ウマ娘~誰よりも君を~   作:コーヒー豆の妖精あーにゃん

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第11話 天皇賞(秋)後編

「外から一気にオグリキャップ!オグリキャップだぁあー!!」

 

最後の直線…ここまで我慢してきた分、脚には充分な"溜め"がある

 

まるでここがスタートだと思えるほどに!

 

「オグリキャップもの凄い勢い!!先頭からは4バ身!ここから差しきれるかぁ!?」

 

マルゼン「これは…本当にあるかもしれないわね…」

ルドルフ「あぁ…どちらか…或いは…」

 

タマ(来おったな…ラスト400mに聳える高低差2mの坂!…まぁウチには関係あらへんけどな!!ウチの脚は止まらへん…!止まれへんのや!!)

 

「ここで遂にタマモクロスが先頭へ立ったぁああー!!」

 

タマ(ウチと怪物の末脚はおそらく互角!この位置なら奴のスパートにも反応できる…おかげさんて2番手からでも十分…いや十二分に溜めを以て直線に臨めとる!!)

 

…ここでかけるしかない…!

 

タマ(ならあとやる事は一つや…!残ったモン全部ブチ込んで更に追い込む!!)

 

…追いついた…

 

タマ「!」ゾクッ!

 

「オ…オグリキャップ!!?残り200m!オグリキャップ猛烈な追い上げ!やはり最後は芦毛対決だ!!」

 

―――――――――――――――――――――――――――

竜生(この兄弟喧嘩にケリつけてやる!)

 

「3バ身…いや2バ身!タマモクロスに並ぶか!?」

 

永輝「まだ逃げるか…」

葵「徹底的にキープされてる」

ベルノ「でも、今は1バ身位に」

 

いや、

 

竜生「何か来る」

 

こういう時の俺の勘は嫌な程にあたる

 

タマ(ゴールまでが…遠い…!これが「限界」なんか…?いや…まだや…誰にも負けないくらい強くなって…日本一のウマ娘になるんだ!)

 

竜生「俺はそれを見た事がある…」

永輝「それって」

葵「でもあれって」

 

タマ「約束したやんな…強くなるって…家族に…かっこいいとこ見せたるって…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タマ「日本一になるって!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルドルフ「ようこそタマモクロス"領域(ゾーン)"へ」

 

―――――――――――――――――――――――――――

「タマモクロスここに来て加速!!残り100m!オグリキャップを突き放す!!」

 

何だ…?あれは…?

 

タマ(風の音も脚音も歓声も何も聴こえへん…まるで世界がうち1人になったような…)

 

ベルノ「オグリちゃん!」

 

私は…まだ…

 

竜生「クソッ…今回は虎生の勝ちだ」

ベルノ「そんなのまだ…」

竜生「もうオグリは限界を超えているんだよ…その証拠に」

 

まだ…まだ…!!

あれ…視界が…

 

竜生「まっすぐに走れていない。これが最強…白い稲妻タマモクロス」

 

私は、こっちに来て初めて負けを知った

何が足りなかった?脚力?持久力?先手必勝の戦略か?

 

それとも…

 

タマ「おつかれさん…おっ!?」

 

勝利への渇望か…

 

タマ「…しかしまたやな…いつもアンタが切っ掛けでウチは強くなる…」

オグリ「?」

 

タマ「こっちの話や…まぁウチにとってアンタは"宿敵(ライバル)"っちゅうことや!オグリん!」

 

ライバルか…

 

タマ「さーて…ほな行こか!ウイニングライブもあることやし」

オグリ「タマ」

タマ「タマて…ウチは猫とちゃうぞ」

オグリ「一つ…頼みがある」

タマ「頼みぃ?…!奇遇やなうちもあんねん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オグリ タマ「また走ろう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――

虎生「どんな気分だ?竜生?」

竜生「面見せんな…」

 

俺は経験してるとはいえ敗北ばかりは慣れなかった

 

虎生「それだから、ウマ娘の一人も守れないんだよ」

 

俺にとってのトラウマ…

 

竜生「今…なんて言った…」

虎生「ウマ娘の一人も守れない」

竜生「っ!お前に何が分かる!見てもない癖に!あいつのことも分からないくせに!」

 

俺は、悔しさや怒りが全て出てしまった

 

オグリ「騙馬…」

竜生「オグリ…後で話したいことがある…」

 

俺は、オグリの頭に手を置いてからレース場を後にした

オグリはよくやったという意味を込めて

 

そして心には…




次回

オグリ「そんな…」

竜生「これが俺の過去についてだ」

第12話 分けて背負いたいもの

オグリ「私も…前に進む」
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