ロッチの一撃を受けた俺は続けて蹴ってくるロッチの攻撃を回避した。
ロッチの蹴りが空を切ると、足先から斬撃が起きて、俺の後方にあった岩が斬り裂かれた。
俺がベジータ相手に使った"斬脚"と似ていた。
「似たような技を使うんだな!」
ロッチに対して"斬脚"を放った。ロッチも驚愕した表情を浮かべるも飢えた獣の如き獰猛な瞳と鋭い牙を剥き出しにして襲ってきた。
その動きは正しく獲物を狩る喰らう獣のようだった。
迫り来る爪の攻撃をバク宙するように回避すると同時に脚に力を込めて舞空術で空中に留まると前転して脚に"破砕空"を纏わせて叩き付けた。
しかし、ロッチがギリギリで回避したことで脚が大地に叩き付けられる。
球体を纏った脚から大地と空気が振動によって砕けるようにひび割れて砕け散った。
蹴りに不思議な力を纏わせる俺に危険性を感じたのかロッチが身体中から風を纏った爪で攻撃を繰り返してきた。
「ハァッ!!」
大きく後退して爪攻撃を回避するも、爪に纏われた風からくる鎌鼬が襲い掛かってくる。
覇気と気を纏わせた両腕で薙ぎ払うように鎌鼬を防御してから拳を振りきる。
"
鋼の塊の様に身体を硬くして攻撃を防ぐ防御技で防いだロッチだったが奴の右肩と左腰に手を添えて大きく岩山に叩き付けた。
ドゴォン!と大きく音が鳴り響きながら土煙が起きる。しかし、土煙からすぐさまロッチが出てきて俺の頬に強烈な蹴りを入れられた。
蹴り飛ばされて岩に当たり、土煙が俺の周りに生じたけど、気の感知ができず、スカウターをつけていないロッチには俺の居場所は気付かれていない。
だったらと思い、土煙で隠れている岩の一部をロッチに投げ付けた。
ロッチは気功波で破壊しようとしたが、岩ごと俺の拳の連続攻撃を行なったことで砕ける瓦礫がロッチに襲う。
ロッチは高速移動で回避すると連続攻撃を回避しながら強烈な拳で殴ってくるが、武装色を纏った片足で攻撃を防いではロッチとの間に何度も何度も拳や足の攻防が繰り広げられる。
ロッチが俺の蹴りを前転して回避すると同時に脚で斬撃をだしてきたことで回避しようにもしきれず掠り傷を脇腹に受けてしまった。
「!?」
しかし、斬撃を受けた際に攻防の間に置いていた気功波の機雷を爆発させた。
小規模だが爆発がロッチを襲い傷つける。
俺は脇腹に傷を、ロッチは爆発を受けて口元から流血する。
「餓鬼にしては楽しめそうだ」
ペロリと口元の血を舐め取るロッチ。
「
そう言ってロッチが太陽を見つめた。
するとロッチの全身が漆黒よりも更に黒い豹柄の獣人のようなロッチの姿が豹から狼の如くフサフサとした黒い毛皮が生えていき、身体中から突風と思わせる風が吹き荒れる猟狼となった。
「なんだその姿は……」
「これがトミー人の変身能力だ。ベジータから聞いてないのか?」
これが……「
「……
「そうだ。変身すると凶暴化すると同時にさらに血に飢えるのでな。楽しませろよ」
「
「くっ……!?」
「逃がしはせん!」
後退しようとしてもロッチの猛攻に回避を行なっていたが、速度で負けてしまい脇腹に重たく鋭い一撃を受けて抉られた。
「死ねっ!」
ロッチがもう片方の手で俺を殺そうとしてきた。しかし、"覇王拳"
棘状態の肉体へと変化して、その棘をダイヤモンド級に肉体硬化させると同時にバリアを表面に纏わせた。
最高な防御能力を有しながらも攻撃してくる相手にダメージを与えるように変化した身体に変化させたことで、ロッチの攻撃を防ぐと同時に強烈なダメージをその手に負わせた。
「っ!!?」
「はぁあ!」
左脚の太股をバネに変化させてバネの反発力で膝蹴りをロッチに打ち込んだ。
ロッチの腹部の背中側にまで衝撃波が突き抜けた。
