狼姫とその友人のヒーローアカデミア(仮) 作:少年少女を見守り隊
物を作る、増やせる個性は強い(事実)
美少女かつフィジカルがめちゃ強い、しかも人外化もする、美味しいね!
『超常社会』
事の始まりは中国軽慶市、発光する赤子が生まれたというニュースだった。以降、各地で超常が確認され、原因も判然としないまま時が流れる。いつしか超常は日常に、夢は現実に、世界総人口の約八割がなんらかの特異体質である超人社会となった現在、混乱渦巻く世の中で、かつて誰もが空想し憧れた一つの職業が逆光を浴びていた、その職業こそ...
『ヒーロー』
超常に伴い、爆発的に増加した犯罪件数と法の抜本的解決に国が追い付けない間に勇気ある人々がコミックさながらにヒーロー活動を始めた。
それは戦う事の出来ない人々にとっての希望の光になった。
超常的な犯罪への警備、悪意からの防衛が市民達から活動を支持されると、たちまち市民権を手に入れたヒーローは政府が世論に押される形で法的職務に定められた
彼らは活躍に応じて与えられる…国から収入を、人々から名声を
…その栄誉が、自らの命と釣り合うに足りるかは別として
☆☆☆
そして、そんな『ヒーロー』が一般的になり、悪事を行う者を『ヴィラン』と呼ぶ様になった頃
「遂に中学三年生か…進路どうしよう…ヒーローにはなりたくはあるけどなぁ…」
通学路を歩きながら、少年と少女は並んで歩いていた。
少年は黒髪を短く切り揃えたハツラツ少年という感じだが、少女の方は長い銀髪をポニーテールにして肩に垂らし、令嬢の様な雰囲気がある。
「…なれるよ。ケンの個性、便利だもん」
「一人じゃ基本どうしようもない個性だけどねぇ…どっちかと言えば、ヴェナの方がヒーローに向いてるでしょ」
少年の名前は
ケンの個性は『複製』
手に触れたモノ、記憶にあるモノをそれぞれ複製出来る。
しかし、複製した物はある程度使うと壊れて消えてしまうというデメリットがあり、耐久性はそれぞれ
細部まで完璧に記憶しているモノ>手に触れたモノ>記憶にぼんやりあるだけのモノ
となる。
そして、ヴェナの個性は『狼人間』
個性の中では珍しく、変形型という個性であり、段階的な変化をする。
通常時はごく普通の海外の美少女だが
一段階目では狼の耳と尻尾が生え、身体能力が底上げされる
二段階目では両手足が狼の毛で覆われ、身体能力が更に上がり
三段階目では二足歩行の狼人間となり、身体能力はバケモノクラスになる
そして、この個性の副次効果なのか体力が普通の女子よりも遥かに多く、自己治癒力も並みではない。
そんな2人は、家が隣同士の御近所さんだ。
ヴェナは元々海外に住んでいたのだが、両親の仕事の都合により7歳から日本に来た。
しかし、自身の個性により、学校で孤立していた。
何せ、その頃から既に身体能力は成人男性並にあり、軽い怪我をしても3分程度で元通りになる。
そんな彼女をクラスメイト達は不気味がり、ヴェナ自身も自分の個性を何となく把握しており、人を傷付けたくないのもあっていつも一人でブランコを漕いでいた。
そんな彼女にコミュニケーションを取ったのが、ケンである。
「えーっと…ハロー!マイネームイズ、ケン!」
「…日本語で大丈夫、来るまでにある程度は覚えたから」
「えっ凄っ!?日本語って海外じゃ難しい言語って言われてるらしいのに凄いじゃん!」
「…別に、ひらがなとカタカナと日常会話がある程度出来るくらいは、必死にやれば、覚えられるし…そもそも、私のパパは日本人」
「そっか、お父さんが日本人なら結構話せるよな…」
「うん…それで…何か用事?」
「いつも一人だから、話し相手になろうかなって」
「…別に寂しくない、放っておいて」
そう言って会話を切ったヴェナへ、ケンは質問を投げかけた。
「うーん…じゃあ質問だけ、好きなものとか、ある?」
「…好きなもの…?…花、薔薇とか…好きだよ」
「薔薇か!分かった!次の日に薔薇を見せるから待っててね!」
そう言って走り去って行くケンに、ヴェナは『へんな奴』という印象を受けた。
そして、次の日、いつもの様にブランコを漕いでいると
「昨日ぶり!約束通り薔薇を見せるぜ!」
そう言ってケンは手のひらをヴェナに向けた。
「…?何も持ってない、そもそも…授業に関係ないものの持ち込みは、ダメ」
「正直に持ってくる訳ないだろ?」
そう言って首を傾げるケンに、ヴェナは問いかけた
「…じゃあ、どうやって」
「こうやって、だ!」
そう言うと、ケンの手のひらからか細い光が現れる
それは少しづつ膨らみ始め、丁度小さな花束程度の大きさになる
そして光が消えると、そこには三本の薔薇の花束が現れた。
「…んなっ…!?」
「ふぅ…本当はもっと薔薇を多くしたかったけど、お金がなかったから、三本だけだ。でも約束通り、薔薇は見せたぞ!」
そう言って、どうだ!とドヤ顔をするケンは、気付いていなかった。
薔薇は、人へ贈る時の本数で花言葉の意味が変わる。
そして、三本は『告白』
そして、そんな花言葉は知らないケンと、知っているヴェナ
「…い、いきなり…どういうつもり…?」
若干赤面しているヴェナを不思議そうに見つめるケンは、そんな質問に元気よく答えた。
「ひとりぼっちは寂しいだろ?だから友達になろうぜ!」
「…とも…だち…?」
「そう!友達!」
「……じゃあ、友達…からで…」
「よろしくな!ロウヴェナ!」
「…ヴェナでいい」
「わかった、よろしく!ヴェナ!」
これが二人の友達になった日だ。
それからケンとヴェナは二人になる事が多くなった。
体育ではペアを組む時はヴェナをケンが誘い
休み時間は二人でブランコを漕ぎながら何気ない話をし
土日は二人で近所のゲーセンに行ったり、公園でブランコに乗りながら何気ない話をし
夏休みでは、家が隣同士だった為に二人の両親と共に色々な場所に旅行をし
小学校を卒業して中学生になると、偶然、ロウヴェナも同じ学校で同じクラスになった。
そんな過去を思い返して、ケンは呟く
「…それにしても、ホント腐れ縁だよな…」
「うん、偶然って、あるんだね」
そうして、二人は学校の正門に着く
「…ヴェナ」
「何?」
「俺、やっぱりヒーロー目指すよ」
「そっか…頑張ってね」
「おう!」
その言葉を交わした後、二人は正門をくぐった。
増田 顕(ますだ けん)
この後、雄英高校への一般入試を目指して勉強を始めた。余りにも遅い!
しかも個性のデメリットもあって勉強が捗らない、困ったな!
ロウヴェナ・ホワイト
ケンが雄英高校を受けると決めた時にとてもニッコリしていた。それはそれとして、隣からうーん…とかあー…とか夜中に聞こえてきて少し心配
当然ながら聴力も優れているので、彼女にしかほぼ聞こえない声量でケンは勉強していた。
でもケンが夜中に勉強は不健康なので、土日に勉強の手伝いをしている。
それでも凡ミスだったりが目立つ為、不安しかない。