朝起きたらBW2の主人公になってました(全年齢版)   作:とも667

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 VSパルデアチャンピオン。


第13話 輝く青春少女、アオイ

コウキは一回戦を終えて、休憩のためにジュースを飲んでいた。そこにヒュウとチェレンがやってくる。

 

「あ、ヒュウ兄さん。チェレンさんも……結果は、どうだった?」

 

「ハッキリ言って、全く通用しなかった。僕は、やはりまだまだらしい……」

 

「クソッ……一匹も倒せなかった。こんなんじゃ、プラズマ団を倒すなんて、夢のまた夢だって……」

 

 ヒュウはとても悔しそうにしている。コウキはそんなヒュウに、励ましの言葉をかけた。

 

「大丈夫だよ。俺はヒュウ兄さんと何度も一緒に戦ったけど、足でまといなんかじゃなかったよ。だから自信持って!!」

 

「……ありがとな。お前に言ってもらえると、説得力あるよ」

 

「それにしても……さっきのバトルは、目を見張るものがあったよ。凄まじい戦いだった……君はいつの間にここまで強くなったんだい?」

 

 この短期間で、コウキは凄まじい成長を遂げていた。チェレンはそれに疑問を投げかける。

 

「基礎ポイントを鍛えたり、レベルを上げて技を覚えさせたり……この時のために、色々頑張ったんです」

 

「流石だなッ!! 俺も負けちゃいられねぇ……よし、俺はまたポケモンを鍛えてくるッ!! お前も頑張れよ!! 絶対優勝しろよなッ!!」

 

「あぁ、行っちゃった……ヒュウ兄さんったら」

 

 そこでアナウンスが鳴り、コウキ達を呼ぶ。

 

『間もなく、PWTホドモエトーナメント、シングルバトルの準決勝戦が始まります。選手の皆様は控え室にお集まりください』

 

「時間のようだね。それでは、今回も君の試合を見させてもらうよ」

 

「はい、見ててください!! 絶対勝ちますから!!」

 

 コウキはそう言って、控え室に歩いていった。コウキの準決勝の相手は……パルデアチャンピオンの、アオイだ。アオイはみんなと話しながら、控え室に向かっていく。

 

「じゃあ、みんな。私の試合、見ててね!!」

 

「もちろん!! アオイなら絶対勝てるよ、ライバルの私が保証する!!」

 

「さっきの試合でも、ポケモン元気いっぱいちゃんだったからな!! コンディションはバッチリだ!!」

 

「……応援しとるけん。頑張れ」

 

 みんなにそう言われて、笑顔で控え室に入っていくアオイ。そして……時間になって、熱いアナウンスが会場に響く。

 

『それでは皆さま、ビジョンをご覧ください!!』

 

 ビジョンには、トーナメント表が書かれている。そして、アナウンサーがそれを読み上げ始めた。

 

『第一回戦、サレナVSヒュウ!! ピンチらしいピンチもないまま、サレナが余裕の勝利ッ!!』

 

『続いて第一回戦、アオイVSアクロマ!! 流石はパルデアチャンピオン、チャンピオンの威厳をアクロマに見せつけ、余裕の勝利ッ!!』

 

『続けて第一回戦、ユウリVSチェレン!! 流石にイッシュジムリーダーと言えど、相手が悪かったか!! ユウリの完勝だァ!!』

 

 そして、最後に出たのは……もちろん、彼らの試合だ。

 

『そしてそしてェ!! 会場を熱狂させた、最高に熱い試合!! チャンピオンハルカとルーキーコウキのギリギリの戦い、制したのはまさかのコウキだーッ!!!』

 

「次の試合もコウキとチャンピオンの試合だってよ、楽しみだな……!!」

 

『皆さんお待ちかね、準決勝の開幕です!! 選手入場、まずは左コーナーから!!』

 

 左コーナーにスポットライトが当たる。そしてアナウンサーが叫んだ。

 

『パルデアからやってきた、輝く青春の申し子!! パルデアチャンピオン、アオイの入場だァ!!!』

 

「アオイー!! 頑張れーっ!!」

 

「いつも通り、私らしく……よし、やれる!!」

 

 アオイは笑顔と闘志を携えて、リングに向かう。そして、今度は右コーナーにスポットライトが当たる。

 

『突如として現れたダークホース!! この調子でパルデアチャンピオンにも下克上なるか!? コウキの入場だァァ!!!』

 

