崎零 の好感度
50
普通だ、すごく普通だ。嫌いが20、好きが80だからちょうど中間になる。まぁ、普通でよかった。これで70とか出たらどうすればいいのか分からなかったからな。
「これからもことりのコト、よろしくね」
「言われなくても分かってますよ」
誰にでも反応するのかこのメガネ。生徒が集まってきたら大変なコトになりそうだ。
~※~
2年生教室
「おはよぉ~って、やっぱり人少ないな」
さすがに穂乃果たちもまだ来ていないな。
「あっ!零くんじゃん!」
「ホントだ!今日早いね」
「おはよ~!」
「ヒデコ、フミコ、ミカ……おはよう。早いのはたまたまだよ」
こいつらは穂乃果の友人の3人組。よく3人の頭文字を取って『ヒフミ』と略される。この3人にはファーストライブの時からお世話になっていて、俺もその時からの仲だ。
「あれ~そのメガネどうしたの?」
「イメチェン?」
「結構いい感じだよ」
「そりゃどうも」
『そのメガネどうしたの?』⇒『イメチェンだよ』の流れは今後カットしてやろうか。『いつもの流れ』と名付けよう。
ピピピッ
おっ、来た。
ヒフミ⇒神崎零 の好感度
60
メガネも『ヒフミ』で認識してるのか……。分けてやれよ。
60って、おそらくクラスメイトだからだろう。でも俺はコイツらとは結構親しいし、もしかしたら、80以上の"好き"って相当なモノなのではないだろうか。それこそ、恋愛関係に発展するような何か……さすがにそれはないか。
「おっはよーーー!!」
「おはよ~」
「おはようございます」
ついに穂乃果たちが到着した。このメガネの本領が発揮される時だ。μ'sのみんなの好感度を見るのは、今までの誰よりも緊張する。やっぱり意識はするモノなんだな。
「おはよう。穂乃果、ことり、海未」
「おはよう零君!」
「おはよう~朝早いね」
「おはようございます。私たちより早く到着しているなんて珍しいですね」
「色々あってな……」
「あれ~零君そのメガネどうしたの?」
はい、『いつもの流れ』を発動させてカットします。
「イメチェンか~。すっごく似合ってるよ!」
「そうか?まぁ俺は何でも似合うから」
ピピピッ
おっ、自画自賛している間に穂乃果の数値が来たぞ。どれどれ……
高坂穂乃果⇒神崎零 の好感度
97
「ブーーーーーーーーーー!!」
「わっ!?どうしたの!?」
「いきなり吹き出して、汚いですよ!!」
た、た、た、高すぎる……97ってお前……。そこまで穂乃果は俺のコトを?取り乱してしまったけど、数値が高いと素直に嬉しいな。
そういや、90以上だとどう思われているんだ?80が"好き"だから、単純な"好き"とは違うと思うけど。説明書はそこまで書いてなかったし。でも100だったら自爆するんだよな、このメガネ……
「零くん零くん、こっち向いて。お口拭いてあげる♪」
「あぁ、ありがとうことり」
いや~やっぱことりって天使だわ。親鳥よ、こんな天使を守ってあげないハズがないだろう。
ピピピッ
来た来た!ことりの数値が!!なんたって一緒にいるコトも多いんだ。70ぐらいあってもいいんじゃないか?
南ことり⇒神崎零 の好感度
96
「かはぁっ!!!」
「うわっ!!零君が血を吐いた!!どうしよう海未ちゃん、ことりちゃん!」
「とにかく保健室に行きましょう!」
「零くん大丈夫?零くーーーん!!」
「心配するな。俺は……不死身だから」
まさかことりの好感度がここまで高いとは思ってなかった。親友の中でもかなり仲のいい親友程度だと思っていたんだが……穂乃果もことりも、もしかして……?
「零、立てますか?」
「大丈夫だよ海未。心配かけて悪かったな」
ピピピッ
これは海未の数値が出たな。海未は俺のセクハラ行為にいつも呆れてるから、結構低いだろうな。分かってるとショックも柔らぐってもんだ。改善する気はないけど。
園田海未⇒神崎零 の好感度
92
「ぐふぅ!!」
「零っ!?」
「零君が、誰にも殴られてないのにお腹を殴られたように吹き飛んだ!!」
「説明口調だね、穂乃果ちゃん……」
あの海未が俺のコトをここまで……嬉しすぎる!さっきは想像以上の数値に驚いた衝撃で吹き飛ばされたが、もうそんなのどうでもいいや。
「海未、俺お前のコト勘違いしてたよ。ゴメンな」
イテテテ……今頃痛んできやがった。さすがに保健室行ってくるか。
「ちょっと抜けるわ」
ガラガラガラガラピシャ!