ロッチが吐血した瞬間に100倍にまで速度を上昇させて有に100発以上の拳と蹴りを打ち込んでからは"日拳"を打ち込んだ。
猛烈な炎がロッチの身体を突き抜けて幾つもの岩山を壊して殴り飛ばされるロッチ。
ロッチが離れたことで傷口に唾をつけてロッチから受けた重傷な傷のみを治療しておいた。
傷が完治した時、疾風迅雷の如き速さでやってきたロッチにロッチ以上の速さに倍速した俺は片足にゴムの伸縮性と脚を刀のような状態にして蹴りを入れた。
刀のような脚によって蹴られたことで、ロッチの左肩から右脇腹にかけて鋭い切り傷が付けられた。
そして蹴りを入れていなかった足を島に踏みつけた。するとその足が立っている島の形になって巨大な脚となってロッチを上空へと蹴り上げた。
舞空術でロッチの後を追うがロッチが体勢を整えて身体を何回も何回も回転した。
するとロッチの有する風の力が鎌鼬と竜巻が気功波と融合して巨大なフェンリルの顎となって俺を襲ってくる。
超能力で足裏から何度も爆発させて空気を蹴った事による噴射で小刻みに回避を実行してみせたが、鎌鼬の形が小型の狼となって襲ってきた。
気のバリアと超能力のバリアを融合を自身の周囲に展開した。おかげで襲い来る風の狼の集団から身を守ることができたけど、止まない攻撃に守りの一手に務めるしかなかった。
「くっ……!!?(このままじゃ……)」
次の行動に移せない俺に風のフェンリルからロッチが現れ鋭い手刀が俺を襲う。手刀に纏われた風が万物を風化させる程の強力な風であったせいかバリアを突き抜けてきた。完全に回避出来なかったせいで右脇腹が抉られた。
「ガハッ!!」
瀕死の重傷を受けてしまった。ロッチが追い打ちを掛けてこようとするが、十数本の髪の毛から何万本の糸に変えてロッチの身体を締め上げると同時に、ロッチの身体に俺の両手を何本も生やさせて身体を締め上げる。
パーの手を握り拳にした。すると生えていた手で関節技を行なった。
両手や両脚などがボキボキと不吉な音がロッチから出てくる。
「ぐぁああっ!!?」
"
悲鳴を上げるロッチに超巨大化した左手でぶん殴った。
するとロッチが物凄い速さでナメック星を一周していき、ロッチがいた宇宙船の近くへと落下したみたいだ。
傷の治療を急いで行ない、すぐさまロッチを追った。
──────────────────────────────
悟旦がロッチが戦闘している間、悟空は"界王拳"によってギニューの戦闘力を優に超えて一時的に絶望を与えていた。
「せ、戦闘力……31万!?」
戦闘力31万。フリーザの戦闘力53万の半分を超えていた。
その理由はナメック星にやってくる宇宙船の中での100重力化での修行と到着前に行なった悟旦との模擬戦で瀕死の重傷を負った後に仙豆を食べて完全回復した影響だ。
サイヤ人は瀕死の重傷を負ってから回復すると戦闘力が大幅に向上する。そんなサイヤ人の特性が悟空と悟旦に大きく力を与えており、2人の戦闘力が30万近くにまで向上しているのだ。
それ故に、20余名も殺害して戦闘力が400万にまで向上したロッチ相手に、悟旦が10~15倍の強化をもたらす"覇王拳"
そんな悟空の身体を欲したギニューが笑みを浮かべた。
「なにを笑っているんだ……!?」
「貴様が強いからだ……このギニュー様より圧倒的に強い戦闘力を持っているからだ」
ギニューは右手に気を溜めて右胸を貫いた。
重傷たる一撃を自分自身に行なう自殺行為。そんな行動を見て動揺しない者などいない。
動揺する悟空にギニューが告げた。
「チェンジ!!!」
ギニューから放たれた気功波を受けてしまった悟空の口とギニュー自身の口から何かが入れ替わった。
「くっくくく……」
