桜を得た太陽のサイヤ人   作:森雄

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悟空到来!

 俺とベジータ。ピッコロさん達とナッパが戦う事になった。

 ナッパだけなら俺でもなんとかなったけど、コイツ相手にどこまで戦えるか。

 

 そう悩みながらも、俺は構えた。

 

「来い、ガキ」

「あぁ」

 

 ナッパをピッコロさん達に任せて俺はベジータに向かって行った。

 

 俺の拳をベジータは左手で受け止めた。

 

 拳と手が触れ合った瞬間、衝撃波とベジータが立っている地面にヒビ割れが生じた。

 

「ほう。中々の威力だ。だが俺には通じん!」

 

 そう言ってベジータが俺に拳を振ってきた。

 俺は首を傾げるようにして回避すると左手に気攻波を間近で放った。

 

 ダメージなどなくても受け止められた手を離させる為にわざと攻撃した。

 

「……ッ!?」

 

 手が離されなかったから、脚で手を蹴って離させた。

 

「ふん!その程度で俺様に傷が付くと思っているのか?」

「端から思ってねぇよ!」

 

 そう言って俺は気を高めた。

 するとベジータの左耳に付けられたスカウターに俺の戦闘力が数値として算出されていった。

 

「戦闘力が11000……12000……13000……まだ上がるのか!?」

「行くぞ……!!」

 

 俺はある程度まで気を高めると、ベジータへと襲った。

 何度も、何度も、俺とベジータは拳や蹴りを行なっては互いの攻撃が身体中に響く。

 

 気と似ている別の力で、身体中に鎧のように纏ったお陰でベジータからの攻撃に耐えられてるし、なんならベジータからの攻撃の際に、ベジータの心の声がまる聞こえだったため、対応が簡単できた。

 

「(どういうことだ……ッ!?さっきからこのガキは俺の動きを先読みしてやがる!)」

 

 ベジータは自分の行動を先読みされている事に大変驚いていた。

 

 ラディッツのスカウターで話しを聴いていたり、スカウターによる戦闘力数値の計測の変化も別の星にいたベジータ達は知っていたが、僅か一年ほどの自分の動きを先読みされるとは思いもしなかったのだ。

 

 しかし、先読みが出来ても二人には今までの戦闘の場数が違う。

 ベジータは幼少の頃から別の惑星に行っては悪行を働き、今も尚その悪行を実戦という場所で戦闘の場数を踏み続けていた。

 逆に悟旦は戦闘経験が少なくて、父親の孫悟空と六ヶ月ほど修行相手になったピッコロ以外では強者との戦いなどなかった。

 六ヶ月の修行ではあまりの成長速度にピッコロが本気になって戦術を叩き込むことにはなったが、それでも戦闘経験という決定的な差が、徐々に彼等の戦況を変えていった。

 

「ハァ!」

「ガハッ!!」

 

 ベジータからのボディブローを受けた俺はあまりの痛みに、攻撃の手を止めてしまった。

 

「どうした!手が止まったぞ!!」

 

 そう言ってはベジータが拳の連打を行なってきた。

 俺は両手に力を纏わせて防御に徹した。

 何発、何十発、何百発と打ち込まれる拳を耐えながらも、ベジータの心の声を聴いてカウンターを合間に打ち付けた。

 

「せりゃぁ!!」

「グォッ!?」

 

 ベジータの鳩尾に綺麗にカウンターが決まったことで、流石にダメージが入ったみたいだ。

 そのダメージが大きかったのか、ベジータは両手で鳩尾を押さえていた。

 

 そんなベジータにピッコロさんから教わった気攻波をぶつけた。

 

「魔閃光!!」

 

 額に両手を重ねて蓄積した気攻波を近場で放った。

 放たれた魔閃光がベジータを呑み込んで岩山へと吹き飛んでいった。

 飛ばされたベジータが岩山にぶつかると岩山が倒壊して、更に奥にあった岩山へと飛んでいった。

 

 奥にあった岩山にぶつかると、ベジータの上の岩が崩れて瓦礫の下敷きとなった。

 

 少しはダメージがあるといいけど……

 