「コウキー!! またすごいの頼むぜー!!」

 

「頑張らせてもらいます、ありがとうございます!! へへっ……さてと、よろしくお願いします」

 

 コウキはアオイに一礼する。そして、アオイも一礼を返す。

 

「はい、よろしくお願いします!! 絶対勝ちますから!!」

 

「俺だって、絶対に勝たせてもらいますよ」

 

『準決勝戦!! アオイVSコウキ!!』

 

 ビジョンに二人の顔が映し出される。そして、二人がボールを構えて……お互いに笑みを浮かべた。

 

『レディ……ファイト!!』

 

「行っておいで!! ディンルー!!」

 

「頼むぞ、ハハコモリ!!」

 

 ゲームでは、先発のポケモンは強制的に最初に決めたポケモンになるが、実際にやる場合はそんなことはない。なのでコウキはディンルーを見てから、ハハコモリを繰り出した。

 

「ソソゲーッ!!」

 

「ハハーリッ!!」

 

「ディンルー、『ステルスロック』!!」

 

「ディルゥゥゥッ!!」

 

 ──カランカラン。

 

 乾いた音がして、尖った岩がフィールドにばら撒かれる。しかしコウキは、その程度では驚かない。

 

「ハハコモリ、『タネマシンガン』を撃ちながら接近!!」

 

「ハハァリィィッ!!」

 

 ──ズダダダダダッ!!!

 

「ディルッ……!!」

 

 タネマシンガンがいかさまダイスの効果で五回当たり、ディンルーにかなりダメージが入る。しかし、そのまま押し切られるほどアオイも甘くはない。

 

「ディンルー、『ふきとばし』!!」

 

「ソソゲー!!」

 

 ──ビュアァァァッ!!!

 

「なにっ!? しまった……!!」

 

「ハリッ、ハリィィ!?」

 

 ハハコモリは為す術なく吹っ飛ばされて、ボールに戻ってくる。そして、コウキのボールが吹き飛んでいく。ディンルーはその間に、オボンの実を食べて回復する。

 

「あっ、しまった……!!」

 

「ブォッ……オォォ!?」

 

 ──グサッ!!

 

「今だ、ディンルー!! 『じしん』!!」

 

 このままではやられる。しかし、戻してもまたふきとばしをされるだけだ。この状況でコウキが出した答えは……

 

「エンブオー、ジャンプして躱せ!!」

 

「ブォォォッ!!」

 

「逃がすな!! ディンルー、『カタストロフィ』だ!!」

 

「ソソゲェェー!!」

 

 ──ドゴゴォォォン!!!

 

 地面が抉れ、岩石が浮き上がってエンブオーに襲いかかる。これを受ければ、HPが半分になる上に……ステルスロックの上に落下してしまう。いくらエンブオーと言えども、無事では済まないだろう。そして、この状況からの回避は不可能。

 

「……エンブオー!! 『フレアドライブ』だ!!!」

 

「ブォォォォォッ!!!」

 

「ッ、突っ込んでくる!? くっ……耐えて、ディンルー!!」

 

 ──ドバオォォォォン!!!

 

「ディルゥゥゥッ……!!」

 

 ディンルーにエンブオーが、全力で突撃する。炎と質量がディンルーに叩きつけられて、HPが更に削られる。しかし、削り切ることはできていない。

 

「ブォォッ、ブゥ……」

 

「これでも倒せないか……!!」

 

「今だディンルー、とどめの『地震』!!」

 

「ルゥゥゥゥ……!!」

 

 またしてもディンルーが、地震で攻撃しようとする。そして、その瞬間……コウキはボールを取り出した。

 

「よし!! 戻れ、エンブオー!!」

 

「えっ!? ここで交換!?」

 

「頼む、ハハコモリ!!」

 

 ハハコモリが出てきて……ステルスロックを踏んでしまい、ダメージを受けてしまう。しかし、地震は四分の一だ。

 

 ──ズゴゴゴゴォォッ!!!

 

「ハリッ……リィィィ!!」

 

「今だ、ハハコモリ!! もう一回『タネマシンガン』!!!」

 

「ハハァリィィィッ!!!」

 

 ──ズダダダダダッ!!!