二人の間に起きた光が止むと、悟空の口から彼らしくない笑みが浮かべていた。
「交換させてもらったぜ。貴様の身体と……!」
「あ……!!あ……あああ……!!!」
邪悪な笑みを浮かべた悟空とさっき以上に苦しんでいるギニュー。
「い……いったい……なにが……!なんで……なんでオラがそこにいるんだ……!?」
「さっき言った筈だ。お互いの身体を交換したんだとな……」
ギニューと悟空の身体が強制的に入れ替わったようだ。
そのせいで悟空の身体にギニューの魂が入り込み、ギニューの身体に悟空の魂が交換されてしまったのだ。
「宇宙船に戻るぞ。フリーザ様とグレイシア様も戻ってこられるかもしれん」
そう言ってギニューがクリリンと悟飯が向かった宇宙船へと向かって行った。
悟空も瀕死の重傷を負いながらも後を追っていった。
宇宙船へと戻ってきたギニューはドラゴンボールに何もないことを見て安堵していた。
しかし、既にクリリンと悟飯が来ており、クリリンは悟空の姿を見て陽気に話しかけた。内容はドラゴンボールに合い言葉を告げたけど反応しなかったことも伝えた。そんな時、悟飯が叫んだ。
「クリリンさん!!!そいつはお父さんじゃない!!!!」
「え!?」
悟飯の言葉に困惑するクリリンだったが直後に悟空の身体を手にしたギニューによって殴られた。
ギニューから身体を取り替えた事を告げられた悟飯達はギニューの攻撃に防戦一方だった。彼等は悟空の姿で戦うギニューに攻め倦ねていた。しかし、その後にやってきた悟空からまともに気を扱えないことを伝えられたクリリンが試しに攻撃をすると簡単に攻撃を当てる事が出来た。
そんな時だった。気を抑えて隠れていたベジータが現れた。
「はーはっはっは!厄介なギニューだけでなくカカロットも一緒に葬れるとは運が良い。よ~しこの俺が始末してやる!」
そう言ってベジータの猛攻がギニューを襲う。
「どけっ!!!!」
強烈な攻撃を叩き込まれて大地に叩き付けられたギニュー。
「トドメだ──────っ!!!!」
膨大な気を集中させたベジータがギニューへと突撃した。
「死ね──────っ!!!」
ベジータがギニューを殺しにかかった。
しかし、ギニューは不敵な笑みを浮かべた。その笑みが見えた悟空はギニューの行動を予感して行動を取っていた。
「チェーンジ!!!!!!!」
「しめた!!!もとのオラに戻れるぞっ!!!!間に合ってくれ──────っ!!!」
悟空がギニューとベジータの間に割り込むように入り込んだ。
するとギニューと悟空の間で光り出した。
そして入れ替わっていた魂が元の肉体へと戻ったのだ。
「あ……あうぐぐ……く……くそ~……!!あの野郎。よくも邪魔を……!!」
「う……うへへへへ……いてて……ど、どうやら……元に戻れたぞ」
しかし、悟空はベジータによって受けた痛みのせいでまともに動けない状態だった。
そんな悟空の邪魔を二度と受ける事はないと判断したギニューがベジータの身体を奪い取ろうとした時だった。
豪速で何かがギニューへと飛来して衝突した。
「ぐはぁ──────っ!!?」
ギニューが傷口に衝突したことで立ち上がる事すら出来ない状態になった。
「い、いったいなにが……!?」
「あ、あれは……!?」
土煙で見えなくなっていたギニューの姿が見えてきた。
そこには傷口を押さえて立ち上がる事も出来ないほどに倒れているギニューとその近くに倒れたロッチがいた。
「ロッチ……っ!!!?なぜ奴が……!!?」
ロッチは意識が飛びそうになりながらも宇宙船にまで飛ばされた事を理解して立ち上がった。
「ロッチ……お前が傷を負ったのか……!?」
「口を開くな。耳障りだ」