 そう思っていると、ベジータがいる瓦礫から気の光が溢れだして爆発した。

 爆発したことで飛び散った岩がこっちに飛んで来たけど、気と別の力を身体中に纏ったことで岩が当たっても大丈夫だった。

 

 そうしていると爆発した場所には両手を広げたベジータがいた。

 そのベジータが俺へとキッ!と睨み付けていた。

 

 ベジータの口元に血が流れていた。

 ベジータは右手で口元を拭うと、手袋に付着した自分の血液を見ると、わなわなと体を震えていた。

 

「この俺様に血を流させるとは……許さんぞ、貴様!!」

 

 激高したベジータは先程以上に速い移動速度で俺に近づいてきた。

 ベジータの拳を何度も受けながらもお返しに力を纏わせた脚で蹴りつけると、鋭い刃となった足刀がベジータを襲うも、ベジータは膨大な気を纏わせて両手で防いだことで、掠り傷程度しか傷つかなかった。

 

 攻撃に使った脚を両手で払いのけられると、すぐさま強力な拳が腹に叩き込まれた。

 

「!……ガハッ!!」

 

 あまりに強力な拳で殴られたせいで、吐血した。

 そんな俺に何度も何度も殴りつけてきたけど、なんとかベジータの心を読み取っていたが、目の前で気攻波を放って目くらましをしたと同時に、距離を置いた。

 けど、ベジータがいる方向から気が高まっていることに気づいた。

 

 煙の中から何発もの気攻波が襲ってきた。

 舞空術で回避したけど、誘導だったらしく、ベジータの強力な攻撃が振り下ろされた。

 

「ハァッ!!」

「くぅ……ッ!!?」

 

 気攻波に耐えていたけど、気攻波で押され続けてピッコロさん達がいる場所にまで押し出された。

 

 両手に力を纏わせた上で気を高めながら別の方向に弾いた。

 

「ハァ……ハァ……ハァ……ハァ……」

 

 ベジータとの戦いで8割近く本気で戦ったせいで、疲労が激しいな。

 はっきり言ってこれ以上はベジータに一方的に負けそうだ。そう思いながらもピッコロさん達に視線を向けると、ベジータと戦いで感じていたけど、既に天津飯さんやヤムチャさんが地に倒れていた。

 気が感じられないから死んだんだろう。餃子さんもいない多分だけど肉体が残らないような死に方をしてしまったのかもしれない。

 

 父さんとの約束を守れなかった……

 

 そう思うと奥歯からギリッ!、と鈍い音が鳴った。

 俺にもっと力があれば……そう思っているとベジータが俺の前にでてきた。

 

「フン!見ないうちに雑魚が死んでいったようだな」

「……」

 

 ベジータの言葉に怒りが込み上がってくる。

 ナッパはベジータの口元から血を出している事に気付いた。

 

「どうしたんだベジータ。血を流してるじゃねぇか」

「フン。カカロットのガキが思ったよりもやるもんだからな。だが、俺に血を流させた事は何が何でも許さん!!」

 

 殺気と憤怒に染まった眼差しで睨み付けてくるベジータ。

 

「悟空──────!!!!早く来てくれ──────っ!!!!」

「ゴクウ?……まてよ……」

 

 クリリンさんがあまりに次々と死んでいく仲間とナッパとかいうヤツの実力から父さんの名前を必死に呼んでいた。

 地面に降り立ったピッコロさんとクリリンさんにナッパが襲ってきた。

 

 俺は急いでナッパの目の前に移動した。

 

「なっ!!?」

「ご……」

「悟旦!!」

「お兄ちゃん!?」

 

 俺は拳に力一杯に力を纏わせて殴りつけようとしていた。

 俺の拳がナッパの頬に当たろうとした瞬間だった。その間にベジータが入り込んで俺の拳を止めていた。

 

「ベジータ!?何のつもりだ?」

「待てナッパ。おい、貴様!」

 

 ベジータはクリリンさんに尋ねてきた。

 

「そのゴクウとは、カカロットの事か?こっちに来てるのか?」

「そうだ!悟空が来てくれば、必ず勝つ!」

「ハハハ!ラディッツ相手に手も足も出なかった奴がか?」

「あの時よりも強くなっている!」

 