「私、何を勘違いされていたのでしょう?」
「「さぁ?」」
~※~
「アイツらの数値が思ったより高くて心臓がバクバクする。でも機械が決めたコトなんだよなぁ~」
さっきの数値もあくまで機械の判断だ。鵜呑みにするのはよくない。しかし、こうして見せ付けられると浮かれてしまうのは仕方のないコトである。
「あっ!零くん発見だにゃ!!おはよーー!」
「おはようございます、零君」
「おはよ」
「おぉ、おはよう。凛、花陽、真姫」
次に俺が出会ったのは1年生3人組。コイツらも穂乃果たちと同じく、いつも3人でいる印象がある。
ここで『いつもの流れ』があるのでカット。
「どうだ?結構いい感じって言われるんだ」
「すごく似合ってるにゃ!!」
「いつもと違うから新鮮です!」
「普段よりは賢く見えるわね」
普段よりはって、いつもは賢そうには見えないのかよ……
ピピピッピピピッピピピッ
うるさっ!!もしかして3人同時に出たのか?今まで1人ずつだったから、このメガネ勝手に進化してやがる!?
花陽はどうだろうな、こんな俺でも分け隔てなく接してくれているから70ぐらいを希望だ。凛はいつもふざけ合っている仲だし、75ぐらいは欲しい。真姫は正直言って海未よりも期待できない。邪険に扱われるコトも多いし、70切るかもな。
小泉花陽⇒神崎零 の好感度
93
星空凛⇒神崎零 の好感度
94
西木野真姫⇒神崎零 の好感度
90
「……へ?」
またしても全員90超えだと!?このメガネバグってんじゃないのか!?いや嬉しいケドさぁ、ここまで露骨に高いと疑っちまうよ。
ちなみにもう自虐したりしないぞ。俺の身体が持たなくなってしまう。
「零く~ん?どうしたの~?」
「凛、お前」
「なにかにゃ?」
「そこまで俺のコトを想ってくれてたのか」
「うにゃ!?」
「花陽と真姫、お前たちも」
「えぇ!?」
「何ソレ!?意味分かんないんだけど!」
「ハッハッハ!相変わらずツンデレだな真姫は!」
メガネの数値を見れば、いかに真姫がツンデレさんなのかがハッキリと分かる。自分の心に嘘は付けないもんな。でもさっき自分で『機械が決めた数値だから鵜呑みにしてはならない』って言ってたような。うーむ……
「俺、行くところあるから。じゃあな!」
さっすが俺、後輩から慕われてるなんてカリスマ性高すぎですわ~。数値が90以上って、"俺をどれだけ慕ってくれているか"だと思うんだ。慕ってくれているってコトは、親友以上の関係だし。
「零くん、気味悪いにゃ」
「ついに頭がイカレてしまったのね」
「あはは……言いすぎだよ……」
~※~
生徒会室
ガラガラガラガラ
「いや~やってるかい?」
「ココはラーメン屋じゃないんだけど……」
俺は生徒会室にやって来た。ここまで来たらμ'sみんなの好感度が知りたい。朝早くから生徒会仕事をするって昨日言っていたのを思い出したので、ココへ足を運んだのだ。
「冷やかしなら帰ってもらってええかな?」
「そんなコト言うなよ希ぃ~」
「アンタ、今日相当キモいわね」
「にこ!?どうしてココに!?まさか……お前が自ら進んで生徒会仕事を?」
「この前テスト勉強手伝ってもらったから、そのお礼よ」
「ふ~ん、この2人に教えてもらえるなら完璧だったんだろうな」
ギクッ!
「ん?違うのか?」
「まあ大丈夫と言えば、大丈夫だったんだけど、まだまだ点数が極端すぎるのよ」
「極端?」
「にこっち、文系科目はかなりいい点を取れるようになってきたんやけど理系科目がなぁ」
「ぐぅぅ……今はそんな話いいでしょ!折角テストが終わったんだから勉強の話はナシナシ!そんなコトより零、そのメガネ何よ」
「ホント、自然すぎて気付かなかったわ」
はい、『いつもの流れ』でカット。
「イメチェンか、にこっちもメガネ似合いそうやん」
「う~ん、考えたコトすらなかったわ。メガネなら絵里が一番似合いそうね、インテリ系だし」
「そうかしら?確かにこうやって書類をじっと眺めていると、いつかメガネのお世話になりそうね」
そろそろかな……
ピピピッピピピッピピピッ
来た来た。穂乃果たちや凛たちと違って、3年生組って俺のコトどう思っているのかがイマイチ分かりづらいんだよなぁ。もしかして、冗談抜きで好意的に思われていないかもしれない。そうなったらさすがにショックだな……雪穂の時も結構落ち込んだし。
絢瀬絵里⇒神崎零 の好感度
91
東條希⇒神崎零 の好感度
92
矢澤にこ⇒神崎零 の好感度
90
「……マジか」
「どうしたのよ?唖然として」
「いや、なんて言うか……ありがとな」
「私たち、お礼されるコトしたかしら?」
「覚えはないんやけど……」
人間って、本当にビックリしたら声出なくなるんだな。緊張から解放された余韻で黙り込んでしまう。相変わらず突発的な好意には弱いな、俺は……
「あっ携帯鳴った……こころからだわ。どうしたのかしら?」
「高校に来るなんて珍しいわね」
「あぁ~、お弁当を忘れてきたみたい。こころが校門の前で待ってるから行ってくるわね」
「いってらっしゃい~」
「俺も行く」
「はぁ?このロリコ……「言うな!絶対言うなよ」……ン」
途切れたけど言っちゃったよ!!学校で叫ばれるのが一番困るからやめてくれ。
~※~
「あっ!お姉さまと……零さん!?」
「この前以来だな、こころ」
「お弁当持ってきてくれてありがとね。よし、今日はこころが好きなハンバーグにしましょう!」
「ホントですか!?ありがとうございます!!」
ピピピッ
あっ!鳴った。こころからの好感度がこれで分かるだろう。決してこころが小学生だから知りたいんじゃないぞ、このメガネの性能を確かめるためにテストしてやってるだけだ。そう、性能向上のためにはサンプルが必要だからな。ロリコンとか言わないコト。
ん?待てよ……そういえば100だと自爆するんだっけ?