ロッチは怒りを抑えることなく瀕死の状態でありながらも尋ねてくるギニューにそう告げた。
あまりな発言だが、それ程までロッチは怒りに燃えていた。
ロッチが立ち上がった時には追いかけてきた悟旦が悟飯の近くへと移動し終えていた。
「お、お兄ちゃん!?」
「悟旦!お前その傷、大丈夫か!?」
「えぇ。大丈夫です」
クリリンからの心配の声に返答した悟旦が悟空の近くに降り立った。
──────────────────────────────
父さんがボロボロに傷ついていたので近くに降り立った。
「大丈夫?父さん」
「へ……へへ……わりぃ悟旦。油断してギニューって奴に身体を取り替えられてたんだ……」
ギニューっていう奴は既に戦うどころか立ち上がることすらできない状態みたいだ。
無視してても大丈夫だろう。
そう思っていると、ギニューがなんとかして立ち上がった。
「はぁ……はぁ……なんとしても……頂くぞ……!!」
執念深く身体を奪い取るつもりだな。
「ロッチ……奴かベジータの身体を奪う。それまで待て」
「……待つ必要は無い」
ロッチがギニューの言葉を否定した。そしてロッチは貫いた。
ギニューの心臓部を……
『っ!!!?』
「ガハッ!!?……ロッチ……な、にを……!!?」
口から大量の血を流し続けるギニューはロッチに抗議する。
「動けないフリーザ軍など俺の糧になる以外に必要はない」
ギニューの胸から出ているロッチの手に掴まれているギニューの心臓が握り潰された。
心臓が潰されたことでギニューは力無く倒れた。同時にギニューから感じていた気が完全に消えた。
「……仲間だったんじゃなかったのか?」
「動けもしないゴミなど俺の戦闘力上昇の糧にしかならん」
そう言って血が付いた手を舌舐めずりしたロッチに俺の感情は烈火の如く燃えていた。
「テメェ。命を何だと思ってやがる」
怒りを隠さずに訪ねた。
「何も……フリーザ軍に入ったのも正当に殺せるからだ」
何一つ悪びれることなく唯々人を殺すことに愉悦感に浸っているロッチに"覇王拳"を使って近づいて拳を構えた。
ロッチも拳を構えており、互いの拳が衝突した。
衝撃が周囲を襲うが無視して左脚で"斬脚"を使う。
ロッチは後転して回避すると同時に尻尾で斬撃を飛ばしてきた。
"狼尾"
狼の尻尾を思わせる斬撃を回避したが、目の前にロッチが移動しており、両手を上下に合わせて指を伸ばした状態で気功波を放ってきた。
"
強力な気功波を腹に放たれてしまったが、ギリギリ武装色を纏いながら防御系の超能力を前面に展開したおかげで致命傷を負いながらも生きながらえた。
「カハッ……!!?」
「生きながらえたか」
ロッチは忌々しそうに呟いてきた。
口の中に鉄の味がしており、口元から血が溢れてくる。
致命傷部分を淡い光で癒やしていく。
ロッチは治療の力を見てすぐさま攻撃してきた。治療が間に合わず傷を負いながらもロッチとの戦闘を続行した。
繰り返される攻防だったが、時間が経つにつれてロッチが優勢になっていく。
「どうやら限界のようだな」
そう言ってロッチが舌舐めずりする。勝利を確信したようだ。
俺の負けだと言わんばかりな余裕の笑みを浮かべるロッチ。
「貴様を殺した後はベジータ共も殺してやる。戦闘民族サイヤ人もこれで絶滅だな」
捕食者のような笑みと臼歯を見せびらかすロッチに俺は切り札を切ることにした。
「まだ終わっちゃいねぇよ」
「あっ?」
チンピラのような反応をするロッチに俺は不敵な笑みを浮かべていた。
背中に浮かんでいる日輪が高速回転していき、歯車の見た目を持った日輪が獅子を象った日輪へと変わった。
「"覇王拳"……」
獰猛な縦長の瞳孔へと変わった俺は告げた。
「