 クリリンさんは父さんに絶大な信頼を寄せてくれてるんだな。

 

 そんなクリリンさんに嬉しく感じていると、ベジータから思いがけない提案をされた。

 

「いいだろう。三時間だけ待ってやる」

 

 ベジータが三時間ほど待つ事を言った。その事にナッパが反対の意思を告げるも、ベジータの方が強いからか威圧して従わせたようだ。

 

 そして、三時間ほど俺達も父さんが来るまでの間は休むことにした。

 

 ピッコロさん達と合流すると、俺は地に膝を付けて息を上げていた。

 

「お、おい!」

「お兄ちゃん、大丈夫?」

「あ……あぁ……」

 

 あのベジータを相手にしたのはいいけど、だいぶ体力を奪われてる。

 

「あのベジータって野郎を一人で相手にしてたんだ。生きているだけ十分すぎる。よくやった悟旦」

「ありがとう……ございます。ピッコロさん」

 

 体力を取り戻すためにもこの三時間を回復に注いだ。

 

 ────────────────────────

 

 三時間が経った。

 

 それでも父さんは来なかった。

 

「三時間が経ったぞ。どうやら待っても無駄だったようだな……」

 

 ベジータが嘲笑の表情を浮かべていた。

 どうやら父さんがあの世から戻るのには時間が掛り過ぎるみたいだな。

 

 そう思っていると、さっきまで感じなかった強い気が感じた。

 この気はまさか……

 

 突然と現れた強い気の正体に気付いた俺は、自然と笑みが浮かんでくる。

 

 そんな俺を無視して、ナッパの尻尾を掴んで弱体化を狙っていたピッコロさんがダメージを負った。

 

 そして、ナッパは悟飯にターゲットをつけた。

 

「先ずはカカロットの息子からだ。おい、お前もサイヤ人の血を引いてるんだ。少しはこのオレを楽しませてくれるんだろうな」

 

 そう言ってナッパは悟飯を蹴った。

 蹴られて空中に浮かぶ悟飯に右手薙ぎ払うように手刀を行なおうとするナッパに一瞬で近づいてその手を掴んで止めた。

 

「!?」

「おい、弟に何してる?」

 

 怒りの表情でナッパを睨み付ける俺。

 そんな俺に一瞬はビクリと怯えたナッパだったが、すぐさま俺に攻撃をしてきた。

 

「いきんなよ、ガキが!!」

 

 左手で殴りに掛ってきたが、俺は簡単に回避して拳に力を纏わせた。

 すると、力を纏わせた拳に炎が纏う。

 

「日拳!」

 

 ドゴォンッ!!!

 

 強烈な音が鳴り響く。

 ナッパに打ち込んだ拳の延長線上に炎が突き抜けて、その部分が焼け爛れた。

 

 強力な拳を受けたナッパは吹き飛んだ。

 

 吹き飛ばされたナッパは後方にあった岩山へとぶつかって崩壊した岩山に呑まれた。

 

「す、すげぇ……」

「凄いよ、お兄ちゃん!!」

 

 俺の力を見て驚くクリリンさんと悟飯。

 褒めてくれるのはいいけど、ナッパは死んだわけじゃないから油断しないでほしいな。

 そう思っているとナッパが埋もれている岩山が爆発した。

 

 悟飯やクリリンさんが其処に視線を向けるとナッパが口元に血を流し、痛々しいまでの火傷を腹に残していた。

 

「クソがぁぁ……!」

 

 ナッパは俺を睨み付けてくるが、そんなナッパにクリリンさんが気円斬という高速振動した平らな円状の気を投げ付けた。ベジータによって頬に傷を負った程度の負傷しかなかったが、ピッコロさんが気攻波を放って火傷した背中部分に更にダメージを与えた。

 

「ぐおおおおお……!!!!や……やろ~~~~~!!!も、もう目が覚めやがったか……!!」

「地球を……なめるなよ!!」

 

 ピッコロさんを殺すわけにはいかないナッパは怒り心頭に発していた。

 