 

 いかさまダイスで、タネマシンガンが五回当たる。ここまで削られた状態では、ディンルーでも流石に耐えきれない。

 

「ソソゲェェ……」

 

『ディンルー、戦闘不能!! ハハコモリの勝利!!』

 

「よし、ありがとうハハコモリ!!」

 

「ハハァリィ!!」

 

 アオイはディンルーをボールに戻し、次のボールを構える。

 

「ありがとう、ディンルー……行っておいで、ブリジュラス!!!」

 

「リジュウゥゥッ!!」

 

「二匹目はブリジュラスか……ハハコモリ、戻れ!!」

 

 コウキはそれを見て、ハハコモリを戻す。ここで出すのは……自分の相棒。

 

「エンブオー、もう一度頼む!!」

 

「ブォッ……オォォォッ!!!」

 

「残念だけど……攻撃はさせないよ!! ブリジュラス、『エレクトロビーム』チャージ!!」

 

 コウキはそこで気がつく。ブリジュラスが身につけていた持ち物……パワフルハーブに。エレクトロビームを貫通するために、コウキはエンブオーに必殺技の命令を出す。

 

「エンブオー、『フレアドライブ』で突っ込め!!」

 

「ブォォォアァァァッ!!!」

 

「ブリジュラス、『エレクトロビーム』発射!!」

 

「ジュラァァァァッ!!!」

 

 ──ヂュヂヂヂィィィッ!!!

 

 電撃の太い光線が、エンブオーに放たれる。フレアドライブで突っ込んでいるエンブオーも、負けじと押し返そうとするが……エンブオーはボロボロ。万全のブリジュラスの最強技が相手では、分が悪い。

 

「なっ……押されているのか!?」

 

「押し切れ、ブリジュラス!!」

 

「リジュウゥゥゥッ!!!」

 

「ブ、ブァァオォォォッ!!!」

 

 為す術なく、エンブオーは吹っ飛ばされて……壁にぶつかり、そのまま倒れ込んだ。誰がどう見ても、戦闘不能だ。

 

「エンブオー……くそっ!!」

 

『エンブオー戦闘不能、ブリジュラスの勝利!!』

 

「よし、これで取り返せた!!」

 

 数のアドバンテージを取り返され、2対2となる。コウキはそこで、ニヤリと笑って言った。

 

「流石はチャンピオン……一筋縄じゃいきませんね」

 

「あなただって、強いですよ!!」

 

「それは嬉しいですね!! ドリュウズ、頼んだ!!」

 

「ドリュウゥゥゥッ!!!」

 

 そう言いながら、コウキはドリュウズを繰り出す。ステルスロックが刺さったが、ドリュウズにはあまり効いていない。それを見たアオイは、すぐにブリジュラスに指示を出した。

 

「ブリジュラス、『ボディプレス』!!」

 

「ジュラァァァッ!!」

 

「ドリュウズ、よく見てかわして『じしん』だ!!」

 

 ──ズシィィィン!!

 

 こだわりスカーフのおかげで素早くなっているドリュウズは、落下してきたブリジュラスをよく見て避ける。そして、隙ができたブリジュラスに『じしん』を打ち込む。

 

「リュウズゥゥッ!!」

 

 ──ズゴゴゴゴゴォォッ!!

 

「リ、ジュラッ……!!」

 

(じしんを食らったか……でも、大丈夫だ。このブリジュラスの特性は『がんじょう』。一発だけなら、絶対に耐えられる。次の攻撃で削りを入れる!!)

 

 アオイはそう思って、笑みを浮かべていた。しかし……コウキもそこで、笑みを浮かべ返して言った。

 

「アオイさん。もしかして今、『がんじょうで耐え切れる』と思ったんじゃないですか?」

 

「ッ、なんでそれを!? まさか、サイキッカー……」

 

「違いますよ。余裕そうだったのでね……でも、ほら。見てください」

 

 コウキが二匹を指さす。そこには……倒れ込んだブリジュラスと、万全のまま立っているドリュウズがいた。アオイはそれに驚愕して……すぐに察する。

 

「なっ……そうか、このドリュウズの特性は……!!」

 

「特性『かたやぶり』。効果はシンプル……相手の特性の効果を受けずに攻撃ができる!!」

 

『ブリジュラス戦闘不能、ドリュウズの勝利!!』

 

「……思ってた以上に強い。試合の噂はみんなから聞いてたけど、ここまでだなんて……」

 