…………ヤバイ、そう言えばあの時、去り際にこころが俺に向かって『大好き』って言ってたような気がする。も、もしかして……
矢澤こころ⇒神崎零 の好感度
この下の数値を見るのがコワイ……見れない……もしこれで100だったら……?だったらせめてにこたちから離れて自爆しよう。
ピピピッ
くっ、数字が表示される。やめてくれぇええええええええええええ!!もうロリコンでもなんでもいいですから!!自爆だけはご勘弁を!!
"70"
あ、あれぇ?
あっそうか、こころは"小学生"なんだ。さすがに子供の"好き"は俺たちが思っているような"好き"ではないよな。はぁ~~不安に押しつぶされそうだった……
~※~
その後、数え切れないぐらいの人たちにメガネをツッコまれたが、何とか爆発せずに済んだ。μ'sの練習も終わり、ようやく家へ帰って来た。これで一安心だ。
晩飯も食べて、風呂にも入って、後もう少しで充電が切れる。いや~波乱万丈な1日だったよ、全く。
ん?携帯が鳴ってる。電話か?
「もしもし」
『やっほー☆お疲れちゃ~ん』
「秋葉ぁああ!!今すぐツラ見せろ!!命の危険に晒しやがって!!」
『そんな怒りなさんな。それでどうだった?みんなの好感度は?』
「μ'sのみんなは90以上だったよ」
『そっか~そうなんだぁ~』
「何だよ」
『90以上って、実は……異性として"好き"と想っているってコトなんだよ♪』
「なっ!えっ!?」
『あれれ~もしかして分からなかった?』
「そう、なのか……」
『これでみんなの気持ちは分かったし、アタックしちゃいなよ。素直にOK貰えるハズだよ。いや~人生イージーモードでいいね~。あんな可愛い子たちを選り好み出来るなんて、さすが私の弟。はっ!もしかしてハーレムとか作れちゃったり?』
「黙れ……」
『へ?』
「これ以上、穂乃果たちの心にズカズカ踏み込むな。あまり調子に乗ると、いくらお前でも許さないぞ」
『折角あの子たちの気持ちが分かったのに?』
「それは機械が決めたコトだ。人間の気持ちは機械では測れない。まして恋心なんてモノはな……」
と言っても、俺も機械の出した結果に一喜一憂していた。アイツらに悪いコトをしたと反省する。
「ここから先は俺とアイツらの道だ。お前は黙ってろ、秋葉」
『プッ……アハハハハ!!』
「なっ!?マジメな話してんのに!!」
『分かってるよ、私も零には幸せになってもらいたいもん。笑ったのは、ここまで零が成長してたのかって思うと抑えられなくなってね』
「抑えられなくなるから笑うのかよ!!意味分かんねぇ」
『まぁ頑張りなさいな。お姉ちゃん、応援してるから』
「素直にエールを送るなんて珍しいな。でも、ありがとう」
『あぁ!!言うの忘れてた!!』
「なに?」
『そのメガネ、充電が切れると爆発するから』
「は?」
『そういうコトで、アデュー☆』
「オイ!!」
切れた。なんだって?充電が切れたら自爆?時間、後どれぐらいある?
あっ、後5秒……
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こうして夜の一軒家で謎の断末魔が聞こえたと、近所ではもっぱらの噂になった。
アイツ……いつかこの地球上から追放してやる……
まさかの爆発オチ、真面目な感じで終わらせようとしたのにどうしてこうなった……
零君があの後どうなったのかはご想像にお任せします。無事ではないです、確実に。