 そんな時だった。

 ピッコロさんが父さんの気を感じ取った。

 悟飯やクリリンさんも同じ様に父さんの気を感じ取ったんだろうな。

 

「ナッパ!其奴らを殺せ!徒党を組まれると面倒だ!」

「ドラゴンボールはどうするんだ!?」

「俺に考えがある!そいつの故郷、ナメック星に行けば、もっと強力なドラゴンボールがきっとある!!」

 

 下らない噂だと思っていたがな。と信憑性を感じなかった噂話がドラゴンボールとナメック星人によって現実味を得てしまったベジータは、もはやピッコロさんすらも殺す気のようだ。

 

「悟飯!!」

「うん!ピッコロさん逃げて──────っ!!!お父さんが来るまでなんとか僕がくいとめるよ!!」

 

 悟飯も状況を理解出来ているみたいだな。

 ピッコロさんが死んでしまったら、確実にドラゴンボールが消える。そうなれば死んだ人達が生き返らない。

 

「……へっ……くだらねぇこといいやがって……悟旦ならまだしもテメェだけでくいとめられるわけないだろ……」

「くいとめるだと?この俺を……笑わせやがって。このガキがーっ!!」

 

 ナッパが悟飯へと近づいていった。

 ピッコロさんが守りに入ろうとしたが、逆に悟飯がナッパを蹴り飛ばした。

 

 俺も蹴り飛ばされたナッパに追撃しようとした時に、ベジータが目の前に現れて邪魔をしてきた。

 

「貴様の相手は俺だぞ」

「くっ……!?」

 

 ベジータの重たい拳を受けながらしながらも何度もこっちも拳や蹴りを放っていくが、簡単にベジータに対処されてしまい、どっちつかずな戦いをしていた。

 

 しかし、ナッパが瓦礫から出てきて強大な気を集めた攻撃を悟飯に向けようとしていた。

 

「っ!逃げろ、悟飯!!」

 

 俺は悟飯が危ないと思い叫んだ。

 

「余所見してる場合か?」

 

 ベジータの重たい拳が腹部に打ち込まれる。

 

「ガハッ……!!」

 

 ベジータの重たい拳のせいで口から血が込み上がって吐血してしまった。

 ベジータが至近距離で気攻波を放ってきたから、両腕に力を纏わせて堪えていた。

 

「ぎ……ぎぃぃ……っ!!」

「ほう。よく耐えるじゃないか、カカロットのガキ。だが甘い!」

 

 さっきよりも更に強い気功波として放ってきたせいで、俺は吹き飛ばされてしまって岩山へとぶつかってしまったが、威圧感を全開に解き放ちながらも気功波を爆発系として放った。

 するとベジータの気功波を無力化する事が出来た。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……」

「ほう。よく耐えたな」

 

 ベジータの気攻波を無効化するために膨大な気を消費してしまった。それだけじゃなく体力も大幅に削られてしまった。

 目の前が霞むほどに息を切らしてきた。

 

「死ねぇぇぇぇぇ!!!」

 

 ナッパの気功波が悟飯を襲った。

 

「ご、悟飯……!!?」

 

 悟飯を助けようにも体がもう殆ど動かず、見る事しかできない。

 悟飯が死んでしまう!!

 

 そう思ったが、ピッコロさんの気が悟飯とナッパの気攻波の間に入った。

 

 強力な爆風が起きたが、爆風が消えるとそこにはボロボロの瀕死なピッコロさんが悟飯を守っていた。

 

「……ピ」

「ピッコロ……さん……」

「に……げ……ろ……悟旦……悟飯……」

 

 そう言うとピッコロさんが前倒れした。

 

「ピ……ピッコロさん……ど……どうして僕を……た……助けて……」

「に……逃げろと……いっただろ。は……はやく……しろ」

「し、死なないで!!す、すぐにおとうさんが来てくれるよ!!お……おねがい……!!死なないで──────っ!!!」

 

 悟飯が必死になってピッコロさんに生きるように伝えるも、ピッコロさんの気が刻一刻と消えつつある。

 

