僕は魔法少女でそして…   作:くるみ割り人形

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白い動物?と会った日

 

その日の帰り道。

 

「頭おかしいって思われてるよなあ、絶対…」

 

鹿目さんとほむらとの会話を思い出しながら呟く。

…ほむらは「知らない」って言ってたけど、本当なのだろうか。

 

「…ん?」

 

目の前に建つCDショップから2人、見覚えのある子が出てきた。

あれは…鹿目さん…後ろにいる青色のショートヘアーのはたしか…美樹さやかさんだっけか。

…鹿目さん、上の空みたいに見えるが、どうしたんだろう。

 

僕はとりあえず2人をつけて行く事にした。

はたから見ればただのストーカーだが、誰も気にしないでくれ。

心配でついて行くだけなのだ。

 

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

ついていくうちに、よく分からない建物の関係者以外立ち入り禁止の扉の向こうに2人は入って行った。

正確に言えば、鹿目さんが入って行き、それを美樹さやかさんが追いかける形で中に入って行った。

僕は辺りを見渡し、誰もいないのを確認してから扉を開け、中に入った。

 

   ガチャッギイイイ

 

中は殺風景で骨組みが丸見えの空間が広がっている。

しかし、どこか不気味だ。照明も無いので少し暗い。

目の前に美樹さやかさんが見えた。

 

「えっと…なんでついて来てるの?ストーカー?」

 

美樹さやかさんが振り返り聞いてきた。

気付かれていた。やはりストーカーだと思われているみたいだ。

 

「いや、ストーカーじゃなくて…えっと…鹿目さんと美樹さやかさんだっけ?

2人が中に入って行くのが見えて…ここ立ち入り禁止だし…さ…何してるの?」

 

「いやーそれがさ、まどかが急に店から出てってさ?あ、まどかって言うのはあのピンクの可愛い子なんだけど。その子を追いかけててさ…ところで、あんた誰?」

 

「え?あ、僕は結城ハルカ…で…僕も鹿目さんが上の空みたいに見えて…心配でついて来てて…」

 

「やっぱストーカーじゃん」

 

「いやっ、違うって!」

 

   バンッ

 

僕が否定するのと同時に奥で何かの音がした。音のする方向に鹿目さんが立っていて、天井を見つめていた。

 

   バンッバンッバンッ

 

音は天井から聞こえるみたいだ。近づくと、天井から何かが出てこようとしているようだ。

 

「…何?…なにが…居るんだ…」

 

   バンッバキッ

    ドサッ

 

上から何かが落ちた。それを見て自分の目を疑った。

 

「な…なんで…」

 

そこには今朝夢に出て来たあの白い生き物がいた。

身体がボロボロになっている。

ほむらに続き、2度目だ。夢に出て来た存在と出会うのは。

もはや"奇跡"と言ってもいいくらいだ。

 

「ひどい…誰がこんな事を…」

 

鹿目さんはその生き物を抱えながら心配している。

 

「まどか…それ、なに?」

 

「わからない…けど、怪我してるみたいで…」

 

他の動物に襲われたか、ひどい事をする奴がいるのか…

どちらにせよ、こんな可愛い見た目の生き物。放って置いては可哀想だ。

 

「…あなたが私を呼んだの?」

 

鹿目さんはそう聞くも、返事は無い。

生きてはいるが危ない様子だ。

呼んだ…ん?

呼ばれたと言うのは…どういう事だ?

助けを求めていたってこと?

…どうやって?

…まさか超能力とか魔法とか使えるとか…いや、考えすぎだ。

 

「…病院に連れて行った方がいいと思う」

 

とりあえず僕は提案した。

 

「うん…そうだね…」

 

そもそも、なんの動物かもわからないこの生き物を病院側は見てくれるのだろうか。

と、そんな元も子もない事を考える。

 

   バンッバンッ

    バキッ

   ジャラッ

 

「「「!?」」」

 

突如鳴り響いた銃声のような音と共に、目の前の鎖で施錠された鉄格子が壊れた。

その先に誰かが立っている。

奥は暗く、よく見ないと分からなかったが、確実に誰がいるのかは理解した。

 

「ほむ…ら?」

 