 ブリジュラスが倒されて、ついにアオイは後がなくなった。コウキ側には手負いとはいえ、まだ動けるハハコモリと、万全のドリュウズが残っている。形勢不利なのは、アオイの方だ。コウキはドリュウズを戻して、今のうちにポケモンを入れ替える。まずは様子見も兼ねて、手負いのポケモンで相手に負荷を与えようとしているのだ。

 

「そこまで褒めてもらえるなんて、光栄ですね。ドリュウズ、戻れ。また頼むぜ、ハハコモリ!!」

 

「ハハァリィッ!!」

 

「でも、まだまだ!! ポケモンバトルは最後までわからない!! 行っておいで、ラウドボーン!!」

 

「ラウゥゥゥド!!」

 

 アオイはラウドボーンを繰り出した。そこから更に、アオイは懐から黒いボールのようなものを取り出す。コウキはそれにも見覚えがあった。

 

「それは……!!」

 

「いくよ、ラウドボーン!! テラスタルだ!!」

 

「ウォォォォォッ!!!」

 

 ──ギュオォォォォ……!!

 

 光り輝くエネルギーが、黒いボール……テラスタルオーブに充填される。そして、アオイはそれをラウドボーンに投げつける。それはラウドボーンの頭上で炸裂して、ラウドボーンの体を虹色に輝く宝石で包み込んで……砕け散る。

 

 ──パキパキパキッ!!

 

 ──バリィィィィン!!!

 

「ボォォォォーン!!」

 

 体が赤い宝石のように輝き、頭の上には蝋燭の形をした宝石が象られている。宝石を散らしながら、ラウドボーンが雄叫びを上げた。それを見てコウキが、ハハコモリに指示を出す。

 

「ハハコモリ、『はたきおとす』だ!!」

 

「ハハァリィッ!!」

 

 ──ズダァァァン!!

 

「ウゥ……オォォォォッ!!!」

 

 『はたきおとす』でダメージを与えて、着ていた『とつげきチョッキ』を落とす。そこでアオイは、笑みを浮かべて言った。

 

「ハハコモリ!! 『タネマシンガン』を撃ちながら……」

 

「させない!! ラウドボーン、『フレアソング』だ!!!」

 

「ボォォォーンッ!!!」

 

 ──ゴァァァァァッ!!

 

 ラウドボーンの頭の上の蝋燭が、ラウドボーンの雄叫びに呼応して燃え盛る。ラウドボーンの上に載っていた鳥がマイクになり、雄叫びを炎としてハハコモリに放った。それがハハコモリに炸裂すると、赤い輝きが爆炎と一緒に散る。

 

 ──グォジャアァァッ!!!

 

 ──パシュィィィィン!!!

 

「ハァ、リィィ……」

 

「ハハコモリ……ありがとう、後は任せろ!!」

 

「これで1体1だね!!」

 

 コウキはドリュウズを出しながら、考えを巡らせる。時間が経ったことで、ステルスロックはもう消えている。

 

「行け、ドリュウズ!!」

 

「ドリュウゥゥゥッ!!!」

 

(このまま地震を打てれば、普通に考えれば俺の勝ちだろう。しかし、その程度をチャンピオンが考えないとは思えない。きっとなにかまだ隠しているんだ、地震への対抗手段を……!!)

 

 コウキは考えを巡らせて……やることを決めた。そして、ドリュウズに指示を出す。

 

「ドリュウズ、今だ!!」

 

「ラウドボーン、今だよ!! 『みがわり』!!」

 

「……『いわなだれ』!!!」

 

「えっ、『じしん』じゃないの!?」

 

 『みがわり』は、HPを削る代わりに身代わりを出して、それに攻撃を肩代わりさせる技だ。単純明快だが、強力な技。しかし……『じしん』をみがわりで受けるつもりだったアオイは、驚きを隠せない。大岩が身代わりと、その周囲に高速で降り注いでくる。

 

「ドリュウゥゥッ!!!」

 

 ──ズドドドドォォォン!!!

 

「これでフレアソングはこっちに届かないな!!」

 

「くっ……!! ラウドボーン、目の前の岩に『シャドーボール』!!」

 

「ウォォォォーッ!!」

 

 ──ドゴォォォォン!!!