「な、なさけない話だぜ……ピ、ピッコロ大魔王ともあろう……ものが……き、きさまら親子のせいだぞ……あ……あまさが……うつっちまった……」

 

 涙ながらに告げるピッコロさん。

 

「だ……だが……悟旦……悟飯……おれ、俺と……ま、まともに喋ってくれたのは……お前達だけだった……き、きさまらといた数ヶ月……わ、わるく……なかったぜ……死ぬ……な……よ」

 

 そう言うと、ピッコロさんの瞼が降りきって気が消えた。

 

「ピッ……コロさん」

 

 ピッコロさんが死んだ。

 同時に神様という人も死んだ……

 

 父さんと、約束したのに……

 

「ふん!ナメック星人も呆気ないな」

 

 ベジータがそう言うと、俺の中の何かが切れた。

 

 ──────────────────ー

 

 悟旦が切れた直後。

 悟飯がナッパへと魔閃光を放った。

 

 ベジータはスカウターから戦闘力の数値を計測していた。

 

「戦闘力2800……!!やはり、こいつら戦闘力が激しく変化しやがるぞ!!」

「2800か……!!!!」

 

 ナッパは悟飯の魔閃光を片手で弾いた。

 

「ち……チビのくせにすげえことやってくれるじゃねぇか……へっへっへ……腕がといと痺れちまったぜ……」

「戦闘力がガクンと減った……どうやら今ので力を使い果たしてしまったらしいな」

 

 ベジータが戦闘力が減った事に余裕の笑みを浮かべていた。

 

 悟飯はガクンと両膝をついた。

 同時にナッパが悟飯へと近づいていく。

 

「はーはっは!!グシャグシャに潰された息子を見た時のカカロットの顔が楽しみだぜ!!」

 

 そう言って踏み潰そうとするナッパの脚に悟旦の脚が挟まれて接触した直後にその場で一切動くことはなかった。

 

「なっ!?」

「あのガキ……何時の間に……!!」

 

 一瞬にしてナッパの元へと移動していた悟旦に驚愕するサイヤ人達。

 驚いているナッパに対して、悟旦は鬼神のごとき表情を浮かべて右手を覆うように気の球体をぶつけた。

 すると、触れた部分の空間がひび割れては、赤黒い稲妻がこの周囲を襲う。

 

 ナッパは口や鼻から流血して強力な衝撃波と共にナッパの全身に強力な振動が体の内側を壊していく。

 そんな強力な攻撃を受けたナッパは衝撃波にのって吹き飛ばされた。

 

 岩山に衝突すると、瓦礫の下敷きとなった。

 

「す……すげぇ……なんだよ……今の……」

 

 クリリンは悟旦の所業に驚愕していた。

 勿論、驚愕したのはベジータもだ。

 彼はスカウターによる戦闘力数値を計測していたが、その数値に驚いていた。

 

「(馬鹿な……あのガキの戦闘力が一瞬で40000近くにまで膨れ上がっただと……!?)」

 

 そう思っているベジータの耳に瓦礫が崩れる音が聞えた。

 そこにはナッパが地に這いずりながらも前進して瓦礫からでてきたが、立ち上がれずにいる。

 

「おいナッパ。さっさと立ち上がれ!」

「す、すまねぇ……ベジータ。あ……あのガキのせいで、まともに立てねぇんだ……」

 

 立ち上がる力がないナッパはベジータにそう言った。

 ベジータは内心、仕えない奴だと思った。

 

 そんなベジータの考えなど関係なく、悟旦が力尽きたように前倒れした。

 

「お……お兄ちゃん……!!?」

 

 前のめりに倒れようとした悟旦が地にぶつかろうとした時、悟旦と地面の間に何かが入り込んだ。

 

「あ、あれは……」

「き……筋斗雲……!?」

 

 ベジータはスカウターから上空に強大な戦闘力の数値が出ている事と気配を感じ取って上空へと視線を向けるとそこには死から蘇った孫悟空がいた。

 

「ご……ご…………悟空……!!」

「ついにあらわれたな……!!」

 

 ベジータは悟空を見て、不敵な笑みを浮かべているが、悟空の内なる思いは烈火のごとき怒りの炎で燃えていた。

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