目の前にほむらが立っており、一見変わった服装で手にはハンドガンを持ち、こちらを睨んでいる。

 

「…まさ…か…ほむらが…やった…のか…?」

 

「……」

 

「…答え…ろよ…」

 

「……」

 

「……」

 

「な、何か!…言ったらどうなんだよ!」

 

「……」

 

僕は震える声でそう言った。

話をする気がないのか、何も言葉を発さない。

 

「…それを、こちらへ…」

 

ほむらは鹿目さんにそう言った。

この白い動物を渡せと言うのか。

 

「だっ駄目だよ!」

 

鹿目さんも怯えている。

 

「だ、だって。この子…怪我してる。だ、だめだよ…ひどいことしないで」

 

「…助けて…」

 

突如ここにいる人以外の声が聞こえた。

まさか…この動物が言ったのか?

 

「…助けてって…聞こえた…本当に…今…」

 

僕にも聞こえるとは思わなかった…

 

「貴方たち2人には関係ない」

 

「関係あるよ!

…だってこの子、私を呼んでた。聞こえたんだもん、助けてって!」

 

「…そう…」

 

ハンドガンを構える。

 

「え?」

 

「は?」

 

撃つ気か⁉︎

鹿目さんごと!

 

   ブザアアア

 

「?!…くっ、こんな時にっ」

 

「まどか!ストーカー君!

こっち!」

 

「さやかちゃん!」

 

いつのまに距離を取っていた美樹さやかさんが消化器を噴射し目眩しをした。

だからストーカーじゃないってのに…だが、今はそんなことを考えている場合じゃない。

僕と鹿目さんは美樹さんの方へ逃げ、合流した後、3人と1匹?で逃走する。

 

 ◆ ◆ ◆ ◆

 

しばらく殺風景な道を走っていると違和感を覚えてきた。

…道…こんなんだっけ…

辺りにはちらほらと謎にカラフルで変な物体が見える。

それに意識も…なんだか…フワフワする…

…ん?…カラフル…?…フワ、フワ…?

 

「…!?…待って!

鹿目さん、美樹さん!」

 

慌てて2人を止める。

 

「?」

 

「ん?

何、どしたの?」

 

僕は正気に戻ろうと頭を振り…

 

「ここ…何かおかしく…ない?」

 

「え?

あたしは別に…え?

なっ何あれ!?」

 

「へ、変だよ、ここ…道がどんどん…変わってく…」

 

「どうなってんだよ…ここ…」

 

先ほどからいた変な物体たちが僕たちを囲んでいく。

僕たちはまるで罠にかかった獲物の様に。

こいつらはまるで獲物を捉えた狩人の様に。

…近づいて来る。

…殺されるのか?

…い…嫌だ…

その時…

 

 バサッ

 ファアアアアアア

 

辺りを黄色い布のような紐のような物が僕たちの周りを埋め尽くす。

まるで…新体操のリボンの中にいる様な感覚だ

 

「あ…あれ?」

 

「これ…何が起こって…」

 

「危なかったわね。でも、もう大丈夫」

 

目の前には、女性が手に宝石の様な物を持っており、その中からリボンが伸びている。

見た目は少し大人びているようで、金色の髪を縦型のドリル状でツインテールに結っており、僕らと同じ学校の制服を着ている。

…まさか…ほむらの仲間…?

この動物を襲いに来たのか?

 

「あ…あの…」

 

「あら、キュウベエを助けてくれたのね。ありがとう、その子は私の大切な友達なの」

 

友達…ということは..襲いに来たのでは無いのかもしれない。

 

「わたし呼ばれたんです…頭の中に直接この子の声が…」

 

「僕…も聞こえて…」

 

「ふうん...なるほどね…その制服、あなたたちも見滝原の生徒みたいね。2年生?」

 

「あ、はい…あの…貴方はいったい…誰です?」

 

「そうそう、自己紹介しないとね。でも、その前に……ちょっと一仕事、片付けちゃって良いかしら!」

 

そう言うと彼女は手に持ったリボンを掲げる。

 

 ファサァァァァァ

 

彼女はリボンを器用に操り…辺りを一掃した。

 

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