 

 シャドーボールが炸裂して、ラウドボーンの前を塞いでいた大岩が壊れる。しかし、ドリュウズはもう次の準備をしていた。

 

「もう一発『いわなだれ』だ、ドリュウズ!!!」

 

「ドリュウゥゥゥ!!!」

 

「ッ、ラウドボーン!! ドリュウズに『フレアソング』!!!」

 

「ボォォォォーン!!!」

 

 ──ゴァァァァァッ!!!

 

 頭の上の蝋燭が燃え盛り、ラウドボーンが雄叫びを上げると、凄まじい炎が目の前に撃ち出される。しかし、コウキはそれも想定に入れていた。

 

「ドリュウズ、岩を自分の前に落とせ!!」

 

「ドリュウゥゥッ!!!」

 

 ──ズドドドォォォン!!!

 

「まだだ、貫けぇっ!!!」

 

 ──ゴォアァァァッ!!

 

 ドリュウズの前に三個の大岩が落ちて、残りの岩はラウドボーンに向かって落ちる。耐久に努力値を割いていたので、倒れることはなかったが……それでも大ダメージを受けてしまう。しかし、ラウドボーンのフレアソングも……岩を焼き溶かし、そのまま突き進んでいく。

 

「ウォォォ、オ……!!」

 

「いけぇぇぇぇ!!!」

 

 ──ゴバォォォォッ!!!

 

 ──パシュイィィィン!!!

 

「ドリュッ……ウゥゥッ!!!」

 

 ドリュウズはフレアソングを受けても、倒れなかった。大岩がフレアソングを減衰させて、耐え切れる威力にまで落としたのだ。そこでコウキは、ドリュウズに最後の指示を出す。

 

「今だ、ドリュウズ!! 『いわなだれ』をラウドボーンにぶつけろ!!!」

 

「リュウゥゥズゥゥゥッ!!!」

 

「しまっ……」

 

 二人の駆け引きと、頭脳戦。それを制したのはコウキだった。いわなだれが、ラウドボーンへ殺到する。大量の大岩に押し潰されて、戦闘不能になった。

 

「ボォォ、オォーン……」

 

「はぁ、はぁ……」

 

『ラウドボーン、戦闘不能!! よって、勝者は……ポケモントレーナーのコウキ!!!』

 

 その瞬間、観客席から凄まじい歓声が上がる。

 

「うぉぉぉぉ!! どっちもすごかったぞー!!!」

 

「めちゃくちゃドキドキした!!!」

 

「コウキが決勝戦進出だぁぁぁ!!!」

 

 観客達がコウキとアオイに歓声を投げかける中、アオイがコウキに声をかける。

 

「……ありがとう!! すっごく楽しかったよ!!!」

 

「えぇ、こちらこそ。またやりましょう」

 

「うん、次は負けない!!」

 

 そう言って、二人で握手をした後……アオイは、三人に会いに行き、負けたことを謝った。

 

「ごめんねみんな、負けちゃった……」

 

「いやいや、アオイ!! すげぇ戦いだったって!! それにイッシュにいる間なら、いつでもリベンジできるだろ!?」

 

「そうだよ!! アオイが負けた時は、確かに悔しかったけど……でも、その後に思ったの!! コウキさんと戦ってみたいって!!!」

 

「……こんな感じで、誰もアオイを責めてなんかないよ」

 

 アオイはそう言われて、少し泣きそうになりながら笑う。

 

「うん、みんなありがとう……!!」

 

「お、おい!? 泣くなよ!?」

 

「アギャッス!!」

 

 ミライドンもアオイを慰めるために、アオイの涙を舐める。

 

「いや、なんか……悔しいとか嬉しいとか、色々とごちゃごちゃでさ……ふふっ……」

 

「悔しいならさ、特訓しようよ!! 今度は絶対、負けないように!! 二人も付き合って、ね!?」

 

「いいぜ!! マフィティフもしばらくバトルしてなくて、ウズウズしてるだろうしな!!」

 

「じゃあ、PWT終わったらみんなで特訓だね」

 

 そう言いながら、四人はPWT会場の外に歩いていく。

 

「とりあえず、バトルの後は美味しいものだ!! マラサダとジュース、全員分買ってくるぜ!!」

 

「あっ、私も買いに行くよ!!」

 

「アオイが行くなら、私も!!」

 

「あ、それじゃうちも……」

 

 みんなは学生らしく、買い食いをするために屋台に向かって走っていった。




次回、VSユウリ。
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